2024/06/22 のログ
ご案内:「浜辺」にシャンティさんが現れました。
シャンティ > この夜空に瞬く星たちが、花だとするならば――
それは、間違いなく満開の星空であった

そこに一際輝く月は、美しい真円を描いていた

満月――
人を狂わせる力すらあると言われるそれは、ただ静かに島で蠢く者たちを照らしていた

幻想的な星月夜
それが、光を感じ取ることもない虚ろな目に虚しく映っていた

「……ふふ。
 いい、月夜……だ、わぁ……
 あぁ……彼、も……また……輝、いて……」

見据えるは、海の彼方
しかして、女の脳裏には別の光景が映る

「……いい、相手……ね」

ほう、と小さくため息を付く

シャンティ > 「あぁ……燃え、る……想い……
 強い、気持、ち……」

怨念、情念……積み重なった負の想い
強い、強い想いは如何にどす黒くとも、美しい
強いほどに 深いほどに その味わいは増していく

「……想い…… 
 研ぎ、澄ま、せた……信念……
 あぁ、それ、は……刃、の……よう、に」

信念
深く、鍛え上げたそれは未熟であろうと、美しい

「……いい、空気……」

小さく、吐息を吐いた

シャンティ > 「……いい、月夜……だ、もの……
 狂気、の……一つ、も……飲み、こま、ない、と……ね、ぇ」

月には魔力があるという
それこそが人を惹きつけ、狂わせるのだという

今や、それはまことしやかな伝承ではなく
真に迫った事実のようにも聞こえてくる

しかし――
それが、どうであっても月の美しさそのものは変わらない

その美しさ故に、人は狂うのかも識れない

「矛盾、破綻……無秩序……ふふ。
 そう、ね……そう。でも、人って、なん、で……いつ、も
 無駄、とか……無意味、を……選び、がち……なの、か、しら……ね?」

小さく、首を傾げた

ご案内:「浜辺」に杉本久遠さんが現れました。
杉本久遠 >  
 ――タッタッタ、というリズムの良い足音。

 青年は家の手伝いが終わり、食後のランニングを行っている所だった。
 綺麗な月の日、普段のランニングコースもいつもより気分が良いくらい
 こんな日は、良い事もありそうだと思っていた。

(――まさかほんとに有るとはなあ)

 浜辺に佇む、銀月の様に美しい姿。
 久遠が自分の命よりも、夢よりも、大切にしたい愛しい人だ。
 時折、連絡が着かなくなるのが、非常に心配になったりするのだが。

「夏夜でも、海辺は冷えるぞ」

 そう少し大きな声を掛けながら、愛する女性の元に歩み寄っていく。
 隣まで寄れば、彼女の肩に薄手のパーカーをそっと掛けようとするだろう。

「――綺麗だな」

 それは月に対してか、女性に対してか、それともその両方か。
 ――おそらくは月光を浴びる彼女への言葉だっただろう。