異邦人街に設けられた、信仰のための地区。
異邦人たちが携えてきた信仰などを守るため、異邦人たちの信仰に合わせた宗教施設が立ち並んでいる。
また、この世界の宗教施設もここに多く並んでいる。
その宗教や信仰によって当然ながらその礼拝の仕方なども異なるため、施設は多種多様である。
祭祀の実行などは信仰を持つ者たちに任されている。
参加者(0):ROM(1)
Time:22:49:29 更新
ご案内:「常世島共同墓地」から崛葺 茉璃さんが去りました。
■崛葺 茉璃 >
ご案内:「常世島共同墓地」から麝香 廬山さんが去りました。
■麝香 廬山 >
無間山脈は笑ったまま、不朽祭器と引き離された。
今夜は長そうだなと思いながらも、最後の言葉で充分だ。
これ以上言葉を交わすことは許されない。
厳重な拘束、監視体制のまま、二つはその場を離れていくのだった。
■崛葺 茉璃 >
「……流石に、少し疲れましたね。
参りましょうか、皆様。」
監視員に声をかけて、周りを固められながら離れていく
■崛葺 茉璃 >
「思ったよりも、色々ありましたね」
監視員たちが、まるで保護するかのように引き離しにかかる
そのまま、両者は分かたれる
「また、なんて……監視員の皆さまが怒りますよ?」
のんびりと、曖昧に女は語る。
「それでも、はい。
機会がありましたら」
■麝香 廬山 >
「あーあー、ごめんて。そんな怖い顔しないでよ。
ホラ、もう何もしてないったら。このとーり!」
気づけば監視員達に囲まれている。
随分と険しい顔をしているが、当然だ。
これには廬山も苦い笑みを浮かべて、両手を上げた。
「……また遊ぼうね?茉璃ちゃん」
小さくウインク。
■麝香 廬山 >
向こう側から監視員が何名か向かってくる。
接触だけならまだしも、深入りはこれ以上許されない。
一級と二級。階級に差はあれど、お互い監視対象。
必要以上の行為は、何が起きてもおかしくはない。
やれやれ、と落胆に肩を竦めた。
「わかってるよ。でも、いいものは見れた。
確かにキミは……取り扱い注意かも」
ヘラリと笑みを浮かべれば、そっと少女の体を抱き寄せる。
曖昧な輪郭をなぞるように、大事な恋人でも扱うように、
何処か扇情的に指先が腹を、胸を、その口先をなぞった。
「ねぇ、茉璃ちゃん」
その名を呼んだ。その顔が耳元まで近づいた。
■崛葺 茉璃 >
「ロダン様?」
いつの間にか、汚泥は消え去っていた
いつもの曖昧な女が、曖昧に笑っている
「此処はまだ此岸ですから / 此処は未だ彼岸にあらず
そういうことです」
■崛葺 茉璃 >
くすくすくすくす
「あらあら あらあら」
くすくすくすくす
「今夜は長そう? そうですか?
だって」
くすくすくすくす
「踊っていただけでしょう?」
くすくすくすくす
「思ったよりもカワイイのですね」
くすくすくすくす
童女のような笑いが響く
■麝香 廬山 >
不意に、自信の首元に痛みが走った。
異能制御用、特に監視対象用に特別にチューンされたものが、迸る。
「おや……」
境界が、閉じた。
無理矢理引き戻されたらしい。
伸ばした先も、泥土の向こうも、既に此処は墓標の中心。
どうやら流石に此れ以上の"接触"は認められないらしい。
彼等も名ばかりの監視員ではない。
その名の通り、自分達を見張り、止める役割を持っている。
はぁ、と漏れたため息は至極残念そうだ。
「ちょっと怒られちゃったみたいだなぁ。
こりゃ、今夜は色々と長そうだ。ねぇ、茉璃ちゃん?」
■麝香 廬山 >
バチィッ!!
■麝香 廬山 >
「そうでしょう?だから、光栄なんだよね」
その意味を理解し、
生者に取って身の毛のよだつ行為でも、
今の廬山にとっては此れほど楽しいものはない。
わかっていても、その先の快楽を求めて火遊びをする。
人間の性だ。だから、楽しい。火傷する瞬間でも、した後でも。
だからやめられないな、この世界は
「そんなに嬉しいかい?それとも……」
まぁ、何だっていいさ。
その手を引かれ、立ち上がり、足取りを合わせた。
実に奇妙な動き、ダンスのようなものだった。
とてもではないが、傍から見ればもしかしたら無様かも。
だが、廬山は理解している。此れ自体に、意味がある。
「茉璃ちゃんって思ったよりダンスのセンスないんだなって。
実は結構インドア派?今度僕が教えてあげようか?」
泥土の中でも、未だに軽口を叩く余裕はある。
紅に微笑み、ああ、と何か合点が言ったようだ。
「ああ、此れってもしかして────────……」
■崛葺 茉璃 >
「良い講義ですね。そのとおりです。
名とは、縛り。名とは、軛。
此岸に染み付いた存在証明」
汚泥の中のそれは、にこやかに微笑んでいるように見えた
我が意を得たり、とでもいいたいのだろうか
それが、廬山の手を取る
「ふふ」
笑い声がした
童女のような、老女のような、奇妙な声
「では、踊りましょうか」
くい、と腕を引き、見えない椅子から立ち上がる
軽やかな足取りで、更に腕を引いてーー
言葉通り、舞おうとする
それは、ダンスとも、舞踊とも異なる
奇妙な、しかし、なんらかの意味のある動き……であることは予想できるかも知れない
「さあ、いかがですか?」
■麝香 廬山 >
「……名前っていうのは、その人の生き様、証。
"名は体を表す"っていうのは、案外嘘じゃない。
呪詛も、祝福も、その名を以て完結する」
だからこそ、今やそれが表に出た世界では、
名前の重要性は人が思うよりも高いのだ。
事実、呪詛師から身を守るために一時的に名を変える生徒もいる。
そんな名前を、女性から呼ばれた。
周囲から感じる監視員の視線。
戦慄、焦燥が伝わってくる。楽しいね。
その後、より監視が厳しくなるだろうし、きっと色々あるだろう。
でも、その程度でやめれるなら、監視対象なんてやってない。
「刺激的だな。悪くない。
……ああ、はいはい。こうかな?」
見えない何かが、自らの手に絡みつく。
それが何かは定かではないが、今更何も怖くはない。
薄ら笑いを浮かべたまま、何の躊躇もなく先導を受け、掴む。