2024/06/14 のログ
照月奏詩 >  
「別にそういう訳じゃないけど、何で必要になるかわからないしな。貯めれるなら貯めた方が良いだろ」

 いざって時に金がないというのが1番不味い。
 まぁ実際は裏の金まで動かして良いならどうにでもなるだろうが、組織としてそれは出来ないわけで。
 彼女の言葉には苦笑い。

「まぁ、そうなんだが。出来りゃ俺としては何事もない方が良いからなぁ。普通に履き掃除とかの方が楽なんだよ」

 瓦礫の撤去とか大変だし、怪我人出ると嫌だしさと付け加えて。
 表の状態では瓦礫の撤去を手作業でやらなければならないのでかなり大変なのだ。

「まぁ、便利ではあるな。最大の利点は……料理とかする時にビビらなくて済む。包丁もピーラーも油跳ねも全部異能で防げば解決だし」

 たぶん学園の中でもトップクラスにくだらない異能の使い方である。

雪城 氷架 >  
「うーん…奏詩くらいの年になるとそんなことも考える必要があるのか」

まぁいくつかしらないけど、年上なのは多分間違いないよなと。

「なるほどね。…まぁなんか簡単な掃除で済みそうな音してないけど」

相当派手にやってるよなあれ…こんなところまで音と閃光が届いてる。
あんまり好きではないが風紀も公安も大変だ。

「……ん?それが最大の利点?」

利点なのはわかるけれど…それが最大のと言われると。

「なんだそれ」

くすくすと小さく笑う。
あんまり人前で笑うことのない無愛想な少女だが。思わず…と言ったところだった。

照月奏詩 >  
「まぁ、そういう事だ。後は単純に1人身だからってのもあるけどな。いざって時に頼る場所もないし」

 さらに言えばこいつの場合戸籍もない、何もない。もし治療が必要になったら闇医者経由でほぼ満額になる。冗談ではない高額で吹っ飛んでいくわけで。
 音を聞くと目を細めて。

「たしかに、これは……大がかりな掃除になりそうだ」

 相当派手な戦いをしているらしい。これで解決していれば奏詩としても裏の顔としても色々と悩みの種が消えるのだが、そう簡単には終わらないのだろう。
 彼女が笑ったのを聞けばこちらも少し笑って。

「でも便利ではあるぜ。実際風紀でもない限り、防御系の異能を使わないといけない場面なんてそうはないからよ。だから1番使ってる使い方だ」

 能力泣かせも良いところだ。だけど奏詩としては本当にそれくらいしか能力は使っていないわけで。

雪城 氷架 >  
「ふーん…そういえばそういう話あんまり聞いたことないな。
 まぁ他人のことだし踏み込んで聞くことでもないんだろうけどさ」

店員を呼ぶ。
皿がテーブルに乗らなくなったので片付けと、デザートの注文だ。

「このページとこのページとこのページで」

ページ喰いの注文を疲労しつつ。対面へと向き直り。

「…まぁ、普通に生きてたらそうだよな。
 今日みたいなこういうトラブルにも強そうだけど…」

ふと、音が止んだことに気づく。
ガラス窓の外には現場である学生通りに向けて走っていく風紀委員らしき生徒達の姿も見受けられた。
終わったのかな、と思いつつ。一息。
どんなやつが暴れていたのか知らないけど、捕まってたらいいのだが。

照月奏詩 >  
「まぁ、そもそも話す側も話して楽しい話じゃないしな」

 例えば思い出があるとかだったら寂しいとかを紛らわせるとか出来るんだろうが、そもそも自分は記憶に親が存在しないわけで。だから話す以前に話せる話が存在しないというわけで。

「って、まだ食うのかよ。そっちの方がビックリだよ俺は」

 コーヒーをゆっくり飲んでる間にドンドン食事が進んでいく。しかも食い物をここからここまで注文とか初めて聞いた。
 1人身がどうのよりそっちの方が男としては関心が上だった。

「まぁ、確かに。一応バイトもそれで出来てるから満足は満足だ」

 音が止んだ。一応学生街の方に目を向ける。どうするかなぁと思案。一応何があったか程度は確認はしておきたいが風紀に目を付けられると面倒すぎるのも事実なわけで。

雪城 氷架 >  
「む、…なんだよ。もう食わない、ここからはデザートだよ」

デザートは食べるうちに入らないらしい。

「明日の仕事場になるかもしれないから気になる?」

というわけではないのだろうけれど、少女からすれば窓の外を見る彼はそう見える。

「まぁ見に行くにしても後々にしといたほうがいいんじゃないの。もう夜になるし。
 いまはまだ危険かもしれないし、あんなすごい音してたら色々と明日までかかるだろーし」

運ばれてきたジェラートをぱくり。

「しかしまぁ」

「よく会うよな。会わない時は全然会わないけどさ」

友人は、多いほうではない。
愛想がないし、言動が粗野なのも、学園生活も不良かというほどサボり癖があるしで。
何気に話しかけてくる人間は、少なかった。

照月奏詩 >  
「ああ、悪い別に変な意味じゃないぞ。ただ別にデカい訳でもねぇのにどこに入るんだって思っただけだ」

 腹がちぎれるんじゃないかって位に入ってるのでそう思ってしまったらしい。
 本当にそういう異能が隠されているんじゃないかという疑いがある。
 仕事に関して聞かれると少し笑って。

「まぁな、それこそどれくらいの規模になるかとか考えておかないと時間配分とかな。学校もあるし。けどまぁ、お前の言う通りだ。それこそ風紀に掴まったら面倒すぎるし」

 変に疑いが向くと面倒な事この上ない。
 その後の問いには少し考えて。

「まぁ、たしかにな。偶然といえば偶然なんだけど、会う機会は多い方だとは思う。活動範囲がかぶってるのかもな」

 お互いに1人が多くて学校にそんなに行かない組。となると必然時間潰しの場所が被るのかもしれない。
 そんな予測を立てた。

雪城 氷架 >  
「大食いするヤツなんて大体そうじゃないか…?」

大食いを認めないわけじゃない。
TVなんかで見る大食いチャンピオンもだいたい痩せてる。
といった雰囲気でさらりと言ってのけるがどう見てもそんな次元じゃない。
おそらく異能が何かしらで働いているのだろうが、本人も理解ってはいないのだ。

「まー、聞こえてた感じだと結構ひどいんじゃないか…?
 まったくどうなってんだよ。ここ学生街だぞ…」

なんか過去に色々事件があった時も、此処が危険な状態になることなんてなかったのに。

「ふーん。気が合うってことかもな」

さらりと言ってのけつつ、プリンを口に放り込む。

窓の外は少しずつ夕陽が傾いていた。
店に避難してきた生徒達も一人、また一人と外へと出ていく。

照月奏詩 >  
「まぁ……たしかに。動画とかでもお前どこに入っていくんだそれって人たまに見るもんな」

 山の様な食べ物が入っていく人等はたしかに見る。が、目の前でそれをされるとやはりびっくりするわけで。
 まぁ、サイフ以外に害のない異能だから問題はないのだろうが。

「見せつけたいんだろ、俺はそういう類だと思うぞ。それか風紀を挑発してるかどっちかだ」

 直接対峙したわけではないので確定ではないが、わざわざそこで行うのはそのどっちかの可能性が高いだろうなと思っていた。
 気が合うと言われれば少し笑って。

「そうともいうな、これからも仲良くよろしく」

 周りが1人1人去って行く。そろそろ自分も夜の仕事をしないといけない時間だ。首を軽く回して。

「じゃ、俺はそろそろ行くわ。もう落ち着いたみたいだしな。見物にはいかないけど、たぶん仕事で入るから準備しないとだしな」

 軍手とか3枚くらい必要そうだと笑って立ち上がる。机の上には小銭を置く。コーヒー代。

「さっき注文してたし、まだ食べるだろうから金だけおいとくぞ。コーヒー分はあると思う。多かったらおつりは持ってってくれ。払ってもらう代金ってことで」

 そう言って軽く手を振って外へ行く一団に混ざって自身も外へ向かうだろう。流石に今日見学は行かず、別の事をしているだろう。

雪城 氷架 >  
納得したような言葉に「だろー?」とややドヤっている反応を返しつつ。
今夜二人が会うきっかけになった事件については、やれやれと小さく細い肩を竦めた。
まったく何を考えてるんだか。
こういう騒動を起こすヤツの気持ちはさっぱりわからない。

「ん…まぁ、程々に」

これからも仲良く、という言葉には一拍置いてそう答えていた。
そんな感じの言葉を言われ慣れていない感バリバリである。

「おう。じゃあまた。…っておつりは……はぁ、まぁいいか。なんだ払ってもらう代金って」

金ないわけじゃないとは言ってたっけな…なんて背中を見送って。
それからもしばらく、テーブルの上を占領する大量のデザートを黙々、平らげていた───

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」から照月奏詩さんが去りました。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」から雪城 氷架さんが去りました。