2024/06/12 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に『流れ』さんが現れました。
■『流れ』 > 深夜。
手詰まり。
ちょっと次の一手を打ち損じた状態。
「景気づけに、何か食うか」
カフェテラスに腰掛ける、悩まし気な顔した気弱そうな少年一人。
■『流れ』 > とはいえ。
単に飯食いに来ただけってわけじゃないんだ。
本当の目的は夜中に賑わう下世話な噂話
つまらん雑音のやりとりも
ちょっと作り替えてやりゃ面白い火種になる
じゃあ、噂話に耳を傾けてみようか――
■雑音 > 「また――テンタクロウってあの怪人が出たらしいぜ――」
「えぇ」 「またぁ…?!」
「あの触手とツメの?!」
「であったら体砕かれるっていう?!」
「こわ―――…」
「でも…ね…!!」
■『流れ』 > なるほどなるほど。
街を騒がせる怪人、噂はよく聞くが夜中になるとどいつもこいつも、
あけすけにあることない事べらべら喋ってくれるようだ。
流れてくる噂話。
それを綺麗にすくい上げて聞いている。
途中で話が、区切られた。…流れが変わったようだ。
飯食う手を止めて噂話に耳を傾ける流れ。
■雑音 > 「――すっごく華麗で美しい剣士様が現れて、怪人と討ち合ったんですって!」
■『流れ』 > 「――そりゃすごい。」
……噂話なんて、どこまで信ぴょう性あるもんか分かったもんじゃないが
こういう話は華があるもんだねえ。
ちょっと聞き入った。
だが、今欲しいネタはコレじゃないな。
■雑音 > 「――あの紅色の怪異、知ってるか?」 「なにそれ」
「ああ、あの何もかも殺めるっていう――」
「……紅き屍骸、か?」 「それだ」 「何で知ってんだよ」
「ネット見りゃわかるだろ」
「この間一匹死んだらしい」 「討伐が確認されました、ってよ」
■『流れ』 > 次の流れに耳を傾け、ゆっくりとこちらへ伝わらせる。
紅き屍骸
目撃例が幾多もあるソレ
ネタにするには、持って来いだ。
…死んでいるんじゃネタにしにくい、が。
煽り立てるアイデアを思索、してみよう。
……サンドイッチを片手に、手も動かさずぴたりと、シンキングタイム。
■『流れ』 > 「――よし!」
閃いた。
「こんな、もんだね。」
次のネタは決まり。
あとは持ち帰って書き出してみるか。
■『流れ』 > 俺が運営するネットメディアの【怪異関連最多まとめ情報局】に
そうだな――
タイトルは――
<紅き屍骸に怯えてた非異能者のザコ共息してる?w>
ってのを投下してやるって寸法よ。
火をつけるには、レッテル張りと対立煽りが一番良い。
■『流れ』 > ――さーて、飯食ってる場合じゃねえ。だらだらやってたら頭の中のアイデアが流れ落ちてしまう。
少年はさっさと立ち上がって、金払って出て行った。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から『流れ』さんが去りました。