2024/08/19 のログ
Dr.イーリス > 「エルピスさん、優しすぎますよ。その優しさに助けられていますね。ほんとに、いつも感謝です。そうですね、一緒に頑張りましょう!」

にこっ、と笑った。
本当に、エルピスさんのその優しさに助けられて、事務所で保護していただいて、何度も救われて……。
エルピスさんに目を細める。

「可愛らしいですか! どちらにするか迷いますね。試着してみましょう」

嬉し気に、明るい表情をしていた。

「《英雄開発プロジェクト》を主任しているリビド先生……。調べてはいたのですが興味深い方ですね。それは今はともかく、お任せください。あなたぴったりの義肢を造りますね」

リビド先生はとても気になる方だし、今度コンタクトを取ってみようと思う。
故エルピスさんの事、《感情魔術混合炉》の事、《英雄開発プロジェクト》の事など色々聞いてみたい。

そうしてエルピスさんの選ぶ水着を眺める。

「エルピスさん、とても魅力的でエレガントなかっこよさのある水着でございますね! 試着してみてくださいよ。私も試着してきますね!」

そうしてイーリスは試着室に消える。

エルピス・シズメ >  
「うん。試着したら見せてね。」

 とりあえず、着ている彼女を見てみたい。
 そんな楽しみ。
 
「ちょっと怖い……と言うより変な先生。
 悪いようにはされないと思うけど……」

 故エルピスの記憶を引き出す。
 言い回しが難解になったり、かと思えば見透かしたような事を直球で踏み込んで来る印象があった。

 今思えば、割と容赦なく踏み込んで来る先生。
 それ以外のことは、うまく引き出せない。

「これ位なら、無難って思って。
 ……えっと、イーリスの試着を見てから、着替えてみるね。」
 
 同時に着替えても試着結果を見辛いので、
 イーリスが試着するのを待つことにした。

 こっそり値札を捲る。
 高性能なインナーが仕込まれているらしく、ややお高め。
 地上も水中もいけるタイプ。

Dr.イーリス > 「変な先生……ユニークな方なのでございますね。教えてくださり、ありがとうございます」

どのような先生なのだろう、と好奇心が湧く。
でも変な方向が、突然授業を始めるとかだったら困る……。イーリス、授業が嫌い。

そうして、イーリスは二着選んだ内の一着の水着を試着。
カーテンを開ける。
白色で胸部と腰部にフリルがついたワンピース水着。

「エルピスさん……どうでしょうか?」

緊張した面持ちで目だけで見上げて、首を傾げる。
可愛らしいフリルがついて、キュートさのある水着。イーリスの体型が小型なのもあり、二番目に選んだ水着程ではないにしても、幼い印象を受けそうなデザイン。

エルピス・シズメ > 「わぁ……」

 フリルでシルエットを彩りつつ、全体的に可愛らしさを強調する白いワンピースの水着。

 無地が無垢な印象と相まって綺麗に調和していて、すごくいい。
 
「もう一個のも気になるけど、多分こっちの方がすごく好きかも……」

 すごく映えた。
 フリルがひらひらしてて、小さな天使のような印象すら覚えた。

 それくらいぴったしだと、感じたらしい。

Dr.イーリス > エルピスさんから好き、と言っていただけて、イーリスは表情がぱぁっと明るくなる。

「エルピスさんは、こっちの方がいいと思うのですね。後でいちごさくらんぼ水着も試着しようと思いましたが、私、こっちにしてみます」

にこっ、と嬉し気に笑ってみせて。

「とても良い水着選べました。そういえば気になるお値段……こんなに!? せ、節約です……。エルピスさんが好きと言ってくださったのですから、ちょっとだけお菓子を我慢すれば……」

経済状況は、とても向上している。
だが、スラム生活から抜け出せていない貧乏性であった。

「ふふ、《桃源リゾート》に行くのが楽しみになってきますね。次は、エルピスさんが試着する番ですね」

エルピスさんの水着姿、きっと素敵なんだろうなと想像して。

エルピス・シズメ >  
「両方買うのもいいのかも。僕はもともと持ってるけど、
 予備や水作業用で、普段使いもあった方が良いし……」

 普段使いの備えとして、二つあっても良い気がしたのでそう告げる。
 脳内で、拾ってきた動物を洗うイーリスをイメージしたりもしつつ。

「やっぱりこういうお店の水着って、安くてもちょっと高いよね。
 でもモノかデザイン、あるいは両方は良いはずだから……。」

 店の質も良い。庶民やスラム育ちにしてはお高めの値段もきっと嘘を付かない。

「じゃあ、僕が着てくるね。ちょっと待ってて。」

 試着室のカーテンが開く。
 黒のワンショルダ―と、薄紺のホットパンツ型のセパレート水着を着た彼だ。

 黒いワンショルダーのトップス。片側は袖も無く完全に露出しているため、
 義肢との継ぎ目もしっかり見える大胆なデザイン。
 肌にくっついたインナーは真っ黒で、スイムスーツとしての整った印象を与える。

 堅実な上半身とは裏腹に、『露出してない』片腕の随所にはさりげなくフリルがあしらわれ、
 それこそ腕一本をクリオネに見立てたような不思議なデザインになっている。

 一方のボトムズ部は薄紺色のホットパンツ型の水着。下だけでも使えそうだ。
 色合い的にも普段の彼とシルエットとそう変わらないが、
 水着特有のフィット感と材質が、水着であることを強調する。
 
 分厚く強固な素材は、片腕だと脱ぐのに少し苦労しそうだ。

 技術的な見地だと、高品質な圧縮繊維を合成した高密度圧縮弾性繊維のアウターと、
 高伸縮耐久性バイオラバーのインナーの二層構造。
 デザインとは裏腹に実用性も伺える。

「……どう?」
  

Dr.イーリス > 「両……方……」

迷う表情。
お金さえ気にしないなら理想の選択……。
お金が気になるスラム出身の貧乏性……。
以前と比べて経済事情が潤っても、中々貧乏性が抜けきらない……。

「ふ、普段使いの備えは、今はスクール水着で……。お金盗まれたばかりですし……」

可愛らしい水着着てみたいという感情を押さえて、苦渋の諦め。
実際は買ってもそんなに問題なさそうなのだが、贅沢を過剰に戒める貧乏性が邪魔をした。

そうして、エルピスさんが試着室に入り、しばらくすると出てくる。

エルピスさんの水着姿、ワンショルダーなので義手がはっきりと見えるのは、とてもかっこよくて、それでいて随所にフリルがあしらわれている柔らかい雰囲気に調和していた。

「……わあぁ。エルピスさん、とても素敵です……。凄くかっこよくて、それでいてエルピスさんが着ると無機質な義手が強調されているようで大胆ですけど、クールで……。なんだかエルピスさんらしくて、魅力的です……」

義手をも活かす水着の着こなしが、とても素敵だった。
イーリスがうっとりとした表情でとても見惚れているのも、愛するエルピスさんの水着姿が魅力的なのもあり、義手を強調した水着の着こなしが凄くイーリスの気に入るものでもあった。
公共施設では外される義手だが……。

「エルピスさん、せっかくなので着替える前に写真取りましょうよ。ハイアングルで、はい、笑顔です!」

エルピスさんの義手じゃないほう左腕を右手で掴みつつ、そしてなんと左手で自身のスマホをぽいっと投げる。そのスマホが地面に落ちていく事はなく、なんと空中で浮かびハイアングルで撮影できる位置取りについた。普段使ってるスマホもイーリスの発明品である。
そしてエルピスさんの肩に頭を寄せて左腕を抱きしめつつ、スマホのレンズに満面の笑みを向ける。

エルピス・シズメ >  
  
「じゃ、また今度だね。」

 苦笑交じりに笑ってみる。
 次に水着が必要になったら、プレゼントにしてもいいのかなと思いつつ。

「あはは、そうかも。ありがとね。
 ……イーリスが自然な義腕を作ってくれたらもうちょっと印象が変わるかも。」

 義肢をぐりぐりと動かす。
 腕を外さずに試着が出来そうなものを無意識に優先したかもしれないが、気に入ってそうなのもまた事実。

 デザインと実用性どっちつかず且つ、流行を外した製品として売れ残った経緯があるが、
 そんな多面も含めて、彼に似合う所もあったのかもしれない。

 自然な腕になればそれだけ服のデザインが強まる。また別の印象を映すかもしれない。

「えっ、わ、わっ。うんっ」

 されるがままに掴ませて、肩を寄せて空中に静止したスマホに向けて幸せそうな笑顔を向ける。
 彼も彼で、イーリスに続けて第三の腕で自分のスマホを引き寄せて同様に写真を撮る。
 イーリスほどハイアングルではない、近い感じのツーショット。

Dr.イーリス > ぐぬぬ、と悔しそうな表情をして貧乏性故に我慢するイーリスであった。

「《桃源リゾート》には、自然な義腕で着用する事になりますからね。そちらもどういった印象になるかとても楽しみです。三人での旅行、待ち遠しいですね」

そうして、お顔を中心に二人の水着がよく映えるハイアングル撮影。
続けて、エルピスさんの第三の腕で近い位置からツーショット。

「えい!」

撮影を終えた後、えい、と空中にあるスマホを軽く指を差す。それだけで、今撮影した画像がエルピスさんの端末に送られる。
イーリスのスマホと体内コンピューターは同期しているので、スマホを直接操作せずとも画像を送信できる。
送信した後に、スマホがイーリスの手元に戻ってくる。
エルピスさんの左腕を抱きしめる腕を解き、スマホを握った。

「ふふ。良い写真が撮れました。幸せな思い出、増えました」

幸せそうにイーリスは目を細めて微笑んだ。

エルピス・シズメ > 「うん。幸せな思い出だね。
 せっかくだし、ナナにも送っておこうかな。」

 自分とイーリスが元気にしている証拠にもなる。
 ちょっと見せつけるような感じになるものの、
 ナナならからかいながら喜んでくれるだろう、とも。

 イーリスにも自分が撮った写真を送って交換。
 幸せな写真が2つに増えた。頬も目元も緩む。

「それじゃあ着替え直してから水は会計に通して……
 お世話になった人にお礼の品物を選ぼっか。」

 多くの人にお世話になったし、色々と買って損はないだろう。
 ナナへのお土産もあるし、物欲と好奇心に負けて色々と買ってしまうかも。

 そんな風に想いを馳せながら着替えを済まし、
 二人の会計も終えた頃合いを見計らい、左手を差し出す。

「それじゃあいこっか、イーリス。」
 

Dr.イーリス > 「そうですね。ナナさんにも凄く心配かけてしまいました」

ナナさんにも送信しましょう。
そして、エルピスさんからも画像を受け取って、それを見てまた微笑んで。

「色んな人にお世話になりました。ナナさんエルピスさんお二人のお友達がつくってくださったお料理、とてもおいしかったですよね。私、とても元気でました。ナナさんへのお土産も買って帰りましょう」

にこっと笑みを浮かべた。
そうして二人は元の服にお着替えして、そして会計を済ませた。

「はい、お礼の品、選びに行きましょう!」

そうしてイーリスはエルピスさんの左手を掴んで歩き出すのだった。

とても楽しいデート。
エルピスさんとの幸せな時間。
素敵な一時。

それはもうしばらく続いて。
そして幸せな気分で、だが名残惜しく思いながら帰路につくのだった。

ご案内:「扶桑百貨店」からエルピス・シズメさんが去りました。
ご案内:「扶桑百貨店」からDr.イーリスさんが去りました。