2024/12/15 のログ
蘇芳 那由他 > 「えぇ、僕みたいな何者か分からない子供の保護者になってくれたくらいですからね。
まぁ、僕は戦いとかそういうのはアレなんで、流石に風紀に入る気はないんですけど。」

そういうのは適材適所というものもあるし、恩を返すなら自分に出来る範囲で出来る事にしておきたい。
恩人が風紀だからといって、その背中を追って風紀に入る、という事はしない。

(――そもそも、僕にはそっち方面の才能とか無いだろうし)

なんて、自嘲気味に内心で呟いて。凡人は凡人らしく行こう。出来るだけ。

「…そうですね。ただ、僕は僕なりに今の人生に満足してますし…気長に何か探してみようと思います。」

ルームメイト募集と同じ感じ。割と気が長い方なので、自分のペースで無理せずいこう。
好きな事、と言われてこれ!と胸を張って言えるモノも彼にはまだ無いから。

「魔術は…僕は魔力すら無いので、魔術は諦めろと既に言われてますしねぇ。」

魔導書だけでなく、魔力を込めて発動するアイテムもまず使えない。
最初から魔力が篭った物品ですら、何故か発動しないので本当に”何にも無い”のだ。
勿論、異能の類も既に無いときっちり断定されている…正真正銘の無能力者が、この自称凡人。

「最近の流行だと…架空の海外の街を舞台にした群像劇ですかね。
警察組織とギャングと、第三勢力が入り乱れて街のあちこちで悲喜こもごもな感じの。」

なんて、答えながらこちらもコーヒーを一口。寮内は暖かいけど、やっぱり今の季節は暖かいものが恋しい。

「…クリスマスだと、プレゼント交換とか…クリスマスならではのデートとかでしょうか?
夜景が綺麗な場所とか、ちょっとリッチなお店を予約してディナーとか…いや、僕も詳しくないですけど。
…その、マトさんが当日にご一緒するお相手の方の事は僕には分からないのであまりアドバイスにはなりませんが。」

申し訳なさそうに答えつつ。あぁ、そういえば年末年始もすぐそこまで来ているのだった。
とはいえ、委員会に所属していたりする訳でもなければ、予定がぎっしりでもない。
どちらかと言えば『暇』な部類ではある。忙しい方に失礼なので口には出さないが。

「サイト?……って、これ…僕がさっき見てたやつ…。」

マトさんが見せてくれた画面を覗き込んで確認すると、ついさっき目を通したばかりのタイトルが目に飛び込んで来た。
こんな偶然もあるんだなぁ、とか思いつつ。マトさんはこのサイトの趣旨に既に気付いてるんだろうか?

マト >   
「この島全体がそうだけど、よくわからない存在を受け入れる下地自体はしっかり出来てるんだよね
ボクも此処でなかったらどうなってたか分からないし、そこはちゃんと感謝しないといけないんだろうね
―― というか、ナユタって昔の記憶が無かったりする?ボクはそうなんだけど」

部屋も最低限のものも学園が用意してくれたし、ありがたいよね、何て言いつつ
『何者か分からない』という言いまわしにこてりと小首を傾げたり。

「ふっふっふ、ヒトっていうのは意外に貪欲なものだからね、その内あれもこれも、ってしたい事が増えるかもだよ?
でも気長にっていうのも大事かもね、その分周りをよく見れるし、悩むくらいの時間はあるだろうからさ」

「魔力無いんだ?ボクは結構ある方みたい、異能との相性がいいのかもね
―― あ、群像劇!いいね、読み進めると他の視点の情報から『あっ』ってなったりするやつ」

コーンを小さく嚙みながら話に花を咲かせる、ぱたぱたとソファの上で足を遊ばせて楽し気だ。

「クリスマスならではのお店かぁ… ケーキとか、チキンとか… うん、ちょっと参考にしてみようかな
景色が綺麗な場所に一緒に言って、その帰りで… とか、そういうのを恋愛小説で見たりはしたけど」

ふむふむ、と興味深げに聞きながら参考にしている様子、意外と真剣そう。

「あ、そうなんだ?何と言うか――
ユニークなサイトだよね、ボク、書いてある事あんまり理解できなかったんだけど
… で、ほら、此処、ページの最後… 」

ページの最後、主催の名前の所を指す。

「田中浩平… って言うんだけど、ボクの友達なんだよね…
だから折角だから遊びに行ってみようと思ってるんだけど」

一応、趣旨は理解してる… ようにみえます、多分。

蘇芳 那由他 > 「あ、はい。僕は1年くらい前に常世渋谷の駅の電車内で気絶してるところを保護されまして。
目が覚めた時には、もう過去の事は何一つサッパリ無かったんですよ。未だに自分の本名すら分かりませんし。
……1年経過した今でも、相変わらず昔の事は思い出せる気配すら無いですねぇ。」

と、言いつつ少年は特に気にした様子も何も無い。
何故なら、過去は過去で失ったのなら無理に取り戻す必要も無いと割り切っているから
ある種、そういう所に関してはかなりドライではあるらしい。
自分が何者なのか?どういう経歴で電車内で気絶していたのか。
気にならないと言えば嘘になるが、別に分からなければそれでいい、という具合だ。
『何者か分からない』というのは、本当に言葉そのまんまの意味で――少年は何一つ、過去の自分に繋がるものが無い。

「…確かに、人間…に限らないですけど、欲望の類は切っても切れませんからね。
何かしら、趣味とか…あと、目指すべき目標みたいなものはいずれ出来ればと思ってます。」

何も無い、で終わらせる気は無い。ただ、焦って今すぐ探す事も無い。
自分のペースというものは大事で、それを見失うと何処かで無理の反動というものがありそうだから。

「マトさんも異能があるんですね…ええ、割と好きなんですよ群像劇。それぞれが主人公である、みたいな。」

一応、読み物の好みは少年にもあるらしく、群像劇の類はお気に入りらしい。
事実、そう口にする少年は意識しては居ないが口元を緩めて楽し気である。

「恋愛――は、僕は門外漢なので何とも言えませんが、一緒に過ごしたい人と長く時間を共有する、というのは…。
こう、何というか単純かもですけど大事だと僕は思います。」

クリスマスの間、ずっと一緒に…とまでは言わないけど。
マトさんのお相手さんは…彼氏?彼女?この場合どっちになるんだろう?…わ、分からない!

「あ、そこ見落として――…って、浩平?あぁ…。」

あ、何か色々と納得できた気がする。そうか、主催は彼なのか。
最近会えてないけど、彼はどうやら元気そうで何よりだ。ラーメン今度食べに行かないと。

「浩平は僕も友人なんですよ。…と、いうか僕は男子の友人はほぼ彼だけなんですよね。」

マトさんは両性だから、男子枠と女性枠どっちにも入る…気がする。
しかし、馴染みが主催だとハードルが一気にぐっと下がった気がする。
…いや、ある意味で別のハードルが上がった気がしなくもないんだけど…。

「あ、マトさんも参加するんですね。僕も一応参加しようかどうか迷ってたりします。」

うーん、友人が主催でさらに別の友人が参加をする気となると、矢張り参加したい気持ちは俄然強くなる。

マト >
「そうなんだ、ボクは転移荒野の方でぼろぼろになってたらしいよ
時期はナユタよりちょっと後かな?1年は立ってないから…
名前と種族は覚えてた、というか分かってたんだけど、之は種族柄って奴なのかも」

ボクも全然思い出せそうにないんだよねぇ、何て言いつつ

「ま、会話とかがスムーズに出来てるなら取りあえず問題ないもんね
分かる時には分かるものなんだろうし―― その時に迷惑さえかけなきゃさ」

それだけはちょっと不安だけど、何て言いながら肩を竦める。
マトもまた、自分の過去への興味はあまり無いようだった、ただ――
明かに『なった』時に、周りに迷惑をかけるもので無いかだけは気にしている、と言った所か。

「うん、簡単に言うと液体を固体に固める異能… かな、自分でいうのもなんだけど結構便利だよ
目指すべき目標か… いいね、ボクもそういうのは一応あるし、見つかったらこっそり教えてよ♪
―― 一人一人が主人公か、ボクにはまだちょっと難しいけど… ナユタも、自分自身の主人公でありたいと思ってるのかな?」

目をぱち、と瞬かせてにまりと楽し気な笑み、会話が弾むと揺れるように動いて髪を揺らして。

「そうだね、一緒に過ごしたい、楽しい時間を共有したい… それで喜んでもらいたい
そういう気持ちが一番大事、なのかな?ボクもそれは正しいと思う、何となくだけど」

あなたの言葉に強く頷く、恐らくは納得しているのだろう、こうして話すだけでも考えを纏める助けにもなるはずだ。

「そうなんだ?ならこの機会に友達、増えるかもしれないね、チャンスかも?
いいじゃん、行こうよナユタ♪きっと楽しいよ、何用意していこうかなぁ… 」

そしてあなたもまた浩平の友達だと聞いて、少しソファから身を乗り出して覗き込むように見つめたり。
そのままにーっ、と笑って一緒に参加しようと促してくるだろう。

蘇芳 那由他 > 「…転移荒野…って事はマトさんは何処かの世界から【門】を通じて…って事なのかな…。
名前と種族…僕はどっちも分からな――あ、いや人間なのは検査とか受けて確認は取れてますけど。」

もしかして僕らは記憶喪失仲間でもあるのだろうか?
…何かちょっと悲しくなるが。まぁ無いモノは無いのです。

「…ですね。意思の疎通が出来れば十分かな、と。
まぁ、過去の自分が何か盛大にやらかしてたら不安になりますが。」

とはいえ、何一つ覚えていない。幾つか精密検査を受けて分かった事はある。
だが、それが身元判明に繋がる事は無いし――今の少年は【蘇芳那由他】である。
それ以外の誰でもないし、過去は過去、そして今は今。僕は今、この瞬間を生きているのだ。
何より――”失ったモノは二度と戻らない”。少年のポリシー?的に失った過去を今更探す気は無い。

「…液体を固体に変化させる、という感じですか?確かに色々と便利そうですね。
出血を止めたりとか水を氷みたいにするとか…危険な液体の封じ込めにも使えそう。」

異能って凄いなぁ、と何度目になるか分からないがしみじみ思いつつ感心したように。
マトさんの言葉には、「了解です。」と、頷きながら…さて、主人公でありたいか否か。

「…どうでしょう?僕は『凡人』でありたいと思っているので…主役とか柄でもないですし。
…ただ、過去が無くても目立たなくても、大した力も何も無くても。
――僕の今、この人生は僕だけのものなので…そういう意味では『主人公』でありたいです。」

操り人形でもなければ、意志の無いマシーンでもない。
舞台装置や歯車ではなく、一人のニンゲンとして今、こうして生きている。

「僕は大事な人とかはまだ居ないので…あ、いやお世話になってる方は数名いらっしゃいますけど…。
ただ、こういうのはあれこれ考えるより自分の気持ちとか衝動?というか。自分に素直になるのがいいかなと。」

上手く伝わらないと思うけど、多分何かそういう感じが一番いいかな、という気がして。
もうちょっと語彙力とか気の利いた言い回しがあればなぁ、と内心で苦笑。

「…そうですね。浩平が主催側なら気も楽ですし、マトさんも参加するなら…じゃあ、僕も参加の方向性で。」

少し考えるように間を置いてから、ややあって頷いた。
何事も、まずは飛び込んでみないと始まらない。

蘇芳 那由他 > (――あと、それはそれとしてマトさん!顔が近い!顔が!)

顔が赤くなるのはギリギリまで堪える…堪えられるものでもないのでバレバレかもしれないが。

マト >   
「そうなのかも、そうじゃないのかも、ちょっと分かんないな… 多分そう言う事何だとは思うんだけど
ヒトの助けになりたい… っていうのがずっと感じている… 本能みたいなものにあって
そう考えるとボクを作った『ヒト』がいるって事は確信を持っている、ってくらいかな?」

考えても仕方ないから考えない、今が大事、というのは確かなので。
そういう意味では似たもの同士なのかもしれない。
とはいえマトは種族柄か、それとも別の理由か…
最初からある種の『指針』を持たされていたようではある。

「そうだね、出血は出血部分を瘡蓋にしたりできるよ、ただ、水を氷に… は少し苦手かな
出来るだけ混ざりものが多い液体の方が使いやすいんだよね、異能の方は」

「その『凡人』という基準がボクにはよくわかんないけど… 自分の中に基準があるんだよね
ナユタ、何と言うか―― そこら辺、大分『願望』というか『拘り』を持ってるように見えるなぁ
なら応援するよ、どういう物語を紡ぐことになるのかは分からないけれど、友達だもんね」

ふぅん、と不思議そうに、まじまじと見つめながらも、何処か楽し気に微笑んで。

「自分に素直に… か、そうだね、素直に… 好きって気持ちをぶつけるのも忘れないように
うん、やりたい事がまとまってきた気がするぞ… ありがとうナユタ」

自分なりに考えを纏められたのか、そのままお礼を言いつつずずー、と缶の中身を吸い込む。
残ったコーンが取りづらいのか、缶の底をこんこん、としていた。

「じゃ、一緒にパーティだね!持ち寄る料理何にしようかなぁ、ナユタは得意料理とかあるのかい?」

わーい、と両手を上げて嬉しいアピールしつつ、既に当日の事を考え始めているようだ。

なお顔が赤くなりそうなのには全然気づいていないようだった、そこら辺は鈍感系なのかも。

蘇芳 那由他 > 「…成程。まぁ、でもそこは…無理に考えないで今の自分の事を第一に考えるといいかな、って。
マトさんを作った人が居るのが確かだとしても、今のマトさんはこの世界の、この島、この街で暮らしている訳で。
お互い、記憶がすっぽ抜けていてもこの世界の住人な事に変わりは無いですからね。」

そう口にしつつも、マトさんの失われた記憶の部分含めて、色々とありそうだな…と、朧げに思った。
だけど思うだけで口には出さない。無遠慮に誰かに立ち入らないのが少年なりの礼儀。

「…不純物が多い方が固体にしやすい…成程、そういう特性があるんですね。」

てっきり混ざりものが少ない方が固体にしやすいのかと思っていたが、そういう訳でもないらしい。
異能を扱う当人がそう言っているのだから、おそらく間違いないとはいえ本当に異能の世界は奥が深そう。

「…まぁ、単純に僕が”そうありたい”と思ってるだけで、凡人の尺度なんて人それぞれだとは思います。
…僕はただ――僕が思うなりの普通の有り触れた人間で全然構わないと思ってるだけですよ。」

マトさんの言葉に、図星なのか思う所が矢張りあったのか…少し、何とも言えない表情を浮かべて。
既に凡人らしからぬ要素を持っているとはいえ…少年が口にするそれは、願望であり自分なりの『指針』だ。
例え非凡人だとしても、日常からズレたとしても。そうありたいと思う事は諦められない。
拘り、というか我儘とか子供の戯言でしかないのだとしても。

「…それは良かったです。…って僕は大した事何も言えてませんけどね。」

まぁ、友人のやりたい事が纏まってきたのならそれで十分である。
コーヒーの缶を手元で軽く弄びながらも、マトさんの質問に顔をそちらに戻して。

「料理ですか?…えーと、多分人並みには出来るかと。
保護者の方が放任主義で料理が壊滅的だったので、最初は僕がご飯を作ったりしてましたし。」

むしろ、外食より自炊の方が一週間のスケジュールで考えると多い気がする。
少なくとも、人並みには出来ると言えるだけの回数はこなしているのだろう。

「ただ、得意料理というものは無いんですよね…広く浅く、という感じですし。」

パーディのノリなら、から揚げとかポテトとか作っていこうかなぁ、と思うくらい。
男子会なので、おそらく多少脂っこかったりがっつりでも問題なさそうだし。

あと、マトさん全然意識してない!良かったようなそれはそれで複雑な気がする…!
まぁ、少年もこっそり深呼吸をして何とか落ち着いたけど。マトさん意外と無邪気系なのでは…。

マト >   
「そう言ってくれると嬉しいよ、ボクも、ヒトの役に立ちたいのは確かだけど――
同時に、皆と仲良くありたいとも思うしね、勿論ナユタともさ♪」

こくり、頷きながらその言葉に嬉しそうに髪を揺らす、さらさらと小さく音を立てて桜の匂いが拡がった。

「簡単に他人と尺度を共有できるわけじゃない物ね、なんだっけ、すり合わせ… っていうかさ
それに『自分だけのもの』ってヒトにとっては大事な物なんだろうから、いいと思うよ?
ボクにもボクなりの『そういうの』はあるしさ、結局の所、『成りたい自分』があるってだけで十分なんじゃないかな」

否定は無く、ただ興味と肯定だけがその瞳には輝いていた。
そもそもとして『ヒト』の想いに対して、マト自身が常に肯定的だという部分もあったりするのだが。

「成程ね、ボクもパーティ料理となると余り… 男子会らしいし、男の子が好きそうなものの方がいいよね?
となると野菜より、お肉とかの方がいいのかな… 後は、味の濃い物とか?
この前食べたすっぽん鍋とかも美味しかったけど、流石に鍋物は場所も取るし… 」

なやましいね!いっそこのまま二人で持っていくもの相談する?と満面の笑みで案を出していく。
無邪気なその姿は、あなたのその考えを後押しするのには十分なものかもしれない… 。

蘇芳 那由他 > 「それは僕もです。それにマトさんは僕がこっちの寮に引っ越してきて最初の友人なので。」

そういう意味では、気さくなマトさんには大いに感謝している。
この寮に知人友人は居なかったし、心細さとか不安も正直あったのは事実。

「…意識や認識のすり合わせですね。まぁ、何というか僕なりの拘り、って事で。
――なりたい自分がある、という意味ではそれが目標に近いのかもしれませんね。」

言ってしまえば気構え…心構えの話みたいなものだ。
そうなれなくても、なるべく自分が思う『凡人』でありたいという。
手で弄んでいたコーヒーを再び口に運んで、残りを飲み干しながら。
ちらり、と隣のマトさんを見ると――あぁ、この人は基本的に肯定してくれる人なんだな、と。
その瞳の輝きを見て何となくではあるがそう思う。ヒトが好き…なのかもしれない。

「…あ、じゃあマトさんが肉系で行くなら僕は少し変えましょうか。
さっきも考えてたんですがフライドポテトとかそういう方面で。」

肉で被っても食べ盛りの男子学生だから問題は無さそうだが、バリエーションは多いに越した事は無い。
味が濃いのはまぁ共通しているし。…しかし、すっぽん鍋か…滋養強壮が凄そう。

「…じゃあ、折角なので僕とマトさんで何を差し入れで持っていくか擦り合わせしておきましょうか。
さっきも言いましたけど、マトさんが肉系でいくなら僕はポテトとか、そういうのにしようかなって。」

マト >   
「… ふふっ」

最初の友人、という言葉に目を細めて。

「なら、お互い目標に向けてがんばろっか、まだこの世界ではお互い若輩者同士って奴だしさ」

ぐっ、と拳を軽くあなたの方に突き出して、にっ、と笑って見せたりする。

「いいね、なら一緒にカフェにでも行ってすり合わせしよっか
終わって時間が残ってたらそのまま遊ぼうよ、今日、予定無いんだよね?」

丁度あなたも今日は用事が無いと言っていたし、出かける切欠には丁度いいと思ったのかも。

「唐揚げは間違いないよね、多分大皿で出すことになるから分けやすいものを…
それと、彩りも折角だから少しはだしたいし… うん、之もいい経験になる、かな?
脂っこいものばかりだとお腹によくないし、さっぱり食べられるものも織り交ぜて… 」

何て、いいながら立ち上がり、手を差し伸べる
ほら、いこいこ?何て笑顔であなたをすり合わせ… もとい遊びへと誘うのだろう。

蘇芳 那由他 > あ、これは漫画とかでもある奴だ。そう、拳と拳を突き出してコツン、とするやつ。
小さく少年も笑って、右手の拳を軽く突き出してマトさんの拳と軽くコツン、とぶつけあう。

「そうですね、そうしましょうか…えぇ、確かに今日は予定とか特にありませんけど…。」

僕、あまり遊び歩いたりしてないので娯楽とか疎いんだけど大丈夫かな…。
まぁ、二人で街中ぶらつくだけでも楽しそうだから深く考えない事にする。
ともあれ、友達同士で出かけるのは実は殆ど経験が無かったので、これは願ったり叶ったりというやつ。

「…汁物は流石に厳しいかもしれませんね、タッパーとか保温容器に入れて持ち運べばいいかもですけど。
やっぱり嵩張りますし、万が一中身がひっくり返ると大変な事になりますし…。
野菜も多少は…うーん、野菜を細切りにして野菜スティックと…マヨネーズソースと味噌も付けましょうかね。」

スティックにすれば軽く摘めるし、野菜を食べたい男子も居るかもしれないので。
ともあれ、そんな感じですり合わせもこの後していこうかと思う。
手を差し出されて、最初きょとん、とした表情を浮かべたQWが微妙に気恥ずかしくなりつつも、素直に手を伸ばしてマトさんの手を取り立ち上がる。

「じゃ、じゃあ行きましょうか。ちょっと財布とか取ってくるので待っててください。」

なんて口にしつつ、その後はさっさと支度を最低限済ませてからマトさんとすり合わせも兼ねて遊びに行くのであった。

ご案内:「堅磐寮 ロビー」からマトさんが去りました。
ご案内:「堅磐寮 ロビー」から蘇芳 那由他さんが去りました。