2025/09/14 のログ
ご案内:「浜辺」にクロメさんが現れました。
クロメ >  
「……」

ちゃぽり、と海に足をつける
当然のように、なにも起こらない

「……」

空を見上げる
燦々と輝く太陽は目に眩しく――しかし、それだけだ
なにも起こらない

「……」

しばし、海辺で佇む
そよそよと吹き渡る風が過ぎ去っていく

なにも起こらない

「……当然、か」

吐息のような言葉が漏れる。その言葉も空気に溶けていき、何事も起きることはない
世界はただそこにあり。そして、あるだけだ。

クロメ >  
空を見上げながら、目を閉じる
目を焼くような陽を浴びながら、闇に浸る

―化け物
―血吸い

「……」

―返せ
―戻せ

「……」

―助けて
―居なくなれ

「……」

―……ナ

「……っ」

目を開ける。小さく息をついた
一筋、汗が垂れる

「……度し難い」

それは何にかけられた言葉か。怪異は静かに浜辺をあとにした。

ご案内:「浜辺」からクロメさんが去りました。