2024/06/25 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に桜 緋彩さんが現れました。
桜 緋彩 >  
昼下がりのカフェ。
窓際の席で紅茶を飲みながら外を眺めている。
正しい姿勢で椅子に座り、制服の着こなしも隙がない。
顔も整っている方で、結構絵になる風景。

「――では、いただきます」

テーブルに鎮座鎮座ましましているちょっと信じられないぐらいの量のカルボナーラを除けば、だが。
大食いチャレンジメニューと言うほどの量ではないが、かと言ってカフェで見るような量でもない。
例えるならば夕方までモーニングをやっている県発祥の、メニューの写真と実物のサイズ感が逆詐欺だと言うことで有名な某コーヒー店ぐらいの感覚だろう。
そんな大盛りカルボナーラに手を合わせ、綺麗な一礼。
ぴしっとした姿勢は崩さず、もりもりと食べ進めている。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に能守重高さんが現れました。
能守重高 > 昼下がりの時刻となり、
何時ものルーティンで散策を兼ねた若干迷子を治すべく、
≪オモイカネ8≫を片手にカフェテラス「橘」にやってきた。

(いやこやつ 中々使えますね)

手に持っていた最新機種の端末を懐にしまい込むとカフェテラスの扉を潜り中へと入る。
このようなカフェに入るのは久しぶりなのでとても戸惑いを覚えたが視線をさっと広げた時に
とある席に姿勢正しく座った人物の後姿を見かけるまでは
ぼんやりと視線を泳がせたお上りさん状態だったのは致し方ない。
ゆっくりとそのとある人物のいるテーブル席へとゆっくりとした足取りで近づき、向かいの椅子の背もたれに手を添え

「師よ、此方におられましたか」

声をかけた後に食べている量に目を少し見開いたやもしれない。

桜 緋彩 >  
「おや、重高どの。
 こんにちは」

声を掛けてきた同僚で同級生で同門の女子生徒。
食事の手を止めて一礼。
とりあえず正面の席にどうぞ、と手で示そう。

「緋彩でいいですよ。
 同じ三年生じゃないですか」

確かに形としては彼女の師に当たるが、それ以前に同じ学校に通う同級生である。
堅苦しい会話にすることはないし、そうじゃない方がこっちも楽だ。

能守重高 > 「忝いです。では御前失礼致します」

風紀委員で同級生でつい最近門下に入った身なれど、
師と彼女を呼ぶ某は同僚で同級生であれ師と弟子の立場を崩そうとはしなかった。
此方も返礼後に正面の席に腰を下ろし背筋を伸ばした。

「呼び捨てはご容赦を。
 同じ学年と言えども呼び捨てはまだ抵抗がっ」

素で某の口調はタメ口が不可能だった。
年下でも年上でも同じ年齢層でも口調が同じ。片掌をやんわりと前に突きだしながら、
タメ口のできなさと呼び捨てはまだ出来かねる旨を申し訳なさそうに、手を下ろしながら詫びたい。

「しかし師は、沢山召し上がるのですね、
 私は小食でありますのでそのように盛たくさんは羨ましく」

桜 緋彩 >  
「はは、まぁ気持ちはわかります」

自分もつい敬語で喋ってしまうし、どの付けで呼んでしまう。
つい最近友人の一人をさん付けで呼んでほしいと言われたのだが、それもなかなか慣れないのだから。

「どうしても動く量が多いからか、お腹が空いてしまって。
 恥ずかしい限りですよ。
 ――重高どのも何か頼みますか?」

目の前の大盛りカルボナーラ。
それに一瞬目を落とし、恥ずかしそうに笑う。
なんせ移動はほぼ走り。
道場でも文字通り誰よりも動き続けているし、その上で暇さえあれば走っているか剣を振っているかと言う生活だ。
消費カロリーが高いから摂取する食事の量も多くなる。
とは言え女子としてはやはり恥ずかしい、と言う気持ちもあったり。
彼女の方にメニューを置いて、カルボナーラを一口。

能守重高 > 能守が前にいた異世界が最も原因であるので
この世界にやってきて長いがそれでも口調だけは改善すら微量だにしなかった。
どの、呼びに抵抗が微塵もなかったのもその影響だったりする。

「タメ口だけは、もしそのような事になっていた時には
 某の精神が洗脳されたか何かに屈したとお察し下さることを。」

目の前の大盛カルボナーラ。
体の消費カロリーの消費速度や胃の強靭さ、道場で動き回る量も比べるまでもない。
能守は狙撃手なので重火器は重くてもそれを片手に動いたりはあるが基本は潜んで待機が多い。
つまりそんなに食べなくても退避や移動の際の運動以外は脂肪のもとになるので食事は一日2回となっていた。

メニューを受け取り何を頼もうかと眺めながら考える。

「この中で少量で済む内容はありますか?
 軽食ならば少なそうではありますので、そうですね、
 あー、では、サンドイッチのセットを。」

どれがよいか迷ってしまい軽食メニューよりサンドイッチと紅茶セットを頼むことにした。

桜 緋彩 >  
「せんのう」

せんのう。
流石に過言では、と思ったが、しかし彼女ならと思わせる、時代がかったその口調。
とは言え流石にオウム返しするしかなかった。

「どうですか、稽古の方は。
 独特でしょうし、まだ慣れないでしょう?」

最近稽古に来るようになった彼女。
剣術道場ではあるが、とにかく動く。
休みなく、と言うわけではないが、体力の限界まで動き、少し休んでまた動く。
とにかく運動量が尋常じゃない流派だ。
慣れるまでは時間がかかるだろう。

能守重高 > 前の世界は身分が明確であったためにの口調。
とはいえ常世に来てからは日常的に争いだらけではないので
少しばかりはきちんと寝られることに感謝をしていた。

注文していたサンドイッチセットが目の前に置かれると
では早速とばかりに 姿勢を正し手を合わせて『頂きます』をした。
そしてサンドイッチ二つのうち一つを手に取り食べ始める。

「いえ、こちらは四六時中戦ではないので、
 独特ではありますが怠けた体を鍛えるのには
 丁度よいと思いますね。体力尽きるまで動き休むことで回復をし
 再び動くという まだ 休むことが出来るだけましではありませぬか。」

(前の世界はもう休むことすらできなかったので)

桜 緋彩 >  
「そりゃあ戦に比べれば確かに楽ではありますね。
 精神的な疲労も尋常ではなさそうですし」

流石に戦は経験したことがないが、想像するだけでも過酷だろうと思う。
なんせ少し間違えれば死ぬし、なんなら間違えなくても運が悪ければ死ぬ。
そういう世界だと思っているし、それよりもっとひどい世界だとも思う。

「休まねば怪我をしますから。
 目の前の相手を打ち倒すことが目的ではないですし、ならば余計な怪我はしないに越したことはありません」

フォークでパスタをぐるぐると巻き取り口へ。
食べながら喋ることはないが、もう既に山盛りのカルボナーラは半分ほど減っている。
がっついて食べているわけではなく、むしろ所作は丁寧なのだが、料理の減るスピードが速い。

能守重高 > 「戦は経験しない方がよいでござる。
 心が死にます故。修羅と狂気がはびこる終末。
 精神的に悟るか狂人になり慣れてしまうか、です
 死が常に隣り合わせであり、やめましょう、常世はそんな世界ではありませんし」

ある意味 戦の経験者。小さいころから親や仲間を助けるために銃を手に取り撃ち取ってきたのだから。
命は儚く脆く死ぬ世界だったがここは違うと思って数年経過し。
気づけば最新機種≪オモイカネ8≫を難なく操作出来るようになった。

「然り。休めることに感謝を。
 首を取ることもなく心と体を鍛えられる機会に恵まれている事に
 常々感謝致します 師よ」

サンドイッチを食べ終え、時々会話をし もう一つのサンドイッチをちゃっちゃと食べていた。
食べる速度は速かった もう一種の職業病か何かだった。

桜 緋彩 >  
「正直、一つ間違えれば死ぬ立ち合いなどは嫌いではありません。
 ですが戦となれば話は別でしょうね」

生死観に関して言えば、自分は人と違う自覚はある。
自分の命を断ち切る刃が目と鼻の先を通り過ぎていく感覚は、なんと言うかこう、他では得られないものだ。
ただ、そんなものに浸る間もなく死んでいく戦場は違うと思う。
言葉はおかしいが、自分が求めているのはある種「安全な命のやり取り」なのだろう。

「世の中には人を殺す技は人を殺してこそ、と言うものもいますがね。
 殺さずに済むのならそれが一番だと私は思いますよ。
 ――早いですね、食べるの」

自分もそれなりに食べるのは早い方だが、彼女は更に輪をかけて早い。
味わっているのだろうか、と疑問に思うほどだ。

能守重高 > 「左様でござるか。
 真剣での仕合はやはり経験したものでないと難しいでござる。
 師は心が出来ているお方でござったな、戦は起きない事に越したことはないでござる
 ござ…語尾が!」

ござる口調になってしまう、一人称が某で語尾がござる。
能守がどんな異世界でどの立場にいたのかがおのずと悟られる気がする。
あああ、と少し呻いたがすぐに落ち着きを払った。

「こちらに来ても数年は傭兵でしてね、
 食べられるときに食べる、でしたので早食いが常に。
 味わるとかは二の次でした、こればかりは死ぬまで変わらなさそうです」

味わっていない 栄養価と消化に良いかどうかだけ考えている。
普段何を食べているのか分かるくらいに食べ終えてとどめの紅茶一気飲み。

「ごちそうさまでした」

姿勢を正し 手を合わせて頭を下げるその習慣は綺麗だった。

桜 緋彩 >  
「ふは、そちらの方が可愛げがあって良いと思いますが」

笑ってはいけない、と思うのだが、呻く彼女の姿に思わず吹き出してしまう。
何と言うか可愛い人だな、と感じた。

「傭兵ですか。
 外ではまだそう言う仕事もあったのですね」

もしくはいまだにある、か。
昔から剣一本で生きて来た自身からすれば知らない世界。
彼女は早くも食べ終えてしまっているが、こちらのカルボナーラももう残り少ない。

「――私としては、重高どのの銃の知識と経験は得難いものと思います。
 私はほら、剣しか誇れるものがありませんから」

異能はないし魔術もからきし。
勉強も赤点回避で精いっぱいだ。
人様に誇れるものなど剣しかない。
異能蔓延る常世に置いて、剣一本で風紀委員としてガンガン前線に出ているのは割とおかしいのだが。
こちらもパスタを食べ終え、手を合わせてご馳走様でした。