2024/10/09 のログ
■御津羽 つるぎ >
「新しい機種なので、元気が良すぎるのかも……困りものです。
……うう。やっぱり風紀委員会に頼らないとだめですかねえ……
実はあんまりあのひとたちのおぼえがよくなくて、
生活委員さんに頼んでどうにかならないかなと……」
とほほ……としょげ倒している。
喧嘩をしているというわけではないようだが、風紀とはなにかあるらしい。
やらかしたことを誤魔化したいという気持ちまである。
「実は、ぬいぐるみや少女漫画がお好き……という可能性もあるかなと……?
あ、金物屋ですよ。オーダーメイドでやらせてもらってます。
お仕事が途切れないのはありがたいのですが、おかげで外に出る間もなく。
いちおう歓楽街のほうに工房を……あ、私こういう……」
もぞぞ……と袂を探った。生徒手帳には身分証明機能もあるのだ。
「……御津羽釼と申します!」
にこっ。糸目が笑った。
問題は生徒手帳がここにないのだった。
「いいですねえ!気ままなひとりたび。
ぶらりと風の向くまま気の向くままに歩いては、行き交うひとと他生の縁。
ときに人助けなどしてしまったり!……あ、そうだ」
ぱん、と両手をふたたび柏手。
「私は当分、島から出られそうにないので。お土産話をおねだりしても良いですか?
しっかりこの島でお待ちしますので、ふらーっといったままじゃだめですよ。
その時はね、今日のお礼を致しますので! ……たぶん」
あ、奢ってもらう気は満々だ。
■武知一実 >
「さすがに勝手にどっか行ったりはしねえと思うんだが。
なんだ、アンタも風紀に因縁があんのか。
まあ電子の方の生徒手帳をどこが担当してるのかまでは知らねえが……
どっかに置き忘れた、とかポケットに入れっぱなしとか、そんなんじゃねえのか?」
多分生活委員で良いんじゃねえかな。良くなかったら風紀に盥回しにされると思うが。
それか本人が見つけるかだ。失物にも祈祷しておいた方が良いのかもしれない。
にしても、こんなとこで風紀に悪名が回ってる仲間に会うとは……。
「んー……そういうの売るバイトもしたから、好きじゃねえけど全く知らんわけでもねえな。
金物、しかもオーダーメイド? つーことは、その格好で鍛冶を……?
ああ、はあ……これは丁寧に……」
丁寧に何も出て来なかった。名刺か何か出て来る流れだったろ今の!
「……御津羽、劔。
ええと、オレは1年の武知一実。かずみんって呼んでくれ……生徒手帳失くした、ってことは生徒で……先輩、って事で良いのか、御津羽は?」
歓楽街に工房を持つ金物屋。
うん、見た目からはやっぱり想像出来んかった。
「おう、とはいえ夏ほど永くねえんだよな冬休みは。
って今日のお礼を冬休み明けまで待てと?
いや、そもそも礼なんて要らねえしな。
……ま、土産話はしに行ってやんよ、工房の場所が分かったらなぁ。」
旅行に行ったきり帰って来ないつもりは毛頭ねえし。
■御津羽 つるぎ >
「アンタも?……ははあ。
いやあ困っちゃいますよねえ、いえ。
風紀委員会さんたちが悪いひとたちというわけではないんですが。
なんだか普通に生きてると、やたらとぶつかっちゃうんですよねえ……」
困っちゃいますねえ、と笑った。仲間を見つけた嬉しい表情だった。
こう見えて問題児らしい。喧嘩慣れはしていなさそうではある。
ぽふぽふと懐をもゆんもゆんさせていたり、袂を探っているが、
家出した生徒手帳はどこにもいなさそうだ。しょんぼり。
「ほんとうにいろいろ経験なさってるんですねえ。
私、なにぶんいろんなことができないもので……特化型といわれますが……
あ、いちおうちゃんと専用の装束はありますよお。
神様にお祈りもしての作業ですので、そのあたりはちゃんとしてますっ」
しているらしい。着物と羽織りではやりづらくてかなわない。
それでもやはり質実な響きの金物屋とは似つかわしくないぼんやり加減。
「はい、かずみんさん!
かれこれ9年くらい学園にいます。まだ卒業の資格が出ておらず……。
かずみんさんが一年生だから……私は大先輩ですね!
困ったことがあれば頼っていいですよ。聞くだけは聞きます、剣士のようにね……!」
超弩級の留年生である。こうなってはいけない。
そのくせどこかドヤりながら先輩面しだしている。
「やだなあ~、冬休み明けなんてすぐですよ!
そのぶんいっぱいいっぱい準備してごちそうしますから。ねっ。
かずみんさんがせっかちさんでしたら、
『韴霊』という看板を探してくだされば……そこに住んでますので……あっ」
そこで、ふと。着物の広袖をあげて、指をさした。
「引いてません?……引いてますほらほらほら!かずみんさん!ごはんですよ!」
■武知一実 >
「まあ、人によっちゃそういう事もあらぁな。
しっかし、見かけによらず風紀に目を付けられる様な生き方してんだなアンタ」
あんまり社会的に褒められたものではない仲間なのがアレだが、
それでも心なしか表情が綻んだのを見て、やっぱり仲間が居るって安心するんだろか、と考えてみる。
まあ、それはそれとして。
生徒手帳を探しているのか何なのか、すぐ横で自身の身体を弄る女性が居るのは何とも言えなくなるので少し離れてくれねえかなあ……!
「オレの場合、単なる器用貧乏だよ。
どれにつけても本職でやってる連中には及ばねえし……ま、やるからにはそれなりな成果は出せる様にするけどもな
……へえ、冶金関係のバイトはまだやったことねえんだ、ちょっと興味あるな」
求人とか出てないだろうか、とぼんやり考える。
それにしても、どうしても目の前にいる御津羽の印象と鍛冶場が結びつかない。
まあ、オレが読み聞かせ人形劇のバイトしてるって言っても同じことを他人が思うんだろうけども。おまいうってやつか。
「9年!?
9年ってと……オレが、6つの頃からここで学生を?
うわぁ……卒業の資格が何が足りてねえのか知らねえが、大先輩じゃねえか……
まあ、何かあったら頼りにはさせて貰うけどよ……」
逆にそんなに留年してる相手は頼るに値するのか???
そして剣士って話を聞く事に何か関係あんのか???
いや、今考えるのはさすがに頭痛がしてきそうだ、スルーしよう。そうしよう。
「いや、だから別に礼もごちそうもいいから。
単に金物屋での仕事ってのも気になるし、邪魔にならん程度に見に行ってみるくらいはするからよ。
……フツノミタマ。 まあ、今度時間がある時に場所だけでも確認してみっか……」
言われた店名を頭の中で何度か繰り返して覚える。
そんな最中、竿にアタリが来たことを知らされて、ハッと我に返り。
「うおおっ、まだ食える魚って決まったわけじゃねえけどな!?」
その後、無事に魚を釣り上げて、腹ペコ金物屋と共に海の家へと向かい。
冷蔵庫にあった食材とで、海鮮塩焼きそばを振舞ったのだった―――
ご案内:「浜辺」から御津羽 つるぎさんが去りました。
ご案内:「浜辺」から武知一実さんが去りました。