2025/02/23 のログ
■ウィンドミル > 「ひゃうっ」
上擦った声が返事になる。向けられた言葉の意味を咀嚼する度に、
思考を司る機能が熱くなる。本気で想われる事への耐性のなさ
おじさまは知らない事。正体を隠しているのはこちらの方で、
『追手』というのは本当の意味ではおじさまの方
こちらは逃げる事が出来ない、貴方は好きなだけ捕まえられる
体が触れると、重心が傾いた。肩を抱かれると、吐息を漏らした
優しい囁きに甘い温度を期待してしまったこの身はもう、何処を働かせれば正常なのかも判断が付かない
名前を付けられた愛情の様な数値より、別の場所に作られている未定義のエリア
煩雑な情報が意味もなく渦巻く、自身の真の空虚を曝け出せたのなら……
「だ、ダメなのですわ。おじさま……」
今のまま守られたい、役目も情報も曝け出したい。大きな自己矛盾はやがて負荷と熱になるものだ
■シェン・トゥアール > 「ミルさん?大丈夫?」
可愛らしい声を上げる彼女が、体を寄せてくれた上に吐息を漏らす。
もしかして緊張しすぎて疲れてしまったのかもしれない。
最悪の場合、慣れない環境で体調を悪くしてしまったとか?
色々な憶測が頭の中をよぎる。
「だめと来た…。 すまないが触るよ。」
言うが早いか手を伸ばす。 彼女の額にそっと手を当てて温度確認。
こういう時にガラテア再現部は役に立たない。 手に温度センサつけておいてくれればいいのに!
自分の感覚から考えて、少し熱いが…どちらかというと、全身が温まっているように見えた。
「無理をさせてしまったかもしれない。 戻ろう。 歩けるかい?」
不安にウサギ耳を伏せさせ、心配気な…少し小さな声で呼びかける。
なるべく彼女を刺激しないように、優しく、優しく、最新の注意を払った。
■ウィンドミル > 「うぐるるるるぅ……」
何処か飢えた獣の様な声だった。苦しみに呻く時も
こんな時は走り出してしまいたくなる。でも、今日も相手が自分の身体に触れている
そして以前の様な『不意打ち』に頼る事もしたくないというもの
今日はきちんと、おじさまの強さを知って、それを容易く崩したくなくて
ふるる、と。目線を逃れて首を振る
弱いふりをしたくなったのだ。散々やんちゃを見せてきた癖に
少女はねだり、手を伸ばす。だっこかおんぶか、どっちでもいい
今回の外出で自分が『捕まって』しまった事。ミルは意識したいものだから
■シェン・トゥアール > 「ミルさん…だいじょうぶ、だいじょうぶ…。」
優しく声をかけ、唸る彼女をなだめるように髪や肩にそっと触れる。
彼女の唸り声は威嚇とか恐怖、辛さというよりは、なにかもどかしさのような、
発散できないエネルギーが溜まっているように見える。 その様子がなんともつらそうで、
優しく声をかけ続けた。
「ん。」
おねだりとばかりに手を伸ばした彼女の手の間に体を潜り込ませ、自分もしっかりと彼女を抱きしめて持ち上げる。
いわゆるだっこの構えであった。
「ミルさん、すぐに事務所に戻るからね、ゆっくり休もうね。」
必然的に耳元に近づいた口が囁く。
声色はどこまでも甘く、相手に対する守護と慈愛に満ちた慈母のようなそれであった。
■ウィンドミル > 確かに耳はいいけれど、目を向けられるよりはまだ我慢できた
わがままな耐え方に甘えながら、密着するには大変な部位もあるけれど
「おじさま、あの……ありがとう」
お礼だけ、本当に小さな声で。届くと信じて口にする
あとは目を瞑ってるだけで事務所に辿り着いてくれるはず
途中で注目を浴びるような声も聞こえるけど、それくらいは耐えて
耐えるのよ、ミル。きっと強い子で居られるもん!と
自分でも役に立つのか自信のない、暗示で帰り道を辿り、揺られるのでした
■シェン・トゥアール > 「どういたしまして、大丈夫大丈夫。」
優しく彼女を落ち着かせながら、にっこりと微笑み…素早く歩き始める。
音もなく、振動もなく、そして早い。
気功を使った歩法は、上下さや細い道をものともせず事務所に急ぐ。
その瞳は使命…彼女を匿い保護するという使命に燃えていたのだった。
ご案内:「異邦人街 繁華街」からウィンドミルさんが去りました。
ご案内:「異邦人街 繁華街」からシェン・トゥアールさんが去りました。