2024/09/15 のログ
ご案内:「異邦人街」にシアさんが現れました。
■シア > 「……………」
ぐるりと回りを見回す。
一見は普通の街のようにも見えるが、そこに"在る"のは自分の知る範囲とは異なる存在達。
「……異邦人」
言葉は聞いていたが、実際に見ると大違いであった。
なにしろ、今まで見知った異邦人は知っている範囲の存在に近かった。
「……」
なるほど、何もかも違う、位の感覚でも良いかも知れない
■シア > 「……」
あそこでなにかを売っているのは、鱗が一杯の……トカゲ、っぽい感じ
あそこを歩いているのは、毛だらけの……狼?犬?
あそこで座り込んでいるのは、人っぽい。羽が生えているけど。
あそこで……
「……違う、世界……」
自分ではどうにも想像がつかない。
売られているものすらも、なんだかよくわからない。
あれは、食べ物……なのだろうか?
■シア > 「……いくら、これ?」
■シア > 調べてみるか、と悩んでから声を掛ける。
「……うん」
どうやら払えるらしい。
そもそも、お金が通用するのかも気になったが流石に使えるらしい
「……」
手にしたのは、多分串焼き……っぽいもの。
中身はなにか、と聞いたところ
「……ティオ……?」
ティオブラァミャア、とかなんとか?
よくわからない
ご案内:「異邦人街」に橘壱さんが現れました。
■橘壱 >
絶賛、病院をこっそり抜けてる最中。
入院っていうのは、想像より退屈だ。
流石に連続となると、若さに任せて、
こうして勝手に抜け出したりしたくなる。
「……流石に此処までは……にしても、久しぶりに来たな……。」
他の学園エリアとは違った雰囲気だ。
多文化がひしめき合い、共存するエリア。
異邦人と地球人の友好のための街、らしい。
行き場のない異邦人の慰めの場、とも。
行き交う人種はそれこそ地球人以外が多い。
ある意味、此の学園都市で最も自由な場所かもしれない。
重厚なトランクを揺らし、人混みを抜けていく。
すると、見覚えのある姿を見つけた。
「ん、シア……?
シアじゃないか。こんな所で何してるんだい?買い食い?」
早速気さくに声を掛ける。
■シア > 「ん……」
気配。そして声。
気配自体は周りにたくさんあるが、少し覚えの在る……
「……えっと……壱?」
記憶を探る。
たしかそんな名前の……風紀委員、だったか。
「ボク? 見学、異邦人街の」
見学、という言葉が正しいのかはわからないが、ニュアンスとしては多分近いはず。
見て回っているのだから。
「壱は? 見回り?」
風紀委員、というのはそういうことをするという覚えがある。
さぼり、ということはあるまい。
「……包帯? ふぁっしょん?」
前は付けていなかったものを見て、少し首を傾げた。
■橘壱 >
ふ、と僅かにはにかんだ。
「そう、壱。橘壱。
見学って言うと、知見を広める的な?
まぁ、此の学園の中じゃ珍しい場所ではあるかもね。」
表にも異邦人はいるけど、此処は特にだ。
学生街周りが現代社会の表れなら、
此処は異世界の交差点。
あらゆる文化がひしめき合い、
融和し、多くの種族が行き交う場所。
確か山育ちの彼女は、世間に疎い節があった。
そういう意味では、此処はある意味
最先端な場所かもしれない。
「此処には此処の独自性があるからね。
山の方には、異邦人とかはいなかった?
……え、僕?僕はまぁ、入院中だったけど退屈で……。」
ご覧の通り、抜け出してきました。
ばつが悪そうに頬を掻いた。
「だからファッションじゃなくて怪我だよ。
違反者とか違反組織と戦ったりした結果さ。」
■シア > 「ないものばかり、お山には。
知見? ……そう、多分」
山どころか、街にもない。知っておく必要があるのだろう、という判断をしたのはその通りであった。
知見、ということがはよくわからないが、多分そういうことだろうと判断。
「異邦人? いない。一族だけ。
あとは、獣。いるけど、似てるのは」
獣っぽい異邦人と、獣そのものを同一視しているフシが在る。
当然ながら、全く別物であるし、同じにしては大変なことになるだろう。
「入院? ……確か、入ること。病院に。怪我?
ああ、戦い」
そういえば、前に凜霞も追いかけっこをしていた覚えがある。
風紀委員は敵と戦う、ということをするらしい。
「大丈夫、死んでないなら」
怪我ならどうにでも治るだろう。
歩けているのなら、取り返しのつかないものでもなさそうだ。
■橘壱 >
「地域にもよるかもね。シアのいる地域は、
そんなに異邦人はいなかったのかも。」
別に常世島は最先端なだけで、
今や異邦人も当たり前のものになりつつある。
島の外にだって、いたりはする。
それが当たり前のように暮らす世界。
そんな世代に生まれてきたからこそ、
少年にとって、此の光景は当たり前であった。
「えーっと……御伽噺みたいなんだけど、
僕達のいる此の世界とは別の世界があって、
そこからこっちに流れてる人種のこと。」
「勿論、彼等の住んでる世界と僕らの世界は
似ていることもあるけど、全く別物だ。
決まり事から文化まで何から何まで違う。
同じなのは、同じように生きてる事、かな。」
「……見た目は似てるかも知れないけど、
僕やシアの方に近い在り方だよ。」
身振り手振りで、なるべくわかり易く説明。
その上で、その言葉から同一視している節を感じた。
確かに、獣のような爪に毛、顔をしている種族もいる。
ただ、彼等は異邦"人"である。
姿形は違えど、壱は地球人と変わりがないと考えていた。
「そう、病院にえーっと、怪我を治すためにお世話になること。
たまに外出許可とかは出来るんだけど、退屈でね……。」
「まぁ、おかげさまで死んじゃいないよ。
まだ食われるようなことにはならないさ。」
自然と暮らしていた彼女らしい発言だ。
余りにも刹那的な物言いに、思わず苦笑い。
「見学なら一緒に回ってこうか。
道案内位にはなるし、悪い話じゃないとは思うけど。」
■シア > 「ん……なのかな、そう。」
地域による。確かにそうなのだろう。
お山から降りた街でも、だいぶ違いを感じた。
さらに、この常世島にきたらさらに違いを感じている。
「ん……なんとなく知ってる、別の世界は。
でも、うん。別物……そう」
異邦人そのものにも会ったことは、なくもない。
ただ、あまりにも普通の人過ぎて違いが全く理解らなかった。
全く違う世界、のイメージが掴めていなかった。
ただ、今の説明と実際の目に見た光景を合わせるとなんとなく理解が進んだ感じがする。
「不思議」
それらをすべて一つにまとめて言葉にする。
「じっとしておいた方がいい、怪我は。
ん……でも、動かしたほうがいいか、治りかけなら。
……鍛える?」
少し考えた。
ある程度まで治れば、リハビリとして動かしたほうがいいのも確かだ。
いっそ、強化していくのもありだろうか。
「うん。ああ、でも。
仕事だもんね。仕方ないか、死んだとしても」
そういうものだ、と思っている。
ドライなことこの上ない
「ん……初めてじゃない、壱は。
助かる、案内」
こくり、とうなずく
■橘壱 >
「知ってる?……ん、そっか。なら、そういう感じ。
なんとなくでもイメージが掴めたなら大丈夫だとは思う。」
価値観の違いはなるべく合わせて置かなければ
特にこの多様性どころの話ではない世界では、
後々大きな問題に発展しかねない。
世間とズレた場所にいるなら、尚の事だ。
「(そういう意味では、彼女のが近いのかな……。)」
世間と隔絶された山育ち。
ある意味異邦人ではあるのかも。
無意識のうちに、彼女の表情をじっとみていた。
「確かに、言われると不思議だ。
僕にとっては、当たり前のように感じていたし。」
それこそ自分で言っておいてなんだが、
本当に小説や漫画みたいな話だ。
だが、若い世代だからこそ、
それを当たり前として認識していた。
彼女の反応が本来のあるべき形なのかもしれない。
自然と暮らしていたからこその発言だ。
ドライな考えではあるが、気にしたりはしない。
「まぁ、危険なことをしてる自覚はあるよ。
もし死んだら、葬儀位に出てくれると嬉しいかもね。
……あー、そう、だな。確かに……シアの身体能力を考えれば……」
「鍛えてもらうのはありかも。
僕って、山で暮らしてける才能ありそう?」
なんて、ちょっと冗談まじりに聞いてみた。
「仕事とかでね。結構島中回ったりするよ。
んー……そうだね。無難に食べ歩き、とか。
丁度串なんか買ってるみたいだし、そういうの見てみる?」
食は特に、そこの文化が現れやすい。
知見や生活を学ぶには、丁度いいのかも知れない。
「……一応聞くけど、お金払ったよね?」
まさかとは思うが、そこまで野生児ではないと思うけど、一応。
■シア > 「うん。あんまりなかった、イメージは。
なんとなくわかった、説明とこの周りの感じで。」
言葉と体験は違う。
そのうえで、説明があればなお違う。
やはり、一人では知識の刷新は難しいのだ、と理解する。
「当たり前?
……進んでいる、壱は。」
環境に慣れていれば当然、といえば当然ではある。
けれど、少女にはそういうものはわからない。
当たり前、という環境である相手が自分より上だと思う。
「葬儀? うん。土に返す? 獣に返す?」
土葬か、鳥葬といった辺りだろうか。
自然、といえば聞こえはいいが、だいぶ乱暴な話でもある。
「才能? 関係ない、才能は。
やるか、やらないか。 生き残るか、生き残らないか。
生き残った、才能のないボクは。」
だから生き残った、のかもしれない。
ただそれは、自分にもわからない。
事実は、才能があるはずのじいさまは死に、自分は生き残った、ということだけ。
「ああ……見回りとか?なるほど……」
風紀委員というのはあちこちにいかないといけないらしい。
大変そうだ。しかし、仕事であちこち見て回れるのは悪いことではないのか?
「たべあるき。聞いたことがある、いいことだと。」
初めて会った異邦人と、街を食べ歩いたことを思い出す。
色々見て回れたし、悪くなかった。
「お金? 知ってる、ボク。
使わないといけない、なにか手に入れるのに。
ほら」
持ってるぞ、と見せる。高額、というほどではないがそれなりにあるらしい。
■橘壱 >
「良いことだと思うよ。
自分の中のイメージ……っていうか、知見?
そう言うのがハッキリすると、世界は広がるし、よく見える……とは、思う。」
世の中知らないほうが良いこともあれど、
大抵の場合は知っておいて損はない。
自分もそういうのの最中ではあるし、
此処は学園都市、学び舎だ。
そうした事が、彼女の人生を豊かにするとは思う。
「シアよりは慣れてるだけさ。」
ほんの少し、世界に、社会に、
彼女よりも出るのが早かっただけ。
何とも言えない、曖昧な笑顔だったが、
葬儀となればちょっと表情も引きつる。
「え、えーっと、葬儀自体は別の人がやるからさ。
それに参列してくれるだけでいいんだ、うん……。」
死体自体残るかはわからない。
とは言え、埋葬するなら出来る限り丁寧が良い。
土葬はともかく、鳥葬はちょっと勘弁。
「…………それはそうだね。
けど、僕も強くなりたいから、シアと特訓はありかな。」
結局努力も何もかも、やるかやらないか。
やったからとて、必ず成果が出るわけじゃない。
けど、やらなきゃ何も始まらない。
改めて言われると、身が引き締まる思いだ。
「食べるのは好き?じゃあ、行こうか。
確か向こうに、色んなお店が……んん!?」
見せられた。
かなり持ってるぞ。
風紀の仕事で僕も稼いだり、
企業の金もあったりするけど、此れは大分だ。
出所は敢えて聞かないが、余りの警戒心のなさにちょっと驚いた。
いや、違う。多分彼女の中でそう思えてないだけだ。
「お金は一応、此の世界の決まりごとで、
大体のことで必要になるからさ、"奪おう"とする悪い人や
邪な感情の人だっている。僕は良いけど、あんまり見せびらかしちゃダメだよ?」
特に高額になるとね、と付け加えた。
そして、そ、と差し出す右手。
こういうことは素でするタイプ。
「それじゃ、案内するよ。
改めて行こうか。シア。」
■シア > 「大事、慣れは。壱はすごい、それだけで」
自分が通常と外れている、というのはあるのかもしれない。
それはそれとして、やはり先達は凄い。
「……そう?」
葬儀を用意する必要はないらしい。風紀委員でやるのだろうか。
頼まれれば手厚く葬るつもりだったが、それなら仕方ない。
青垣山あたりなら、いい感じに葬れただろうに。
「ん。そう? する、ボクと?
いいけど。久しぶりだな、誰かとするの」
みんなで修行、というのもないわけではなかった。
ただ、一人のことも多かった。
それを思うと、懐かしい感じもする。
「ん?」
なんだか驚かれた。
もらったり、なんだかんだと集めたお金。
価値はいまいちわからないけれど、使えるので問題はない。
偽物とかもない……はず。
と思ったのだけど。なにか問題があったらしい。
「ん……そう?
見せてるけど、買い物のときとか」
気軽に見せてはいけないらしい。
いくらかよくわからないから、とりあえず見せると相手が持っていってくれるので楽だったのだけれど。
「ん、いく?」
差し出された手をしげしげとみる。
いまいち意味がわからなかった。
まあ、ついていけばわかるかもしれない。連れ立って歩き始める。
■橘壱 >
「姿勢の問題だよ。
だから、シアも凄いよ。」
先人だろうと後発だろうと、
結局の所、学び、進む意思の問題だ。
特に、なにもない状態から進もうとする
彼女のほうが、壱から見れば充分に凄かった。
「けど、一人だと大変な時もあるし、
誰かと一緒に学んだり、鍛錬も大事。
だから、何かあれば僕でも良いから呼んでほしいな。」
「……そう言えば携帯とか持ってる?」
思えば山育ち。
そういうデジタルな装備はあるのだろうか。
いや、怪しい。デジタル社会とは言え、
異邦人だったりで持っていない人もいる。
じ、と訝しげに横目で見やった。
「使う時だけだよ。
仲のいい人以外でも、自分から見せちゃダメだよ?」
本当に無知だとは思う。
とりあえず、悪いことに巻き込まれないために、
こういう所だけはきっちりと釘を差しておいた。
そんなわけで進んだ先は開けた大通り。
様々な店が左右に並んでいる一方で、
所謂屋台とか露天とか、そういうのが立ち並んでる。
時折漂ってくる香ばしい匂いや、
人間にとってはキツめの匂いが漂ってたりしてくる。
「歓楽街とかとは違った賑やかしさがあるなぁ……。」
あっちとは違い、たまに聞こえてくる妙な言語。
それでも、人のいる朗らかな喧騒には変わらない。
道行く人を見ながら、懐から取り出した
小型イヤホンマイクを耳に装着。
最新型の小型翻訳装置だ。
こういう場所では、役に立つ。
■シア > 「そう?」
首を傾げる。無知で無能であるのは確か。
それが凄いのだろうか。よくわからないが、そうなのかもしれない。
ボクにはわからない。
「なるほど。そうかな?そうかも。
……携帯?」
首を傾げる。知らない名前が出てきた。
新しい道具か何か、だろうか。
「ん……これだけ、持ってるの。」
学生手帳を取り出す。
はいてくのろじーな道具だと、これくらいしかない。
「そうなんだ」
風紀委員のいうことだし、たぶん間違いはないのだろう。
覚えておこう。お金は人に見せてはいけません。
「……うん。賑やか。
匂いもする、変わった。」
お山の中では聞けないような、人の集まりの声。
学生街、もそれなりに賑やかだったが、此処はまたなにか違う。
……そもそも違う言葉が溢れているから、だろうか。
そして、匂い。食べ物なのか、それ以外のなにかなのか。
わからないが、不思議な匂いだ。
「……知らない言葉」
幾つか言葉は覚えてきたが、此処での言葉は知らないものがそれなりにある。
之が、別の世界の言葉、というものか。
「壱……わかる?」
ボクはわからない