2024/08/30 のログ
■Dr.イーリス > ミケちゃん「にゃあにゃぁ」
ミケちゃんがナナさんのお膝に降りて丸くなる。
ミケ「にゃにゃん。にゃあ~」
ナンパされたい? みたいな感じでナナさんを見上げて首を傾げている。
一方、溺れるイーリス。
「……がはっ! え、エルピスさん……!!」
ちょっと海水飲んでしまった様子。
やがて、潜水するエルピスさんが抱き上げながら浮上。
「エルピスさん……! エルピスさん……!!」
命の危機を感じるかのように、必死にエルピスさんにつかまる。
やがてエルピスさんの肌の温かさで落ち着いてくる。
「……エルピスさん、このままだとどんどん沖に……!?」
潮の流れがどんどん沖に向かっていた。
イーリスは浜辺から放されていく事が怖くなっていき、エルピスさんをぎゅっと、抱きしめる力を強めた。
■ナナ > 「はは、ないない。ミケもにゃいにゃいってさ。」
ね~?とミケちゃんに同意を求めたり
エルピスの言わんとしている事は分かる
海だし、泳ぎは外せないだろう?と言いたいのだろう
「なんだかこうしてのんびり座ってるのもいいな~って。
ナンパされても落第街と違って怪我させられないしね~、ミケが彼氏って事にしとこうか。」
誰に言ったのか、ミケちゃんである
ソファ等に寝転がるのとはまた違うこの何とも言えない感覚
いつでも海に泳ぎに行けるこの環境で寝転がる贅沢な時間の使い方にはまってしまっていた
と、なんだか2人揃って流されてる?と遠くを見る
「え、何かエルピスごと行ってない?」
ミケちゃんを再度クーラーボックスの上に置いて走り出す
パレオも邪魔なので外して海の中へ
手のひらを少し大きく、水かきを用意すればバシャバシャと潮の流れに逆らいながら2人の元へ
「2人とも平気~?
ダメじゃん案まり沖の方に出たら。」
■エルピス・シズメ > 「……これ以上は厳しいね。」
足を止める。
思ったより流れが悪い。
ナナを呼ぶにも……と思っていたらナナの方から近づいてきてくれた。
「ごめん、思ったより妙な流れで、ここ……
抱えて突っ切って泳ごうとも思ったけど、できるだけ怖い思いをさせたくないから。」
見込み甘かったかも、と、困り気味に笑う。
「どうにかして欲しいと言いたい所だけど……目立ち過ぎるとよくないからね。
ナナ、騒ぎにならずに何とかできそう?」
■ミケちゃん > ミケちゃん「にゃあにゃあ~(にゃいにゃい)」
こくこくと頷いて、同意している様子のミケちゃんだった。
ミケちゃん「にゃぁ~にゃあ~」
ミケちゃん性別が存在しないにゃんちゃんだけど彼氏でいいのかにゃ、と言いたげな瞳。
なにせ、開発者のイーリスがオスの部分もメスの部分もその体に造っていないから。
ミケちゃん「にゃんにゃあ~」
赫さんは素敵な彼氏さんになりそうだにゃ、と言いたげな瞳。
そうしている内に、ナナさんが、エルピスさんとイーリスが溺れているのに気づいて駆けていく。
今回は邪魔にならないよう、ミケちゃんもクーラーボックスの上で大人しくしているのだった。
「にゃぁ~」
頑張ってにゃ。とミケちゃんはナナさんを見送っていた。
■Dr.イーリス > 沖に流されていくのが怖くて、エルピスさんを抱きしめながら少し震えていた。
この潮の流れで、イーリスを抱えていただいているエルピスさん……。凄く負担を抱えてしまっていると申し訳なく思いつつも、海の上で命の危機を感じてエルピスさんの体に強くつかまってしまっていた。
「……私こそ……ごめんなさい……エルピスさん……」
エルピスさんをも危険な目に遭わせてしまっている。
その事に、イーリスの双眸から少し涙が流れて海水に混ざる。
そんな時に、ナナさんが助けにきてくれた。
「ナナさん……! どうにか、泳ぐのがお上手な姿に変身してなんとかならないでしょうか……!」
エルピスさんに抱えていただいて、沖に流されるのが怖いと思いながらも少し余裕が出来て、ナナさんが駆けつけに来てくれた事で表情を明るくした。
■ナナ > 「静かに流れていかないでよね、びっくりしたよ。
ならこのまま静かに向こうまでもどろ、2人ともしっかり捕まってよね。」
派手に騒ぎにならない様大人しく泳いで戻るつもり
特性水かきつきの手でしっかり波を掴んで泳ぐ、勿論足もしれっとヒレの様に
「派手に魚人みたいな格好になったら騒がれちゃうでしょ?
安心しなってイーリス、イルカに掴まる気分で居たらすぐだからさ。」
2人が体にしがみつけばゆっくりとビーチへと進んでいく
ヒレと水かき、どちらも人間にない部位だがこれが有れば水の中ではほとんど自由に動ける
いざとなればエラ迄用意するつもりだが2人とも落ち着いてるのでそこまでは要らなさそう
数分もすればビーチに戻ってこれた
ちょっと疲れたが、全員無事で言う事なし
イーリスにはとりあえず浮き輪をつけなければいけないかもしれない
■エルピス・シズメ >
「ううん。気にしないで。海ではよくあることだし、機械の腕と足だったら状況はもうちょっと悪かった。
それにナナも来てくれた。今日はもうちょっと浅い所で遊ぶぐらいにしよう。」
優しく頬を撫でてから強く抱きしめて、気にしなくていいと好意を示して、ナナに移す。
「ナナ、よろしく。僕は一人なら泳いでいけるから、そのままお願い。
二人分は重いと思うし……ちょっと気になるから。」
ナナに頼る前に、"もう一度深く潜る。"
戻る前に周辺に危険や違和感、特筆すべきものはないか一度確かめる。
何事もなければ、ナナに追いつき、その後は護衛のように泳いで陸まで抜ける。
■Dr.イーリス > 今さらながら描写忘れてましたが、海へ向かって走る前にラッシュパーカーは脱いでます。
エルピスさんに頬を撫でていただければ、イーリスは無邪気な笑みを浮かべた。
そしてナナさんにしっかりつかまる。
ナナさんの水かきとヒレ、浜辺に戻るのに凄く頼りになる。
特に危険もなく、三人はビーチに戻るのだった。
「はぁ……はぁ……。……ナナさん、エルピスさん、ありがとうございました。お二人のお陰で、溺死せずに助かりました」
イーリスはビーチで荒い息を整えてから、二人に笑みを浮かべた。
「浮き輪、つけるのを忘れていました。持ってきましたので、膨らましましょう」
元来、イーリスは浮き輪が必要な人だった。
持ってきてはいたけど、海に向かって走り出し、うっかり忘れていた。
■ナナ > 「は~い、エルピス迄流されないでよね?」
イーリス一人なら尚の事軽い
ビーチについたら浮き輪と…長い紐でも探そうかな、なんて
「いやぁ、びっくりしたけど無事でよかったね。
浮き輪有ったんだ…つけないと危ないし着けとこうね。」
忘れてたのなら仕方ない
テンションが上がったらそう言う事だってある
思いもよらずしっかりと泳いでしまったのでのんびりと荷物の所へ向かう
お留守番のミケちゃんを撫でたらまたビーチチェアで一休み
■エルピス・シズメ >
(ぱっと見た感じ、変なものは……あっ。)
よくよく砂の底を見ると、
貝殻と共に白い真珠と黒い真珠が砂の底を彩る様に複数、転がっている。
(めずらしいかも……ちょっと貰っちゃお。)
待たせるのも悪いので、白い真珠と黒い真珠、それぞれ大きいものを一つずつ選んで回収。
そのままビーチに戻ってきて、一息。
「浮き輪があれば大丈夫かな……。
いちおう、潮の流れには気を付けてね。……あ、これ。なんか綺麗なのが落ちてたから持ってきちゃった。いる?」
白い真珠と黒い真珠。
それぞれ一個ずつ差し出してみる。
■Dr.イーリス > ミケちゃんはナナさんに撫でていただくと、またビーチチェアに座ったナナさんのお膝に戻った。
ミケちゃん「にゃあぁ~」
そうして再び、ミケちゃんはナナさんのお膝で丸くなる。
「浮き輪があれば、もう溺れませんね」
イーリスは荷物から白い浮き輪を取り出した。
「ふぅー!! ふぅー!!!」
浮き輪を膨らますポンプは持ってきていないらしく、自力で膨らましていた。
パラソルに打ち上げ花火を打ち上げる機能を搭載するけど、浮き輪を膨らますポンプは用意してない。
「……はぁ……はぁ……………。つ、疲れました……」
浮き輪、あんまり膨らんでなかった。
エルピスさんが見せてくれる白い真珠と黒い真珠に、イーリスは双眸を輝かせる。
「白真珠と黒真珠ではございませんか! とても綺麗です! こんなにも素敵なもの、いただいてもよろしいのでしょうか……! ありがとうございます、エルピスさん……!」
ぱぁっ、と表情が明るくなった。
「ナナさんは、白真珠と黒真珠、どちらに致しますか?」
ナナさんに小首を傾げる。
■ナナ > 「多分ね、浮き輪付きで流されたら…まぁまた回収に行くかな。
貸してみてイーリス。」
溺れて呼吸困難になるのを防げれば後は何とかなる、何とかする
ふ~~!と空気を入れ始めるナナ
沢山取り込んで沢山出す、きっちりぱんぱんに膨らませて一安心
綺麗なのが落ちてたと差し出された真珠、天然物でなかなかのサイズを貝殻みたいに渡そうとするエルピスに頭を抱える
(なんでアクセサリーとかにして渡さないかなぁ。)
イーリスも彼氏が取ってきてお手製のアクセサリーなら喜ぶだろうに
そうは言ってもそのままでも喜びそうなんだが、手を加えたっていいじゃない!と言いたくなる
「なら髪が白で映えるから黒にしよっかな。
でもイーリスが可愛く加工してくれるなら預けとくよ、イヤリングとかさ。」
■エルピス・シズメ >
「どういたしまして。なんとなく……想い出になるかな、って。」
ナナの内心とは裏腹に、あどけない顔で笑う。
加工して渡す発想には至らなかったらしい。
頭を抱えるナナを見て、一瞬だけ首を傾げる。
機微が分かるようで分からない。けれど何か困らせてしまった風に思えたらしく。
「……えっと、ごめん、ナナ?」
申し訳なさそうに謝るエルピスの姿。
書類上はイーリスと同い年、14歳。洒落た気遣いが常に出来る訳ではなさそうだ。
■Dr.イーリス > 「ナナさんは、とても頼りになります」
沖に流されたらまた回収しに来てくださる、いつも凄く頼りになるナナさん。イーリスは、尊敬の眼差しをナナさんに向けていた。
「浮き輪膨らみました! ナナさん、ありがとうございます! これで溺れずに済みます!」
嬉し気な笑顔で、浮き輪と一緒にナナさんを抱きしめてから、浮き輪を受け取った。
ナナさんが頭を抱える理由は、イーリスには分からずきょとん。
アクセサリーにしてプレゼントしてくださればとても喜ぶ、というのはナナさんの仰る通り。だが、イーリスにはそのような考えに至らず、真珠をエルピスさんから受け取って結局凄く喜んでいた。
エルピスさんからのプレゼントで凄く嬉しい! あとついで、スラムで貧乏育ちのイーリスは、高価そうなものに凄く弱い!
「ナナさんには黒真珠のイヤリング、凄く似合いそうですね。お任せください、イヤリングに加工しておきますね! 私も白真珠をイヤリングに加工しますので、ナナさんとお揃いでございますね」
加工するため、ナナさんの黒真珠を一旦与る。
「凄く素敵な思い出になりました! とても嬉しいですよ、エルピスさん! あなたからのプレゼント……凄く大切にしますね」
イーリスは目を細めて、白真珠をぎゅっと大切そうに握りしめた。
■ナナ > 「あ~エルピスは気にしないで、こっちの話しだから。
これでイーリスも良い思い出だね。」
溺れたなんて思い出よりはこっちで上書きで来た方が間違いない
困った訳ではなく惜しい…ともやもやしただけ、エルピスが悪いわけではない
「肉体労働なら頼ってくれて良いよ。
お姉さんにまっかせなさい。」
実年齢はともかくとして見た目はお姉さん
上手く救出できたのもあって調子に乗っている
「任せた!そう言うのは無理!」
細かい加工や機械に関してはそこまでなのでイーリスは頼りになる
嬉しそうなイーリスを横目に膝の上のミケちゃんをなでなで
暑い日差しの中でもこの2人は尚の事お暑いなぁと見守る
■エルピス・シズメ >
「うん、喜んでくれてよかった。悪いことばかりじゃなかったみたい。」
嬉しそうに喜ぶイーリスをみて、安堵と幸福感で心が温まる。
ぽかぽかした幸福感で、ちょっとだけ勝手に炉が熱を持った。
「あ……加工してから……。
……ナナの方がお姉さんかも。」
イーリスの言動と、言い回しから察したらしい。
加工して渡す、と言う手段。
その発想に至れなかったらしい。
外付けの経験と理性、そして覚悟で塗り固められた人格だが、一皮むけば年相応。
必要分の理性だけ残して後は楽しむ事に尽くしているのか、ふんわりした言動と共に手を叩いて納得する。
先程からは大分、いつも見るエルピスよりも大分年相応かそれよりも幼めな印象。
「もう一回泳ぐ? それともご飯にする?」
もうちょっと遊んで待つか、食べに行くか。
時間を見れば、どっちにするにも悩みどころの良い時間。
■Dr.イーリス > 溺れた恐怖の思い出は上書きされて、助けてくれて嬉しかったり感謝したりした思い出は上書きされなかった。
「ナナお姉様……!」
ナナさんの外見も相まって、冗談半分ながらそんな呼び方をしてしまう。
そうして、白い浮き輪を装着。イーリスの方はナナさんとは逆に、浮き輪つけて見た目年齢さらに下がった気がする。
真珠の加工は、ナナさんに任されて。
「泳ぎに行こうと思いましたが、お腹も空いてきましたね。お昼にしましょうか」
浮き輪をつけている様子は泳ぐ気満々。
だが、お腹が空いてきたというのもある。
海の家の方向に視線を向けた。
■ナナ > 「ふっふっふ、可愛いイーリスを取られたくなければ精進するのじゃ。」
エルピスの言葉に仙人めいて返す
「なら休憩がてらご飯にしよっかな。
ちゃんと動いてお腹もすいたしエネルギー補給は大事だよ。」
ね~ミケ?と声をかけるが…はて、ミケちゃんは食事するんだったかななんて
充電台とかの上でじっとしてるとご飯になったりするのかな?
「妹よ!」
と言っても実際は逆なので本気にはしない
浮き輪をつけたイーリス、可愛らしいがもうこれは完全な子供である
ナンパする輩が居たらノータイムでぶん投げていい感じ
「おっひる、おっひる~♪」
鼻歌交じりに海の家に向かう
焼きそばに焼いた海鮮と所謂海の家グルメにワクワクが止まらない
旅行先ではこういった定番物が逆に良いのだ
■エルピス・シズメ >
「ナナになら……って考えた時も一時期あったけど、
いまはそうじゃないから精進するね。」
ふわりと笑う。
もうその時期は過ぎたからこそ、こうやって楽しい日常を堪能できる。
「そうだね。お見せはるるいえとえいるると、あっちの方にもいっぱい……
……どこにしようかな……あっ、そっちの海の家は虹色マグロの串焼きもあるみたい。」
定番の店から、臨時営業感のあるテントの店、
あるいは虹色マグロと書かれたノボリが突き刺さっている妙な店まで。
出張豚骨醤油野菜増しラーメン屋 みたいなものまである。
「るるいえは行ったことあるけど、普通に美味しかったかも。
他は分からないけど、ラーメンは地雷な気がする……。」
■Dr.イーリス > 「私、エルピスさんのものなので誰にも取られたりなんてしません」
浮き輪をつけたまま、エルピスさんをぎゅっと抱きしめて取られないという事を示しつつ、ナナ仙人様にそう伝えた。
ミケちゃん「にゃあぁ~(お腹空いたにゃ)」
ミケちゃんはエルピスさんに頷いた。
ミケちゃんにはお食事する機能が搭載されつつも充電などでもエネルギー供給が可能なマルチな猫型ロボットであった。
「るるいえは有名な海の家でしたよね。行ってみたくはあるのですが、虹色マグロの串焼き、食べてみたいですね! ラーメンは……海の家では控えた方がいいのですね……。エルピスさん、とても詳しいご様子なので、案内お願いしたいです」
■ナナ > 「うそん…いやぁないない、私2人が仲いいの見てるの好きだし。」
なのでそれを引き裂く真似をする気は無い
事務所に来た当初はエルピスがアレな人だったらなんて考えた事もあったけど
「え、虹色マグロ有るのここ?」
嘘だぁと見に行ったら七色に輝く不思議なマグロの串焼きが売られている
凄いなぁ、何で?と思いつつもとりあえず串焼きを三つ購入
2人にもこれは食べてもらわないと
「るるいえってこう、あれだよね。
そこはかとなく冒涜的な名前だよね今更だけど。
とりあえずこれ食べながら考えよ。」
何となく邪神的ホラーな予感の名前を感じながら串焼きを一つずつ手渡す
虹色マグロ、食べた事は有るので安心してと太鼓判を押しながらあむあむ
■エルピス・シズメ > 「ん……っ。僕も誰にもとられないから大丈夫。」
浮き輪の夏らしい感触と柔らかい腕の感触。
改めて生体義肢を作って貰えた幸福感を再認する。
因みに虹色マグロはナナもご存じの通り、串焼きでもちょっとだけいいお値段。
「そこはかとなく緩いぐらいが、いいのかも?」
名づけの意図に何となく見当がつくものの、
深くは考えずに『祭祀局も頑張ってるのかな』なんて感想で終わらせる。
「とりあえずナナが買ってきた虹色マグロを食べ終わったら……
るるいえの方にいこっか。手堅いし美味しいからね。」
「えいるるもバイトの募集を掛けてたぐらいだから、
繁盛してるぐらいには美味しいのかも。」
そのバイトは別の子が受けたので働いてはいないものの、
この次はあっちかな。と考える位には気にはなっている。
「虹色マグロは……初めて食べたけどすごく美味しいね。
大漁だったりしたのかな……。」
■Dr.イーリス > 「ふふ。ナナさんが私達をとても祝福してくださっているのは分かっております。ありがとうございます、ナナさん」
ナナさんに、にこっと嬉し気な笑顔を浮かべた。
事務所に来た頃のナナさんが、イーリスの事でエルピスさんを試すようなやり取りをしていた事は、イーリスには知らないお話。
「エルピスさん……ずっと愛してます……。誰にも渡したりなんてしないです……」
頬を赤らめながら、誰にも渡さないという風に抱きしめる力を少し強めた。
「シャレが利いているお名前ではありますね、るるいえ」
虹色マグロ、その名称がまずイーリスの好奇心を刺激していた。
「ありがとうございます、ナナさん。いただきますね」
ナナさんから虹色マグロの串焼きを受け取った。
「海開きして、おいしい海の家がいっぱいあるのですね。虹色マグロもとてもおいしいですね!」
笑顔で、虹色マグロを食べていた。
浮き輪をつけたまま。
■ナナ > 「まぁ、この島だし?それぐらいが良いのかなぁ…」
結構いいお値段でも今は旅行中
旅行中の散財は帰ってから反省すればいいのだ
「前にこれの取り方聞いたんだけど大漁だったら割と凄い事になったんだろうなぁ。
流石虹色マグロ、相変わらず美味しい。」
ミケもお食べ~と串焼きを差し出す
食べられると聞けば折角一緒に居るのだから楽しまないと
「海の家と言えば貝とかが定番なんだっけ?
なら美味しいって噂の方で贅沢なご飯が良いなぁ。」
■エルピス・シズメ > 「ずっと一緒に居ようね。イーリス。
……ナナに肯定して、祝福して貰えるのもすごく嬉しい。」
認められて、遠慮もしなくて良い。
その信頼に安心感を覚えながら、イーリスに身を寄せ続ける。
「この辺りは魔法のお話とか、信仰の扱われ方にも繋がるから……
……ホテルに帰ったら、お勉強がてらに少し話すよ。」
この島での信仰は須らく尊重される。
この島での神格も、生徒もしくは先生ないし祭祀局の職員として平等に扱われる。
この名付けが認められる緩さは、前者であり後者であるのかもしれない。
緩んだ頭に少しだけ理性を通して、ナナにかいつまんで説明する。
「焼き貝は定番だね。牡蠣は冬だけど……貝にもいろいろあるから。
後はイカの串焼きとか……虹色マグロが食べ終わったら、るるいえで腰を据えていっぱい食べる?」
■Dr.イーリス > 「はい……。私達……ずっと一緒です……」
頬を染めながらこくんと頷いた。
ぎゅっと抱きしめていたけど、虹色マグロを食べるので、名残惜しくもエルピスさんを抱きしめていた腕を解く。
ミケちゃん「にゃぁ~にゃあぁ~」
パク。
ナナさんからいただいた虹色マグロを食べたミケちゃんはとても満足げにしていた。
「ふふ。ミケちゃんはすっかりナナさんに懐いてしまっていますね」
ナナさんとミケちゃんの様子をイーリスは目を細めながら眺めつつ、虹色マグロを美味しく食べている。
「エルピスさん、ご教授お願いします。出来れば、学園での授業みたいにはならない感じで……!」
イーリスは、学園の授業になるとあまりやる気でなくなってしまう。
「貝のお料理いいですね。イカの串焼きも捨てがたいです。では、るるいえに行きましょう!」
イーリスはるるいえがどこにあるか分からないが走り出した。るるいえとは逆の方向に向かって。浮き輪つけながら。
■ナナ > 「私は見守り派だからお幸せに~」
見てて楽しい派なのでそこは安心
寧ろ邪魔者が出てきたら追い払うのが役目だと思っている
「ふぐぅっ…お勉強かぁ……」
ある意味旅行中に一番聞きたくないワードかもしれない
でも必要な事なのは変わりなく…ホテルでのお勉強は逃げられない
「波長が合うんだよね~ミケ?」
自由気ままな性分が似ているのかもしれない
ガッツくミケちゃんを見ながら笑顔を浮かべ、ルルイエに行こうと言いながら反対方向に駆け出すイーリスをみやる
「イーリス~戻ってきて~」
陸地なので声をかけるのみ
なんであんなに自信満々に走り出せるのかな…と思いながら
■エルピス・シズメ >
「イーリス、こっち!こっち!」
慌ててイーリスの元に向かって制止。
その後は迷わないように、腕を組んだり手をつないだりしながらるるいえでご飯を食べに行きました。
ご案内:「【期間限定】海水浴場」からエルピス・シズメさんが去りました。
ご案内:「【期間限定】海水浴場」からナナさんが去りました。
ご案内:「【期間限定】海水浴場」からDr.イーリスさんが去りました。
ご案内:「海底遺跡 海底の神殿」にDr.イーリスさんが現れました。
ご案内:「海底遺跡 海底の神殿」にナナさんが現れました。
ご案内:「海底遺跡 海底の神殿」にエルピス・シズメさんが現れました。
■Dr.イーリス > 海底遺跡のツアーを慣行している《娯楽的隠秘学研究会》が出している船に乗り、三人は他の観光客と共に海底遺跡の海上に向かっていた。
見渡す限りの海。遠くに常世島が見える。
『数ある事務所』の面々がいるのは船首、つまり船の前の部分であった。船尾、つまり船の後ろの部分には潜水艇が置かれている。
海底遺跡の観光という事で、水着のような濡れても良い身なりが推奨されている。
イーリスは白色で胸部と腰部にフリルがついたワンピース水着姿で、淡い桃色のラッシュパーカーを羽織っている。
イーリスの持ち物はアタッシュケースであった。
そんなイーリスは、スマホを操作して画面に目を移す。
「これから向かう先は、ファミマ水神殿。最近になって発見された海底の神殿らしいですね。水路と家庭を司る女神ファミリーマリアンヌ様を崇拝する異界の遺跡だそうです。コンビニは関係ありません。ファミマ水神殿の入り口付近にコンビニ自体はあるみたいですが」
向かう先の解説をしていく。
「異界の遺跡という事で、もちろん“門”によりこの世界に運ばれてきたようですね。神殿の内部にはいくつものクリスタルが輝いていて、とても幻想的な光景だそうです。特に魔物の類も現れないようで、《娯楽的隠秘学研究会》が観光地の一つとして、この夏にツアーを慣行するようになったようですね」
それがこの度のツアーの事である。
■ナナ > 昨日と変わらない水着姿で前を見つめる
視界いっぱいの大海原…思わず飛び込みたくなる様な光景
「ファミマ水神殿…チキンが美味しそうな名前なのにね。
ファミリーマリアンヌ様もファミマにされるとは思ってなかったんじゃない?」
展開力の有りそうな名前の神殿である
神殿の観光なんて初めてなので何か不思議体験でもあるかなとワクワクもしていたり
「魔物が現れないなんて珍し…でもそうじゃないと観光なんて無理か。」
幻想的な空間とやらを楽しみにしつつ水をあおる
海上で飲むとなんだかいつもより気持ちいい気がするのはどうしてだろう
■エルピス・シズメ > 海を堪能し、ホテルでそこそこ豪華な夕食を取った2日目。
今日は《娯楽的隠秘学研究会》系列の船に乗って、海底神殿巡り。
エルピスの装いは黒のワンショルダ―と紺色のボトムのセパレートタイプの水着にダイビングシューズ。
そして防水ポーチ。髪型に迷っているのか、髪を弄りながら景色を眺めている。
「ファミマ水神殿。流れついた異界の神殿なんだ。
パンフレット越しでもとても綺麗だったから、この目で見るのが楽しみかも。」
クリスタルの景色を楽しみにしながらも、
どのような役割だったのだろうか、と、ほんの少し想いを馳せる。
それこそコンビニのように日常に寄りそい、多く建てられていたものなのか、
家族のように、かけがえのないひとつしかないものなのか。
■Dr.イーリス > 「そんな事を言われてしまったら、緑と水色を連想するコンビニのチキンが食べたくなってくるではありませんか」
どのような神殿なのだろう。
とても楽しみで、イーリスは胸が躍っていた。
「海底遺跡はダンジョンになっていたり、最近はかの《ダゴン秘密教会》がダゴンなる邪神を不完全ながら召喚したらしいですからね。ファミマ水神殿は、そういったものとは無縁みたいです」
《ダゴン秘密教会》なる違反部活は既に捕縛されて、不完全に召喚された邪神ダゴンも既に討伐されてはいるらしい。一部の個体が海底遺跡に潜伏しているという情報もあるけど、ファミマ水神殿は安全な観光地らしく関係のない話。
「ふふ。そうですね、パンフレットの神殿は凄く素敵でした」
こくこくと頷いた。
やがて船が泊り、観光客はガイドさんにより船尾にある潜水艇へとご案内される。
ガイドさんに案内された潜水艇の内部は広いお部屋が一室。両サイドに円形の窓が複数ある。
クレーンで潜水艇が海に降ろされ、海底へと潜っていく。
■ミケちゃん > 「にゃあぁ~」
一緒についてきていたミケちゃんがナナさんの頭に跳び乗った。
■ナナ > 「神殿の変な魔物とか居ないのは良いよねぇ、のんびり見て回れるし。」
ちょっとだけ見た事もない生き物が居たら面白いななんて思っていたけれど安心な旅だって悪くない
良い子にしていたら思いもよらずファミマの加護なんて貰えたりするかもしれないし
ファミマの加護って何だろう…
「ファミマって略し方が悪いよ。
落第街には殆ど無いしあれ殆ど食べた事ないんだよねぇ。」
ドラゴンハントに向かう時に一度だけ食べた事がある
あれは美味しかった、また食べたい
「ダゴンってなんかヤバイ邪神だったっけ…蒼先生とどっちが強いのかな。」
怪獣大決戦みたいになるのかな、なんて
潜水艇の中は思っていたよりも広い
快適な海中の旅の為なのだろう、何かあってもここから出られないというちょっと変わったスリルがある
と、頭の上に着地したミケちゃんを抱っこする
「ほ~らミケ、海の中だよ~変な魚を見て賢くなろうね~」
窓の外を見せながら自分も初めての深海を見てみる
■エルピス・シズメ > 「ダゴン……場所的にも、クトゥルフかな……。」
ダゴン。クトゥルフ信仰の使途神として著名な神。
その一方、まったく別の信仰として古代メソポタミアの神としても信仰が見られ、
ある宗教の聖書にも登場する逸話の多い神のひとつ。
潜水艦に乗る途中で、フライドチキンが食べたくなったのでコンビニ寄って買う。
ある種の決まり文句と共に、3人分のフライドチキンを買った。
「お待たせ。ここからは潜水艦かな。
……フライドチキンも買ってきたけど、たべる?」
■Dr.イーリス > ファミマの加護……。
なんだかパワーワード……。
「どうしてファミマなんて略称が定着してしまったのでしょうね。観光戦略? 実は私もあまり食べた事がありませんし、帰りに買いにいきましょうか、チキン。と思いましたが、エルピスさん、フライドチキンを買ってきてくださったのですね。ありがとうございます!」
船内にもコンビニをはじめとしたお店ががあった。
エルピスさんからフライドチキンを受け取る。
「ファミマ水神殿へと向かう途中で食べるフライドチキン、とても美味しいです!」
とても幸せそうに、フライドチキンを食べていた。
「昨日、エルピスさんからご教授いただいたお話に関連ある邪神様みたいですね」
■ミケちゃん > ナナさんに抱かれるミケちゃん。
「にゃぁにゃあ~」
ミケちゃんは茫然とお魚を見ながら、丸い窓に肉球をぺたぺたしていた。
■状況 > やがて海底の遠くの方に見えてくる建物。
ガイドさんも神殿が見えてきた事を観光客に伝えていた。
白を基順としたお城のような建物だ。お城は、球場の泡のようなもので囲われている。
察しがいいなら、泡の内部に空気がある事に気づくかもしれない。
■ナナ > 「邪神って物理法則とかちゃんと有るのかな。」
その系統の生き物を食べたとして、再現できるのかどうか
まぁ神なんて食べる事も無いしあまり意味のない考えかもしれない
渡されたフライドチキンををかじり、衣をはがして少しミケちゃんにもおすそ分け
脂が多めなのでほんとに少しだけ
「多分こういう事するから余計にファミマ神殿が定着したんだろうねぇ。」
豪華な船内に併設されたコンビニ
絶対に狙ってるだろうと思ってしまう
そして買ってしまう…この観光を仕切っている相手は策士だ!
「海の中なのにこんなに綺麗…はぁ?」
球状の泡で包まれた神殿
何で海底であんな状態になっているのか分からず首を傾げる
魔法?それとも神殿の不思議パワー?
■エルピス・シズメ >
ナナの疑問に関しては、良い答えが出せずに唸った。
邪神と言っても種類も様々で、状況に因る所も多い。ケースバイケースだ。
言葉の流行ってすごい。
ついつい待ちきれなく、買ってしまったチキンを頬張ながら海底を眺める。
「……思った以上に、綺麗……膜みたいなのは……空気?」
不思議そうに、そして興味深そうに光景を眺める。
完全におのぼりさん。
■Dr.イーリス > 「邪神でなくても、異能や魔術で物理法則が乱れてしまう事は往々にありますからね。もはや、物理法則のみを追求した大変容以前の科学は時代遅れです」
イーリスが研究する分野の科学は、異能や魔術も柔軟に取り入れてこそ発展できる。
あくまでイーリスの見解で、全ての科学者がそういうわけでもないかもしれないが。
物理法則のみを追求した科学でどうにかしようとする科学者も中にはいる事だろう。
「見事に、あのコンビニがありましたからね。緑と水色の」
しかも、普通の某コンビニよりもフライドチキンの値段が格段に高くなっている。
観光地効果で高くしている、という値段をさらに上乗せしたお値段。
「見えてきましたね、神殿!」
■ミケちゃん > 「にゃあぁ~にゃああぁ~」
チキンの衣部分を食べて、とても嬉し気に鳴くミケちゃん。
そんなミケちゃんも見えてくるお城を眺めていた。
■ガイドさん > 「その通りです、可愛らしいお嬢ちゃん! ファミマ水神殿には結界が張られていて、周囲には空気があります! 息ができるという事です。結界を張っているのは、女神ファミマ様の加護だとも言われています。ファミマの加護ですねぇ」
ガイドさんがエルピスさんに拍手していた。
ナチュラルに、エルピスさんをお嬢ちゃんと呼んでいる。
■状況 > やがて潜水艇が泡の内部に入っていく。結界を通過する分には何の問題もないようだ。
結界内で、水に浮かぶ白いお城。数多の水路があり、所々にクリスタルが生えるように突き刺さっていてとても神秘的な雰囲気を漂わせる。
潜水艇は、お城の入り口付近にぷかぷか水に浮くように泊った。ガイドさんのご案内で、観光客が潜水艇から降りていく。
お城の入口付近、お庭には神秘的な雰囲気をぶち壊すかのようにコンビニがある。そのコンビニは緑色と水色……ではなく青色と牛乳をイメージしてしまうコンビニである。
コンビニ以外にも土産屋なんかもいくつかあった。
■ナナ > 「物理法則しっちゃかめっちゃかなら私が食べても意味ないかなぁ。」
あくまで体の組織変化レベルまでが対応できるだけで物理法則を無視した変化は出来ない……と思う
試したこともないからわからないのだけれど、初手から邪神なんかで試す気は無い
「あ、ファミマの加護って皆言ってるんだ。」
ナチュラルにガイドの口から出てきた単語に思わず笑ってしまう
馬鹿にしているわけではないが、神の加護がコンビニの加護みたいでなんだかおもしろくなってしまうのは仕方ない事だと思う
「降りれるんだ…ミケ、あとイーリスも変な所行っちゃだめだよ。」
自然とイーリスにも声をかけつつ潜水艇の外へ
ミケを肩車みたいに頭に乗せながら周囲を見回す
白亜の城がそびえる神秘的な空間
何より海底で呼吸ができるこの広い空間を維持する加護
そしてそれらすべての景観に喧嘩を売るコンビニ
幾らファミマの加護と言われても神様は切れていいのではと思ってしまう
■エルピス・シズメ >
「あっ、ガイドのお兄さん。ありがとうございます。これも、ファミリーマリアンヌ様の加護なんですね。
綺麗で安定した結界ですね。ここにもファミリーマリアンヌ……ファミマ様の信仰が根付いているような気がします。」
結局髪型が決まらず、長い髪を降ろしたまま。
外向きの丁寧な受け答えと、話の腰を折らない為に性別への言及をしない彼の立ち振る舞い。
まるで、育ちの良いお嬢さん。
「到着したみたいだね。ナナに続いて降りて行こっか、イーリス。」
さりげなく、手を繋ごうとイーリスに手を伸ばす。
■Dr.イーリス > 「人類進化研究所の研究データを知らないのでなんとも言えませんが、物理法則に則った邪神様がいてもおかしくはありませんし、ナナさんが食す事で意味のある邪神様もいるかもしれません」
そう口にして、イーリスは微笑んでみせた。
このあたりは、ナナさんを非道に改造した宝生さんとイーリスの技術の違いなどが関わってくるのかもしれない。
「ファミマの加護……。それで定着してしまってるのですね」
一応、女神様の加護である。
ファミマの加護……。
「はい、行きましょう。へ、変なところになって行きませんよ」
昨日はビーチで変なところに行きかけてた。
微笑みつつエルピスさんと手を繋いで、潜水艇を降りる。
ミケちゃんは、ナナさんに抱かれつつ興味津々に神殿を見上げていた。
■ガイド > 「そうです、ファミマの加護です! ファミマ様の信仰が根付いている神殿のようですが、この世界に訪れた時には無人となっていました」
そうしてガイドさんの案内で、観光客がお城に入っていく。
お城に入ると長い廊下。
廊下に水路が流れ、所々クリスタルが輝いている。
■ナナ > 「ファミマの神の正式な名前は?ってアンケートとりたくなるねこれだと。
多分エルピスみたいに縮める人が殆どだろうなぁ。」
長い名前も案外いい事ばっかじゃないね?とミケちゃんに声をかける
さて、一部を除いて神秘的なこの空間
一番気になる神殿の中に向かう
「居たら試してみたくはあるよねぇ。
神の力を~なんて言ったらあいつ……まぁいいや。」
ざわりとした感情は抑える
今は楽しい旅行中、しかも神殿の観光なのだから
「エルピスと一緒だから大丈夫だろうけど一応ね、深海だと危ないしさ。
…ガイドが言い出したら終わりだね。」
もうファミマの加護から離れる事は無いだろう
だってほぼ公式の発表みたいなものだもの
神殿の中は水路と共に進む様な構造
それを彩るクリスタル…盗掘等が居ればこれは真っ先に狙われるだろうなと
■エルピス・シズメ >
「多少は従わないと、無限に上に落ち続けたりするからね。
顕現した神様は、多少の物理法則か……魔力での維持を前提とした物理法則になっていると思う。
魔力を持つドラゴンだって、ある意味その一つ。」
宙に浮く。空を飛ぶ。投影する。
どれも『視認出来る時点で物理法則に従っている』。
目に見えるものとなった時点で、ある種の物理法則を介してそれを認識している。
「ガイドさんの案内に従って進もっか。ちゃんと保全されているんだね……。」
綺麗な光景。
荒されていないそのクリスタルの輝きが、ここを維持するものと楽しむものが居ると教えてくれる。
「あはは……ファミマも、非公式の公式、みたいな感じなのかな。」
■Dr.イーリス > 「ファミマの女神様の正式名称……えっと、なんでしたっけ。ファミマファミマと聞き続けて、正式名称が思い出せないです……。もうファミマでいいような気がしてきました」
ガイドさんの思惑に完璧にはまってしまうイーリス。
ミケちゃん「にぁゃ~(ね~)」
ナナさんに共感を示すように鳴くミケちゃん
「ふふ。ナナさんが邪神様の力を取り込んだとしたら、あの破壊神様はどう思うのでしょうね」
声をあげて笑いながら、そんな事を口にする。
「エルピスさんの仰る通りですね。異能や魔術で、物理法則というものは歪められたりします。歪められると言っても、異能や魔術を前提とした物理法則、という表現はとても分かりやすいです」
こくこく、とエルピスさんに頷いてみせる。
そうして、エルピスさんと手を繋ぎながらお城の廊下を進んだ。
■状況 > やがてガイドさんの案内で、大広間へとやってくる。
大広間は一際クリスタルで埋め尽くされていた。
天井が高く、その天井に向かって壁にいくつものクリスタルが突き刺さる。
それらクリスタルが輝く光が白い壁に反射され、とても綺麗に光り輝くとても幻想的な空間だった。
■ナナ > 「上に落ち続けるってある意味怖いよね、そのまま宇宙にぽーいされそうだし。
私が空を飛べないのだってそういうのが有るのかなぁって。」
翼は作れても飛べる体にはできないのと似ているかもしれない
でも思うのは、そう言う物理法則を超えられたら…
超えられる存在を取り込んだら自分はどうなってしまうのか
「ファミリーマリアンヌ様ね、そう言う事言ってると天罰下るよ~?
蒼先生ならわぁい仲間だ~よろしく~とか言いそうだけどね。」
下るとすれば先ずは神殿の目の前のコンビニな気がするけども
かなり大らかな神様なのかもしれない
「うわぁ…なんか、凄いね……」
大広間に到着し、圧巻の光景に言葉が出てこない
■エルピス・シズメ > 「そうだね。物理法則のみで巨体を飛ばすことはとても困難。
物理法則か魔法、どっちかがいるのかも。ひとまず今は、綺麗な景色を楽しもう。」
柔らかく笑い、話題を切り上げる。
ガイドに従って歩き続ければ、幻想的な大広間に辿り着く。
「これは……とっても綺麗。
このままの状態で残してくれたみんなに、感謝したい位。
異邦の信徒さんも、この光景をみて感動してたのかな……。」
大きなクリスタルが放つ光は、他のクリスタルを照らしている。
照らされたクリスタルも、その光を反射してまた別のクリスタルに届けている。
その光の繋がりが凄く良いものに思えたから、すごいと思うと同時に、幸せな気持ちが浮かんだ。
「素敵な場所を見つけてくれたイーリスに感謝、だね。」
■Dr.イーリス > 「上に落ちる……恐ろしいですが、宇宙にぽいっとする装置を造れば、ロケットを用意せずとも宇宙に行けるという事でもありますよ。興味深い研究対象です。物理法則に従うなら、人が空を飛ぶにはかなり大きな翼が必要ですからね……。エルピスさんも触れておりますが、魔力を持つ竜が翼と魔力を用いて飛ぶ、というのも確認されていますね。ナナさんは魔術を学んでいるという事ですので、ご参考になればと思います」
イーリスは自身が研究した事を微笑みながら語る。
「ファミリーマリアンヌ様でございました! ご、ごめんなさい、ファミマ様! 天罰与えないでくださいね! 人が神様に成り上がった存在に、当の神様はどう思われるでしょうか」
ファミマ様に呼び方戻っている。
蒼先生次第ながら、単純に「わぁい仲間だ~」な反応はあまり想像していないイーリス。
今は綺麗な景色を楽しむ、というエルピスさんに笑顔で頷いた。
「とても綺麗な空間……! 観光地になって観光客を呼び込めるだけの事はありますね……!」
イーリスは見上げて、双眸を輝かせていた。
エルピスさんのお礼に、イーリスはにこっと嬉し気に笑みを浮かべた。
「素敵な場所だとお聞きしてここを選出したのですが、喜んでいただけてよかったです」
■幻影 > そんな時、三人の一匹(ミケちゃん)の前を四人の少年少女が通り過ぎた。
四人の少年少女は、まるで幻影のようにどこかに消えていく。
他の観光客からは、その四人の幻影が見えていないようだった。
その内の一人は、青髪で青を基順とした巫女装束を着た少女。服装が一人だけ違うので、一番目立っている。
■声 > 「助けて……」
■状況 > そんな声が三人の脳裏に響く。
大広間には来た道以外に三つの通路が続いていた。
右へのルート、左へのルート、真ん中のルート。
声が聞こえるのは、真ん中のルートからだ。
■ナナ > 「凄いよねぇ、こんな綺麗な場所は初めて見た。」
思わず見惚れてしまう
神の座す場所としてはこれ位の格が必要なのかもしれない
「ん~魔術は今の所回復に絞ってるしなぁ。
空をどうしても飛びたいって訳でもないし、余裕ができたらになっちゃうよね。」
正式名称を言ってからまたファミマ様
ファミリーマリアンヌ様、もう貴女はここではファミマ様なのかもしれない
「え、今の……」
オバケ、そんな感想が思い浮かぶ
突然現れて消える存在なんてそれしか思い浮かばなかった
場所が場所だし…と、頭に響く声
声が聞こえれば真ん中のルートに向かう
「2人とも、先行くよ!」
■エルピス・シズメ >
視えるものに気付く。
他の人には視えていない。
見えるものと見えないものがいる。大変容以前では考え難い、物理法則の外にある現象。
生物や人種により認識出来る色が違うことはあるが、そういうものではなさそうだ。
(異界の巫女さん……?)
目を凝らし、流れを追う。
3つに分かれていることが気になっているらしい。
ナナが先に向かったのなら、少なくとも物理戦力としては問題ない。
少しだけ猶予があるので、冷静に三つの道が示す流れを観察する。
空気や魔力の流れ。
血や獣臭や生臭さなどの匂い。
あるいは経験則に基づく直観。
「イーリス。」
イーリスに声を掛ける。
結果を読みながら、イーリスの様子や意志を確認した。
■Dr.イーリス > 「今の人達……」
観光客からは、今の幻影は見えていないようだった。
「この声……!?」
誰かが助けを求めていた。
エルピスさんへと振り向く。
「右と左の通路は何の変哲もありません。真ん中の通路……空間の歪みを観測できます。そうとなれば、ナナさんを一人で行かせるわけにはいきません。急ぎましょう、エルピスさん」
手を繋いでいるエルピスさんにも、真ん中のルートを進むよう促した。
■状況 > ナナさんが真ん中の通路を突き進めば、だんだんと壁の色が変わっていく。
壁の色が白から青色になり、周囲に無数の青い光が飛び回るこれまた神秘的な空間へと変わっていく。
勘が鋭いなら気づくだろうか、ナナさんは本来あった空間から、隔離された空間に訪れている。
エルピスさんとイーリスもナナさんを追ったなら、同じようにこの隔離された空間に踏み込む事になる。
■ナナ > 先に向かった理由はそう複雑ではない
子供が助けを求めてる、なら向かうだけ
後は2人と違い自分ならある程度怪我をしようがどうとでもなる
要は偵察、役割としては適任なはず
「なぁんか変な感じがするけど、アトラクションとかがある訳じゃないならこれって神殿の異変って事?」
通路の色が変わるまではそう言う建てられ方をしたと言える
けれど青い光、これに関してはもう演出とかではないだろう
変な感じはする、けれど今はとりあえず前に進んでいく
■エルピス・シズメ >
「なら挟撃の心配はないね。急ごう。
少し走ろうと思うから、背中に乗って貰っていい?」
手を離して、背中に乗る様に促す。
背中に乗ったのならばイーリスを乗せて、そうでなければイーリスの速度に合わせて向かう。
もしも背中に乗ったのならば、血の通った生体義肢を得て軽くなった彼の速度をその身で感じ取る事が出来る。
旋風、疾風。
機械の力強さとは違った、柔軟性のある速度。
■Dr.イーリス > 「分かりました、お願いします」
イーリスはエルピスさんの背中に乗せていただいた。
その速度はとても速く、まるで風になったかのようだった。
「エルピスさん……すごいです。私の想定よりも、生体義肢を使いこなしていますね!」
イーリスは瞳を輝かせた。
元々戦闘用途で造られたわけではなかった生体義肢。しかし、そこはエルピスさん次第でどうとでも変わる。可能性が広がるようにも設計されてもいる。
例えば、鍛えれば鍛えるだけその生体義肢はエルピスさんの想いに応えてくれるものでもあった。
■ファミマ様の巫女 > 通路を走ると、ナナさんはやがて祭壇が置いてある部屋に辿り着いた。後からイーリスを背負ったエルピスさんが辿り着く事になるだろうか。
祭壇には大きなクリスタルが置かれており、そこに青髪で青を基順とした巫女装束を着た少女が眠っている。
先程の少年少女の幻影の一人だが、その体つきは成長していてエルピスさんやイーリスと同い年ぐらいだろう。
祭壇の前方には、赤のクリスタル、青のクリスタル、黄のクリスタルがそれぞれ置かれていた。
クリスタルの少女がゆっくりと目を開けて、三人と一匹の姿を確認。
「よくぞ、来てくださいました……。私は女神ファミリーマリアンヌ様、略してファミマ様に仕えし巫女です……」
ファミマ様の巫女と名乗る少女は、そう告げる。