2024/06/17 のログ
ご案内:「異邦人街:メインストリート」にシェン・トゥアールさんが現れました。
シェン・トゥアール > 異邦人街は、転移する前の世界に似ている。
重金属酸性雨がじっとりと降り注ぎ、スモッグに覆われた空……は、
異邦人街にはない。
ネオンに彩られた屋台、そしてどこのものかもしれぬ食物とドラッグ…は
異邦人街にはない。
ノンブランドか改造品か知らぬアンドロイドが一夜の褥を共にする相手を求める…というのも、
異邦人街にはない。
天をつくような巨大ビルディング、待ちを牛耳る巨大企業コンプレックス…は
やっぱり異邦人街にない。


訂正しよう。
要するに異邦人街は、雑多な所が転移前の世界に似ている。
そんな雑多な街を、俺は今写真片手に歩いている。
そう、猫探しと同じぐらい探偵にありふれた仕事…人探しの最中だ。

シェン・トゥアール > 「やあ、この人物を知らないか?」
『話してもいいけどこれ買ってくれよ』
「わかった。 肉まんがちょうど食べたくてね」

「この人物を知らないか?」
『お客さんには舌が軽いタチでね』
「もらおう。 タピオカティーが趣味なんだ」

「悪いがこの黒蜥蜴の焼いたのをくれ。この人物について知りたい」
『お客さん頭が回るね』

……。
探偵の定石といえば、丁寧かつきめ細かい調査と、
両手に収まらない買い物だ。
ぬいぐるみ、豆、トカゲの焼いたやつ、タピオカティー、
海苔、マグロの切り身、プラモデル、アルミホイルを巻いたやつ、
小型トースター、などなど…。

「結局これだけやっても成果はゼロだったな。」
そのへんにいた異邦人に物品を配りながら、聞き込みをして回る。
ムダな出費にしないのも探偵の腕の見せ所だ。

シェン・トゥアール > 「あっ!!」
人だかりに物品を配っている最中、チラリと通りがかった人影。
強化されたサイバーアイは、98%の確率で捜査対象であると判断した。

「ちょっとごめんよ!ここの物品は好きに持っていっていい!」
そう残すと一気に跳躍する。
一瞬のうちに街の奥へ姿を消すのでありました。

ご案内:「異邦人街:メインストリート」からシェン・トゥアールさんが去りました。