2024/06/15 のログ
■黒羽 瑠音 >
「はい、自慢の両親です!」
えへへ、とちょっとだけ胸を振る、此処に心配しながらも送り出してくれた二人にはまだまだ頭が上がらないから
「そういう、ものなんですか?へぇ~…… 知りませんでした」
「私、そういうのには疎くって、物知りなんですねくつぶきさん」
くつぶきさんの説明に思わずぽん、と手を叩く、たしかに『かしこみかしこみ~』みたいな
そんな奴は聞いたことがあったけど、そう考えると神様には皆がお願いしてるんだなぁ、大変だ
「まぁあったらあったで失礼したら大変ですけど、うん、遠目にちらーってみるくらいなら……」
「見えづらい、かたがた?……幽霊とかですか!?いるらしいとは聞いたことあるんですけどっ」
くるん、くるん、と周囲をもう一度見回す、何だかぼーっと揺らいだ何かが見えるような…見えないような
気のせいかもしれない、でも、此処にいるっていうその言葉は不思議と本当な気がした
「あれ、ってことは私結構な相手にさっきのてんぱり見られてたんじゃ……恥ずかしっ」
「こほん、あー、はい、私自分の異能をちゃんと使ってあげられるようになりたくて」
「それでこの常世まで来ることにしたんです、ふふ、別に隠したりするような事じゃないですから大丈夫ですよ」
途中で止めようとしてくれたくつぶきさんの好意にやっとちゃんとした微笑みを浮かべられた気がする
そのまま気にしないで、とアピールするために両手を振ってしっかりと笑顔で見返すのだ
■崛葺 茉璃 >
「ふふ。ええ、まあ。
こう見えて…… ……いえ、はい。
神社で お仕事をしておりましたので / 働いておったのでな。
物知り、というほどのことも…… ないんですよ? / ないのだ。」
今も祭祀局という祭事を司るところに所属しているが、これは余分な話。
あえて黙って、神事を識っている、とだけ伝える
「神にもよりますね。荒御魂、和御魂 / 荒ぶる神と、穏やかな神。
敬意があろうとなかろうと、運次第で / 出会う相手次第で 大きく変わります。」
神とは理不尽そのものである
ゆえに、意味もなく怒られることすらあり得る
悪ければ、遠くからちらっとみただけでも犯罪扱いされる可能性すらある。
「ええ、ええ。察しの良いお方で / 勘の良いやつだ。
私、霊とかを視るのが 得意でして / 特技でな。
ふふ。恥じることはないですよ? / 恥じ入る必要はない。
彼らも喜んでいたようですよ / 楽しんでいたようだ。」
そして、少し考える
気にしないで、と相手の優しい言葉で救われた
では
「お気遣いを頂いた分。ほんの少しだけ / わずかばかりだが。
私は祭祀局所属で、幽霊とかそういったものを払う お仕事をしております。 / 職務を持つ。
……まあ、秘密、というほどではないのですけれど / 秘匿というものでもないが」
少なくとも、此処までは。
なので、その許容までは相手にお詫び代わりにお伝えする
■黒羽 瑠音 >
「私に比べれば全然!それにしても、あ~何か、歴史の教科書でみたような」
「みなかったような… 古事記とか……あはは、全然覚えてないかも」
頭の片隅の教科書やラノベ何かで聞いたことがあるような言葉だけど、本職?の人に言われると
こう、自分の浅薄な知識が恥ずかしくなってくる
「運かぁ、運には自信が……あんまりないかも」
じゃあ合わなくて正解かもなぁ、なんて思いつつも、霊を見るのが得意、という言葉に目を瞬かせる
思わずぴょん、と小さく飛び跳ねるように体が動いて
「おぉ、やっぱり…… そっか、それならよかった、です?」
「ならこのちょっとぽわぽわというか、ぞわぞわという感じはやっぱり……」
霊感、実はちょっとあるんだろうか私、気のせいかもしれないけれど
うーん、見てみたいような、でも幽霊って怖い姿も多いからちょっとそれは見たく無いような
「祭祀局……おぉ、巫女さん、神主さんみたいなお仕事、って事ですか」
「じゃあ、あ、やっぱ嬉しいかも、そういう人にお参り、認めて貰えたなんて」
「何だか霊験あらたかっていうか、自信が持てるっていうか、嬉しいな」
私はもうすっかり目の前の女の子(お姉さん『おばあさん』)の前でリラックスしてしまっていた
周囲に幽霊がいる、というのを分かっていながらその声を心地よく感じていて
「あ、そうだ、えっと、もしよければ、連絡先とか交換しませんか?」
「私、この島でまだまだ知り合いが少なくって……出来ればどんどん、お友達とか増やせたらなって思うんです」
そんな提案をしてみるのだ
■崛葺 茉璃 >
「ふふ、そうして覚えているだけでも ご立派です / 立派なものだ
知らなかったから、どう、ということもありませんけれど / どうということもないがな。
それでも、記憶の隅からでも持ってこられるのはよいことです」
そうした澱のような記憶の中から、人は様々なものを拾ってこられる
それが思わぬ功を奏すことすらある
「ああ……そう、ですね。
ちょうど先程、穢払いをしたところですから / したところであるからな。
よくないものの気配も、少し残っているかと / 少々残っているだろうか。
ふむ……見たい、ですか? 霊。」
大祓とまではいかないが、それなりに色々なものを払い落としたのである。
残滓が溜まり込んでいるのは確かであって
一般人にも感じ取れるレベル、かもしれない
「そうですね。巫女、という方が役割としては近いのかも知れません / 近いかも知れぬな。
区分け自体にはそんなに意味はないですが / あまり意味はないが」
結局、なにができるか、が最重要なのである。
「連絡先……」
ぱちぱち、と奇妙な雰囲気の女は、珍しく眼をぱちくりとさせた。
少し、驚いたようだ。
「…………」
ちらり、と離れたところにいる監視者に視線を送る。
しばし、ハンドサインと視線の応酬が行われる。
「……はい、私で良ければ」
一体、いかなる取引が行われ、どういう結論に至ったのか。
女は、連絡先の交換を承諾する。
茉璃は今日ひときわ良い笑顔を浮かべていたかも知れない。
■黒羽 瑠音 >
「うーん、そういわれると捨てたものでもないのかなラノベ知識……いやいや」
何だか褒め殺しにあっている気分だ、わ、話題を変えなきゃ……!
また赤くなってきた頬を軽く抑えつつ首をぶんぶんと振って
「穢れ払い……なんとなーく、意味は分かりますけど」
「成程……んー、あー、6:4で見たみたいより、みたいな?あはは」
「でもこういうのって、見たいものだけ見れるって訳じゃないでしょうから、あんまり遊びで言うものでも、無いですよね」
見てみたい、本当、怖いのは見たくない、本当、遊びで見たいというものじゃないんだろうなと思う、本当
全部本当なのが欲深な私である、だから冗談めかせてそう笑うのだ
気にしないでください、と添え置きながら
「わっ、いいんですか?じゃあ之で……」
一瞬雰囲気が変わったような気がして、大丈夫かな?と思ったけれど無事OKが貰えてほっとする
浮かんだ笑顔にこっちもきっと、ぱぁっ、と笑顔が開いただろう、そのまま連絡先を鼻歌交じりに交換するのだ
■崛葺 茉璃 >
「勿論、始終見えていると 大変だと思います / いいことはないだろうな。
では、こんなところで」
懐から一枚のお札を取り出す。
そこには何某かの文言が筆書きで書かれていた。
「これを顔に貼れば、少々、見えます / 見ることが可能だ
ただ、精度は低いものなので、なんでも、とはいきませんが /何でも見えるわけではないが
あ、もちろん。つけたり、はずしたり、できます」
そういって、霊符を瑠音の顔にはろうとする
「はい、勿論 / 喜んで」
そうして、やや不慣れな手つきで端末から連絡先を交換する。
なお、その陰で泣いている監視員がいたとかいないとか
■黒羽 瑠音 >
「ですよね~~……え、えっ?」
流したと思った話が続いて、私の前に差し出されるのはお札、貼り付けられるは額
思い浮かぶのはキョンシーである、手を前にしてぴょんぴょんするのは死後硬直で固まってるからだっけ
「お、おぉお……?」
避ける気にはならないのでそのまま貼り付けられる、何だか周囲のもやっとした感じがくっきりしたような?
そのまま周囲をぐるっともう一度見回すと、今度はちゃんと周囲に何かが浮かんでいるのが見えるだろうか
これが見えているって事?確かにこれがずっと見えているのは視界がぐるぐるしそうだ
「す、すごい、すごーい!何だろう、本当に非日常に来た……って今更何ですけど」
「まさか一日でこんな新体験が出来るなんて、之も霊験あらたかな恩恵って奴かもしれないですね!」
そう言って私は驚きで目を丸くしながら笑顔を見せる
きっとくつぶきさんは私が喜ぶと思ってやってくれたんだと思う
だから出来る事は、心のままにはしゃいで見せる事だ
「よし、よし……ふふ、また連絡先が増えました、嬉しいです」
「改めてよろしくお願いします、くつぶきさん」
ともあれ、新しい連絡先……友達、でもいいんだろうか?が増えた私は心の中でガッツポーズをするのである
■崛葺 茉璃 >
「少しは、潤いになったのであれば、いいのですが / よいのだが。
それは、お近づきの印に差し上げます / 進呈しよう。
悪事に使えるようなものでもないので、ご安心ください / 心配するな」
差し出した御札で見える世界。
それは、真の心霊世界とは異なるが、入門としては十分なもの。
十分に堪能してくれたのなら、それでよい、と茉璃は思う。
「はい。よろしくおねがいしますね、ルナさん。」
にこやかに微笑んで
■黒羽 瑠音 >
「え” い、いいんですか?私、何もお返しできるものなんて……」
「お、お菓子位なら……?」
いや、釣り合わないでしょ!と思いながら何かを探さずにはいられない
やっとの事で鞄から取り出したのは、ココア味のシガレットだった
おずおずとそれを差し出す私、うんまぁ、欲しい……もんね!ありがたく貰います、ね!
「大事にしますね、えっと……えっ?」
にこやかに微笑んで、くつぶきさんからかけられる言葉に
「……」
にへっ、と勝手に緩い笑みが浮かんでしまって
「ふふ、それは―― とっても素敵ですねっ」
私はまた、調子よくくるん、とその場で一回転するようにしながらこの場の縁を喜ぶのだ
「……、お、っとっと」
「そろそろ、私は行きますね、何時までも此処に屯するのも迷惑かもですし」
「絶対、また会いましょうね、その時はもっといいお礼が出来るよう考えておきます!!」
ぐっ、と軽く拳を突き上げて改めてお礼をいいつつ、名残惜しいけれど一度札をぺいっと剥がす
そのまま……一度神社の方にも一礼してから、くつぶきさんに別れの言葉をかけるのです
■崛葺 茉璃 >
「これは……まあ。お菓子、ですか? / 菓子、か?」
差し出されたココアシガレットに眼を丸くする。
初めて見るものだ。わからないけれど……お菓子、というのだから食べられるものなのだろう。
ありがたく頂戴することにする。
「このような素敵なものを頂き……感謝の言葉もありません / 感謝の極みだ」
そうして、顔を綻ばせる
社交辞令ではない。本当に、喜んでいる顔
「……はい、素敵、だと私も思います / 妾も思う」
くるりと回る相手に合わせて、では私も、と舞うようにくるりと回る
なんだか、心が通ったような気がしてくる
「お礼だなんて……これ以上いただいては / さらに受け取るわけにも
ええ、ですから。今度また、お会いしてくださることが最高のお礼だと / 至上の礼だと。
そのように、想いますので」
そうして、にこやかに微笑む
「また、お会いいたしましょう。
……… …… … ”絶対” / ”必ずや”」
そういって、別れの言葉とした
■黒羽 瑠音 >
「はい、ココアシガレット、美味しいですよ!タバコじゃないです!」
ふふ、と目を丸くする様子にちょっとだけ嬉しくなる、之でちょっとくらいはお返しになったかな?
一緒にくるんと回ると、何だか勝手に気持ちが通ったような気がして、くすくすと思わず声が漏れる
「……じゃあ、その時はWINWINってやつですね、絶対、また遊びましょう!」
何時になるか分からない、またねの挨拶、だけど、だからこそ良い
だからこそ次が楽しみになるって事も、私は知っている、だから、今はただの"またね"でいい
「それじゃあ、またね!です!」
そうしてお約束の別れの挨拶を告げながら、私は大きく手を振って神社を後にするのだった
■崛葺 茉璃 >
「はい、それではお元気で」
そうして手を振って去っていく少女を見送る茉璃
「……ふふ」
思わず頬がゆるむ
この仕事を始めてから長いが、こうした付き合いはあまり覚えがない。
とても新鮮な気分だ
そうして、彼女もまた、神社から去る
そして後日――
神棚に大事そうに飾られたココアシガレットをみた祭祀局員が首を傾げることになったとかならないとか
ご案内:「常世神社」から黒羽 瑠音さんが去りました。
ご案内:「常世神社」から崛葺 茉璃さんが去りました。