2024/09/29 のログ
■橘壱 >
自身の生徒手帳も見えるようにし、操作する。
すると、生徒手帳に映るのは地図だ。
この常世島の周辺マップ。わかりやすいデジタルマップ。
但し、落第街等の地域は地続きにされて隠れてはいる。
「こんな風に操作すると地図が出るから使うといいよ。
訓練施設とかはこの辺りにあって、この辺りに研究施設群が……」
と、一通り説明中。
この操作さえ間違えなければ、
ある程度行きたい所に行けるはず。
地理に関しては此れでいいはずだ。
さて、問題はこっちだ。
我ながらちょっと難しい事を言った気がする。
これは感覚的な問題にもなる。慣れて無ければそうか。
んー、と顎に指添え考えた結果……。
「そうだな……シア、ちょっと手を握ってもらえる?
……イヤらしい意味はないからね???軽くでいいから」
彼女にわかるかはさておき、一応。
下心はない。彼女には多分、こっちのがわかりやすい。
生徒手帳をしまい、そっと右手を差し出した。
■シア > 「おお……」
眼の前に展開されるデジタルマップ。
自分の記憶と照合しても、間違いはなさそうである。
「あれ……?」
ただ、記憶と齟齬が生じるところが一つあることに気づく。
明らかにぼかされ、隠された領域。
公には存在を明言されていない、そこ。
「ない、ここ」
その一部を指摘する。
既に何度も行っているので、存在はよく知っている。
なぜ隠されているのだろう?
「イヤらしい? イヤらしいの、壱?」
首を傾げる。
手を握ることにそういう意味が……?
わからないことはまだ多いようである。
「ん……こう?」
とはいえ、別に気にするでもなく。
軽く、軍手の手で握る。
「……これが?」
■橘壱 >
「……そこはね、一般的にはダメな場所なんだ。
シアは知っていても、その事を誰かに話しちゃダメだよ?」
スラムに属する此処は一般的には認知されない。
歓楽街の延長線。或いは地続きの何かだ。
そういう風で決められている以上、
一般生徒にはこういう風に見えているのだ。
し、と人差し指を立てて彼女にも釘を差しておく。
「……ノ、ノーコメントで……」
無知シチュは嫌いではない(※)が、
こういうのはリアルで対面すると諸説ある。
オタクくん、そういうところだぞ。
曖昧な笑みを浮かべたまま、適当に誤魔化した。
軍手越しに握る手は、普通の手だ。
一般的な男子よりは少し硬い、男の手。
軍手越しに上手く伝わるかわからないけど、
力があるなら、簡単に握りつぶせるような、
本当に普通の人間の手だ。
「どうも。……どう?シアはさ。
その気になれば多分、此の手を握りつぶせるよね?」
■シア > 「……ダメなんだ。変なの」
あるのだから、ある。
厳然と存在する事実を隠す意味はなにか。
隠したところで、触れることはできるというのに。
本当に、理解が出来ない
「? どうして?」
ノーコメント。
なぜだろう。答えられないような何かが?
そんな謎があるのだろうか。
イヤらしいことに……?
「ん……」
手の感じを読み取る
多少、鍛えた感じのある手。あくまで多少、でしかない。
「鍛えてる手、少し。
潰す? 難しい、それは。」
膂力はあるが、人の手を潰すのは常識外れな力が必要だ。
其処までの力は、流石に持ってはいない。
「壊す、なら……試す?」」
ただ、潰す、という条件でなければ破壊する手段はいくらもある。
道具もつかえば、更に増える。
「……それで?」
■橘壱 >
「コレばかりは"そういうもの"で納得してもらわないとね」
気持ちは理解するけど、事実そういう事だ。
此れはもう此の学園が出来たからの不文律かもしれない。
ある意味最先端の実験台、箱庭だからこそなのかも。
「……ま、まぁ、とりあえず!」
あ、流した。
でも女の子相手にいいづらいよね。
自分から振ったからそうなる。
「そうか。シア位力が強ければって思ったけど、
……けど、壊す事なら出来るんだな。いや、試すのは勘弁」
流石に色々支障が出る。
少しはにかんで軽く首を振った。
「そうだな。多分、シアならそういう事が出来る。
けど、別にシアはいきなりそういう事しないだろ?
まぁ、意味のない事はしないだけかもしれないけどさ」
「それと似たような感じ。
さっきの遊具も、人がいたらあの速度は危ないんだ。
普通の人はあんなに回ってると怪我をするし、壊れたらより危ない」
「だから普段は、此れくらい。
僕の手を取ってる位……かな?
此れを基準に力加減をしてほしいってこと。……此処までは分かる?」
じ、と黒色の瞳を覗き込む。
■シア > 「……ん」
そういうもの。決まり。
そこまではっきりしているのであれば、飲み込める。
その方が、よほどわかりやすい
「……?」
結局流されてしまった。結局なんだったのかわからない。
しかし、気にはなる。今度、誰かに聞いてみようか。
「硬い、骨は。そう……道具をつかえばいけるかも、やるなら」
案外人間の骨も馬鹿にならない。潰すのであれば、そこまでしなければ。
たとえば、ジャージ下のグルカナイフとか……
「試さない? わかった」
粉々に潰す必要はなかった。
「ん……そう、だね。
しないね、意味のないことは。」
もし、意味があれば……
そういうことになる。
「……ああ」
なるほど、だいぶ理解が出来た。
無意味……ではないかもしれないが、必要はない、のだろう。
「……ん、わかる」
覗き込んでくる瞳を見返して、頷く。
■橘壱 >
そう、彼女は決して頭が悪いわけじゃない。
寧ろ賢い女の子だと思っている。
物を知らない。此の世界の何も知らない。
ただそれだけだ。決して悪い子じゃない。
「ん、よし」
頷いたのを見れば次だ。
「で、此処からも本題……かな。
さっきも言った通り、そういう所は合わせるべきなんだ。
けど、自分が危ない時とか、周りの人が危なかったり……んー、と」
「そう、だな。僕がピンチの時は本気で振るってもいい」
如何に決まり事の多い社会でも、例外は幾つもある。
こういう時には持てる力を使い、自衛すべし。
誰かを守るべし。人間社会の秩序としては、
時にそういう風に成り立っている。
「けど、出来る限り傷つけちゃいけない」
但し、野生とは違う所はある。
じ、と碧の瞳はレンズ越しに黒を見据える。
「山とか……それこそ野生なら、多分お互い加減しないと思う。
けど、どんな悪い奴でも……、……"基本的には"、死なせちゃいけない」
「勿論、出来る限りでいい。
シアだって、加減して死んじゃうのはおかしいと思うだろ?
だから、出来る限り。それが、なんていうかな……それっぽく言うなら……」
「この社会での力を持つものの使い方……だと、思う」
社会で生きる以上、そこで真っ当に生きるには、
強い力には責任が生じるのだ。自然とは違い、
そんな所まで不便に出来ているとは思うかも知れない。
だが、そのおかげで平穏な、野生とは違う人の成り立ちが出来ている。
「……、……どう、出来そう?」
僅かに言い淀んだのは、自らには本来なら言う資格はない。
その上で敢えてやれ、と強要はしない。
軽く軍手越しに握り返す壱の手は、
優しく、温かなもの。穏やかな表情のまま問いかける。
■シア > 「ん……」
考える。
といっても、それほど迷うことも悩むこともない。
"基本的には"死なせてはいけない
それは、教わってきた。
「うん。殺さないよ、普通は。
しないし、必要がないことは。」
命を取るのは、必要があって、意味があって、でなければしない。
それは、少女にとっても当然のことであった。
「傷つけない、できる限り……
あれ、でも。いいのかな、ピンチなら。
それなら……」
頷く。
別に、殺したいわけでも、傷つけたいわけでもない。
それは、自分の仕事ではないし、そういう嗜好も持っていない。
自衛が良いなら、別に問題はないと思う
「できる……かな?」
小さく首をかしげながら、答える。
なにがどうなるかはわからないので、確証としては言えない。
「……でも。それは。
同じじゃないのかな、力があっても無くても。
里では無能だし、ボクも。」
才能があろうがなかろうが。無用なこと、不要なことは避けるべし。
そういうものではなかろうか。
「……それにしても。
教えるね、色々。変なの」
相手の気遣いや、親切、といったものが、イマイチ理解できないでいた
■橘壱 >
「勿論シアがそういうのじゃないとわかってるけど、
……力ってのは、特に大きければ大きいほどそうさ。
里ではそうだったかも知れないけど、もう此処ではそうじゃないだろうし、ね」
特にそれは自覚していなくても、
別段意識していなくても自然と発生する。
難儀なことだが、それを上手く社会に溶け込ませるのも、
この学園の大きな役割でもある。そういう意味では、
彼女はまだまだこれから。一旦はそれがわかれば、実践あるのみ。
「シアなら出来るさ。僕も出来る限り手伝うしね」
一人で出来なきゃ二人だ。
はにかみ笑顔で頷いた。
「(……って、言っても、僕に資格はないのかもなぁ)」
色々説いたし全文本心だ。
壱は嘘をついていないが、
その根っこでは戦いを、争いを楽しむ本性がある。
どちらも本音である以上、その資格はないのかもしれない。
けど、人を助けるのに資格はいらない。
そういうものだと思ってるから、言うことが出来た。
「そうかな?まぁ、僕も色々教えられたから、
誰かに伝搬した優しさがシアに行った……って所かな?」
なんてね、とそれっぽく言えば肩を竦めた。
偏に壱の善性ではあるが、嘘はいっていない。
自分もそういうところはあったからだ。
よ、と立ち上がれば手を離し軽く背伸び。
「お互いまだ学生だし、そういう所頑張って行こうか。
……そう言えばなんでジャージに軍手?手に何か付いてたりする?」
■シア > 「……ん。そう?
できる、かな……
……?」
そう答えながらも、気になったのは僅かな違和感。
先程のほんの少しの言い淀みも含めて、どこかおかしい。
よくはわからないが、何かが引っかかる。
「……どこ見てる、壱」
別に目線がどこかあらぬ方を見ているわけでもない。
密やかにそらされているわけでもない。
ただ、違和感を言葉にしようとすると、その言葉が適切に思えた。
前を。自分を見ているようで、見ていないよう感覚
「そう。習ったの、壱も。
暴力はいけない、とか?」
自分が聞いた話から、そんなふうに考えてみる。
実はやんちゃだったのだろうか。
前科何犯の悪なのか。
「ん……動きやすい。
あと、安全」
ジャージに軍手。それは完全アウトドアスタイル。
確かにヒラヒラしたスカートや、素手よりは動きやすく安全だろう。
「……だめ?」
何らかの条項や決まりに引っかかるのだろうか
■橘壱 >
「うん、シアなら出来るさ……って、
えっ。ど、何処って……シアをみてる?」
思わず素っ頓狂な声が漏れた。
よもや、自らの歯切れの悪さを指摘されたとは思うまい。
驚いた表情のまま、目をぱちくり。
驚きで良くわからない返答にもなった。
「いや、そういうんじゃないかな。
……恥ずかしい話だけど、此の島に来たのは最近でさ。
来た時の僕は、他人に興味はないし、スカしたイケすかない男だったよ」
自らの快楽を優先し、闘争に身を費やす獣。
それ以外の全てがノイズ。恥ずかしい話だ。
ただ、昔の自分のが自由だったのは違いない。
そして、今はそれが燻っているだけ。
ほんの少し恥ずかしげに頬を掻いた。
「動きやすいは確かにそうだな……ジャージ楽だし」
元引きこもり、ジャージの楽さ凄いわかる。
「ダメじゃないけど、ほら。シアって結構かわいいし。
オシャレとかしないのかなって。外見を気にしろっていうよりかは、
そういうオシャレしたシアも見てみたいなーって思っただけだよ」
特に此れと言って他意がないのに
こういう事を言うタイプの男である。
■シア > 「んん……」
この違和感、なんというべきか。たとえは通じなかった。
といって、適切な言葉があるわけでもない。
「……変だった、なにか」
結局、言えたのはそれだけである。
「……へえ
スカした、イケすかない……」
じろじろと改めて相手を見る。
今の感じは、そういう感じはない……と思う。多分。
「怒られたの、それで?
なおしたの?」
イケすかない男が、それを指摘されて直した、ということか。
それはだいぶ、大した話かもしれない。
「でしょう?」
ジャージは楽。動きやすい。
なんと素晴らしい発明なのだろう。
すっかり気に入ってしまっている。
「……ん。なるほど」
少し首を傾げて考える。
「オシャレ?
それがいい、壱は」
先は長そうであった
■橘壱 >
「……あー……」
察しが悪いわけではない。
何となく彼女の言いたいことがわかった。
野生の勘って奴なのかな。わかってしまうらしい。
ちょっと困ったようなはにかみ笑顔。
「その、イケすかない時期……というか、今も何だけどさ。
僕はそう、自分だけの機械を持ってるんだ。
ソレを使わせてもらえれば、誰にも負けない自信がある」
手に持ったトランクを軽く揺らした。
銀色の重厚で頑丈そうなトランクだ。
「まぁ、怒られはした。性格も直そうとは、してる。
……けどね、その機械を使うのが、堪らなく楽しい。
武器は、兵器は戦うためを目的としたものだ。だから……」
「今でもそう思ってる僕が、
シアにこういう事資格はないなって思っただけさ」
確かに元ある善性は根付いてはいるが、
それ以上に生き甲斐として闘争を望む自分もいる。
二律背反。改心をしてしまったからこその悩み。
隠し事をしても仕方ないと、正直に打ち上げる。
当然、大分気まずそうだ。
「幻滅した?」
ちょっと諦めた感じで訪ねてみる。
「僕も部屋着はジャージ使うしなぁ。
……まぁ、でも、そうだな。危ない場所でないなら、
オシャレしたシアは見てみたいし、そっちのがいい、かな?」
しれっと言う。
■シア > 「わかった、だいたい。
変なやつだった、壱は。怒られた、それで」
雑なまとめ方であった。
けれど、概ねはあっているはずである
「それと……ブキ。
好き、ブキが。楽しい、使うのが」
実物を目にしていないからわからないが、その武器を気に入っていることは予想がつく。
だから、楽しい、のだろう。
「ん……壱は。
殺すの、好き? 傷つけるの、好き?」
首を傾げる。
「ブキが好き、戦いが好き、殺しが好き。
違う、全部。」
結果は同じかもしれないが、過程が異なる。
それは大きな違いではないか。
「ダメな気はするけど、殺しが好きなら。
いいんじゃない、違うなら」
見るかぎり、聞くかぎり、そういう趣味趣向ではなさそうだ。
獲物を前に舌なめずりをするタイプ……でも、ない……?
「検討はする、けど。
オシャレ……服? わからないな、ボクは。
決めづらい、いつ着るかも」
お山の生活は当然オシャレなどなかった。
常世島にきても、別にオシャレなど気にかけなかった。
そもそもひらひらした格好は、それで走り回るのは邪魔でしかない。
求められたのはそういうことだろうか……?
■橘壱 >
「……ふ、まぁ、そんな感じ。
殺すのも傷つけるのも、好きではないよ。
執着が仮にそこでも、それを使う過程が楽しいからね」
彼女らしいと言えばらしいまとめ方だ。
思わず吹き出して、苦笑い。
ご覧の通り、眼の前の善性は嘘ではない。
必要でない殺生には忌避感はある。
「出来れば人は傷つけたくないし、殺したくもない。
……もし仮にヤったら、引きずったりはするかもね。けど」
「多分、ソレを扱う頃には忘れている」
それは生き甲斐であり、意味でもある。
全てを投げ売ってでもいいほどに、
機械を動かすのに夢中になっている。
我ながら言えば言うほど、人としてダメな人間だ。
自己嫌悪についつい目を伏せたくなるけど、
自分で言っといてそんなマネ出来ないから、堪えた。
「まぁ、だから普段は我慢してるんだよね。
必要以上の戦闘行為もあまり風紀としては推奨出来ないし、
何よりも長引かせて被害が広がったら、それこそ周りに良くない」
故に、自らを縛る。鋼の理性。
社会性に殉じた故に、不自由になった末路だ。
「それじゃあ今度買いに行こうか。
まぁ着るのは……今度出かけるとき、とか?」
此の時点で気づいていない。
しれっと言ったが、自らの言葉の重大な欠陥に。
■シア > 「……?」
首を傾げた。
少女には、煩悶の意味が理解できなかった。
「ダメなの、楽しいのは。
そうじゃないなら。上手くなれば?
殺さない、傷つけないように」
ダメだと思う気持ちも、よくわからない。
わからないので、そういうことをいう。
「ああ、でも。
どうにもならないか、戦いすぎはダメ、の方は」
何でもかんでも闘ってはダメ、というのなら。戦いが楽しくて闘争を求めてしまうのはダメ、なのかもしれない。
そこは理解できた。
「ん……相手が居ないとか、ブキだから……組み手?」
一人で素振りのみ、とはいかないのだろう。
それなら、と考えた先にはそれしか浮かばなかった。
根本的な解決にはならないだろうか。
「今度、買い物……うん、それなら……ん?
今度でかける……?」
首を傾げた
その一文の中には、一文である種の矛盾が起きている。
「着れない、買う前に。どこかいく、着るために?」
■橘壱 >
「殺さないように、傷つけないようにっていうのは勿論あるよ。
けど、何ていうんだろうな……多分、こう、それに自由に従っちゃうと……」
「多分、恐ろしいものになってしまうと思うからね」
無為な暴威、理由なき力。
それはきっと、戦火を撒くものだ。
誰よりも自由であり、他者を省みない。
理想像だ。けど、そんなものは許されない。
許されないと鋼の理性が言うからこそ、実現しない。
「まぁ、そうだね。
訓練とかで多少は満たされたりする事はあるかも」
今はそれで誤魔化してる。
きっと此のコップは、満たしてはいけないから。
「ああ、ごめんごめん。
今度を服を買いに出かけてさ。
その時にそのまま着てったり、今度別の日に着て出かけ……、……」
言葉の途中で気付いた。
自らの違和感。顎に指添え、思案顔
「(……いや、僕もオシャレわかんないな……!?)」
元引きこもりオタクに男の、
ましてや女性のオシャレなど分かるはずもない。
やっべ、と内心言っといて焦る。そこかよ。
思わず硬直してしまうオタク17歳。
■シア > 「おそろしいもの」
考えてみる
ただ振るわれる暴力。突然にもたらされる暴威。
それが、そういうものである、というだけの理由で。
少女にも、そういうものに心当たりがあった
「災害……?」
なるほど、それは……嫌なのかもしれない。
そういう在り方は認められないのかもしれない
「じゃあ。訓練だ、やっぱり」
そういえば、ろくに約束を果たしていない。
買い物もだが、訓練もしようか
「そうなる、やっぱり。
わかった。任せる」
流れは理解した。それなら実行するのみ。
少女には、少年が抱いた違和感などわからなかった。
それゆえに丸投げを決め込んだ。
「いつ?」
■橘壱 >
「災害、言いえて妙かな」
気まぐれに起こり得るという意味は、
正しく天災と言うに相応しいのかもしれない。
人類種の天敵。ぞっとしないが……。
想像するだけで楽しいと思う自分がいるのが、嫌になる。
「そう言えば約束してたっけ。
ごめん、そうだね。順番に消化してこうか」
思えば結構色々やろうと言ったばかりだ。
となると、先ずは買い物のがいいかな。
ほんとに?今なら取り消せ……。
「えっ」
……なくなったな。
仕方ない。こうなったらちょっと勉強してこよう。
ハ、ハハ、と乾いた笑いが漏れた。
「ま、まぁ、その辺も後で連絡するよ。
結構いい時間経っちゃったし、僕はそろそろ行こうかな」
「ちゃんと生徒手帳は見といてね。
シアも帰るなら、送っていけるけどどうする?」
■シア > 「よろしく」
色々約束をしても消化していなかった。
別に不満に思うこともないのだが、"決め事"が進まないのは少し気持ちが悪い。
少しずつでも消化するならいいことだろう
「ん」
確かに、時間がそれなりに経っていた。
今日の分の訓練はそれなりにできたし、頃合いであろう。
「帰る、じゃあ」
帰ることを選択した。
素直に、送られていくことだろう。
■橘壱 >
「じゃあ、行こうか」
とりあえず、色々予定を立てないとな。
静かにはにかみながら軽く手をしれっと出すタイプ。
それを取ったかはさておき、彼女を何事も無く送って別れただろう。
ご案内:「常世公園」から橘壱さんが去りました。
ご案内:「常世公園」からシアさんが去りました。