2024/10/09 のログ
ご案内:「常世公園」に伊都波 悠薇さんが現れました。
伊都波 悠薇 >  
「落ち着いたなぁ」

公園を歩く。ぶらぶらと。
いろいろ、一段落。

プレゼントも渡せたし。まったり。

でもーー

「……そろそろ誕生日だ」

渡してすぐ、思い出す。そういえば、なんて。
厳密にはもう過ぎているけれど、家族的な誕生日は、もうすぐ。

「どどどどど、どうしよう……ぷれぜんと……」

何も考えてない。
うああああ、と急に公園でうずくまった。
頭を抱えて。

傍から見たら、奇人である。

伊都波 悠薇 >  
「……だ、だいじょうぶ。とりあえずは、さいあく、あれがぷれぜんとってことにすれば」

でもそれはそれで淋しい。
どうしよう……。

「この前は、ノースフェイスさんがいたからなんとかなったけど」

今回は、妙案はなく。

「……はぁ」

とりあえず、ブランコに乗って、ぎぃぎぃと揺れることにした。
とりあえず、とりあえず。

なにか思いつくかもしれないし。

伊都波 悠薇 >  
「うた、うた、か……」

そういえば、最近歌ってない。
姉はカラオケとか好きだし、たまにいったりはしていた。
けれど、ぱたり、行かなくなった。

なんとなく、だけれど。

ちょっとだけ、あのときの出会いに触発されて。

「~~~♪」

口ずさむ。曲は、アニメのオープニング。
ヒーローとヴィランが戦う曲。
でも、その二人のことも示唆しているけれど、ヒーローとの親友のことも示唆した、結構好きな曲だ。

気分が乗って、口ずさむ。

今はあんまり人もいないし、聞いていないと思って。

口ずさむ。

伊都波 悠薇 >  
なんだか、そのまま全部歌っちゃいたい気分になった。

なんとなく。

この作品はすごく好き、だ。
いろいろ対象的なものが多い。自分と姉のよう。

でもそんなものを感じさせないくらい。
主人公が熱くて、我武者羅なのが、羨ましくて。

それに取り巻くキャラたちもまた、その熱量に影響されていく。
そんなお話。

ーーその、ひとりに自分もなれるのだろうか。

そんなことを思ってしまう自分もいるけれど。

見終わった後の興奮は、凄まじくて。
だからとても好き。

こんな風に。全部歌ってしまうくらいにはーー

伊都波 悠薇 >  
そんな歌を歌っていたとき。

ーーすみません

声をかけられる。

「はい?」

……聞かれたかな。恥ずかしいと思うのもつかの間。

ーー伊都波悠薇さんですか?

「……はい」

名前を聞かれる、警戒心。

ーー私、こういうものです。

誰かが、そう、声をかけた。

名刺をもらって、少し。そう少し……

いいや、小一時間

会話して。困惑顔。
そして、肯いて。

「わかり、ました。また、連絡します」

呟いて。その場を後にした。

話しかけた人物は、見送りながら薄ら笑って、いた。 

ご案内:「常世公園」から伊都波 悠薇さんが去りました。