2024/06/14 のログ
ご案内:「浜辺」に桜 緋彩さんが現れました。
■桜 緋彩 >
懇親会を翌日に迎えた浜辺。
会場のゴミ拾いも先ほど終わり、あとは明日を待つばかり。
最後の調整をしている風紀委員もいるが、ほぼほぼ人はいない。
「しかし、もう夏と言っていい暑さですね……」
夕方に差し掛かった時間ではあるが、まだまだ暑い。
帽子を持ってきた方が良いかな、と手で日差しを遮りながら。
今日はいつもの制服ではなく、この間友人と買いに行った私服である。
明日の懇親会はこの格好にエプロンでいるつもりなので、シミュレーションも兼ねていたりする。
ご案内:「浜辺」に緋月さんが現れました。
■緋月 > さく、さく、、と砂を踏みしめる音。
浜辺の景色を眺めながら、暗い赤の外套姿の少女が歩いている。
「確か、浜辺はこちらという事でしたね。
折角のお誘いですし、道に迷って遅刻という事態は避けなくては。」
どうやら、浜辺までの道を確かめがてらの散歩に来たようである。
相変わらず手には白い鞘に収まった刀。
巻き付いた鎖が、がちゃりと小さく音を立てる。
刀袋の替えが中々見つからないので、やむなく病院同様に刀を縛っての処置だ。
■桜 緋彩 >
ここにドリンクのコーナー、ここにテーブルが並び、こっちにバーベキューコンロ、と位置を確認しながら会場を歩き回る。
設営は明日ではあるが、大まかな場所には石や木の棒などで目印を付けてある。
「――おや緋月どの。
もう歩き回って大丈夫なのですか?」
こちらに歩いてくる同居人を発見。
ぱっと笑顔を向け、彼女の方に駆け寄って行こう。
■緋月 > 駆け寄って来る人影を確かめれば、小さく笑顔を浮かべつつ一礼。
「どうも、緋彩さん。置手紙、読みました。
お陰様で、ほぼほぼ元通りです。」
空いている方の手で、ぐっと力を入れる仕草。
特に包帯や絆創膏の類も見られないので、本人の言う通りほぼ完治という所か。
一番大きな怪我であった胴の負傷も、痛む様子は見受けられない。
「…例の怪人の件では、風紀委員の立場の上でもご心配とご迷惑をおかけして、申し訳ございませんでした。
あ、お菓子、頂きました。とても、おいしかったです。」
少しだけ申し訳なさそうな顔。
だが、お菓子の事については笑顔で報告。
おいしい物を食べたなら、笑顔で美味しいというべきである。
■桜 緋彩 >
なるほど、確かに問題はなさそうだ。
まぁ病院が退院していいと言われたのだろうから、少なくとも日常生活は問題ないのだろう。
「いえいえ、緋月どのが無事で何よりです。
緋月どのが止めに入らなければもっと被害は大きくなっていたでしょうし、むしろ我々風紀の不徳の致すところですので」
笑顔で応える。
風紀としてはやはり小言の一つでも言った方がいいのかもしれないが、その辺は既に担当の風紀委員から絞られているだろう。
ならば自分は同居人として彼女の無事を喜ぶことにした。
「明日はお肉も野菜も甘いものも沢山用意しておりますので。
是非楽しんでいただきたいです」
■緋月 > 「そ、そんな事はありません!
風紀委員の方々が駆けつけて下さったお陰で、奴を追い払う事が出来たのです!
私は何とか時間を稼いでばかりで…風紀の方々に以前渡されていた機械がなければ、危ない所でした。」
実際、他の人の通報に頼っていたとしたら、到着に時間がかかったに違いない。
そうなったら、その分自分の怪我も増えていた事だろう。
そういう意味では、今回は助けられたと言える。
――事情聴取については、誤魔化している所もあるが。
「おぉ…なんと贅沢な…!」
沢山食材が用意されていると知れば、ついだらしのない顔に。
ちょっとだけよだれが垂れてしまう。
「――となると、明日までに少しでも見てくれは良くしないといけませんね。」
あはは、とちょっとばつの悪そうな顔。
来ている外套と書生服は、あの戦いの際の焼け焦げた跡がまだ少々残っている。
何とか繕うか、新しい服を買わないといけないだろう。
流石にこの恰好でのお呼ばれは気まずい。
■桜 緋彩 > 「むしろ本来我々が対処しなければならない案件ですからね。
それを出来ずに怪我をさせてしまったのは我々の責任です」
そもそも彼女が奴の前に立って時間稼ぎをしなければならない、という時点で風紀が仕事をしていないと言うことになる。
どう言い訳をしたところで、それは事実だ、と思う。
「ふむ。
確かにあの服でと言う訳にもいきませんし……」
バーベキューに焦げ跡のある服、と言うのはある意味ぴったりかもしれないが、そういうわけにもいかず。
「それではこの後買い物に寄りますか?
私の私服を宜しいのですが……」
身長は同じぐらいだし貸しても問題ないとは思う。
ただ自分の持っている私服は割と地味な方だし、彼女の趣味に合うかどうか。
■緋月 > 「むう…そう言われますとあの怪人物…てんた、くろう、と名乗っておりましたか。
あやつめ、風紀委員の方々の目を掻い潜って誰かを襲う事が出来ている、という事なのでしょうか。
私には難しい事は分かりませんが。」
ちょっとだけ疑問が浮かぶ。
あのナリで、よく風紀委員の巡回の目を潜って一般の方を襲えるものだ、と疑問。
最もあのからくり仕掛けの姿、もしかしたら自身の想像もつかない術でも仕込んで身を隠せるのかも知れないが。
「よろしいのですか? ではお言葉に甘えて。
浴衣程度であれば、一人で着付けができます。
ついでと言っては何ですが、刀袋も新しいものを見繕いたいのですが…。」
最後に、ちょっと恥ずかしそうに付け加える。
風紀委員から刀袋が見つかったという話は聞かないので、恐らくあの騒動のゴタゴタの中で
燃えてしまったか、ボロ布になってしまったのだろう。
目の前の彼女の服を借りる、という選択肢は、ちょっと考えてすぐに諦めた。
主に胸囲の面で、自分には合いそうにない気がしてしまった。
■桜 緋彩 >
「そう、ですね。
全く持って不甲斐ない、です」
テンタクロウなるものに対して、少し思うところがある。
しかしそれは風紀委員が得られた情報によるものだし、部外者の彼女にそれを伝えるわけにもいかず。
ただ不甲斐ないと答えることしか出来ない。
「浴衣、実はこっちの世界ではそこそこ値段がするんですよね……。
刀袋に関しては、私のものをお貸ししましょう」
浴衣程度、と彼女は言うが、衣類としては割と良いお値段がする。
シャツやパンツ、スカートのような洋装であれば買えるだろうが、どうしても浴衣が良いと言うことであれば自分のを貸すしかないだろう。
刀袋は幸い自分の予備があるので、そちらはしばらくそれで我慢して貰おう。
■緋月 > 「あっ、その…風紀の方々を責めているわけではないのです!
もしかしたら隠し身の術でも使っているのかもしれませんし!」
思う所があるような反応と返って来た返答に、つい慌ててしまう。
それに、いくらそんな術があるとは言っても何度も派手に動いてはそのうち尻尾を掴まれるだろう。
書生服姿の少女が思ったのは、そんな所であった。
「そ、そうなのですか!? 故郷では、稽古の時以外は浴衣というか、和服姿が普通でしたので…。
高いんだ、浴衣……。」
常識の違いを思い知ったような、驚愕の顔。
ガーン、という文字が浮かびそうな表情である。
「うぅ…都会の服を見ていると、何となく窮屈そうに見えるのですが…仕方ありません!
緋彩さんにご迷惑はかけられませんので、何とか着こなしてみせます!」
ぐ、と手を握り締める。何か目が決意に満ちている。
未知の存在に挑む者のような雰囲気だ。
同時に、今着てる服と外套は後で何としてでも修繕しようと決意した。
「では、刀袋は有難くお借りします。
これで月白にも窮屈な思いをさせなくて済みます。」
ありがとうございます、と礼を述べながら鎖を柄と鍔に渡って巻き付けた刀を軽く示す。
下手に抜刀しないという意志表示とは言え、確かにその様子は窮屈そうに見えるかも知れない。
■桜 緋彩 >
責めていない、と言うのはわかっている。
全てを伝えられないのが申し訳なく、少し困った様な笑顔を浮かべておいて。
「こちらは基本が洋装ですから、浴衣と言うか着物が割と高価な品になってしまっているのですよ。
安いものもあると言えばあるのですが……。
まぁそこまで気を張らずとも、色と雰囲気を合わせておけばそうおかしななことにはなりませんから」
安い着物もあると言えばある。
あるのだが……まぁ、安いなりの理由があるので、あまり普段使いには向かないだろう。
それはそれとして、彼女にはメンズライクやマニッシュの服が似合うだろうな、と考えながら。
「いくら抜けないとは言え、その状態ではより威圧的な雰囲気を感じ取る人もいるでしょうから……」
鎖で巻かれた彼女の刀。
これはこれで圧が強い。
拵に傷も付くだろうし、やはり刀袋に入れていた方がよいだろう。
■緋月 > 着物が高価な品になってしまっている、という言葉にはますます衝撃の表情。
「た、たしかに、服を売るような店で和服や着物の類を見かけないとは以前から思っていましたが…。
そ、そうか…現代では着物は贅沢品の扱いなのかな…。」
ギャップの大きさに目の焦点がちょっと合わなくなった。
「で、では改めて、服の見立てをよろしくお願いします。
この服にすっかり慣れてしまって、現代の流行り廃りにはとんと疎いものでして。」
ちょっと真剣な顔。
実際、此処までこの服装でやって来たのだ。
直接触れた事のない服飾文化ゆえ、詳しい方が見立ててくれた方が良いに違いない。
「実は、自分でもそう思います。
それでも、流石にいつでも抜けるような状態で持ち歩くのは怖がられるでしょうから。」
手元から離すという選択肢はどうしても選べないらしい。
圧の強さは自覚できてしまう為、窮余の策といったところか。
「では、緋彩さんの仕事が終わるまで私は軽く運動でもして待っています。
折角浜に来たのですし、砂地で足腰を軽く動かすのも良いでしょうし。」
お仕事が終わるまで、身体を動かしながら待つ心算のようだ。
しかし、運動というよりは鍛錬に近い。
■桜 緋彩 >
「どうしても着る人が少なくなってきてますからね。
作り手も年々減っている、と言う話も聞きます」
一定の需要はあるので無くなることはないだろうけれど。
自分も本土に居た頃は気軽に着ていた方なので、それはそれで少し寂しい。
「はは、私もそこまで詳しいわけではないですが。
この服だって友人にアドバイスしてもらったものですし」
今着ている服。
自分ひとりで買いに行ったら選べなかっただろう。
とは言え無難な服の選び方はわかっているつもりではある。
「あぁ、もう仕事は終わっていますよ。
どうせ身体を動かすのならば私も動かしたいので、一度帰りませんか?」
実はもう仕事は終わっていて、会場を眺めて明日の様子を想像していただけだ。
流石にこの格好では運動は出来ないし、一度帰って着替えてから訓練施設にでもいこうか、と。
■緋月 > 「ああ、そういう事情があったのですか。」
得心がいった、という表情。
故郷に居た頃は皆が着物だった。それはつまり、そういう需要があるから作り続けられていたという事。
確かに、今まで巡り歩いてきた土地で着物を着ている人を見た事は、それこそ数えて足りる程度だ。
「いえ、私なぞ当世の服飾はさっぱりです。
里から出て間もない頃は、他の町に入っただけで異国にでも来てしまったのかと思いましたよ。」
ちょっと恥ずかしい過去の一幕。
それも今では笑い話位に出来る。まだまだ当世には不慣れな所もある事は否定できないが。
ともあれ、新しい服選びは楽しみな事になりそうだ。
「おや、そうだったのですか。
でしたら一度帰った方がよさそうですね。
確か、訓練施設でしたか…あそこを使わせて貰うのは、初めてですね。」
今までは専ら青垣山の廃神社を借りていた。
この機会にどんな施設なのかを確かめてみるのも悪くないだろう。
ともあれ、帰宅が決まれば共に女子寮へ向かうだろう。
■桜 緋彩 >
「それでは帰りましょうか。
学生登録をすれば、緋月どの一人でも使えるようになりますので」
一応まだ残っている風紀委員に声を掛け、浜辺を後に。
帰りにアパレルチェーンの店に寄り、彼女の私服を買って寮まで帰る。
その後胴着に着替えて訓練施設に向かい、二人で鍛錬をしただろう――
ご案内:「浜辺」から桜 緋彩さんが去りました。
ご案内:「浜辺」から緋月さんが去りました。