2025/01/25 のログ
ご案内:「常世公園」に霜月 雫さんが現れました。
霜月 雫 > 「ん~、たまにはこういうのもいいよね」

ぐぐーっと伸びをして、ベンチに腰掛ける少女。
傍らにはやたらと長い竹刀袋があり、軽く汗をかいていることから、稽古帰りとなんとなく察しがつく姿である。
普段はそのまま帰ってしまうのだが、今日は気分転換に散歩がてら公園に足を延ばすことにしたのだった。

霜月 雫 > 「にしても、ヒサメも来たし、色々大変になりそう……」

少し遠い目をして乾いた笑いをこぼす。
大事な妹だ。可愛いし大好きな妹だ。
だが、ちょっとばかり……否、結構……否、かなり……放埓と言うか、振る舞いがフリーダムなのが玉に瑕である。
実家にいたころなどは、日常的に襲い掛かられたりしたものだ。
真剣で。

「……」

更に遠い目をしてから、ブンブンと首を振って切り替える。
うん、ちょっとそこら辺を思い出すのはやめとこう。

「そう言えば、家にいたころは、よく歌を歌ったりしてたなあ」

気分転換にいいと思って練習して見たら、凝り性を発揮して上手くなった&好きになった歌。
最近はあんまり歌ったりしてなかったな、と思い、ちょっと周囲をきょろきょろ。
ぱっと見はこっちを見ている人などはいない。ぱっと見は。

「……~振り向いてよブルーバード 幸せの青い鳥~♪
私だけのブルーバード 行かないで ずっとそばにいて♪」

懐かしさを覚えつつ、好きだったアイドルソングを歌ってみるなどする。

霜月 雫 > 「~♪」

ひとしきり歌ってから、はた、と我に返る。

「…………大丈夫だよ、ね?」

聞かれたりしていないかと周囲をきょろきょろ。
そういう相手がいるわけでもなんでもないのに、思いっきりラブソングを歌ってしまった。
ちょっと恥ずかしい。

霜月 雫 > 「にしても、やっぱりみんな寒そうだね……」

公園で過ごしている人、通り抜ける人などを眺めるが、やはり誰もかれも寒そうである。そりゃそうだ、この時期だもの。
なお当人は巫術で周囲の気温を調整しており、快☆適である。ズルい。

「…………平和だぁ」

ベンチでぼーっと座りながら、そんなことを呟く。

霜月 雫 > なんせ、襲われていない。
なんで襲われる経験が豊富にあるのかはちょっと考えたくないしなんだったらその犯人がこっちに来たのでまた襲われそうだが考えないことにしようそうしよう。
それに、自分の周囲に限りそこまで大きな事件は起きていない。

……否、実際は起きているのかもしれないが。

「そうだとすると、ちょっと寂しいよね」

自分が一切巻き込まれていない。
それは、本当に平和なだけなら喜ばしいが、そうでないなら頼られていないという事でもある。
考えすぎな気もするが……。

「それにまあ、そうだとしても人の事言えないよね」

自分なら、周囲に頼るのは躊躇いそうだと思い苦笑する。
やや抱え込みがち、とは父にも兄にもよく言われたものだった。

「ふふ、なんだか家族の事ばっかり思い出すなぁ」

ホームシック、と言うわけではないのだが。やはりしばらく帰れていないから感傷的になっているのだろうか。

霜月 雫 > 「今度の休みにでも、一回帰ってみようかな」

日帰りか、精々一泊になるだろうけど、たまには実家のご飯を食べて、実家の道場で稽古をしたい。
そんな気持ちになり、スマホを見て予定をチェックする。

「ん、ヒサメは……どうかなぁ……」

あの子の場合は、そんな感傷に時間を使ってるから云々と言いそうではある。
が。

「ま、誘うだけ誘おっか」

なんせ、大事な家族なのだから。
予定が決まると、なんとなく気合も入るというもので。

「よしっ。それじゃあ帰って、しっかり詰めてみようかな」

気分転換にも成功し、そのまま寮の自室へ戻っていくのだった。

ご案内:「常世公園」から霜月 雫さんが去りました。