学園公営の男子寮。なお寮は公営私営含めて他にもいくつか存在している。
家賃がほぼ無料なので、最新の設備とは言えないもののそれなりの設備が揃っている。
ロビー、食堂、大浴場などなど、まさに寮というような設備である。
部屋はキッチン、ユニットバスなどが備え付けられている。特に学園側から監査があるわけでもないので部屋を好きなように改造している生徒もいるという。
一人部屋から二人部屋、など部屋の種類は豊富。
女子寮との設備の差が存在しており、このような処遇は現代の価値観に合わないのではないかと入寮者の一部からは是正せよとの声があげられている。
参加者(0):ROM(1)
Time:08:17:42 更新
ご案内:「常世寮/男子寮 シェアルーム」から橘壱さんが去りました。
ご案内:「常世寮/男子寮 シェアルーム」から伊那美 環菜さんが去りました。
■橘壱 >
思い出のままで終わらせることも出来たはず。
自らの中途半端な律義さではあるし、拒否するのも簡単だ。
彼女の熱意に負けたのか、それとも絆されたかはわからない。
「まさか……言ったでしょ?
お互い追いかけ合うってさ」
でも、お互い漸く再会したばかりだ。
結末はどうあれ、彼女とのなくなってしまった10年間を埋める事は許されるはずだ。
「じゃ、じゃあ帰ってきてから色々準備しようか。
流石に今からだと時間は足りないし、ね……」
アニメとかじゃお約束かも知れないけど、
こういう立場になると、自らの帰る禊を作るって意味がよく分かる。
戦士たちっていうのは、そういう感じなのかな。
ともかく、言いたいことは言えた。
身を寄せ合ったまま、僅かな沈黙の後口を開く。
「……み、皆多分今日、帰ってこないから、その、さ。泊まっていっても……」
途切れ途切れに、呟いた。
気づけば部屋の電気も消えていて、夜が明けるまできっと──────。
■伊那美 環菜 > 「そうだねえ。」
頭もよかったが、身体能力でもあのころの壱くんは一番だったと。
同じころを想いながら、環奈のなかではかっこいいちぃくんの記憶だ。
「いいよ。
シェアルームもそのままでもいいと思うの。」
ぜんぶひっくるめて、いいよ、と答えながら。
「かんなもどこか女子寮じゃないところにひっこそうかな、って思ってたんだ。
だからちぃくんと一緒に、考えたいな。
ちぃくんの部屋とかんなの部屋と考えて、一緒に住める場所を。
ゆっくりお互いをもう一度知りなおすために、ね。」
候補地にはほかにもいろいろとあるだろう。
再会できたから、つながってるから、あまり焦りはしていない。
何かがこう、変わるまで。
「でもこれが死亡フラグに、なんてのはならないよね?」
ふと、大事なお仕事の前の話だったよね、なんて思い出しながら。つい。
■橘壱 >
「……その頃は何時も、僕が前を走ってたっけな」
もう10年以上も前の、それこそ本当に小さな記憶だ。
子供らしく前を走って、自分のしたいように走っていた。
思えば結局、そこのところは変わらなかった。変えれなかった。
自分に嘘は吐けない。戦う事こそ、AFを動かすこそが生き甲斐なんだ。
「シェアルームも僕の帰る場所でもある。
けど、なんていうか、その……返事もまだ、ではあるんだけど、ど……」
言った後に気恥ずかしくなってきた。
落ち着け落ち着け、プロポーズでもないんだから。
「その、環菜ちゃんが一緒にいたいっていう、からさ。
堅磐寮とか、一緒に住める場所もあるんだ。だ、だから……え、っと」
さっきよりも顔が熱い。
口元を抑えて、軽く深呼吸。
こういうときは目を逸らさず、じ、と碧の双眸が彼女を見据える。
「せめて、帰る場所として一緒にいたい、っていうか……。
……え、っと……上手く言えないけど、た、互いを知るために……ね?」
■伊那美 環菜 > 無為な誘惑だけではなく、
環奈に得るものがあることも進まない理由の一旦かもしれない。
頭を撫でられて、ゆっくりと体を離し、
じっくりとその手と触れ合う。
「おたがいの追いかけっこ、だね。
子供のころみたい。」
撫で加減に心地よさそうな様子から、再び微笑む。
子供らしい遊びをした幼いころの二人の思い出をふと、思い出しながら。
一口飲んでそろそろ冷めてしまっただろうお茶を横に。
壱くんの言葉を真剣そうに聞く。
目をぱちくりとさせて。
「ちぃくん一緒に住めたらいいなって、思うよ。
かんなもちょっとだけ、考えたりはしたんだけど…。」
少し考えて、言葉を選んで。
「迷う理由はない、かな。
住む場所があればもんだいない、かも。」
お互い男子寮と女子寮で。やはり制限はあるから引越は考えてはいた。
同棲――ともなると一足飛びではあるけれど、延長線上にはある話ゆえに、否はない。
様々な問題はあるだろうけれど、ちぃくんの言葉だし、と信じて。
■橘壱 >
好き。真っ直ぐな好意だ。
未だそれにちゃんとした返事は返していない。
彼女の籠絡めいた誘惑に負けて体は何度か重ねても、
明確な返事だけは返せていなかった。
「…………」
まだ、それに対する明確な答えを持っていないからだ。
この"好き"きっと個人じゃない。もっと万遍ない、博愛的なもの。
中途半端に返しても、彼女にも失礼だ。
誤魔化すように、宥めるように彼女の頭を撫でた。
「じゃあ、ちゃんと僕のことを追いかけないとね。
僕も環菜ちゃんが何処かに行かないように追いかけるって約束したからさ」
なんて、冗談めかしに言うけどこれは本気だ。
彼女との約束を違えたりはしない。
つまんでいくポテトも気づけばもうなくなってきた。
男の子だからよく食べる。安心したような彼女をちらりと横目で見やる。
「……あの、その、環菜ちゃんはさ……」
一呼吸。気持ちを落ち着かせる。
「ぼ、僕と一緒に住むのって……ど、どう思う……?」
■伊那美 環菜 >
再会するまでの過去の思い出を飲み込んで。
「…ちぃくんはそーゆーとこ、律儀だよねえ。
だから、やっぱり、好きだよ。」
抱きしめる腕に少し力を込めて、からだを押し付けるようにぎゅーっと。
潰したりとかはしない、普通の力加減ではあるけれど、どこか逃がさないようにも思えるだろうか。
「そんなことはないよ。
閉じ込めて離れなくして、危険から遠ざけるのも愛かもしれないけれど。」
そういう愛の形も知ってはいるけれど。
「かんなはそうじゃないから。」
それとはちがうから。
聞こえた胸の鼓動の跳ね上がりに、環奈も少しどきりとするけれど。
返ってきた答えは肯定的なもので。
「・・・そっか、よかったあ。」
ほっとしたようにへにゃりと笑った。
■橘壱 >
諦めなければ、きっと会える。
今や神様さえ当たり前の時代だけど、
人間の感覚で言えば10年だってそれこそあっという間で長い時間だ。
彼女が言うと説得力の高さには笑みを浮かべてしまった。
「……僕がキミと再会して、連絡しなかった日はなかったはずだけど?」
壱は豆で律儀な男だ。
忙しい時間帯でない限りはちゃんと返している。
それが彼女との繋がりの一つなら、当然のこと。
「…………だとしたら、イヤだ?」
否定はしなかった。
当然だ。平和だけを享受できない。
戦いが生き甲斐だ。もうそれを辞めることも、止める気もない。
世間的に見れば、彼女の言う"危険"に入る。
だから、さも平然と問いかける。そっと頬を撫でる手を、彼女はどう思うだろうか。
「えっ!?い、いや……」
思わずドキリと胸が高鳴った。
落ち着け。多分そういう事じゃない。
散々触れ合ってきたけど、そう、もっと異能の事だ。
んん、と軽く咳払いをして気持ちを落ち着かせる。
「……ないよ、大丈夫。環菜ちゃんは環菜ちゃんだよ」
そう、彼女は"違う"。そんな悍ましいものじゃない。
例えどんなものであっても、変わらない。彼女をちゃんと受け入れている。
はにかんでは安心させるように、より自身の体を押し付けた。
■伊那美 環菜 > 扉についてはあとでの確認だけ環奈からもお願いしつつ。
きゅっと軽く抱き合う。
「連絡が取れるなら、ずいぶんましだから。
もし何かあっても、あきらめなければきっとまた会えるよ。」
そう、きっと。
「ちぃくんの近くにいようとしたら、きっと危険なんだよね。
それはちぃくんが危険だってことで――」
何かを少し察しているように、途中で言葉を濁し。
「かんなは風紀をしたいから、じゃないから。
もう少し落ち着いて考えてみても、いいかなって。」
本当にしたいことはちぃくんの隣にいたいことだから。
「・・・おかしなところ、なかったよね?」
ちょっとだけ不安そうに、抱き合ったまま上目遣いにそう尋ねる。
ちゃんとできていると思ってはいるものの、環奈の異能は
壱くんの不安通りのこともきっとできてしまう。きっと賢い壱くんは気づいているんだ――。
そう環奈は信じている。
■橘壱 >
「頑丈だから大丈夫だとは思うけどね……」
彼女の力の強さは"身を以て知っている"。
結構鍛えている自分ですら押し倒される事がある。
此処は学園都市のお膝元。多分大丈夫、だとは思う。
一応後で確認しておこう。
「勿論メッセージ位はするよ。
環菜ちゃんを寂しくはせたくないし……ん、そう、だね」
気恥ずかしげに少し目を逸らす。
頬もほんのり赤く、熱くなる。
まだ"返事"も返してはないけど、幼馴染との距離は縮まっている気がした。
言われるままにおずおずと肩に手を回して、抱き寄せる。
柔らかく、温かな彼女の感触にはまだ慣れない。
「環菜ちゃんが本当にしたいなら、僕は止めないよ。
けど、危険なことをするよりかはこうして平和に……」
「って、言うのは僕のワガママだけどね?」
何より自分がしたいことを止めようとはしない。
だから止める権利こそないけど、何時しか彼女も"帰れる場所"になっていた。
戦場とは違った日常の拠り所。
多くの友人の中で、ほんのちょっとだけ特別な─────……。
「え、あ、え、そ、そう……かな……。
そ、そうかも……しょ、触診とは、ち、違うけど……」
覚えしか無い。
それこそメッセージでやりとりしたりデートしたり、
その過程で彼女と体を"重ねる"事は何度も在った。
そうして徐々に彼女に慣れはしたけど、徐々にこの快楽に沈められて抗えない自分もいる。
一気に全身が熱くなってきた気がした。二人きりだから余計に、胸の鼓動も高鳴って。
■伊那美 環菜 > 「あ、もちろん加減はするよ?
言われてみるとドアノブだいじょーぶだったかな…。」
マンガとか的なばーん、のつもりだったようだが、
あらためて注意されるとちょっとだけ心配になったようで、扉のほうを見てわたわたとする。
もちろん加減失敗とかはしてなかったようだが…
異能ゆえにやり方次第ではドアに穴をあけるくらい可能だということを思い出して、ちょっと焦っているようだった。
「寂しいといえばきっと寂しくなるかなあ。
もちろん我慢できないというわけじゃないけれど、メッセージのやりとりくらいはしたいかも。」
うーん と、素直な気持ちを言葉にして。
「でもかんなにわざわざ直前に会うくらいだから、
ちぃくんのほうが不安とか寂しいとかあるんじゃないかなって。」
両手を広げて、抱きとめるような仕草。
「だから今日はいっぱいかんなポイント貯めていってね。」
かもーん。
「ちぃくんはそういってくれるかなって。
だから、うん、迷っちゃったままだったんだあ。」
危険ばかりではないだろうし、近くにいられはするんだろうけれど――
こういう事態になるまでは今の関係でも十分だったのもあって。
「えへへー。」
ポテトを食べさせてちょっと照れる。
こちらも慣れはしたものの、うれしさはまた別のよう。
「たまにね。見えすぎちゃったりすることもあるというか――
・・・そうしてるよ?ちゃんとご飯食べるし。
大丈夫、変なことは特にないはず…ちぃくんだって、いっぱい確かめた…でしょ?」
ポテトを口に放り込んで、咀嚼して見せる。
体温と肌の色のわずかな異常のほかに、只人との違いはない。はず。
■橘壱 >
「ばーんって、扉壊れちゃうよ?
僕一人の部屋じゃないから、優しくしてあげてね?」
たまに言動は子どもっぽいなぁ、と思う。
それが可愛いと思う反面、言い知れぬ不安を感じさせる。
「うん、ちょっと大きな仕事で、暫く向こうで泊まり込み。
終わったらすぐに会いに行くからさ、寂しがらないでよ」
ちょっと自意識過剰な台詞だったかな、と思わなくもない。
そう言えば彼女も風紀に入りたがっていたのも思い出す。
自分と一緒にいたいから、という理由だ。
何と言えない表情で頬を掻いた。
「環菜ちゃんがやりたいなら止めはしないけど、
あんまり危険な目に会ってほしくはない。……って、思っちゃうかな」
幼馴染の縁。
何時か壱の中では、徐々に彼女の存在は大きく成りつつ在った。
だからこそ、こうして部屋に呼んだ所もある。
「ん、ありがと」
ぱく。差し出されたら咥える。
彼女相手なら、すっかりその辺りも慣れてきたらしい。
「……その体の影響?
暗いところはよく見えるんだ……」
普通とは違う彼女の体。
触り程度に聞いた過去の事を考えると、知らない事も多い。
じ、と横目で見やる碧の視線。よく食べる方で、ポテトはどんどん数を減らしていく。
「ちゃんと食事とかはしても大丈夫、なんだよね?
一緒食事とかも出来るし……基本的な機能は人と変わらない……のかな?」
■伊那美 環菜 > 「気にしなくていいよー。
ばーん、ってやりたかっただけだから。」
手を上下にパタパタさせて気にしないでというように。
まだ温かいお茶を一口飲んで、カップを置く。
「会いたいとかいう気持ちに変とか変じゃないとか、なくないかなー。
そっか、ちぃくんしばらく帰れないんだ…。」
「事情はたぶん、説明できないんだよね。
風紀、はいっとけばよかったかなあ。」
んー、と口元に指をあててすこし悩んだように上を向いてから、
壱くんのほうに向けて少し寂しそうに微笑んで。
「あ、うん、せっかくだから食べて食べて。
はい、あーん。」
ぱたぱたと気を取り直し。
環奈のほうでもポテトを一本摘まんで、壱くんの口元に差し出す。
「あ、そうじゃなくて…すぐに気づけなかったなって。
暗いのが好きというわけじゃないんだけれど…。」
えへへと笑いながら、複雑そうな様子で答えを返す。
夜目が効くのか、明かりがついていなかったことにその時気付いた、ようだった。
■橘壱 >
「一応シェアルームだよ?そこまでセキュリティは……あー……」
開けておけばよかったのかな、どうせ誰もいないし。
此れって気が利いてないような感じになるのかな。
難しいぞ、女の子の機敏。とりあえず"隣"に腰を下ろした。
「おっきな仕事をする前だからね。
暫くは部屋に帰れないから、せめてって思って。変かな……?」
万が一の事もある。
勿論此れを最後にする気は毛頭ないが、
生前の後悔がないような行いだけはしておかなきゃいけない。
「にしてもポテト多いね……僕は嬉しいけど」
男の子、脂っこいもの大好き。
いただきます、と遠慮なくポテトを摘む。
「……環菜ちゃんってもしかして、暗いほうが好き?」
表情を見て一言。妙な所が鈍い。