2026/02/15 のログ
■武知 一実 >
「重ね重ね、悪ぃな。
初対面の後輩……いや、後輩候補、か。
どっちにしろ、突然声を掛けた上に変な頼みまでしてよ」
もっと反省すべき、だとは思うのだが。
まあ変な事言ってる方が印象にも残るだろうし、覚えて貰うという点では上々だろう。
問題は、覚えて貰ってどうすんだ、っつーとこなんだが……
「ゆっくり、とは言うけどな、二月は逃げる三月は去るだなんつって、4月まであっという間だぞ
オレだってこないだ転入したと思ったらもう3年になるんだから」
日に日に時間の過ぎる速さが増していっている気がする。
公園でボーっとしてる所為かもしれねえが。
「あー……オレ、委員も部活も無所属なんだよ
その分、バイトで島中あっちこっち行くから、何かの拍子に顔合わせることは意外とあるかもな」
普通のバイトに、怪異討伐。
もし、御雷がその手の仕事をしてんなら……同じ現場で鉢合わせする可能性も、無くは無いか。
■御雷 天華 >
「確かに、時間的には遺り一ヵ月半くらい、ですか。
そう考えるとあまり時間は確かにないのかも」
僅かに目を細め、少しだけ思案するような表情。
続く言葉の返事を考えているのか、それともまた別の理由なのか。
「あ、そうなんですね……なるほど、委員は必ずって訳でもないと。
……でしたら、またどこかで鉢合わせでもした時に」
ともあれ、何処かしらで会う可能性はゼロでは無かろうと。
彼のバイトが何であるのかなど知らぬ少女は、そう軽く考えていた。
「と、それじゃあそろそろ残りのランニングも再開しますね。
また今度、近いうちにあったら学園の事、教えてください」
■武知 一実 >
「まあ、4月までに準備は整えておくこった。
受ける授業の確認に、教材やら何やらと、後回しにすっと地味に響いて来るからよ」
実体験、という訳では無いが、そういう話は良く聞く。
校風を知るのも、入学前に出来るのであればしておいて損は無いはずだ。
「やるも自由、やらないも自由。決定権は自分にあるんだ。
まあ、どんな道を選んでも後悔はしねえようにな、ちなみにオレはしてねえ」
今後も余程の事がない限り、部活も委員会も所属しないだろう。
部活は分からないが、委員会は無い。ほぼ確で無い。
「おう、引き留めた形になっちまって悪かったな、オレももうちょっと暖まったら行くからよ。
2年長く在籍してんだ、大抵のことは案内出来るし、相談にも乗るからな」
ただし恋愛事は他所に行って貰う。こればっかりは手に負えんから。
そう告げてオレは、御雷へと片手を振った。
■御雷 天華 >
何はともあれ、短い会話ではあったが幾つか収穫はあった。
知り合いもできたし、委員の事も少し聞けた。
何より、あまり時間の余裕が無い事を再確認できた。
「いえいえ、こちらこそ。
それでは改めて、また何処かで」
丁寧に一礼し、それからゆっくりとペースを上げながら走り始める。
少女の背はあっという間に小さくなっていくのだろう。
ご案内:「常世公園」から御雷 天華さんが去りました。
■武知 一実 >
ランニングを再開し、遠ざかっていく御雷の背を眺めつつ思う。
微かに感じた怪異の残り香、まるで返り血みたいなそれに混じって、もっと上位の、鋭い清浄さみたいな感覚。
「同業ってだけじゃねーのかもしれねェな……」
突っ込んで訊くのも野暮だろうし、いつか確かめられる機会があれば良いが。
無かったとしても、オレに何か不都合がある訳でも無いし、それはそれで。
……にしても、ミカヅチ、ねえ。
尚更他人事じゃなさそうな感じ……ま、気にしてもしゃーないか。
オレは宣言通り日向で十分に暖まった後、御雷が戻る前に講演を退散したのだった。
ご案内:「常世公園」から武知 一実さんが去りました。