2024/06/12 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に『流れ』さんが現れました。
『流れ』 > 深夜。
手詰まり。
ちょっと次の一手を打ち損じた状態。

「景気づけに、何か食うか」

カフェテラスに腰掛ける、悩まし気な顔した気弱そうな少年一人。

『流れ』 > とはいえ。
単に飯食いに来ただけってわけじゃないんだ。

本当の目的は夜中に賑わう下世話な噂話

つまらん雑音のやりとりも
ちょっと作り替えてやりゃ面白い火種になる



じゃあ、噂話に耳を傾けてみようか――

雑音 > 「また――テンタクロウってあの怪人が出たらしいぜ――」
    「えぇ」   「またぁ…?!」

  「あの触手とツメの?!」

          「であったら体砕かれるっていう?!」
「こわ―――…」



       「でも…ね…!!」

『流れ』 > なるほどなるほど。
街を騒がせる怪人、噂はよく聞くが夜中になるとどいつもこいつも、
あけすけにあることない事べらべら喋ってくれるようだ。

流れてくる噂話。

それを綺麗にすくい上げて聞いている。
途中で話が、区切られた。…流れが変わったようだ。

飯食う手を止めて噂話に耳を傾ける流れ。

雑音 > 「――すっごく華麗で美しい剣士様が現れて、怪人と討ち合ったんですって!」
『流れ』 > 「――そりゃすごい。」

……噂話なんて、どこまで信ぴょう性あるもんか分かったもんじゃないが
こういう話は華があるもんだねえ。

ちょっと聞き入った。




だが、今欲しいネタはコレじゃないな。

雑音 > 「――あの紅色の怪異、知ってるか?」  「なにそれ」

  「ああ、あの何もかも殺めるっていう――」


「……紅き屍骸、か?」 「それだ」 「何で知ってんだよ」


   「ネット見りゃわかるだろ」

 「この間一匹死んだらしい」  「討伐が確認されました、ってよ」

『流れ』 > 次の流れに耳を傾け、ゆっくりとこちらへ伝わらせる。

紅き屍骸

目撃例が幾多もあるソレ
ネタにするには、持って来いだ。

…死んでいるんじゃネタにしにくい、が。

煽り立てるアイデアを思索、してみよう。

……サンドイッチを片手に、手も動かさずぴたりと、シンキングタイム。

『流れ』 > 「――よし!」

閃いた。

「こんな、もんだね。」

次のネタは決まり。
あとは持ち帰って書き出してみるか。

『流れ』 > 俺が運営するネットメディアの【怪異関連最多まとめ情報局】に


そうだな――
タイトルは――

<紅き屍骸に怯えてた非異能者のザコ共息してる?w>


ってのを投下してやるって寸法よ。
火をつけるには、レッテル張りと対立煽りが一番良い。

『流れ』 > ――さーて、飯食ってる場合じゃねえ。だらだらやってたら頭の中のアイデアが流れ落ちてしまう。

少年はさっさと立ち上がって、金払って出て行った。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から『流れ』さんが去りました。