2024/06/28 のログ
ご案内:「裏常世渋谷」にカロンさんが現れました。
■カロン > ―賑わう雑踏の街中、その夜空を緩やかに溶け込むように。
影が緩やかに空を舞う。その黒影が丁度、十字の交差点の真上に差し掛かった直後…
「……これは?」
――人の生命のエネルギーがぱたり、と途絶えた。
灯りは消えて雑踏の喧騒も全く聞こえなくなる。
下を見下ろしても誰も居ない…いや、そもそも。
(同じ場所でありながら違う…何かしら位相がズレましたかね。)
島の外から来た影には、裏常世渋谷の知識は全く以て無い。
僅かに訝し気ながらも、そのまま緩やかに黒い櫂に座る影は静まり返った不気味な様相の街に降り立つ。
■カロン > 「…生命の気配は無い…魂の気配――は…。」
一瞬だけ言葉に詰まる。だが、直ぐにゆっくりと僅かに見える口元から吐息を零す。
成程。そういう場所ですか…と、何かに納得したようにフード奥の視線を周囲に走らせる。
「…【渡し守】が迷い込んでは送る魂に失礼千万というものです、が…。」
さて、これはどう抜け出したものか。流石にこの手の位相のズレへの対処手段は持ち合わせが無い。
ご案内:「裏常世渋谷」にファレーマンさんが現れました。
■ファレーマン >
「おや」
背後に『魂、或いは生命』の気配が現れる
あなたが振り返るのなら、其処にはサンタのように立派な髭を生やしたローブの老人が一人
肩から下げている大きめの鞄をゆすり、かちゃりと老眼鏡らしきものを取り出してかける
「之は、まるでわたあめと間違えてわたパチを食べた時のような驚きですな」
「授業の資料をまとめた帰り道だったんじゃが……ふぅむ」
髭を撫でながらやや呑気な口調で呟きつつ、周囲を見回し……あなたに向き直る
「失礼、わしはファレーマン、異種道徳、倫理学の教員じゃ」
ゆるりと頭を下げ、軽く手を広げて敵意が無い事を示しているだろう
■カロン > 背後に、忽然と現れる生命――魂の気配。
ゆっくりと、慌ても動揺もせず、静かに影は背後へと振り向いた。
その顔はフードに隠されて不自然に見えず、かろうじて口元辺りが見えるのみ。
(…このご老人は…唐突に現れたように感じましたが…さて。)
立派な髭を生やしたローブ姿のご老体を静かに眺めつつも、彼の言葉に自分と似たようなものかと判断。
「――カロンと申します。…どうやら、貴方も私と同じく迷い込んだ側のようですね。」
教員、と聞いて名前は名乗る者のそれ以外は伏せておく事にした。
正規どころか二級学生ですらない、立派な不法入島者の身の上だ。
それでも、同じくこちらも敵意が無い事を示唆するように深々と頭を下げて。
「……ファレーマン氏は…ここがどういう場所がご存じでしょうか?」
先ほどまでの街並みと同じ…のようで何処か違う。自分などより彼の方が心当たりはあるのではないか、と尋ねて。
■ファレーマン >
「成程カロンさん、よろしく頼みますよ」
「いやぁしかし、染み渡るミネラルウォーターのよう、いや、それでいて硬水の如く硬き風味の場」
「気配も無いのに剣呑とは、もしやここは……」
「わしも生徒たちの噂でしか聞いたことはありませんが、裏渋谷という場所かもしれませんの」
「丁度わしは帰り道に十字路を差し掛かったところでして…」
特定の時間帯、境界とみなせる場所を通る事で来れる裏渋谷という都市伝説があると
「カロンさんにも覚えがあるなら、この予想は大分確信に変わるがいかがかの?」
バッグからゆっくりと……駄菓子を取り出す、スティック型の10円で買えたタイプの奴だ
ペンを回す代わりにくるくると駄菓子を回しながら、周囲をぐるりと見回すだろう
■カロン > 彼の言葉に首肯しつつも、中々に”例え”が独特の表現をするご老人ですね…と、思う。
あまり食に対して拘りや関心が無い【渡し守】からすれば、新鮮ではあるものの。
「…裏渋谷……十字路…あぁ…。」
成程、先ほど自分がこの櫂に乗って上空を飛んでいた時も。
確か、十字交差点の真上に差し掛かった直後に街並みが”変わった”と記憶している。
しかし、裏という表現は大抵、マイナスや禁忌、危険な意味合いを伴うものだ。
「――私は、都市伝説の類はあまり詳しくはありません、が…。」
同じく、周囲を見渡しながら小さな吐息と共に、携えていた黒い櫂をトン、と肩に担ぐ仕草。
「…出来れば、ゆっくりここを抜け出すご相談をしたかったのですが…囲まれたみたいですね。」
■ファレーマン >
「成程成程、どうやらその様子では心当たりがある様子、では恐らくビンゴでしょうなぁ」
軽く額を叩き―― バッグから手足につけるプロテクターを取り出し、慣れた手つきで一瞬で装着する
「いやはや、我々は歓迎されているようですな」
「しかして、まずは対話を試みたい所ですが、パンの耳程にでも聞く耳を持っていてくださればいいんじゃが」
「噂の通りならば、化生、幽霊の溜まり場」
「出来れば戦いは避けたいのじゃがなぁ」
とんとん、と腰を叩くような仕草をして伸びをする
そう、此処は裏渋谷、噂の通りならば人々の無念や欲望が生み出した怪異や霊的存在のたまり場である――