2025/10/29 のログ
ご案内:「宗教施設群」に幣 美奈穂さんが現れました。
■幣 美奈穂 > 今日のお仕事は、宗教的なものです。
きりりとしたお顔つき、頭には鉢巻きで気合を入れています。そして手には武器を携えます。
今日の美奈穂は本気なのです。
「もうっ、まだぐずぐずしてる方がおられますの?」
ぷくっと少し膨れるほっぺ、先週に回覧板でお知らせをきっちり回したのに、まだ居座っている輩がいるそうです。そんな美奈穂の斜め前歩むお供は、少し怖い顔のおっきな狗さん。美奈穂が小柄なだけに余計に大きく見えます。
もしかしたら乗れるかもしれません。
その頭にはノラ猫さんが乗っています。
後ろには狐さんや鶏さんも付いてきています。
「こっちですの? あれ? もう出発した方ではないのですか?」
宗教施設群、その建物、の少しずれているところ。
どう見ても何もない所。そこで美奈穂を見上げる狗さんが頷きます。
首を傾げさせて、それから改めて呼吸を整えますと。二礼二拍一礼をしまして――空間に手を伸ばせば、横にずらします。
そうすると、空間がずらされて入り口が。
神聖特化な美奈穂、運動神経などはまるでないのですが、気軽に結界に入り口を作ってしまうのです。
「おじゃましますー……あ~っ!?」
■幣 美奈穂 > 毎年、出雲である神様の宴会。
そろそろ始まる神在月・神無月の時期。
そう、もう出かけてなくてはいけない時期であり、先日、毎年遅れる可能性が高い神様に、念には念をと口頭でも強く「もう時期です」と伝え、そして旅支度をさせ、荷物詰めも手伝ったのです。
ーーそれなのに、その神様の一部が、あろうことかまだお住いの神域の中に!
ちゃぶ台に茶碗、そしてお供えされた一升瓶!
そしてだらしなく酔いつぶれている神様!
お土産にと詰めてあげた、島の名産日本酒。出掛ける前に飲み始めてしまったようです。
きりりっと眉が上がる……気はしていますがへにょりとしたまま迫力がない美奈穂。ため息を付く狛犬さんに力強く?頷きますと。
手にした竹ぼうきを構えまして。
「もう出雲行かないとだめなのでしょう!
 早く着替えてっ、荷物纏めておきますから!
 起きてくださいませっ!」
竹ぼうきでぺしぺし神様を叩きます。
これが、美奈穂に力があれば痛いのでしょうが、所詮は美奈穂の振るう竹ぼうき。それでも素手でべしべし(ぺちぺち)するよりは威力があります。
邪の力だとそれでもよく払えるのですが。
煩わしそうに寝たまま手を払う神様。
流石、現役神様。手を振るだけで強い神聖な風が生まれますが、神使の鶏さんが飛ばされそうになりますが、ぐっと美奈穂は耐えます。
ここで頑張らなければ、"常世島の神がまた遅刻した"なんて言われてしまうのです!
■幣 美奈穂 > 部屋の掃除も兼ねて、竹ぼうきで神様の周囲を払います。
ぺしぺしぺしっ、遠慮なく神様を叩き、頭の辺りではしつこく掃き叩きます。
繰り返すと、埃もあり、大きなくしゃみと共にうっすら目を開ける神様。その神様ににっこり美奈穂。
「神様。なんでまだいらっしゃるのですか?
 この前、お伝えしましたわよね?
 荷物も纏めましたわよね?
 なんで葛籠が開けられているのですか?」
にっこり圧です。
身を起こして言い訳する神様を、だまらっしゃい、と何度も箒で叩きます。土下座する神様のお尻を箒で叩いて、身繕いに向かわせます。
その間、美奈穂は部屋を片付け、葛籠を確認。
乱雑にされた中身を整え直します。お土産のお酒は、もう買いに行く時間はありません。仕方がないので、自分のおやつのイモケンピを納めておきます。
身繕いをしてきた神様に、
「はい、これを首に巻いてくださいませ」
取り出したのは、どこにでもあるチョーカーリード付き。
しぶしぶと首に巻く神様、それを確認して、リードの先は神使の狛犬さんに。
「しっかり、飛行場までお願いしますわ。
 筋斗雲便がすぐに来ますように、お伝えしておきます」
空港まで連れて行くのは神使さんにお願いします。
だってーー。
「――次は、どこの神様ですかしら?」
そう、後ろに浮いてきている、鶏さんな神使さんや、狐さんな神使さん。
他にも、まだ出雲に出発していない神様はいるようなのです。
美奈穂の戦いはこれからなのです。
ご案内:「宗教施設群」から幣 美奈穂さんが去りました。