2024/07/30 のログ
ご案内:「常世島スパ洞天《桃源リゾート》 温泉エリア「蟠桃仙泉」」にラヴェータさんが現れました。
ご案内:「常世島スパ洞天《桃源リゾート》 温泉エリア「蟠桃仙泉」」に神代理央さんが現れました。
ラヴェータ > 「ついに来たぞ。温泉というものに」

脱衣所と浴場を遮る扉を開けて浴場へと踏み入れる狐。
白い花の模様のはいった一般的な黒ビキニ。白い耳と尻尾を揺らしながら歩く。
湯気と熱気に満たされながらも不快感のない空間に感動だ。
その感動と今日までに募らせてきた期待感を浮かべ、浮きたった足取りで浴槽…の先に、一緒に来た少年を探そう。

「さて、理央はどこから来る?」

脱衣場の入口はそう遠くなかった筈だ。
それならこちら側の出入り口もそう遠くないだろう。
なんなら、この仕切りの向こうに…

「そうらしいな。」

男子更衣室出入口正面方向。尻尾を振りながら仁王立ちで少年を待つ。

神代理央 >  
さて、少年の方はと言えば湯あみ着も兼ねたタオル素材の白いパーカーに華奢な体躯を包み、黒い無地のハーフパンツという出で立ち。
ファッションよりもリラックスを是とした様な装いの少年は、更衣室の出口…即ち、温泉への入り口の扉を開いた瞬間…ぱちくりと瞳を瞬かせた後、呆れた様に小さく吐息を一つ。

「…男子更衣室の前で堂々と待っている奴がいるか。私以外にも客は居るというのに」

全身を包む熱の籠った湿度。
既にじんわりと汗ばみ始めた事にも心地良さを覚えつつ、溜息交じりの苦笑い。

「……まあ、待っていてくれた事そのものには礼を言うが」

ラヴェータ > 「別に良いではないか。私の水着姿が嫌いな男はいるまい
そんなことよりも早く行くぞ、理央」

少年に苦言を呈されても、自信ありげに笑いつつ急かす様に手招き。
いつも通りの生意気な表情を見せながらも、露骨に楽しそうな表情を見せる。
それも、何か企んでいそうな含みのあるものではなく素直な表情だ。

「とはいえ私は温泉は初めてでな。一応調べては来たが案内を頼むぞ。
まずはかけ湯とかいうのをするんだろう?どこですればいい?」

誘った立場として出来る事はしてきたが、実際に来るのは初めて。
分からない事は多い。
周囲にそれらしき場所を探しているだろう。
歩くスピードや声も、周囲にそれなりに気を遣っている様子が見て取れる。

神代理央 >  
「否定はしないが、むやみやたらと見知らぬ男共に声をかけられるのは不愉快ではないのか?」

それは、少女の水着姿が嫌いな男はいないだろう、という言葉を肯定しつつ、多くの異性が彼女に声をかけるだろう、という賞賛も含まれた言葉。
とはいえ、それを告げた少年自身は賞賛と言うよりは事実の確認…というか、何を当たり前の事をと言わんばかりの表情なので、やっぱりお小言の様に聞こえなくもないのだろうか。

「ん、其処に手桶が並んでいるところがあるだろう?先ずは其処でかけ湯をして…体も洗っておこうか。汚れをきちんと落としてから入るのはマナーの様なものだ」

まあ、スパも兼ねた温泉でマナーも何も無いかも知れないが、一応。
少女の手招きに応じて歩みを進めれば、其の儘少女を先導する様に────しかし、ゆっくりと少女に合わせた足取りで、先ずはかけ湯の為のお湯が湛えられた場所へと。

「ああ、そうだ。そう言えばまだ伝えていなかったな」

手桶も余っているし、丁度先にかけ湯をしていた客は済ませて立ち去った所。手早く済ませる必要は無さそうだ、と若干上機嫌な少年は。

「水着、似合っているじゃないか。自分で選んだのか?」

と、視線だけ少女に向けて。
くすりと微笑んだ。

ラヴェータ > 「その時は貴様がいるだろう?心配するまでもないさ」

ふふんと鼻で笑って見せる。
だが、信頼ゆえの言葉であることは伝わるだろう。

「なるほど。助かるぞ理央」

少年について歩く。
言われたとおりにかけ湯を浴びる。
風呂には入った事があるが、一先ず肩から湯を浴びていく。
特に何もないとわかれば、頭からも浴びていく。

「ん?なんだ?」

頭を軽く振ってお湯を払いながら目を開こうとしながら少年の方を向く。

「ふふふ、そうだ。貴様が好きそうなものを選んだつもりだ。
そう言われると嬉しいな」

少し照れ臭そうにはにかむ。
先日訪れた際に選んだものだ。
実際、少年に見せる事を意識して選んだという事もあって、随分と嬉しそうだ。

「ほら、さっさと身体を洗いにいくぞ。なんなら背中を流してやろうか?」

もう一度かけ湯を浴びて、声をかけた。

神代理央 >  
「……別に、私の事なぞ気にせず、好きな物を選べば良いものを」

はにかんだ少女に不敵な笑みを浮かべようとして…選んだ理由を告げられれば、その表情は照れた様な怒った様な嬉しい様な困った様な…そんな、複雑な表情を浮かべる。
その表情を洗い流すかの様に、ざば、と頭からお湯を被る事になる。

「…気持ちは有難いが遠慮しておこう。流石の私でも、お前に背中を流されている様を知人に見られるのは些か気まずい」

その正体が風紀委員会の監視対象であるとはいえ、知らぬ者が見れば自分と同年代の少女でしかない。
そんな少女に自分の背中を流させる……のは、まあ。
公衆の面前では、流石に控えたいところ。

「ほら、躰を洗いに行くぞ。早く洗ってゆっくりお湯に浸かろうじゃないか」

まあ、ともあれ今は温泉を楽しむとしよう。
かけ湯を済ませた少年は、少女と連れ添える様な歩みでシャワーの並ぶエリアへと向かおうとするだろうか。

ラヴェータ > 「そうか、残念だがそれならば仕方ないな」

確かに少年の言う通りだ。
休暇のつもりで誘ったのだからそれぐらいはしてやりたかったが、仕方がない。

「ならば今度は家の風呂ででも流してやる」

それならば、問題ないだろう。
人目につかなければいいのだ。

「ああ、そうだな。さっさと済ませて浸かりにいこう」

その為に来たと言っても差し支えない。
どうにも、ここの温泉には疲労が良くとれるものもあるらしい。
是非それに浸からせてやりたい。

「頭はこれか。ならばこっちは身体…ん?もう一つあるな。これはなんだ?」

シャワーの前に座り、備え付けの三つ並んだそれらを手に持ち首を傾げる。
シャンプー、ボディソープ、そしてコンディショナー。
狐はコンディショナーを知らない。

「なぁ理央。これはんだ?」

なんて、尋ねた。

神代理央 >  
「……せめて仮眠室の風呂場にしてくれ」

妥協案。風紀委員が寝泊まりする仮眠室には、汗を流す為のシャワー室も付いている。
そこならばまあ、人目に付く訳でも…でも?
冷静に考えれば妥協する必要も無い気がするが、と思案しかけたところで。

「…む?ああ、コンディショナーか。髪表面をコーティングし、保湿する……まあ、分かりやすく言えば洗うだけでは無く、髪を艶やかに保つ為のものだな」

湯桶にお湯を溜めながら、首を傾げた少女に答えを返す少年。
シャンプーやボディソープは流石に知っている様だが…まあ、コンディショナーは仕方ないかと納得の表情。

「使い方は…まあ、基本的にはシャンプーと変わらぬが、それよりは髪の毛に馴染ませる様に…」

「………」

「…何なら、コンディショナーはしてやろうか?」

なんて。まあ、冗談やさっきの仕返しと言う訳では無く。
純粋に使い方が分からないなら最初くらいは手伝った方が良いかな…なんて思っただけなのだが。

ラヴェータ > 「わかった。楽しみにしているといい」

ニヤリと笑って見せた。
今日出来なかった分はその時だ。

「ほうほう、なるほど。そんなものがあるのか」

初めて知った。一応女だが、美容?とかにはそこまで興味が無いのだ。
最低限というやつだ。

「そうだな。任せてもいいか?
とりあえずは先にシャンプーからで間違いないか?」

折角だ。これも案内してもらうとしよう。
いつもなら二か所編んでいるのだが、今日は解いてある。
シャワーを浴びながら尋ねる。

神代理央 >  
「…別に楽しみには……」

と反論しようとしたところで、少女の笑みを視界に捉えて反論を諦める。ああやって笑う少女は、此方が何を言ってもやりかねない、と。

「ああ。私も髪を洗うから、ラヴェータが洗い終わったら一度してやるから、それから体を洗えば良いさ」

こくり、と頷く。少年の方も既に髪をお湯で濡らし、シャンプーを泡立てているところ。

「どうせ男の私の方が色々と先に終わる。慌てずにのんびり洗っていて構わないぞ」

自分と少女では単純に髪の量も違うのだし。
男にしては比較的長い、という自覚はあるが、それでも少女程ではない。

「……しかし、髪を解いている姿は少しばかり新鮮だな。ラヴェータ?」

故に、髪を解いた少女への感想は薬液で髪の毛が覆われる前に。
言いたい事だけ言った少年はとっとと髪の毛を洗い始め、どこ吹く風と言わんばかりに視線は少女の方へ向く事はない。
言い逃げ、であった。

ラヴェータ > 「ああ分かった。その時は任せたぞ」

シャンプーを手に出して泡立てていく。
美容に無頓着とはいえ、長い髪を洗うのにはそれなりに時間がかかる。
…乾かす時は特に。行きは此方の方が早かったが、帰りは少年をかなり待たせる事になるだろう。

「ああ、先に体の方でも洗っててくれ」

そういいシャンプーを頭に乗せようとした時だった。

「そうか?今のうちにじっくり…ふん」

見ておけとでも言おうと少年の方を向くが、少年はこちらを見る気がない気がした。
少し拗ねたように正面に向き直り、自分もじっくり髪を洗う。
少々雑だが、それでもやはり時間はかかるだろう。

神代理央 >  
同年代の少年よりは、幾分気を遣っている方ではある。
流石に今回はトリートメントまでは持って来なかったが、公の場に立つ事も多い故、身形や美容には若干気を遣っている。

「………?」

僅かに首を傾げつつ、少女が拗ねている事も気付かぬ儘に髪を洗い終えた少年。
そのままタオルにボディソープも浸して泡立てて、わしゃわしゃと身体を泡塗れにしていく。

「…ところでラヴェータ。さっき何か言ったか?」

と、身体を洗いながら問い掛けるのは純粋な疑問符。
女心を理解するには、湯煙が少々邪魔をしている…と言う訳ではないのだが。

ラヴェータ > 「中々見れるものではないからよく見ておけというだけだ」

目を瞑り髪をわしわしと洗いながら応える。
少年の方に他意が無かった様子に、体の向きを少し少年と反対に向けた。

「ところで理央。最近調子はどうだ。大きな怪我はないようだが。無理はしてないだろうな?」

その声色は少年の身を案じたもの。
何かと背負い込みがちだった過去を思い出し、心配している様子である。

「ちゃんと休んでいるか?今日はノーカウントだ。」

目は閉じているが、表情は憂うようなものだ。

神代理央 >  
「……何だ、見て欲しいのか?可愛い事を言うじゃないか。ラヴェータ」

僅かな柑橘類の香りがする泡に包まれながら、くすくすと笑ってみせる。…まあ、こんな軽口も少女ならば軽く受け流すだろうし、もしかしたら三倍くらいで返って来るかもしれないが。

「…………」

しかしそんな軽口も、此方を気遣う様な少女の言葉には消え失せる。
黙って泡を流し落として、ぽたぽたと揺れる髪の毛を乱雑にかき上げる。

「…最近は、前線に立つ事も少なくなったからな。デスクワークで済ませられるのだから、別に疲れる様な事も無いさ」

休んでいる、とは言わなかった。
まあ実際、最前線で砲火と力を振るうよりは肉体的な負担は少ない。

「それに…今日はノーカウントだなんて、悲しい事を言うじゃないか」

「私は、お前とのんびり出来るのなら…それは百日分の休養にも勝ると思っているのだがな」

ラヴェータ > 「…そういう訳ではない」

言葉に詰まる。図星というやつだ。

「それは…嬉しいが」

少年の言葉はうれしい。だがそうではないのだ。

「自主的にも休暇をとって欲しいということだ。
いつでも尻尾も耳も触らせてやるから、しっかり休むんだぞ
勿論今日もだ。その為に誘ったんだからな
後で好きなだけ触ってくれ」

少年の身を案じている。別に、そこまで体を酷使しているとは思っていない。
だが、心配な事には変わりない。以前のような姿は見たくない。

折角の休暇に説教のような調子ではいたたまれないと思ったのか、最後の言葉は明るく揶揄うようで、それでいて優しく伝えた。

「ここは美味い飯屋もあるらしい。じっくりと楽しもうじゃないか」

目を閉じてはいるが、にんまりと笑ってみせた。

神代理央 >  
「……其処で黙られても困る、んだが」

まさか軽口の一つも返って来ないとは、と。
言葉に詰まった少女に、少年の方も少し気まずそうに頬をかく。

「自主的な休暇、か。検討はする。だが、風紀委員として怠惰に揺蕩う訳にもいくまい。私だけが風紀委員だ、とまでは言わぬが…それでも、職務に励む姿を見せ続ける事も、部下には必要な事だ」

それは例え前線に出る回数が減ったとて、風紀委員としての矜持は変わらぬ、という宣言。
風紀委員としてあるべき姿である、とまでは驕らずとも、職務に忠実足れ、という姿は示し続ける。
それが少女への答えであり、神代理央という風紀委員…少年の在り方でもあるのだから。

「…そうだな。それに、もう身体も洗い終わったところだろう?コンディショナーをしてやる。あまり繊細な手付きでは無いがね」

掌に薬液を満たしつつ、此方も努めて声色を明るく…した、ついでに。

「しかし、あまり着やすく尻尾だの耳だのを触らせる…なんて」

「些か、無警戒が過ぎるんじゃないのか。ラヴェータ?」

少女を揶揄っておくことも、忘れずに。

ラヴェータ > 「全く…変わらんな。仕方がないな私がまた誘ってやる」

一息吐いて告げる。
自主的な怠慢は無理でも、監視対象の世話であればいい理由付けにもなろう。
だが、こういう所は決して嫌いではない。むしろ、よくやるなと尊敬に似た情まで抱く。
自分には無理なことだ。

「さて、ならコンディショナーというのを任せるぞ理央。
元々私も雑なのだからあまり気にしなくてもよい。」

少年の方に背中を向けて。

「なに、貴様であれば大丈夫さ。なぁ理央」

一度だけふり向いてにやりと不敵な笑みを返して見せた。
そしてすぐに前を向いて。頼んだと告げた。

神代理央 >  
「………頻度は程々にしてくれ」

駄目だ、とか。嫌だ、とか。遠慮する、だとか。
そういう言葉は無かった。少なくとも、拒絶は…しなかった。
それが答えだが、それ以上に気の利いた言葉を紡ぐ様な少年でも無いのだから。

「任せておけ…と、自信がある訳では無いが……あまり全幅の信頼を置かれても困るんだがな」

小さく溜息。其の儘少女の髪を薬液で浸し、手櫛で梳く様に馴染ませ始める。
長い髪を労わる事に慣れている訳では無いが、それでも丁寧に、ゆっくりと。

「…しかし、やってやると言った手前何だが。これでは折角のお前の水着をじっくり眺めてやる事も出来ないな?」

くすり、と小さく笑みを零しながらも。
白磁の陶器を撫でる様に。それでいて薬液がしっかりと少女の髪の毛に染み込む様に。
手荒れの無い、細い少年の掌が少女の髪を滑っていく。