2024/06/09 のログ
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」に桜 緋彩さんが現れました。
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」に伊都波 凛霞さんが現れました。
■桜 緋彩 >
狭間の街、常世渋谷。
歓楽街よりも歓楽街っぽいこの雰囲気の街はあまり来たことがない。
あまり寄り付かないのは、単純に「あまり興味が無い」と言うだけ。
買い物は学生街と百貨店で事足りるし、どちらかと言うと空いた時間は鍛錬に費やすので、機会が無いのだ。
そんな自分が何故常世渋谷まで足を運んだかと言うと、
「凛霞どの、今日は無理を言ってお付き合いいただきありがとうございます」
服を買いたいので付き合ってほしい、と友人に頼んだらば、それなら常世渋谷が良い、と言われたから。
歓楽街に似つかわしくない制服姿で同級生の友人に深々と頭を下げる。
■伊都波 凛霞 >
「凛霞でいいよー。年そんなに違わないでしょ?」
ふんわり人懐っこい笑みを浮かべつつ隣りにいる完璧超人。
今日はオフ。自分と違って堅苦しい制服姿の同僚が頭を下げる様子小さく手を振る。
「畏まるのも必要なし!私も丁度夏物見たいなって思ってたし」
一人で見て回るのもなーと思っていたところ、或る意味では渡りに船だったのだ。
「それで、どんな服がほしいの?」
歩きながら話そっか、と。ストリートをゆっくり足並みを揃えて歩き始め。
■桜 緋彩 >
「う、むぅ。
しかし呼び捨てと言うのはどうも、こう……」
難しそうな顔。
どうも人を呼び捨てにするのは慣れない。
悩んだ末、
「で、では、凛霞、さんと……」
そう呼ぶことにした。
これでもだいぶむず痒い。
「強いて言うなら動きやすいものとか涼しげな服とか、そう言った感じでしょうか。
あとは今年の流行りなんかも教えていただけるとありがたいですね」
自分なりに商店街とか学生通りとか百貨店とか回ってみたのだけれど、なんだかいまいちしっくりこなかった。
ファッションにあまり明るくないと言うのもあって、詳しそうな彼女に声を掛けたと言うわけだ。
「そう言う意味ではワンピースなんかもいいのですが……。
こう、我々のような体系では、太く見えてしまうと言いますか。
凛霞ど――さん、はそう言う時どうされてます?」
自身も彼女も、結構胸が大きい。
そう言う体型のものがワンピースを着ると、どうしても太く見えてしまうのは悩みである。
彼女とストリートを歩きながら聞いてみる。
■伊都波 凛霞 >
ぎこちない様子に苦笑しつつも、それでいいよー、と笑顔。
自分もさん付けで呼んでいるし、殿をつけられるよりは、距離が縮まった気がするのでそれで良し。
「ふんふん…流行り物だったらこのあたりなら大体のお店が夏物は並べててくれるとは思うけど」
歩きながら視線を散らす。
ブランド物の店もあれば、リーズナブルな服屋もある。
一つ一つ見ていると日が暮れてしまうのである程度アタリはつけなければ。
「…その悩みすごくよくわかる…!」
共感した、と言わんばかりに深く頷く凛霞。
そう…ゆったりした服を着るとどうしても着膨れる…。
いやそれが色んな言い訳にも使えるんだけど…それはそれとして。
「ニットやカットソーは流石に夏場には…だし。
流行りならデニムに合わせたシンプルトップが去年は多かった気がするなー」
涼しげで夏にぴったりのコーデ。
派手すぎないため足元やアクセサリーで+αがお手軽なファッションだった。
着膨れを気にするなら、アメリカントップみたいなのが良さそう…などと思いながらつらつらと見える店構えを眺めていく。
「じゃ、とりあえず私のいきつけ行ってみよう!」
ぱちっとウィンクをして、こっちこっち、と先んじて歩いていく。
■桜 緋彩 >
「そうですよね!
こう、お腹のあたりに空間が出来るのですよ……!」
胸の下、お腹との間辺りを手でわさわさやる。
布が胸からすとんと落ちて、そこだけ太く見えるのだ。
バストサイズが大きい人の悩み。
「デニムですか。
私はこう、スカート派と言いますか、あまりパンツルックは持っていないので、それはそれで新鮮かもですね」
袴に慣れているからだろうか。
持っている服は割とゆったりめのものが多い、気がする。
けれど、人に勧めて貰うからこそ普段着ていないものと言う選択肢は大いにありだ。
「流石凛霞さんですね!
やはり頼って正解でした!」
いきつけの服屋と言う言葉が出てくるとは。
いつもオシャレなこの人を頼って良かった。
ワクワクしながらついていく。
■伊都波 凛霞 >
似たところがあれば当然悩みも似通う。
ファッションに対する共有すべき店がある…ということについてみれば、彼女の選択は正しかったのかもしれない。
そうして案内されるのは小さなブティック。
ブティックとはいっても手頃な価格のアパレル品なんかも揃っている小さな店だ。
店の中には所狭しと着飾られたマネキンが並び、アクセサリーなんかも売っている様子で…。
いらっしゃいませ、と親しげに声をかける店員に挨拶をかわして。
「この子に似合う夏コーデ探してて、あとついでに、私のも」
それでしたら、と丁度今夏の新色を纏めたコーナーを教えてもらい、案内される。
「昔は夏って暖色系が多かったけど、最近は涼しげな色が多いね」
常世の島は亜熱帯気候。夏はかなり熱くなる。
そんなところも影響するのか。一つ薄手のトップスを手にとっては、そう言葉を漏らす。
「緋彩さんは髪の色とかも私と似てるし、色合わせは簡単にできそうだね」
とりあえず、ぱっと見てみてどんなのがいい?と、ずらり並んでいるトップスの山を指し示す。
手頃な価格からやや高めなものまでがズラリである。
■桜 緋彩 >
「おぉ……」
なんかオシャレなお店だ。
普段行くのは赤く四角いロゴの店とか、青地に黄色の文字のロゴの店とか、所謂チェーンのブランドぐらいなもの。
こういう如何にもアパレルブティックと言った感じの店は、目新しさが七割、怯みが三割と言ったところ。
店に入る時に少しおっかなびっくり感を漂わせつつ。
「そう、なのですか?
あまり深く考えず、白とか黒とか、茶色系のものばかり選んでいました」
夏服冬服は長袖か半袖か、あとは生地の厚さ薄さぐらいしか気にしていなかった。
しかし確かにそう言われてみれば、店に並んでいるものは夏っぽい色、と言う気がする。
「う、ーむ。
これは、品揃えに圧倒されますね……」
とりあえず手近の服を手に取ってみる。
七分袖の裾しぼりカットソー。
オーバーサイズと言うのだろうか、着丈の割に袖が太い。
ゆったり目に着れそうだし、裾が絞ってあるから着太りもある程度軽減されそう。
「あっ、これいいですね」
何気なしに手に取った服だったが、思ったより良さそうだ。
■伊都波 凛霞 >
「シンプルな選びもいいなーとは思うけど、お洒落したいならこういうお店もいいんじゃないかな?」
自分用のものも選びつつ、
緋彩の選んだトップスを見れば、あっいいねーなんてにこやかに。
「でしょー。色々あって目移りしちゃうよね。
んー…家で着る分にはこういうのもいいかな……」
一昔前にキャミソールと呼ばれたようなペチコートを手にする。
体のラインがはっきり出ちゃうやつではあるが、余所行きでないなら、アリだ。
「揃えはマネキンに着せてあるのを参考にしてみたもいいかも。
近い色合いなんかのを合わせてみて──」
なんとなく、いつも自分がしている買い方を教えながら。
彼女はとてもスタイルが良いし、明るめの色でも外なら映えるだろうなあ、なんて。
■桜 緋彩 >
「オシャレ、と言えば。
今とこコレなるイベントをやっているみたいですが、凛霞さんは参加なさるんですか?」
ふとオシャレイベントのことを思い出した。
彼女ぐらいオシャレで美人なら、かなり上位に食い込むのではないか、と思う。
とは言え何故だかそう言う目立つタイプのイベントには出ていないような印象があるのだけれど。
「お、おぉ……。
家ではそう言うのを着てらっしゃるんですね……」
彼女が手に取ったせくしぃな服を見てちょっとびっくりする。
自分は大体Tシャツとかパジャマとかだ。
「うーん、これは白、として……合わせる色……。
私などはどうしても黒とか茶色とか選びがちなのですが、凛霞さんならばどんな色を合わせます?」
勿論合わせる服の種類にもよるのだろうけれど。
別のところにロングのフレアスカートを見付けて手に取ってみる。
軽くて涼しそうだし、裾の方がちょっと透けててかわいい。