2025/10/31 のログ
ご案内:「万妖邸 個室」にクロメさんが現れました。
クロメ >  
怪異。
人の軛を超え、人知を超えた領域に達した者。
この部屋の主である。

冷え冷えとした主人にふさわしく寒々とした室内。
飾りなど必要ない、と言わんばかりに最低限のものしかない。
灯りすらも灯されていない。

そこに、蝙蝠が一匹ぶらさがっている

「……」

部屋の主は、いずこか


ご案内:「万妖邸 個室」に焔誼輝夜さんが現れました。
焔誼輝夜 >
「――おおぉ~~!」

 そんな歓声が屋敷の外で響くでしょう。
 きらっきらの大きい紅い目が、目の前に現れた不思議なお屋敷に真ん丸になってますね。
 敷地に踏み入れた途端、奇々怪々、冒険し甲斐の有りそうなダンジョンを見つけちゃったのですから。

「くまさんくまさん!
 すっごいおやしきだねー!」

 なお、この日、この小さな暴れん坊姫は、巨大な熊(学名オオトコヨオニグマ)に跨って、その巨体に乗ってなお、地面に付きそうな長い髪をツインテールにしています。
 熊さんは体長五メートルはありそうな巨体ですが、やけに大人しく、頭の上にはお子様とおそろいで、魔女の帽子が乗っかっていました。

「よーし……くーろめちゃーん!
 あーそーぼー!」

 そんなお子様はたっぷり息を吸い込んで、おっきな声でおともだち(多分一方的に)を呼ぶのです。
 ぶんぶんと、魔法のステッキ(日朝アイテム)を振りながら、熊さんと一緒にがおがおしておりますねえ。
 

クロメ >  
「……………」

なにかが聞こえた。
聞こえないふりをしたいところだが……
蝙蝠が一匹、部屋の外を確認する。

「――」

小さな溜息がどこからともなく漏れでる。

「あの娘……まさか、ここまで来るとは……」

以前会ったときに、連絡先のカードをもらった覚えはある
一応、しまってはあるが……あれ以来、見てもいない。
当然、こちらの居場所など教えてもいないはずなのだが。

そういえば以前よりも大きくなっている。
それも大分
人外であるがゆえの成長速度だろうか。
となれば、探索能力もあがっているとかなのだろうか
実に、厄介なことだ。

「さて、どうしたものか」

本来であれば、この人外魔境は真っ当なものには有害なのだが……
あの娘なら、放っておいても平気そうではある。
ある、が……

「――」

また、溜息が漏れる

「……そういえば、そういう日、だったか」

どこからともなく集まった蝙蝠が人型に変容し……
そこに、怪異が現れる。
今日は漆黒のドレスではなく、スーツであった

「うるさいぞ、かぐや。」

そして、少女の前へと降り立つ

焔誼輝夜 >  
「うーん、くろめちゃんおるすかなー?」

 お子様は熊さんと一緒に首を傾げます。
 なお、ここにおともだちが居ると思ったのは、おともだちの匂いがしたからのようです。
 その匂いは、親譲りのちょっと特別な感知能力ですが、本人にはまーったく自覚はないのです。

「まちがえちゃったかなぁ?
 くまさん、かえろっ――ほにゃあ!?」

 突然現れたお友達にびっくり。
 ぴょこんと跳ねて、すぐにきらきらの笑顔になりました。

「わぁっ、くろめちゃん、かっこーいー!」

 両手をぶんぶんと振り回して、お友達の姿にきゃあきゃあ、言うのでした。
 

クロメ >  
「……」

相変わらず、かしましい娘である。
子どもとはこれほど騒がしいものだっただろうか。
自分の知る、数少ない事例にはないことだった。

「来たのなら仕方ない、が。
 ここは他の者もいる。あまり騒がしくするな」

いらぬトラブルのもとになる。
場合の寄っては襲われる可能性も……あるのだが、この娘ならなんとかしそうでもある。
ある、が

「それで……今日は、なんだ。
 菓子でも貰いに来たか?」

焔誼輝夜 >  
「はーい、しずかにしまーす」

 ぴょい、と大熊から降りると、以前より明らかに伸びた背丈。
 相変わらず子供らしいのですけれど、少々小顔になったかもしれません。

「くまさん、またねー」

 乗り物になっていた大熊は、お子様と手を振りあって、のっしのっしと去っていきました。
 きっとのんびりと青垣山へと帰っていくのでしょう。

「あっ、そうそう、おかしだよー!」

 ぴょん、とお友達に振り返りますと、すぐ近くまで駆け寄ってにっこりの笑顔。
 とっても楽しそうな笑顔です。

「えっとー、とりっくおあ、とりっく?」

 お菓子が貰えなさそうなセリフでした。
 

クロメ >  
「……」

こういうところは素直である。
親の教育が良い、というやつであろうか。

「……やれやれ」

教育、などということを偉そうに言える立場でもないのによく考えたものだ
思わず、ため息を付く

「あれも難儀なことだな」

去っていく熊をみる。
異邦人街で騒ぎが起きるかもしれないが、まあ知ったことではない

「……かぐや。
 意味をわかっていっているか?」

そも、この子どものトリックを受けたら大変なことになるのではないだろうか。
そんなくだらないことを考えながら聞く

「言い方が間違っている」

そういう自分も、ただの収穫祭がだいぶ妙な奇祭になっていることに面食らいつつ学習したのだが

焔誼輝夜 >  
「ほにゃ?
 わかってるもーん!
 えーっと……」

 ぽけらん、と首を傾げながら思い出そうとしているようです。
 このお子様、お勉強が出来ないわけではないのですが、興味がない事はすぐに忘れちゃうのでした。

「ほにゃ、いいかたがあるの?」

 そう教えられると、両手を万歳して、お友達に言います。

「じゃー、いみとおてほん!
 おしえてくろめちゃーん!」

 わくわく、と期待に満ちた目をお友達に向けるのでした。
 

クロメ >  
「……う」

しまった、と思う怪異。
こういう展開は予想して然るべきではなかったか。

「やむをえまい」

ため息を付く
子どもの面倒を見るというのは矢張り、大変だ
向いていないのかもしれない

「……Trick-or-treat」

流暢な言葉でそれを紡ぐ
まるで使い慣れた言葉のように

「お菓子かイタズラか。
 そういう意味だが、本当にイタズラをすることはない」

単にお菓子や施しを分け与えるお祭りなのだから当然である。
せいぜい歌ったり飲み食いしたり、くらいだ。
それが、真に受けて実際にイタズラでもしようものなら、どうなることか

「もちろん、菓子がもらえないこともある。
 それは、そういうものだ。」

世の中とはそういうものである
別に強制参加ではないのだから当然のことだ

「少なくとも、ここでは、な。
 街ならまだもらえるだろうが。それと」

わざわざ見知らぬ子どもに菓子を与えるような物好きな住人は……いないことはないが、少数だろう

「treat or treat。かぐやが言ったのは、いたずらか、いたずらか、になっている。
 これでは、どこでもうまくいかないだろう」

一応のツッコミはいれる

「……にしても、そのためにわざわざ、か?」

焔誼輝夜 >  
「ほーほー」

 わかってるのか、わかってないのか、分からないようなお返事をしつつも。
 お友達が教えてくれるのでしっかりお話しは聞いてるようですね。

「そっかあ、それじゃあイタズラできないのかあ」

 このお子様はお菓子より、悪戯がしたかったようでした。
 がっかり、残念そうにしちゃいますね。

「えっとねー、いたずらしにきたの!
 くろめちゃんにー!」

 胸の前で両手をぐっと握って、気合満々でお友達を見上げるのです。
 お菓子目当てじゃなったようですね?
 

クロメ >  
「……なに?」

年相応に……と思っていたが
大分すごいことを言い出す娘だった
いや、そういう破天荒なやつだった

「……なにをする気だ」

子どもらしい、他愛もないことなのか
それとも……

あまり考えたくはないが、つい聞いてしまう

「他人に行っていいことと、悪いことがあるが」

さて、どっちだろうか

「まあ、どちらにしても菓子くらいはくれてやる」

どこからともなく出したお菓子を放る

焔誼輝夜 >  
「えっとねー、くろめちゃんをー、ぎゅーってするの!」

 ばっと手を広げて、ジェスチャー。
 どうやらおともだちとスキンシップを取りに来たようですね。

「ほにゃ。
 んー、ぎゅー、は悪いこと?」

 なんて首を傾げつつも、

「わ、わ!
 わぁ、おかしだー!
 ねえねえ、なにはいってるのー?」

 お菓子を貰ったら、それはそれできらきらと目を輝かせるのです。
 

クロメ >  
「……やれやれ」

想像以上に、子どもだった
まあ、害はない……だろう多分。
力の制御ができていれば、だが。そこは心配ない……はずだ

「悪事ではないな」

親はなんというか知らないが

「……わざわざ、ハロウィンに……」

するまでもない、と言おうとしたが
それでは普段から許諾するようなものだ、と気づく
それはそれで、面倒である

「普通に、遊べばいいものを」

ナニカ言葉を間違った気もした
しかし……他にどうも言葉が浮かばない

「適当に詰めたからな、自分で見ろ」

それらしいものを適当に集めただけの菓子袋
なにしろ、子どもの好みなどわからない
雑多に色々入っているのだ

「……やれやれ、だ」

どこへともなく呟く

焔誼輝夜 >  
「ほにゃ?」

 おともだちの様子を不思議そうに見ながら、お菓子の袋を開けて、お菓子を取り出しては、わぁわぁ、と感激してます。
 感情表現がやっぱり大げさですねえ。

「わるいことじゃないならよかったー。
 ……ほにゃ、いいの?」

 普通に遊べばいい、と言われると、お友達を見上げます。
 きらきらの紅い瞳は、お友達への期待がいっぱい籠ってるようです。

「じゃあじゃあ!
 ぎゅーってして!
 おともだちで、なかよしのぎゅー!」

 お菓子をマントの内側にしまうと、両手を広げてわくわくと待ち構えていますね。
 

クロメ >  
「……結局そこなのか」

なんだかんだとなりながら、求めるのはハグ
子どものスキンシップ、といえばそうだが

……子どもは、そんなものを求めるもの、だったのだろうか

「……度し難いな」

ぽつり、と呟く

「お前はいつもそうだな」

小さく息をついて、軽くハグをする

「これでいいか?」

そういえば、と

「カードは渡せているのか?」

自分以外に友だち(ぎせいしゃ)は増えたのだろうか、と聞く

焔誼輝夜 >  
「どしがたい?」

 どういう意味だろう、って首を傾げちゃいます。
 それでも、ぎゅっとしてもらえれば、喜んで抱き返しちゃいます。

「えへへ、くろめちゃんとぎゅ~っ!」

 とても嬉しそうに抱き着いて、ほっぺに自分のほっぺをくっつけちゃいます。
 せっかくの帽子が落ちちゃいましたけど、気にならないみたいですね。

「ほにゃ?
 んとねー、そこそこ?」

 何人かおともだちは増えましたけど、そんなに多くはないかもしれません。
 

クロメ >  
「度し難いは、度し難いだ。」

答えない。
それは別に知らなくてもいいことだ。

「ふん……」

まったく、この程度で随分と楽しそうにするものだ
体はそれなりに大きくなったが、精神性はまだまだ子どもか
いや……これくらいの大きさの子どもも、この程度……なのだろうか
自分にはわからない

「そうか。
 なら、それらにもしてやれ」

その分、色々なことが分散されるだろう……という想いもある。
それ以外は……さて

「増えているなら、なによりだ」