2024/08/04 のログ
ご案内:「常世島スパ洞天《桃源リゾート》 プールエリア「瑶池水宮」」に桜 緋彩さんが現れました。
■桜 緋彩 >
この島で一口に生徒と言っても多種多様で、大人から子供まで様々だ。
当然、桜華刻閃流にも子供は通っており、彼らには精神的な指導とか、正しい剣の振り方とか、要は子供向けの指導を行っている。
今日はそんな少年少女たちを引き連れてプールにやってきた。
流石に子供たちと自分だけと言うことはなく、島に家族で住んでいる子は親御さんと来ているし、自分と歳の近い生徒たちも何人か手伝いに来てくれている。
「はい、では皆さん、決して一人では行動しないように。
常に二人以上で行動し、誰かいなくなっていないか注意するように」
今か今かとプールが待ちきれない子供たちに注意事項を伝える。
彼らはソワソワしているものの、こちらの言葉はちゃんと聞いているようだ。
皆一斉に手を挙げて、はーいと元気よく返事。
「よろしい。
それでは、一時解散!」
ぱん、と手を叩けばわぁ、と子供たちは蜘蛛の巣を散らしたように散会していく。
数人の手伝いの門下生は、エリアごとに自分の担当範囲を決めて監視するようだ。
大人たちも子供に着いて行くものがほとんど。
自分の仕事はここで有事に備えた待機と、荷物番。
白いプラスチックの椅子に腰かけ、ふうと溜息。
子供は元気だ。
ご案内:「常世島スパ洞天《桃源リゾート》 プールエリア「瑶池水宮」」に緋月さんが現れました。
■緋月 > 「ふぅ――すずしい…。」
今日は個人で軽く水浴びに訪れた少女。
流石に外套と書生服ではなく、青海波柄のワンピースの水着である。
当然だが私物ではなく、事前にレンタルしたものだ。
「子供たちは元気ですね……いかんいかん、こんな事を口にすると私が年寄りみたいです。」
まだ若いのだし、ゆっくり楽しもう――と思ったらよく知る顔。
「おや。緋彩さーん!」
ちょっと声を掛けてみる事にした。
■桜 緋彩 >
聞きなれた声。
そちらを見れば、ルームメイトの姿。
「おや緋月どの。
やはりこちらにおいででしたか」
立ち上がり、一礼。
そう言えば彼女もプールに行くと言っていたっけ。
「立ち話もなんですし、どうぞおかけください。
飲み物もございますよ」
クーラーボックスを開ければ、冷えた飲み物が多数出てくる。
彼女に箱ごと差し出し、好きなものをどうぞ、と。
■緋月 > 「どうも。
用事と聞いていましたが、こちらだったんですか。」
勧められれば折角なのでそちらへ。
どれにするかちょっと迷って、クーラーボックスの中から選んだのは緑茶のペットボトル。
「どうも、ご馳走になります。
――今日も暑いですね。
先日の戦果はもうちょっと後に食べた方が良かったでしょうか。」
と、語るのは先日に参加した氷柱割り大会での戦果のお話。
何となく出場して、中々貴重な果物…釈迦頭をゲットしてきたのだ。
他にも贈答用のジュースと、そこそこのお値段の素麺も付けて。
お味の方は、今まで食べた果物とは全く異なった、どこか氷菓子のような食感もある、とても甘い物だった。
傷みやすいらしいので二人で早めに頂いたが、ちょっと惜しい事をしたという気持ち。
■桜 緋彩 >
「ええ、道場の子供たちの付き添いです」
周りでは多くの子供たちがきゃいきゃいプールで遊んでいる。
それを見ていれば彼らと目が合い、手を振ってきたので振り返してやって。
「まだひと月ほどはこの暑さが続くでしょう。
なに、この国にまだまだ美味しいものはありますから」
美味しいものは美味しい時に食べるのが一番だ。
もったいないと食べ時を逃しては本末転倒。
ぐぐ、と両手を上に伸ばせば、水着に包まれた山脈がたゆんと揺れる。
こちらはこんなモノが入る水着はレンタルしていないので私物である。
■緋月 > 「教え子の方々ですか。
いやはや、子供は元気いっぱいですね。良い事です。」
子供が元気なのはよい事である。
ちょっとゆるっとした笑顔で眺めながら、緑茶を一口。
あまり慌てて飲むとお腹を壊す。
「ひと月ですか。熱にやられて倒れる方が出ないか、心配になりますね。
夏ゆえ致し方なしとは言っても、この暑さはちょっと……予想外です。」
ぷは、と一息。
今日の晩御飯は残りの素麺を使っても良いかも、と考えながらちょっと横目で見ると……
「…………。」
相変わらずもの凄い威圧感を感じる胸部だ。
少々慎ましすぎる自分とはまるで違う。
思わず自分の胸をちょっと触ってしまった。
大小にはこだわらない方だと思っていたが、もう少しあっても良いのではないか、とふと思ってしまう。
■桜 緋彩 >
「たまに元気過ぎて手に負えないことはありますが……」
苦笑。
稽古中もたまに元気を爆発させている子供がいたりする。
それも子供らしいとは思うのだが、大変なのは大変で。
「毎年熱中症で倒れる方も少なくないですからね。
昔はここまでではなかったとは聞きますが」
その頃の事は生まれていないのでわからない。
何にせよ確かに毎年のことながら、夏の暑さは殺人的である。
倒れないように気を付けねば、と改めて自戒。
「?
――ところで緋月どの、実は緋月どのにお願いがござまして……」
なにやら神妙な顔をしている彼女。
何故だかわからず首を傾げる。
その後、なにやら神妙な面持ちで彼女に向き合う。
■緋月 > 「うーむ…帽子か日傘が欲しくなります…。」
そんな事を言いつつ、また自身の胸を軽くぺたぺた。
……大丈夫だ、ない訳ではない。
出来ればもうちょっと、刀を振るのに邪魔にならない位には欲しいというだけで――――――
「――――っは!?
い、いえ、出来ればもうちょっと胸部の成長が欲しかったなーとか考えてませんよ!?」
突然の声かけに思わず思考を口から漏らしてしまった。
(ふ、不覚……!)
「と――失礼しました。
それで、私にお願いとは何でしょうか?」
こほんと咳払いをして誤魔化しつつ、お願いとやらについて確認。
明日の食事当番の相談だろうか。……いやいやまさか。
■桜 緋彩 >
「――あ、あー、その。
胸の、大きさが、魅力の全てではありませんから……」
気付いてしまった。
とても気まずそうな顔をしながらそう言葉にするが、正直自分が何を言っても慰めにもならないと言うことは理解している。
「……んんっ。
そのですね、すぐではないのですが。
――今度私と立ち合って頂きたい」
咳払いを一つして。
それから彼女への「お願い」を改めて口にし、頭を下げる。
■緋月 > 「い、いえ、いいんです…。
大きいばかりが良い事ではないというのは分かってますから…。
…分かってますけど、こう、もう、ほんの少しだけというか……。
――もうこの話題はやめましょうか。お互いの為に。」
ちょっとしょんもり顔でデリケートな話題はおしまいにしようとする流れ。
そしてお願いを聞けば、はてと軽く首を傾げる。
「――立ち合い、ですか。
私は構いませんが、また随分と突然ですね。
…差し出がましいとは思いますが、何事かありましたか?」
挫折とか不調だろうか。それはそれで心配ではあるが。
■桜 緋彩 >
やめにしよう。
これは誰にとっても幸せじゃない話題だ。
「私の流派である桜華刻閃流は、技と呼べるものは基本的に三つしかありません。
嵐剣、神槍、飛閃、この三つだけです」
更に言えば、嵐剣と神槍は根本的な原理は同じ。
拡散か集中かの違いでしかなく、そう言う意味では技はざっくり二つの技術で成り立っていると言ってもいい。
この辺りは彼女にも話したことがあるかもしれない。
「これは我が流派が出来てから今までずっとそうでした。
ですが、それでいいのかと最近思いまして」
例えば彼女。
「斬る」と言うことに特化している異能を持っている可能性がある、と言う報告が上がっている。
物理的な切断ではなく、切断と言う概念を斬撃に乗せる、とかなんとか言う話を聞いた。
そうでなくても様々な異能持ちがこの島には沢山いるのだ。
「私が風紀委員として、一介の剣士としてこの島で生きていられるのは、単純に私より強い者と会ったことが無いからに過ぎません。
ですが、今後もそうではないと言う保証もない。
我が流派を一つ先に進めるためにも、これからも剣士として生きるためにも、先へ進む必要があると思ったのです」