2024/06/17 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に先生 手紙さんが現れました。
先生 手紙 >  
二階席のテラス。眼下に広がる人々の往来を、テーブルに肘をつきつつアイスコーヒーをストローで吸っているのが一人。

此処はカフェテラス『橘』。

かなりどうでもいいが、個人的に店名が軽くツボに入っているカフェである。ちゅー。

先生 手紙 >  
――空はうだつの上がらない、なんともいえない模様だが。夕から夜へと切り替わるまでのロスタイムがかなり長く取られる時期でもある。

灯りを点けるにはまだ早いような、でも点けないとちょっと不安なような。

そういや、たしかこンな時間のことを『逢魔が時』などというのではなかったか。

笑っちまうことに、この島では実際に『魔』と遭遇することがままある。

笑えねえことは、時間を問わずってところ。

ぢゅー。

ご案内:「カフェテラス「橘」」にリョーガ・パレコルタさんが現れました。
リョーガ・パレコルタ > 「ふんふ…ん。」

そんなところに軽食とドリンクが乗ったトレー片手に二階の席にあがってきた二年生の後輩が一人。
同じ寮生で先輩の貴方を視認すると。

「…黄昏れてんですかい、手紙先輩。」

そう声をゆっくりとかけてきた。
彼もまた黄昏れに来たのである、

先生 手紙 >  
「黄昏時、ではあるねェ。まァでも、語源の一つに則るか」視線は往来へ向けたまま。

ややあって、頭を上げた。

「……誰そ彼。近くの人の顔が暗くてわからず、誰何する時間帯だからって説。君は、えーと、パレコルタ君、だったかな」

カップについた水滴を指で集めながら、貌を向けた。

リョーガ・パレコルタ > 「ん。合ってますよい。
二年のパレコルタで。
…なかなか良い言い回しなこって。」

ふふっと、リョーガは頷いていく。
先輩のこの言い回しはなかなか気に入ったものだ。
白髪に薄い朱色のメッシュが入ったそれの下の顔は笑みだった。

「隣、良いですかい?
俺もゆっくりしたいときはあるもんで。」

そう貴方に尋ねる。
深くいえばそこまで話したことはない先輩であるから、気になったというのもある。

先生 手紙 >  
「同じ読みでも「黄色く昏い」よりかはね。おれ好みだよ」

席は他にも空いているが、断る理由もなかった。同じテーブルの、隣の椅子を引いて差し上げる。

「どうぞ。誰にだってあるもンさ。試験勉強の息抜きでも、委員会の合間でも。部活動についてはわからンけどね。ここ、進学校でもスポーツ校でもねェし」

試験期間中の部活動休止、は真っ当な学校ではあるが。いや、来たる夏は青春の大舞台か。どちらにも縁遠いので、微妙な言い方になった。

リョーガ・パレコルタ > 「ははは。
ではお言葉に甘えて。」

と引かれた席にさっと座って。
片手に持っていたトレーをテーブルに置いた。
彼の頼んだのはホットドックにレモネード。

「まぁそうですよいねぇい。
特にここ(学園)は。
俺ぁ委員会の仕事帰りなもんでしたけどよい。」

レモネード片手にヂュー。

先生 手紙 >  
軽食つきか。となると晩飯――いや、育ち盛りだ。きっと寮でしっかりと食べ直すだろう。

「委員会?どっか入ってたンだ。いいね、性が出る。どこも人不足だし」

おれみたいなちゃらんぽらんな留年生ではなく、きちんと学園生活に励んでいる後輩。いいぞ。

氷が溶け、味が刻一刻と薄くなりゆくアイスコーヒーを吸う。

リョーガ・パレコルタ > 「ん。
図書の方で。
まぁどこもそうですよいねい、風紀然りそれこそ図書も然り。」

よくわかる、という頷きを。
実際自身も引っ張りだこにされかけてるのだから。
そういったものは目に見えて然るべきだろう。

「手紙先輩は部活とか委員会は入ってないんですかい、そういや。」

彼を知るために尋ねてみる。
何気ない日常的な会話でもある。

先生 手紙 > 「図書委員!文科系の皮被っただけのド肉体労働系委員会じゃン。おっつかれェー」

本は軽くない。重なればより一層。具体的には筋トレの際にダンベルがわりになるレベル。

「おれ?ふっは。やってるように見えるかァ?」

両腕をだらしなく上げて「ないでしょ」のポーズ。

「此処がガクセー御用達で全席禁煙だから倣ってるだけ。灰皿があれば喫煙委員会にでもなってたさ」

リョーガ・パレコルタ > 「はは、でも本は好きなもんで。
まあ、これ(異能)のおかげでそんな片手でも苦労は…まあありますよい。」

足で足元の影をコツコツ、と。

一年生の夏過ぎから入ってる図書委員会。
振り返ってみると…まぁ思っているよりは、という奴だ。
でも異能でくらいついてきた身だ、苦労は分かる。

「はは、確かに。」

やってるように見えるか、という言葉には相槌を打ちながら。

「喫煙委員会なんてあったら賛否両論でしょうよい。」

先生 手紙 >  
「勤勉だねェ。『書とは自身の内にある、凍った海を砕く為の斧なのだ』、だ」

肩を揺らして笑う。音に、足元を一瞥。「ふゥン?」と視線を戻す。

「入会条件は20歳以上だぜ。卒業せずに年科重ねる物好きか、おれみたいな不良しか入れない、選ばれし委員会さ」

十中八九ろくでなしの集まりになる。学園で文字通り煙たがれる存在のたまり場になるだろう。そもそもそんな委員会、認可降りねえのである。

リョーガ・パレコルタ > 「よく言われますよい。
見た目がこんなんなもんで、ちゃらくせぇと思われがちなんですけどねい。」

見た目から想像できないほど彼は仕事に対しての意欲は高い。
それに勉学や仕事への姿勢もしっかりとしている。
見た目と中身は反比例、というものかもしれない。

「ははは、もし認可降りたらびっくりしましょうよい。
まあ普通に考えちゃ降りたら降りたでめんどいでしょうがねぇい。」

それはそうですよい、なんて。
レモネードをまたヂュー。

先生 手紙 >  
「ウッ。模範生のモハニウムがだらしねえ身分にブッ刺さる……!」

けたけた。言うほどのダメージはない模様。アイスコーヒーをすすりながら、また往来を眺める。

「アプローチが悪かった。委員会より部活だな。違反部活待ったなしだけど。ここまでくるとマジで不良のたまり場だな。なしなし。テガミセンパイは孤高の喫煙者ってことにしておいてくれ」

自分で膨らませた話題が、思った以上にろくでもなかった。うン。やっぱり自分みたいなヤツには宙ぶらりんが一番似合いだろう。

リョーガ・パレコルタ > 「ホントですかい?
というかモハニウムなんて初めて聞きましたよい、そんな成分みたいな模範生の。」

なんて冗談混じり気に。
ホットドックを軽くムッシャムシャ。
所作は丁寧。

「いやぁ、部活でも違反のになっちゃ風紀に絞られますよい。
んじゃそのように覚えておきますんでい。」

そういうことにしておこう、なんて。

先生 手紙 >  
「善良な人間性に不可欠な成分の片割れさ。もう片方はキマジニン」

戯言である。
さて、そんな彼は器用に右手を使い、上手にホットドッグを食べている。慣れてるなァ。などという所感。

これ以上連中の仕事増やすの気が引けるな、ほんと」

>そっとしておけ。

「……で、そんな模範的図書委員クン、最近困った本とか出てない?内部の禁書がどっか行った、とかそういう」

リョーガ・パレコルタ > 「それただの生真面目な人間でしょうよい。
まあ実際あったら見てみましょうかねぇい。」

なんて。
実際あったら賞がもらえそうな話である。
これは戯言だ、とリョーガは理解した。

「まぁそうですよい。
風紀のお仕事増やしちゃ過労が目立ってしまいますから。」

と、貴方に問われたリョーガは直近の記憶をたどってみる。
禁書の管轄は図書委員だが、細かく言えば禁書庫の管理は管理員なので。
でも最近はやけに平和だな…と思ったからか。

「最近は特に。
其処ら辺は平和すぎて逆にこれから何が起きてもおかしくはないんでしょうけどねい。
…また要請でも来たら素直に出向きますよい。」

ホットドックをムシャ。平らげた。

先生 手紙 >  
――人間性を形成する栄養素。そんなものが存在するのであれば、大ごとだ。戯言としておきながら、頭の片隅でその可能性に対しての推論を、砂の城のように儚く、立て始めている。

「まァこの辺はギリ治安いいからねェ。これ以上悪化してほしくないってだけ」

往来に腕章付きの生徒を発見する。今日もお疲れ様です。心の中で敬礼。

「ンじゃあ杞憂だな。捨てておこう。禁書庫ブチ抜き案件とか、考えるだけで頭痛がイタい」

あーやだやだ。と言って。ずごー。ついにアイスコーヒーは飲み尽くされた。

「パレコルタ君、この後はもう戻る感じ?」

リョーガ・パレコルタ > 「ははは。
これ以上悪化したら大変なことたぁなりますよい。
風紀の在り方にも影響が出かねねぇいや。」

こっちも腕章付きの生徒を見かけた。
心の中で敬礼とヘッドハンティングしてこないでくれの祈り。
まあ今日もされかけたかもだが。

「ははは、そんなことあったら図書委員が全力を出しかねねぇですからねい。」

と、レモネードを吸い終え。
トレーにゴミを載せながら立ち上がって。

「ええ。
帰って委員会の記録書かなきゃなんねぇもんで。
先輩も遅くならんうちに戻るんですよい。」

では、と一礼。
席を颯爽と離れていった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からリョーガ・パレコルタさんが去りました。
先生 手紙 >  
「違いない」

言って。――まァ。そうならないようにするのが務めのヤツもいるわけだ。あの風紀委員とか。どっかの誰かとか。

「あいよー。晩飯抜きは嫌なンだ。おれも帰る帰る。一緒に行こうぜ、後輩」

プラカップをゴミ箱にシューッ!超!エキサイティン!

たたた、と早足で追いついて。

あとはまあ。本当に、語るほどでもない、他愛のない世間話をしながら寮に戻るのでありました。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から先生 手紙さんが去りました。