2024/07/19 のログ
蒼月 まつり >  
「僕の好みの話だからね~。マトだって可愛いぜ?」

可愛いと思っているのは本当のこと。
ただ優希の存在があるので本気に取られすぎないよう、冗談めかして笑う。

「……ツンデレ!?
 いや、そういうのとはちょっと違……う~ん……」

ここで否定すると洗いざらい説明しないといけなさそうだ。
平和な勘違いをしてくれているなら、そのままでいいのかもしれない。
気を取り直して、浴衣コーナーに視線を向ける。

「本格的な着物はめちゃくちゃ高いからねぇ。
 ここにあるのは僕らでも手が届くようなものだけど……
 意外とたくさん種類があって、ビックリするだろ?」

中にはフリルをあしらったり裾がスカート状になっているものもあり、これ可愛くない? と紹介してみる。
いわゆる『和ゴス』と呼ばれるデザインで、和と洋の調和が印象的な一品だ。

マト >   
「まつりにそう言ってもらえると自信がでるよ」

ふふ、と微笑んで返す

「まつりはツンデレ、うん、覚えたよ」

ともあれ、此処は平和な勘違い、という形で収まったようだ

「そうだね、……うん?周りの浴衣とは結構形が違うね……」
「何というか、ひらりとした部分が之も多いというか、ボクが知っている着物じゃない感じだ」
「こんな浴衣もあるんだね……それに、之」

和ゴスのなかでも、水色の浴衣……それに、帯に桜があしらわれているものに目が留まって

「何だか、いいかも」

何時ものマトの装いをそのまま浴衣に誂えたような和ゴス系の浴衣
水着と比べると大分可愛いに寄ったデザインだが、それ故に見せられる側としては二度おいしい、とも取れるかもしれない

蒼月 まつり >  
「ハハハ……」

なんだか変な認識を持たれてしまったぞ。
今後の事を考えて苦笑するしかないまつりであった。

「浴衣でもオシャレしたい! ってニーズに応えた結果だね。
 帯とか小物に拘ってみたり、デザインからして変えてみたり……
 これも多様性って言うのかな?」

そうしてマトが目を付けた水色の和ゴス浴衣を見る。

「わぁ、可愛い! 色も綺麗だな……お、桜だ。
 水着の落ち着いた雰囲気とはいい意味でギャップがあって萌えるかも」

気に入ったようなら着てみる? と試着を促しつつ。
自分も隣にあったピンクで藤色の帯の和ゴスを手に取った。

マト >   
「成程、小物……アクセサリーも大事なお洒落というのはまつりにも教えてもらったしね」
「今度、麦わら帽子も買いに行ってみるつもりなんだ、いい店を紹介してもらったからさ」

良さそうだったらまつりにも教えるね、といいながら

「うん、桜と……この色、結構好きかもしれないな、ボク」
「そうだね、折角だから……またツーショットとるのもしてみたいし?」
「早速着替えてみようか、まつり」

さっきの一緒に写真、という行為が気に入ったのか、まつりの手を引きながら試着室に移動するだろう
とはいえ、浴衣の着付けなどマトはしたことが無いため……

「よし、早速……  」
「……まつり、之はどうやって着るんだい?」

こうなるのは自明の理であった

蒼月 まつり >  
「おっ、いいね!
 暑い日に帽子は必要だし、ワンピースとか水着にも合いそうだ。
 いいのが買えたら僕にも教えてくれよなっ」

以前の教えを覚えていてくれた嬉しさと、目の付け所の良さに上機嫌。

「うんうん、和ゴス合わせしよ……あっ」

ルンルンで試着室まで歩いてきたはいいものの、着付けのことを失念していた。
手っ取り早いのは店員を呼ぶことだが、マトの肉体について説明する必要が出てくる。
となると適任者は事情に明るい自分しかいないわけで……

「……えっと、手伝おうか?」

さまざまな葛藤の末、そう提案するのだった。

マト >   
「うん、そうするよ、こういうのは……情報交換、流行を逃さない……だったね」

閑話休題、着付けにおいては正にまつりが考えた通りの問題が出てくるわけであった

「お願いしてもいいかい?」
「どうも、この帯……と、服をうまく組み合わせるのは分かるんだけれど」
「やり方が分からないとどうしようもなさそうでね、出来るだけ早く覚えるようにするからさ」

ちょっと申し訳なさそうにしつつも、手伝ってくれると言い出してくれたまつりにぱぁ、と笑顔を浮かべるだろうか
そのまま試着室へと入っていき……

「それじゃあ、取りあえず脱げばいいのかな。」

するする、と服を脱いでいくマト
腰つきや体のしなやかさは女性でありながらも、肩や足、所々の肉付きに男性を感じさせる体型
其処に女性ものの飾り気無い白い下着を着けた姿を見せながら、一応両手で体を隠すようにしている

とはいえ表情は先ほどから変わらないところを見るに、余り羞恥は感じていないように見えるだろうか

蒼月 まつり >  
幸い、傍から見れば仲の良い女の子同士にしか見えない(はず)。
試着室の中まで連れ添うことはできたが、問題はここからだ。

「和服はそこがネックだよね……
 着崩れちゃったりもするから、直せるようにって早っ待っ……!?」

自然な流れで服を脱ぎだしたマトに動揺を隠せないまつり。
前回も大概だったが、今回は輪をかけて際どいラインというか……
なるべく肌を見ないようにするので精一杯だ。

「衣はスカートの方から履くように着て、袖を通したら前が重なるように……」

自分も選んできた浴衣で実践しながら手順を解説していく。
これさえ着てしまえば直視できない問題はとりあえず解消するはずだ。

マト >   
「こういうのは早くやった方がいいだろう?」
「――そういえば前に来た時も似たことがあったような」

と何処か呑気な様子でまつりに小首を傾げつつ、着替えていく
どうも、マトはまつりが自分の体を見ても余り気にしないと思っている節があるようにも見える
というより、彼女自身が自分の体を見られる事に余り頓着していないというべきか

その対応が崩れる相手は、それこそ一人くらいなものなのだろう、今のところは

「ふむふむ… こうして…こう、と」

ごそごそ、と身を屈めながらまつりの指示通りに浴衣に手足を通していく
まつりの懸命かつ的確な指示のおかげもあり、程なくして最低限の装着は出来るだろうか

蒼月 まつり >  
「そ、ソウダネー」

しばらくは返事も上の空。
自分が女性用下着を見慣れていて、マトの身体が男性らしさを残してくれていなかったら、もっと大変だったかもしれない。
少なくとも浴衣が着られないレベルでどうこうなる事態には至らなかった。セーフ。

「よし……そしたら次は帯を巻いていくよ。
 衣の上から胴回りを覆うような感じで……
 少し多めに絞った方が、スカートの膨らみが引き立って良さげかも」

和服慣れしていない若者への配慮か、帯の構造は見た目よりも単純だ。
後ろの大きなリボンは着脱式になっていて、最後に取り付けるだけで結ぶ必要はない。
帯の巻き方さえ覚えてしまえば仕上げは簡単に済むだろう。

マト >   
「帯を……と、成程、単純に着ればいい、というだけでもないんだね」
「しっかり覚えておかないと……でも、流石まつり、詳しいんだね」

一方マトは真剣に話を聞きながら着付けを済ませていく
時に何度か自分で試すように巻き直したりしながらも順調に浴衣を着ていって

「そして、こう……  で、最後に……」

きゅ、っと帯を着けてリボンをセットし、一回転して落ちない事を確認する

「できたっ!」

ぱぁ、と満面の笑みを浮かべてまつりに見せつけるようにする

「どうだい、問題なさそうかい?」

くる、っと背中を見せて、きゅ、きゅっとまだ少し不安なのか帯を締め直したりしつつ
一人で着る事が出来た喜びを体全体で表現するようにくるくると回りながら着心地を確かめているだろう

普通の浴衣よりも大分短めの裾から素足をのぞかせつつも、裾の先のフリル部分をひらりと翻し
いわゆるラッパ袖になっている先から手をぱたぱたと出しながら楽し気に笑っている

蒼月 まつり >  
「モデルの仕事でいろいろ着たからね」

服のことに集中している内に落ち着いてきた。
繰り返し手順を確認しながら、一足先に浴衣を身に着け終えて。
露出の少ないデザインだからか、いつもより少女性が強調されているようにも見える。

「うんうん、上出来だね! すっごく似合ってて可愛いよ!」

最初はおっかなびっくり、徐々に成功を確信して楽しげに回る姿がとても愛らしい。
お揃いの和ゴスで一緒になって袖をぱたつかせて笑う。

「これなら優希も悩殺間違いなしだね!
 写真撮ろうぜ写真~♪」

さっきまでのぎこちなさはどこへやら、すっかり友達気分を取り戻したようだ。

マト >   
「経験が人を作る、というやつかな」
「ボクも、少しは経験を積めているといいんだけれどね」

「… ふふ、そっか、悩殺……えへへ」

胸に手を当ててふにゃりとした笑みを浮かべる、恐らくその姿を想像しているのだろう

「うん、後で送るとしよう――あ、でも、実際に見せるサプライズも捨てがたいね」

裾をきゅっと持つようにしながら並んで写真をぱしゃりぱしゃりと
折角なので色んなポーズを取りながら写真を撮るだろうか

「お祭り……楽しみだな」
「勿論優希といくのもだけど、まつりとも一緒に遊びに行きたいな、色々教えてほしいしね」

蒼月 まつり >  
「バイトしたりもしたんだろ?
 心配しなくても、君はたくさん経験して、しっかり成長できてると思うよ」

必要に駆られてやった事でも経験値には違いない。
まつりも知らないところで、マトは少しずつ成長を重ねているのだろう。
そんな報告を聞くのが楽しみの一つになってきていた。

「まったく、だらしない顔しちゃってさ。
 後で感想……優希の反応どんな感じだったかとか教えてよね」

この後すぐ送るか、サプライズにするかは本人に任せよう。
スマホのカメラロールにはノリノリでポーズを取る和ゴス姿の二人がたくさん収められた。

「ふふん、任せてよ。その時はたっぷりエスコートしたげる!
 なんたって僕はまつりだからね!」

―――なお、名前の由来でもなんでもないので語呂がいいだけである。

マト >   
「……うん、勿論、だってまつりはボクのお洒落の先生だしね」

照れながらもちゃんと報告するよ、とマトは返す、きっとその後、また相談に乗ってもらうつもりなのだろう

「まつり…… それはだじゃれかい?初めて聞いたな」

そしてまつりの祭り… に対して素で返すマトであった、そこら辺のツッコミに関してはまだまだ要勉強といったところか

「よし、これでいいかな……ところでまつり、折角だし、このままご飯でも食べていかないかい?」
「外はまだまだ暑いからもうちょっと涼んでいきたいし……優希との事以外でも、話したい事が色々あるんだ」

例えば動物園の事とか……何て呟くマトの横顔は新しい経験を話したくてうずうずしているようで
まつりが言う通り、マトもまた日々成長を重ねているのだろう

ともあれ、彼女はこの後も日が暮れるまであなたと『遊ぶ』気でいるようだった

蒼月 まつり >  
「真顔で返されると困るなぁっ!?」

渾身のダジャレ、滑る。
次はツッコミのやり方を教えてやるべきか……

「おっ、いいね! じゃあお会計して出よっか。
 普段どんな事してるのかとか、もっと聞かせて聞かせて~!」

そうして二人は楽しそうに催事場を後にした。
友達同士の長い一日は、まだまだ始まったばかりである。

ご案内:「扶桑百貨店 商店街支店エリア/催事場エリア(1~3F)」からマトさんが去りました。
ご案内:「扶桑百貨店 商店街支店エリア/催事場エリア(1~3F)」から蒼月 まつりさんが去りました。