2024/07/13 のログ
ご案内:「裏常世渋谷」にセレネさんが現れました。
セレネ > 一閃、閃く。
二閃、走る。

怪異を斬り払いながら、進む女神が一柱。

『何年経っても変わらないのね…」

右手に怪異特攻の刀を持ち、蒼を細める。
別に己が行かずとも良いのだろうが、運動は大事ですので。

灰色に染められた街を、月色を煌めかせながら歩いて行く。

ご案内:「裏常世渋谷」にミア・コレットさんが現れました。
ミア・コレット >  
拳銃を握ったまま裏渋を漫ろ往く。
最近は裏が活発だ。

よって、私は敵対的怪異を討伐しているのだけれど。

今日は先客がいた。

「驚いた……こんなに強い人が先に裏世界にいるなんて」
「あ、人間だよね? 私は一応人間」

拳銃をホルスターに収めて近づく。
月の白を思わせる美しい銀髪。
宝石のようなブルーの瞳。

「ここで何を?」

セレネ > 「ん、あら。こんばんは?
…えぇ、敵対する存在ではありません」

言語を此方の世界のものに合わせれば、蒼を細めて
問いかけてきた少女の問いに答えた。
人間かと言われればそれは否だが、
それを素直に伝えるつもりはない。

「何をと言われると…うぅん…そうですね。
『運動目的』でしょうか。
怪異の討伐はそのついで、みたいな」

ふわ、と香るローズの香り。
多少なりとて嗅いだものの精神に作用するものだ。
己を好い者と見られるような。そんな僅かな作用。
とはいえ、そう思うかも人それぞれなのだけれど。

ミア・コレット >  
「こんばんは……?」

昼も夜もない世界だけど。
確かに外は夜の時間帯。

なるほど、マイペースな人なのかも知れない。

「う、運動目的……この死地で…?」
「それはすごいなぁ……本当に」

私はここで死物狂いで戦っているけど。
運動目的で来て怪異の討伐はついでみたいな人もいるんだ…

「裏世界が静かになればそれでいいか」

ローズの香り。気分を落ち着かせる。
裏世界で見つかるポプリを嗅ぐと裏世界特有の落ち着かない気持ちが鎮まるけど。
それと同種のもののように感じた。

「私はミア、ミア・コレット。名前を聞いても?」

セレネ > マイペースなのはそうかもしれない。
もし指摘される事があれば気を引き締めるのだろうが、
なまじ慣れてきているので気が緩んでいるのはある。

「いいえ、私なんてまだまだですよ。
…あ、もし何か気に障ってしまったならすみません。
その…そういうつもりは全くなくって…」

たまたま退魔や怪異特攻の武器を持っているだけ。
そうでなければこんな場所に来ていないだろうし。

「私はセレネです。
ミアさんですね、宜しくお願いします」

小柄な彼女へ頭を下げて自己紹介。

ミア・コレット >  
「いえ、そんなつもりはなくて……」
「凄腕なんだな、って思っただけで他意はないです」

マガジンの残弾を確認する。
法儀礼済の銃弾は残り20発か。
心許ないし、今日はここは彼女に任せて強行偵察は終えていいのかも知れない。

「セレネさん! よろしく!」
「この辺って醜悪な精神構造の怪異が多いからホッとする」

「人間の声で助けてって言って騙してくる怪異とか…」

物音が聞こえて銃把を握り直した。
気のせいか……?

セレネ > 「これでも多分、師匠や父には足元にも及ばないかもしれません。
…でも。それでも誰かに『凄い』って思って貰えるのは嬉しい事ですね」

適材適所。
この月女神は斥候や奇襲に長けている。
彼女のその考えは実に的確だと思うのだ。

「あぁ…居ますよね。
私は気配でわかるのでそういう怪異には騙されはしませんが…
そっか。普通はそうなのですよね…」

彼女が反応するのと同じように。
蒼を物音がした方へ向けた。
パリ、と。雷の魔術を足に付与する。
いつでも動けるように。

ミア・コレット >  
「そのお二方はセレネさんより強いんですか……」
「世界は広いなぁ……」

自分もセレネさんくらい強ければ良かったのかも知れない。
けど、現時点ではないものねだりだ。
強くなるしかない。自分の意思と力で。

「気配で…! それはなかなか」

難しいな、と感じた。
自分では気配とか、そういうので怪異と人間は判別できない。

その時、カビたミカンのようなビビッドな緑色をした植え込みから飛び出してきたのは。
毛玉に手足が生えたような。

小さな怪異だった。

「なんだ……すねこすりか…」

額の汗を拭った。
エトランゼを使うまでもなく、また攻撃するのは銃弾の無駄遣いといえる。

すねこすり。
人のすねに体を擦り付けて僅かな生命力を取るだけの怪異。
取っていくものも現代基準では無害と言って差し障りない。