2024/10/11 のログ
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」に武知一実さんが現れました。
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」にエイリーさんが現れました。
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」からエイリーさんが去りました。
武知一実 >  
常世渋谷、中央街。
そこはいつ来ても往来を人が行き交っていて活気に満ちている様に見える。
新しいパーカーを買って、さて次はどこに行こうか、とオレは道の端で足を止めた。

「……飯にするにゃちと早いか
 かと言って目当ては達成したし……うーむ」

小さな唸り声を聞いてか、近くを歩いていた連中がスッと距離を取る。
別に何か気に食わない事があったわけじゃねえんだが、と少しだけ居た堪れない気持ちになる。
もうちょっと人通りの少ないところに行こうか、と大通りを避けて路地に入り一息ついた。

「はぁ……人の居るところは嫌いじゃねえが、どうも苦手だ」

武知一実 >  
「……そういや、春の頃はよくこういう道を風紀から逃げたっけな」

昼でも薄暗く、少し空気の澱んでいるように感じる路地を進む。
転入して来たばかりの頃は誰彼構わず売られた喧嘩を買っては騒ぎになって風紀委員に追いかけられていた。
最近はすっかりそんな事も無くなって、平和な日常を送っている。
……いや、バイトやら何やらで若干多忙寄りの平和だけどな。

「……何か面白ぇもん、落ちてねえかな」

平和なのは大変良い事だが、もっと刺激を望む自分が居る事も否定出来ない。
まあ、分不相応の高望みだっていう自覚はあるが、男子高校生なんてのはそういう風に出来てるもんだろ。

武知一実 >  
「……て、何アホな事言ってんだか」

思わず自嘲が零れる。
こんな人気のないところでほくそ笑んでる姿なんて誰かにみられりゃ通報待ったなしだ。
あるいは見なかった事にされるのがオチだろう。

「はあ、さっさと帰って新しいパーカーに合いそうなスニーカー、試してみっか」

場合によっちゃまた常世渋谷に戻ってくることになるかもしれねえけど。
幸い今日は時間だけはたっぷりあるので、のんびり過ごそうとオレは帰路を急いだのだった。

ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」から武知一実さんが去りました。