2024/11/30 のログ
能守重高 > 「生涯 これはし続けていかねば衰えましょう」

お包みについては少し考えるように目を瞑り。
また開いた時には今手持ちが…オモイカネ8に表示はあれど現物の方がよいのではと思う。

「懐具合はつい最近まで副業をしていたので色々抜きにしても使えるのは…ある方とは思う。
 しかしこの手のやり取りにおいては、直接的な事を言おうか。現物の方がよいであろう?
 今日は流石に現物がないのでまた日を改めてご持参するとしよう。」

価格 ざっとこの島での流通金額にして…相当な事になる。色々と準備をしなければならないし。
大変容以前の数多の有名制作一族に匹敵すると思ったからこそ、価値は相当高いものと思ったのだった。

「今日はとりあえずこれしかない。」

彼女にそう言ってから差し出したのは青い宝石のような竜鱗。
見た目は握りこぶしより少し大きめで持てば軽い。強度は堅そう。

「私の一部分であるが、きちんとした紙幣は明日以降持ってこよう」

龍 翠蓮 >  
差し出された竜鱗を手にすれば、小さく頬に空いている手を添え、ほぅ、と一息。

「――かしこまりました。
ではこちらを以てこの子は「引き取り先決定」という事に。」

微笑みと共にそう宣言し、黒いバイオリンの置かれている台の隅の方をたん、と空き手で軽く叩く。
手を放せば、しゅるりと光の環が現れ、その中から一枚の札…「Not for SALE」と書かれた札が現れる。
非売品――既に「主」が決まったという証だ。

「…これで、この子の主は決定しました。誰がいくら積もうと、この札は揺らぎません。
お嬢様にも、この子にも、良き出会いがありました事…オーナーとして喜ばしき事です。

それでは後日のお受け取りについての書類などなど――」

流石に書類処理などは必要であるらしい。
少々時間のかかる諸々の処理が終われば、書類の控えをしっかりと渡して置く。

「形式ではありますが、お迎えの際にこちらをお持ちくださいませ。
……いやいや、こういった手続きがないと後々行き違いがあったりして大変ですからね…。」

と、困ったようにこぼしつつ、書類の写しの引き渡しが無事終われば、帰るであろうお客様を店頭まで見送りに。

――そして後日。
確かにバイオリン『バズヴ・カタ』は然るべき奏者の手に渡る事になる。
専用のケースと共に「おまけ」として、特殊な楽譜――音楽を用いた魔術の手引書まで付いた状態で、であった。 
 

ご案内:「裏常世渋谷 ギャラリー「The SEVEN SINS」」から能守重高さんが去りました。
ご案内:「裏常世渋谷 ギャラリー「The SEVEN SINS」」から龍 翠蓮さんが去りました。