2024/09/22 のログ
ご案内:「常世公園」にジャスパーさんが現れました。
■ジャスパー > 授業が休みの日
またなんとなーく街を歩いていたら、突然雨に降られた
ゲリラ豪雨というやつだ。割と風も吹いている
当然傘など持っていないから、普通なら雨宿り場所を探すところだが馬鹿男子は一味違う
「――ふっ、丁度いい舞台演出だ」
近くにあった公園(当然今は誰もいない)に滑り込み
着ていたシャツをはだけさせて両手を広げる
「おーべいべー!盛り上がってるかーーー!ふぅ~~~!!」
思いっきり馬鹿をやるのだ
気分はドームを埋めた男
エアギターをかき鳴らしながら、暴雨の中ではしゃぎまわっている
日々勉強でストレス?が溜まっているのだ
こうして発散しないとエロの爆弾がGIRIGIRIチョップしてしまう
ご案内:「常世公園」にノーフェイスさんが現れました。
■ノーフェイス >
――正確には、ひとりいた。
いや、いま来たばかりなのかもしれない。
観客席、風雨が作り出した天然のスモークのむこう。
公園の入口に突っ立って、黒い傘の下、
まばゆいほどの貌が、微笑を湛えてあなたをみつめる。
どこかで逢ったような――という既視感を与える存在。
実際に知っていようと、いなかろうと。
唯一の観客であることは、確かだ。
■ジャスパー > 「ふっ、ぅ~~~!みんな!盛り上がって――」
この豪雨の中、まさか人が居るとは思っていなかった
今自分が居るのは公園の入り口から少し中心側
"見たことがないはずなのに"なぜかデジャブのような既視感を覚えた
…だが、そんな細かいことを気にする馬鹿ではない
「ないなぁ!もっと声上げてけ!?そこのーあー…オーディエンスONE!一緒にハジけようぜ~」
名前も知らないが、きっとどこかで知り合った人だろうと勝手に納得した
ぐしょぐしょのびしょぬれで、びしぃ、と黒い傘をさす誰かを暴雨の中のバカに引きずり込もうとしている
■ノーフェイス >
それは声を発さず、首を傾げた。
爛々と輝く炎色の瞳が、好奇の色をもって見つめている。
さて――周囲を見渡した、血の色の髪が毛先を揺らす。
わざとらしく顎に手を当てて考え込む仕草。
のあと、傘を持つ手で、もう片方の――かいもの袋を持つ掌をポン、と打った。
自分のことか。
「……………」
薄ら笑みを浮かべたまま、それは言葉を発さない。
ぱしゃぱしゃとあなたの前に進むと、観客らしい位置取りになった。
くるり、くるり、と黒い傘が回る。
「ノせてごらんよ」
瞬間、雨音が遠ざかったように、その声だけが少年の耳にはっきりと届く。
ほんの小さくささやくような声、この距離で聞こえようはずもないかそけき音のはずなのに。
甘く、一聴では男か女か判じかねるような声が、優しく、柔らかく。
どんな面白い公演を魅せてくれるのですか、名も知らない少年。
叫びたいことがあるなら、どうぞ。
■ジャスパー > なんだなんだこの展開は、と内心ちょっと焦っている
いくら知り合いっぽいとはいえ、なんか滅茶苦茶声が綺麗だし美人だし
そもそも名前なんだっけか…?
まあいいか。どうせ暴雨の中で暴れていたという事実は変わらない
他に誰も見ていないし、女子相手とは言え弾けてしまおう
そう吹っ切れたから、相手の挑発…というより期待に応えようとする
「Ah――――――!!」
雨風に負けないシャウトを放ってから…
「女の子といちゃいちゃして~~~~!!
でも美人ばっかで緊張しちまうよ―――――――!!!」
馬鹿が爆発した
日頃の欲望を吐き出す別な意味のシャウト
「てかおねーさんも美人だねぇ!!どっかで会ったことある!?
馬鹿に付き合って風邪ひいちゃってもいいのかい!?」
雨と傘で良く見えないが酷く浮世離れした美人であることはわかる
一緒に吐き出してくれるとまでは思っていないが、レスポンスを求めてシャウトを贈ろう
■ノーフェイス >
ひとっこひとりノせること。
それは存外、難しいものだ。
自分目当てのお客ならともかく、そうでないものの興味を向けさせることすら。
とっても、とっても大変なことだ。それでもキミは運が良い。
「……………」
感情のままに声を張り上げて見せるクソ度胸に一定の評価を見せるタイプ。
誰あろう尻込みしながら緊張して、捨て鉢でなくバカやれる奴、実はそういない。
誰かは恥ずかしがって、誰かは遠慮して、隠すのではなく隠してしまうから。
「わかる~」
口の横に手を立てて、ささやかに茶化すような合いの手を。
そうだよねえ、可愛い女の子とはいちゃいちゃしたいもの。もっと言えばxxxxしたいもの。
――最近らしくない禁欲ばかりなのでちょっと本当に、よくわかる。
そのまま、ぱしゃぱしゃと濡れ始めた地面を蹴立てて、少年の横を通り過ぎていく。
帰っ―――
四阿のベンチに買い物袋と、そのうえにジャケットを置いてから、また戻って来る。
あらためて、少年の前に、少し距離をあけて立った。背を向けて。
水しぶきをあけて、肩幅に足を広げて、傘を勢いよく投げ捨てた。
透けるような白い両腕を、ゆっくりと雨雲に向けて伸ばしていく。
水滴を受けながら、新たに湿っていく肌、髪、顔、服――
「たとえばどんな」
空気が割れる。
形としての楽器は、果たしてこの女そのものしかないようでいて。
声を使わずとも、奏でられるものはある。
――手拍子。
独特にハネたリズム。情熱的なラテン・ロック。
愛を謳うなら、縦ノリよりもむしろこいつのほうが良い。
「女の子と?」
縁がなかったワケじゃないんだろう。
ちょいと一曲うたってごらん。出逢いと我慢の日々の追憶。
■ジャスパー > おいおいクレイジーだなあこの知り合い
この女版こーへーみたいなノリの良さ、忘れるはず無いと思うんだが…
まあいいか!楽しいし!
「わかってくれるか、オーディエーン、ス?」
まさか俺の歌がダサすぎて呆れてしまったか
ならば今日はもうお開きだ。コンサートは辞めて部屋で枕を濡らそう…と一瞬でそこまで後悔して呆然としていた
だが、四阿のベンチに荷物を置いた『誰か』は、すぐ帰ってきて妙に綺麗な…頭に響く手拍子
豪雨の中なのに、はっきりと拍子が聞こえる
リズムもなんだか、自分が乗りやすいように整えてくれているような
幻想的に濡れていく相手に見惚れていたが、またもするりと脳裏に入り込んでくる声に正気に戻る
(あ、あー例えばどんな?
こ、これは噂に聞くオーディエンスとのラップバトル…!?)
負けるわけにはいかねえ、と別方向に燃え上がった
音楽に特別詳しいわけではないが、いい意味で煽られて応えない調子乗りではない
「どんなって!難しいなあ!俺は、女の子ぉ!、みぃんな大好きだからさあ!
でも、でも、でも……!!」
手拍子に合わせて欲望を吐き出す
普通なら話も出来ない豪雨が、その声を遮ってはいるがこの相手には届いていると信じて
そして、吐き出す嘘ではない
出会ったのがいい子ばかりだった説があるが、今はまだ恋に憧れる未経験男子
目移りするのも許してほしい
「胸はデカい方がいい!!俺はグラビアが大好きだぁ~~~~~~!!!
リアルに視線やるとキモいからあ!お宝で発散してんだよ!なんか悪い気ぃしてさあ!
あーでもさあ!みんな…特に風紀委員!!どうなってんだ!可愛いのがいけねーんだぁ!!俺は健全なだけだ~~~!!!」
手拍子が鳴る度、心情を吐露する
豪雨でごまかせるからと、恥を雨に吐き出して流していくシャウト
技巧はただのカラオケか、それ以下だが青少年の欲がたっぷり詰まった正しく叫びだ
■ノーフェイス >
くくく、と肩を震わせる。
直最適な性欲の発露に、頬を赤らめて逃げ去るなんて性質ではない。
煽り立てるようにスタッカートのかかった破裂音は力強く。
しかし、そのリズムを一縷も乱れさせることはなく。
確たる技術として修練の果てに身につけた、音と声で戦う者の力。
うねってラフなやつも悪かないが、不慣れな処女を導くなら盤石のそれが最適だ。
「Yep!」
胸は大きいほうがいい。
まあ、自分は実物にしか興味ないんですケド。
「Absolutely!」
……先日会ったファンの子の戦闘力は本当に凄まじかったもの。
風紀委員が心の風紀を乱してくるのだから、無法者も生まれようもの。
そんなくだらない合いの手とともに、パーカッションは途切れない。
「Then――」
肩越しに振り向いた。炎のような黄金が、濡れた髪の隙間から少年を射抜く。
「――キミはまだ、恋を知らない?」
女の子に好かれたくって、そして尊重する遠慮があるキミは。
抑えられなくなるほどの熱情については、まだ未経験だということだ。
どうしようもなくなっちゃう、そんな心の暴走を。
雨は嫌いだ。嫌いになった。恋に堕ちる天気だから。
■ジャスパー > 懐かしいなあ、その言葉
もう何年前かわかんないけど――
初めて覚えた言葉はやっぱりどこかで覚えている
まだよちよち歩きだったのに。口の悪い親の影響で…
「yep!」
「dying from cuteness!」
「bonkers!!」
豪雨の中でけらけら笑いながら適当なスラングを手拍子に合わせられる
浮かれて浮かれて、もう風邪も引いてるからか、ふわふわした心地の中
手拍子の合間に感情を射抜かれる
「恋?知らないねえ!
よくあるじゃん?ダサく走って女子追いかけるとか…ああいうのできな…いややったなあ!
お宝持って追いかけまわしたわ!
まあそれはいいとして!
漫画みたいな恋って本当にあんのか!?
女子ってすげーってなっちまって、あんな告白とかできねーよ!」
それなりに漫画などにも触れている
当然、恋愛ものの漫画も読んだこともある
女子に優しくされたらすぐ好きになるのはそうだが…それは恋というのだろうか、なんて悩んでいる
全てを投げうつような恋など、それこそファンタジーだ
遠い遠い、銀幕、あるいは文字と絵の世界の物でしかない
■ノーフェイス >
「Yeah! What a bummer」
実在するのだ。
片膝を軽く曲げ、蠱惑的に擦れ合う太腿同士。
濡れたデニムが張り付いた肉体に、どうしようもない熱情が宿る。
雨で冷えるどころか、むしろその温度を際限なく増していくように。
「想像してごらん、目を閉じたら理想の女のコがそこにいるかい?」
出逢ってきた中でも、お宝の向こう側でも。
女といえば――そうして、自分のなかにある無意識の理想像、原型。
自分の内側に問うてごらん。だって恋は堕ちるもの。与えられるものではない。
事故みたいなもので、押しつぶされそうなほどの感情。
「ぜんぶ丸裸にされて、抗えなくなるほどの――――」
だれかに、夢中になる感覚―――そう。
それをこそ、罪と言った女も言った。まるで幸せなことのように。
Bullshit. 恋に恋する分際で――
「いるなら重畳、あるいは一番気になってるコ、もしかしたらママだったか?
いなかったなら――それはひとつの幸せかも。あるいは、嵐のまえの静けさ。
苦しくて辛くて酸っぱいかも、噛んでみなけりゃわからない――」
そして旋転。
カラダを向けて正対した。野生味のある、獰猛な狼のような瞳。
雨にびしょぬれになりながら、生命力にみちみちた熱の塊が。
「恋をしてみたい? それでもまだ、ひとりでいたい?」
胸のまえで打ち合わされる掌は、ドラムロールかハチドリの羽ばたきのように鈴鳴りに――
■ジャスパー > 拳を振り上げて、ぐるんぐるんと回しながらのシャウト
雨なんて、この昂った精神には関係ない
身体は熱い。きっと明日は寝込むこととなるだろう
けれど、それでいい。一時の熱に浮かされるのがバカの在り方だ
シャツもジーンズもぴたぴたで気持ち悪い
だが声はしっかり張り続ける
「ん、んー?――」
拳を振り回しつつ目を閉じる
ただ…何かが浮かんでくるわけではない
母親も、誰も
理想というのがはっきりしていないからである
だからヴィジョンも、ぼやっとしたものになる
それこそ巨乳のぼんやりした影のようなもの
ただ、それでも欲望は止められない
爆発しろ、などとお決まりの定型句を言ったりもしていたが…
「してみたいね!ろ~~まんてぃっくな恋ってやつをさぁ!
火傷しても、泣いても!してみたい!!」
目を見開いて、びしーっと答えた
同時に、ドラムロールに合わせて天に人差し指を向ける
想像上では、勢いで快晴になっていたが…現実は曇天のどしゃ降り
滅茶苦茶に衣服が重いが、鳴る手拍子に己の欲望を叩きつけよう
■ノーフェイス >
飛沫を上げて打ち合わされた掌は、ぴたりとそれとそれと合わせて。
指さされたまま、こちらも停止する。微笑みだけを向けていた。
あれだけ賑わしかった世界はしかし雨音だけに呑まれていても。
尾を引く熱情はそのままにして、感情の発露を寿ぐようでもある。
「……これでキミは、恋に恋してしまったね」
むき出しの肩を竦めてみせた。
知らないままのほうが幸せかもしれないのに。
曖昧な像が確かになってしまえば、それは烙印のようなものだ。
いまはまだ、目移りばかりの彼が望む、新しい世界。
いつか覗けるかもしれない、試練と懊悩の日々の。
「扉の鍵を開けてくれるひとを、見つけられるとイイな。おそらく大事故になるケド。
……ボクは音楽で食べてる声楽家でね。
お金をもらって聴いてもらってるものだから、おいそれと聴かせてはあげられなくて」
手拍子だけで悪いね、と片目を瞑って、手をほどいた。
また再び横を通り過ぎると、四阿の下でがさがさと袋を漁った。
「コーヒー飲める?チケット代わりには安すぎるかな?」
少し甘めのカフェオレの缶を揺らし、ほい、と放ってみた。雨のなかへ。
■ジャスパー > 「ふっ…そうかもしれないな…。
……ってなんでこんなことやってぶぇーーくしょいっ!!」
まだ尾を引いているとはいえ…
熱から少し覚めてしまえば、台無しのくしゃみを一つ
「うぁー…。え、あ?プロ?
い、いやぁ、こっちこそプロ相手にオーディエンスONEとか調子に乗った事言ってすいません…」
ずる、と鼻水を啜った後、目を丸くする
まさかたまたま出会ったのがプロだったとは
後で処されたりしないか心配である
(ん?じゃあなんで俺この人のこと知ってるよーな感じが…
あれ、もしかしてこの『見た事ある感じ』ってニュースとかでだったりする?
やべえ、変な汗出てきたかもしれん…)
ようやく違和感について少し考えられるようになった
もしかしたら、の可能性に思い至り顔を青くするも
コーヒーを薦められれば…雨の中とは言え、軽く放られたくらいなら受け止められる
「ありがとーございます。全然大丈夫です。……。
そ、そういやおねーさん、お名前とか聞いてもいいですか?
ああ、あ、俺はジャスパーです。ジャスパー・エヴァンズ、学生」
冷静な思考で見ると、背筋がぞくっとするような雰囲気の人だ
芸能界オーラだろうか?
それに今更ながら圧されつつ…大雨の只中ではあるが、失礼でないように最低限自己紹介くらいはしておこう
■ノーフェイス >
「風邪引くなよ。そろそろ寒くなる時期だから。
看病しに来てくれる女の子も、まだいないんだろ?」
やがて四阿から出ると、転がっていた傘を拾う。
ずいぶんびしょ濡れだが、まあまだぬるい雨。
「フフフ、いや、ボクは観衆だよ。
チケット買って聴かせてもらった。
ボクが主役になるのは、ボクの舞台でだけだから。ちょっとご無沙汰なんだケドな。
そう、この公演の主役は、キミ……立派につとめあげたんじゃない?
できれば、ホレちゃったコのまえでもそれくらい堂々とやってほしいモンだ」
濡れたことも気にせずに、まっすぐに褒めた。
全力を出せる人――出すことを恐れない人。
そういない人だ。言い訳をしない人。だから付き合った。コールに対するレスポンス。
ノってもいいと思ったから。それだけの話だ。
「いちばんデカいサイトで、デッカい数字が動いてる名前のないアカウントを探して。
リードチューンが無料で聴ける。あとは月額課金でどーぞ。
気に入ったら公演にも来て。もうじきに……」
名乗るよりは、音楽のほうが自分の本質。
ふざけた名前ばっかりだ。そう名乗られると、炎色が瞳を見た。
「へえ、碧玉か。縁起の良い名前だ。拾いモンかも。よろしくね」
結局名乗りやしないまま。
■ジャスパー > これはまずい
本格的に体がぞくぞくする
ただ、それでもいいと…どこかすっきりした気持ちであった
「プロに言われたら自信着いちゃうなぁ
え、あ?えーっと、はい」
名前のないアカウントと言われて少し戸惑う
一応見つけ方は教えてもらったから、探してみようとは思う
カラオケも上手になるかもしれないし
そう思うが…名前は?
「よ、よろしく?、???…
ぶえっくしょい!!」
一向に名乗り返されない…というところでまたくしゃみ
それと共に、はっ、となった
(そ、そうか!有名人なら名前すら偽名なのが普通!これはその進化系…
いっそ名前を持たない…!それこそがバレる危険性が少ない最新の身分を隠す方法…!)
勝手に納得した
雨の中、たったった、とコーヒーを持って入り口へ向かおう
ただ
「Thank you !ah…Audience one!」
お礼は言いたかった
何か、わだかまっていたものが吹っ切れた気がするので
なので最初に言ってしまった名前ですらない呼び方を叫んでお礼を言ってから、公園を後にしよう
■ノーフェイス >
「Peace out.」
去っていく背に声だけかけた、観衆A。
何事にも代償はつきもの。ちょっと悪いことした感もあるが、そもそも出会い頭から傘なかったな。
「看病しにきてくれるコ、ね……」
自分で言ったコトだが。
濡れてないジャケットを羽織り直して、歩き出す。
「ホンット、どこほっつき歩いてんだかな」
懊悩の日々に陥ってしまうもの。まったく、困ったものだ。
ご案内:「常世公園」からノーフェイスさんが去りました。
ご案内:「常世公園」からジャスパーさんが去りました。