堅磐寮(かきわりょう)は学園公営の学生寮である。
男子寮/女子寮との違いは入寮するのに「性」は無関係であるということ。
異邦人の中には「両性」「無性」など「地球」における男女の性別とは認識が異なる、あるいはそういった区別を持たない者も少なくないため、この寮が作られた。
「地球」人の男女も当然性に関係なく同じ寮内で住むことが出来、同性異性にかかわらずルームシェアを行うことが可能。
家賃がほぼ無料。
ロビー、食堂、大浴場などなど、まさに寮というような設備が用意されている。。
部屋はキッチン、ユニットバスなどが備え付けられている。特に学園側から監査があるわけでもないので部屋を好きなように改造している生徒もいるという。
一人部屋から二人部屋、など部屋の種類は豊富。
参加者(0):ROM(1)
Time:22:50:20 更新
ご案内:「堅磐寮 マトの部屋」から風花 優希さんが去りました。
ご案内:「堅磐寮 マトの部屋」からマトさんが去りました。
■風花 優希 >
「ん、わかった、今行くよ」
優希もそれに頷いて返すと、自身もまた彼女を追うように。
湯気の向こうに消えてゆく姿を見ながら、これからの時間を想うのだった――。
■マト >
「そうだね… 」
こくん、と小さく頷くマトは、確かに放っておけばそのまま優希に持たれかかりながら寝てしまいそうだ。
御風呂が沸いた、と言われて少し揺らせば、ぱちぱち、と何度か目を瞬かせて、頬を摩るような動き。
「んっ、じゃあ入ろっか、さっき温泉の素は買っておいたからね、柚子の香りの奴」
くすくす、と少し眠たげな眼で笑いながら、それでも楽し気にとたとたと風呂へと歩いていく。
はやくきてねー?何て脱衣所に入る前にくるんと顔を向けながら無邪気に言い放って。
ふわり、換気扇の風に乗って、桜の匂いが僅かに香った。
■風花 優希 >
「どっちも買いに行けばいいさ。
こたつを買うならどのみち輸送してもらわないとだし」
服と一緒に買いに行けるだろうと、そんな提案をしながら互いの体温を重ね合う。
鍋とお酒と暖房と、そこに人肌の温もりと。
冬の寒さを乗り切るには、十分過ぎる環境が整っていくのだった。
「……うん、早く入っちゃおうね」
果たしてそれがどういう意味なのか、それを思案しようとしたが棄却する。
あまり考えすぎても藪から蛇が出てきそうだと。
「ほらお風呂、湧いたみたいだし」
そうして、そのまま彼女の肩を揺すって、軽く意識を呼び戻し。
名残惜しいがその小さな身体を一度離す。
そうでもしないとマトは離れようともしないだろうし。
何より、そのままお風呂に入る前にどうにかなってしまいそうな気がするから。
■マト >
「次は一緒に服でも買いに行くかい?或いは…
あ、そうだ、『こたつ』って奴も欲しかったんだよね」
寒くなるから色々揃えたくってさ、何て呟きながら、腰に回される手にくすぐったそうに。
少し力を入れれば折れてしまいそうな程細い腰に添えられた手には、じんわりと熱を感じる事だろう。
鍋の暖かさ、お酒のアルコール、そして程よく暖まった室内… 少し気を抜くと眠ってしまいそうだ。
「そうだね、沸いたらすぐ入っちゃおう、このままだと…
うん、我慢できなくなりそうだ」
そういって上目遣いに優希を見る目は少しとろんとしていて、多分、眠気のせいではあるのだろうが。
食べていたものが食べていたものと言う訳で、別の意味も見いだせかねないのが悩みどころかもしれない。
ともあれ、どうあれ――あなたに身を委ねながら、安心しきったように微笑みを浮かべているのは間違いない。
そうやって暫くのんびりとしていえれば、お風呂も焚けることだろう。
■風花 優希 >
「いつも通りのデートじゃないかい?」
過った思考をそのまま敢えて口にする。体のいい理由付けになりそうだが、それはそれ。
悪い気はしないのだから、その気持ちを誤魔化す理由も無いだろう。
「ボクも醤油が一番馴染みがあるかなぁ~、こだわりって程じゃないけど」
ともあれ相槌を打ちながら、隣に戻ってきて肩を預けるマトの身体をそのまま支える。
腰にそっと手を回して、そのまま、ぽすんと肩にもたれかかれるように。
「……まったく、そういうところなんだけどな」
そう零された言葉にボヤキながらも、拒否する気もないのだからお互い様なのだけれど。
「お風呂入ってからしよっか、勉強とかそういう話は」
■マト >
「そう思うなら試してみるかい?何てね」
それは単なるデートになるだけでは、という考えが過るなら、それは恐らく間違いではないだろう。
軽口をたたきながら、手際よく食器洗いを済ませていく、二人分故、鍋とはいえそれほど時間もかからず終わるはずだ。
「目玉焼きも結構分かれそうではあるね、ケチャップ、しょうゆ、塩コショウ?ボクは醤油がいいかな」
一つ頷き、風呂焚きがまだ終わってないのを確認すると、戻ってきて当然のように優希の横に座る。
そのままぽすん、と肩を預けるように体を傾けた所で、ちいさくけふん、と声を漏らし…。
「…… うんまぁ、好きな人は何時も万全で迎えたいしね?」
少し気が抜けたせいで漏れてしまったらしい。
先ほどよりも別の意味で顔を赤らめつつ、口を手のひらで抑える姿を見せるのだった。
■風花 優希 >
「人前でもそこまで遠慮なさそうだけど」
くつくつと笑いながら、台所まで数度往復。
手伝うように優希も食器や鍋を運んでいく。
「こういうのは個人個人の好みが結構出るしね。
目玉焼きに何つけるか…みたいな」
そうして今日もまた、いつものように湯舟が用意されていく様子を見つつ一旦は腰を下ろす。
食器洗いは彼女に任せて、机の上を軽く拭く作業に。
食事の後片付けも、こうして二人でやればあっと言う間に終わってしまうだろう。
「それは別腹というかなんというか…、用意がいいな、相変わらず」
■マト >
「恥ずかしくないからね、二人きりの時なら」
悪びれる風も、恥ずかしがるそぶりも無く言えるのは彼女の長所なのかもしれない。
最も、食事とお酒で少し気が大きくなっている部分もあるかもしれないが。
「友達にもおススメを聞いてみたい所だね、十人十色ならぬ十人十鍋って事で
スーパーで売ってた他の素もきになったし… 柚子とか、キムチとか…」
食べ終わった食器を片付けながら相槌を打つ、まだ部屋に残る鍋の匂いと、ほかほかの体。
ついでに湯船も焚き始めたのか、機械音と蛇口から流れ出る水音が浴室の方に増えていた。
「食べる事は嫌いじゃないからね、好きな人と食べるなら、尚更別腹にもなるってものだよ
―― あ、冷凍庫にアイス入れてあるから、お風呂あがったら食べようね」
ぱちり、とウィンク何てする仕草、鼻歌交じりに手慣れた様子で食器を洗っていき。
二人での後片付けも、すっかり慣れてきたといった所だろうか。
■風花 優希 >
「またさらっと恥ずかしげもなく言うねぇ~」
相も変わらず慣れないなぁ、とぼやきつつも、満更でもない様子で。
また少し、頬が赤らんで見えるのは、鍋とお酒のせいだけではないだろう。
「これから冬だしね、鍋はまだまだ食べられるし。
お雑煮みたいにするってなら、もっと冷え込んだ時にイイ感じだもんな」
ともあれ〆の麺を投入すれば、今度はそれを食していく。
箸を進めて麺を啜り、ちゅるっと汁まで飲み干して。
最後に残ったネギを絡めて箸で摘まみつつ、それを口に運ぶのだ。
「マトも結構食べるもんな、ボクより食欲は旺盛だし。
まぁ、牛になる諸々は例えというかなんとやらだけども…と、ごちそうさま」
ともあれ、しっかり食べ終われば手を合わせて。
軽くお腹を撫でながら、まずは机の上を片付けるのだ。
■マト >
「距離や立ち位置だけでも相手をどう思ってるか、どうしたいかが分かるって事か
… 普段は優希の隣にいたいし、割とあってるかもしれないね?
心理学、侮りがたしってやつだ」
「ならボクも麺を試してみようかな、お揃いって事で
おじや、っていうのも美味しいらしいけど…また何度でも試す機会はあるし」
また、くいっ、とお酒を口に含む、どうやら結構こなれてきたようだ。
とはいえ、少し頬が赤らんできているのを見るに、ちゃんとアルコールも仕事をしているようなのだが。
具材が少なくなってきたら話していた通りに麺を投入して、鼻歌交じりに煮込んでいく。
落ち着いてきたまる鍋の匂いがまた部屋の中にぐるぐると混ざり始める。
「何だかんだ、二人でも食べきれちゃうもんだね、余ったら明日にしようかなって思ってたけど
ん、大丈夫、ボクも本で読んだよ『食べてすぐ寝ると牛になる』だっけ?中々怖い話だよね」
ジョークなのか分かっているのかどうなのか、くすくすと笑みを浮かべながら、二人分の〆の麺を掬いとる。
はふはふ、と熱々のそれを冷ますように吹きながら、名残惜しそうに楽しんでいく。
「~~~ ごちそうさま、っと」
最後の一口まで綺麗に汁まで味わって。
食後はしっかり手を合わせ、二人鍋の時間に一先ず終わりを告げるだろう。
■風花 優希 >
これは飲みすぎる奴だろうなぁ、と密やかに。
後でチューハイはやめておいたほうが良いと忠告しておこうとは思いつつ。
今は差し出されたお肉に舌鼓を打って、少し赤い頬をもくもくと動かす。
「会話をするなら正面に、寄り添うならその隣に…だっけか。
座る位置でも人間心理やらなんやらで、関わるり方とかもかわるって聞いたな」
そんな雑談を交えつつ、照れ隠しめいた笑みを返して食を進める。
「〆はボクは麺が馴染みがあるかな、うどんでも蕎麦でもいいけど」
のんびりとした空気の中、時間はゆるゆると流れていく。
それはまるで……静かに流れる時の川の様に。
時たま思い出したように言葉を交わし、互いに笑みをこぼすそんな時間で。
そうして、気づけば鍋の中身は殆どなくなっていて……。
「胃の中のものが消化されるまでは起きてたほうが良いよ~?健康の為にも。
うとうとしちゃうのは、しょうがないけどね」
■マト >
「喉が… 焼ける、比喩表現って奴だね、オノマトペもだけど、そういうちょっと遊び心がある言い回しって好きだな」
マトの方はと言うと、一杯目を飲み干した後は、ぷしゅっ、と一緒に買ってきた缶チューハイを空けてぐびっ、と口を付けてみているようで。
「こっちは… すっきりしてて飲みやすいね、普通のジュースみたいだ
レモンのやつを買ってきたけど、之もお鍋にとっても合うかも?」
「… ふむ、心が暖かくなる… いい表現だね、ボクが感じているのも、きっとそれだよ
今日は優希と二人きりが良かったけど…今度はもっと大勢で
それこそ、鍋パーティ何かするのもいいかもね、きっと楽しいし」
鍋と一緒にお酒を味わい、目を細めたり、匂いを吸い込むように息を吸う姿は、凡そ少女のそれと変わらない。
穏やかな時間が部屋に流れ続ける中、少しずつ鍋の中身も減っていく。
「… ♪ ふふ、隣り合うのもいいけれど、向き合うのもこういうのがしやすくっていいね
優希の顔も、良く見えるしさ」
何て屈託のない笑みを浮かべながら、恥ずかし気も無くそう言い放つ。
おかわりはいる?〆は何にしようか、だなんて世話を焼こうとするのもこの時間を楽しんでいる証だろうか。
「ほんと美味しい~……♪ 一応勉強もするつもりなんだけど、満足したらそのまま寝ちゃいそうで怖いなぁ」
■風花 優希 >
「アルコールだからね、喉が焼けるって表現もあるけど…まぁ、あんまり間違ってないよ」
カップ一杯を此方は飲み干して、鍋のほうへと集中する。
野菜を摘まみ、咀嚼してゆっくり味わい嚥下する。
その繰り返しを堪能しながら、合間に会話を挟んでいく。
「それもまた鍋の醍醐味だよね。鍋を挟んでしゃべりあって…。
なんというか、心のほうがあったかくなるというかさ」
果たして作り物の自分たちにそれがあるのか否かは議論の余地もあるのだろうが。
しかして、今そう感じているのならば、近しいものは確かにある。
だから、そう口にしながらもそうした思案は言葉にせずに、ただ『感じた事』だけを形にする。
そんな最中にふと聞こえた言葉に視線を向ければ…
「……あ、あー……ん? 」
所謂あーんの体勢で構えたマトが其処には居た。
苦笑しながらも致し方なしと、優希も口を開いてそれへと返す。
本当に、最初に会った頃からと様変わりしたな、と。
そんな感慨を抱きながらも、その恋人仕草に付き合うのだった。