2024/06/08 のログ
狭間在処 > 気分が沈んでいるのを感じ取ったのか、ヤタが嘴でこちらのこめかみ辺りを小突いてくる。
僅かに顔を顰めつつ、止めろと左手で緩やかに嘴攻撃をガード。
確かに、今更こんな事で沈んだ気分になってもしょうがない。自己満足にすらならない。

(……む、調子に乗って歩き過ぎたか?)

気が付けば、黒街でもかなり常世渋谷の喧騒に程近い場所まで足を進めていた。
遠く、その光景を目を細めて見遣る。そういえば、何時ぞやちょっとしたトラブルで表側を歩く羽目になったな。
あれはあれで世間知らずも良い所の自分にはいい刺激と教訓になったと思う。

狭間在処 > ふと、腹の虫が鳴った。そういえば食事を取っていなかったのを思い出す。
人間辞めさせられても、普通に空腹もあれば喉も乾くものだな、と当時はしみじみ思ったものだ。

(…落第街に戻ってまた屋台巡りでもするか?)

趣味、と言えるかは分からないが屋台を巡るのは腹も膨れて珍しい食べ物なども開拓出来て個人的には好みだ。
少しだけ、名残惜しさにも似たものは感じつつも遠目に見える”光”に背を向けて。

ヤタが食事に向かう気配を感じ取ったのか、バサバサと羽を羽ばたかせる。
頼むから、俺の肩の上に乗っている時はもう少し大人しくして欲しい、と思いながら…。

彼は彼の慣れ親しんだ街へと戻るのだろう。

ご案内:「常世渋谷 黒街(ブラック・ストリート)」に狭間在処さんが現れました。
ご案内:「常世渋谷 黒街(ブラック・ストリート)」から狭間在処さんが去りました。