2024/10/21 のログ
ご案内:「裏常世渋谷 ギャラリー「The SEVEN SINS」」に龍 翠蓮さんが現れました。
龍 翠蓮 >  
裏常世渋谷の何処か、霧の向こうにひっそりと建つ洋館。
その両開きの扉の隣には、金文字で「The SEVEN SINS」の文字が書かれた金属板が貼り付けられている。

常世学園を中心に流れる出所不明の奇妙な噂。
「アーティファクトを売ってくれるギャラリー」という、如何にもな話。

――それは、確かに其処に存在している。
辿り着ける者がいるか否か、そこは別の問題として。

「――さて、今日もお客様は来ないようですし。
大事な作品たちが埃を被らないようにしなくては。」

そんな事を独りごちながら、鼻歌混じりに部屋を回ってケースなどの掃除をして回るのは、
このギャラリーのただ一人の店員であるオーナー。

楽し気な笑顔を浮かべながら、アクセサリーなどが収められたケースを拭いて回り、
床に埃が残らぬように掃除をして回っている。
 

龍 翠蓮 >  
赤い龍の刺繍が入った白いチャイナドレスに、真っ赤なロングジャケットを羽織り、
オーナーの女性は笑顔で掃除を進めて行く。
お客が来なくてもまるでお構いなし、といった雰囲気。

さもありなん。
オーナーであるこの女性に、客の入りだの利益だの売上だの、そんな事は総てが些事。
自身の手掛けた「作品」たちをこうして並べて飾っておく事、稀な客人が
「作品」を手にするに値するか否かの見定めを行い、相応しければ譲り渡す事。
それが一番の楽しみなのだ。

それぞれ、7つの部屋に分けられて飾られる様々なアーティファクトたち。
それらを収めるケース等を丹念に掃除しながら、かつんかつんと赤いハイヒールが楽し気にリズムを刻む。

今日もギャラリーは閑古鳥の有様。
だが、それは些事。元々、名前や腕、作品を売り込む為のギャラリーではないのだ。

いつ来るかも知れないお客様。
その稀なお客様が、「興を満たせる器」の持ち主か、否か。
それを待つだけでも、十分に楽しいモノ。

楽し気に笑いながら、オーナーは掃除を続ける。
 

ご案内:「裏常世渋谷 ギャラリー「The SEVEN SINS」」に能守重高さんが現れました。
能守重高 > 裏常世渋谷を訪れるのは先月以来のこと。風紀委員としての警邏ではなく、
一常世民としての私服を着て足の赴くままに歩き続け、
気づいたら霧深い洋館が立っていたかと首を傾げながらとある洋館を眺めた。

「ん?こんなところに洋館なんてあったかな?」

学園の噂話の一つを小耳に挟み込んで、本当にあるのかどうか疑っていたのに。
とある洋館の両開きの扉に掲げられている金色の文字を眺め
ここではと一度見て視線をギャラリーのを見てゆっくりと金色の文字を二度見してから、
ゆっくりとした足取りで、とあるダークエルフはギャラリーの扉を丁寧に開けて中へと足を踏み入れる。

「やっているのかな?」

龍 翠蓮 >  
真っ先に来客を出迎えた光景は、ワインレッドの絨毯が敷かれ、
真ん中に堂々と上の階への階段が立つ、典型的といえる洋館の内装であった。
一階にはそのまま、全部で4つ…と思える、部屋に通じるであろう通路。

その内の一つから、程無くして声が聞こえる。

「おや。
おやおや、おやおやおやおや?」

楽しそうな女性の声が響き、ヒールの音を伴って現れたのは、白いチャイナドレスに
赤いロングジャケットという出で立ちの、長い白髪の女性。
その顔は楽し気であり優し気でもある笑顔を浮かべている。

「まあまあ、珍しい事です! 今日はお客様が来ないかと思っていたのに、
久方ぶりに予想が大外れ、という所でしょうか!

と……失礼しました、黒いお嬢様。
ギャラリー・「The SEVEN SINS」にようこそ――。」

挨拶と共に、大仰な一礼。
仕草はともかくとして、姿勢はよく、所作に歪みもない。
均整の取れた体つきもあって、それ自体が一個の美術品に思えそうな女性である。

能守重高 > 裏常世渋谷にこのような洋館はあったかなという疑念が霧のように晴れない。
床にはワインレッドのお高そうな絨毯がお出迎えするように広がり、
広々とした優雅さを伴う大変容以前の古き良き時代を知る洋館の内装の中を上から下じっくりと仰ぎ見ましたとも。

「噂は真実か?いや実際は入れてしまったのだが。」

なんていうかお金かけていそうな内装でここ本当に裏常世渋谷か?と一瞬入ってきた扉を振り向いた位。
と、靴音を鳴らしてこちらに歩み寄ってくる女性らしき声の主がやってきました。

彼女は白髪のチャイナドレスの女性、此方は銀髪のいわゆるダークエルフ。
チャイナドレス…体のラインがよく映える衣装にして着るには
勇気がいると思っているのは顔には出さず声にも出さず。

「すまない、予想を外してしまってな。黒い…うん。
 見目麗しきギャラリーの君も一種の美術品なのかな?
 学園で噂話を耳にしてしまい 真実かどうかを確かめに来た。」

すまない、と言った時は両手で降参の仕草をして。
黒い、と言った時は視線を伏せ気味に落とした、ダークエルフだしと思い。
訪問理由を口にしたときは視線を仰々しい一礼をした彼女へとまっすぐ向け、嘘偽りのない目と共に理由を述べた。

彼女の出方を窺うように視線は今度は反らさなかった。

龍 翠蓮 >  
「ふむ、学園。
成程、黒いお嬢様は常世の学園の生徒様でしたか。」

ゆるりと姿勢を正し、伸ばした人差し指をひとつ、自身の頬に当てながら、
チャイナドレスの女性は考えるような仕草を見せる。
すらりと長く、たおやかな指。
姿勢を正せば、サイズ的に特段大きいという訳ではない胸がチャイナドレスから自己主張。
しかし、姿勢から来る肢体とのバランスも相まって、そのサイズが「最適解」と言える程である。

降参の仕草を見せる少女を見れば――常に笑うように閉じられている両目で見えているかは疑問だが、
兎も角、くすりと小さく笑い声。

「いえいえ、ようございますとも。
噂となれば確かめずには居られぬが人の性というもの。
このギャラリーは…言ってみればワタシの趣味。
腕や品、まして名前などを売ろうと考えて出している訳ではございませぬもの。

こうして「作品達」を並べて飾り――時に訪れるお客様に見て、其処に美を見出して貰う。
もしもお客様が相応しいとワタシが思いましたら…然るべき品はお取引にも応じましょう。

ええ、お嬢様が風紀の「守り手」であられようと、公安の「瞳」であろうと、関係はございませぬ。
ワタシにとって此処を訪れた方は等しく、皆、「お客様」。」

ゆるりと両手を広げ、小さく礼を。
先程よりは砕けた所作。

「…申し遅れました。(ワタクシ)、このギャラリーのオーナーでございます、(ロン)翠蓮(スイリィエン)と申します。

稀なるお客様、どうぞ気が済むまで当ギャラリーをお楽しみくださいませ――。」

最後に、軽く首を傾げるような、少しおどけた仕草。
見た所人当たりの良さそうな女性だが――どこか、其処が知れない雰囲気もある、かも知れない。
 

龍 翠蓮 >  
――首を傾げたところで、白い長髪から飛び出している、エルフのような長い耳の先端が、小さく動く。

妙な所で器用な真似ができるが、それもまた愛嬌、なのかも知れない。
 

能守重高 > 優雅さが顕現したもしくは受肉したらかのギャラリーオーナーその人になるのではあるまいか。
エレガントとか一つ一つの仕草や振る舞いが一つの完成された芸術品と
してもおかしくないくらいに存在しており、優雅さとか優美とかの欠片もないダークエルフとしては、

(なんていうか いや、いいや どうにも勝てん)

彼女の微笑の表情は変わらぬようで、見えているのかはたまた視覚ではない感覚でとらえているのかは判断できなかった。

「噂は噂でしかない。
 「作品」もしくは「我が子」と思いつつそれらが何なのかを
 この目で この肌で 五感の術を使い見にこの地を訪れた。

 腹芸は出来ないので嘘はつかぬことは伝えおこう」

腹芸は出来んのだ、とニヤリと小さく笑ってから、会釈程度の礼を。
名乗りをされればこちらも名乗らねばなるまい、礼儀作法としては大事であろうと。

「私の名は学生名は能守重高(たかもりしげたか)と名乗っている。
 ロン殿か。中国語か?すまない、聞き馴染みのない言語で少し戸惑った。
 中国語はまだ習得しておらん…。ゆるりとギャラリーを眺めると致そう。」

オーナーの耳がちらっと見えた気がする、長いな…光の民エルフか?
種族が何であろうととくに会話が成り立っていれば差別や嫌悪感はない。
ではどこから赴こうか。噂話としての知識でしかないが【憤怒の間】がある部屋から回ろうか。

龍 翠蓮 >  
「知己の方からはスイとも、リィエンとも呼ばれております。
最も、名前というものおは呼び易い形で呼ばわれるのが何より。
どうぞご随意にお呼び下さいませ。

能守様、でございますね。
そちらに、ギャラリーの簡単な見取り図を用意しておりますので、どうぞご利用下さい。

ご用命でしたら、お気軽にお声がけをくださいまし。
では、あなた様に、善きひと時が在らん事を――。」

笑顔を崩さぬまま、白い女性はゆるりと案内の仕草を取る。
示された先には、確かに間取りを示した案内図。
目指す「憤怒の間」は二階側にあるようだ。

階段を上り、見取り図に従って――と言っても、迷う程複雑な造りではないのだが、ともかく歩みを
進めれば、容易く目的のコーナーには着くだろう。

金属製の板に、吼えるように口を開く狼の横顔の意匠をバックとして、『Ira』――ラテン語で憤怒を意味する文字。
それが、部屋の入口の上に掲げられている。
扉は開け放たれ、出入りは自由そうだ。

多く飾られているのは、透明なケースに守られ、カウンターに安置されているアクセサリの類。
その中に、短剣・短刀の類がいくつか存在している。
種類ごとに所々区分分けらがされてはいるが…最大の特徴は、
展示物の多くに「狼」の意匠が組み込まれている事だ。
その多くが、猛り吼えるようなカタチであるのも特徴か。

何と言うか――「激情」を感じさせるものが、多い。
 

能守重高 > 「龍というのが苗字に聞こえたのだが、名前で呼び合うのは
 もう少し親しくなってからだと島に来た時に小耳にはさんだ程度なのだ。
 すまないな、いたせりつくせりの対応感謝致す。
 うん、じっくりと回ろうと思う。」

ギャラリーの見取り図を見るなり、をしてから一部手に取ればそれを眺めてから
二階の目的のコーナー 【憤怒の間】へと足音を立てぬようにゆっくりと進んだ。

間の出入り口で会釈をしてからゆっくりそのコーナーへと足を踏み入れ。
透明なケースに収められた短剣や短刀、アクセサリーの数々を眺める。
狼の意匠で支配された空間に飲み込まれかけつつもじっくりと眺め見る。

To tak, jakby oddech wilka był tuż obok ciebie(まるで狼の息遣いがすぐ横にあるような)

「いや気のせいか…?」

『憤怒の間』 >  
――感じた息遣いは、あるいは、合っているのか。
もしくは、当たらずも遠からず、と言う所なのか。

展示されている品々…その悉くが、大小の差はあれども、力持つアーティファクトだ。

そしてそれらに込められたものは…これまた、差異というものがあるものの、
根底…あるいは根本にあるものは、ひとつ。

「怒り」だ。しかも、並みの怒りに留まらぬ、「憤怒」。
コーナーの入口に掲げられた言葉の如く、この部屋に展示された品物は皆、「憤怒」を宿している。
あるいは呪い、あるいは祝福とも言える程に、力強く、息づく「憤怒」。

……軟弱なものが、間違って強い力を持つ品を持ってしまったら、それこそ囚われかねないものだ。
逆に言えば、それを呑み込み、己の物と出来る「器」の持ち主ならば、確かに力を与えてくれるに違いない。

憤怒とは、時に理不尽を打破せんとする原動力にもなろう。
その矛先を過たずにおけるかは――持つ者次第、だ。
 

能守重高 > Kiedyś bym go kupił, ale teraz się nie kwalifikuję.(かつての私なら手に取ったが今は資格がない)
 透明なケースという壁があるようにその先には届かぬのだ。
 ここは怒りに満ち溢れている、名は体を表すようにここは怒りの坩堝か。」

うん、興味は最初にあったのだが一歩踏み入れた時にここではないと感じた。
【傲慢の間】と【暴食の間】のどちらかから赴こうか。
今いる【憤怒の間】のどことは言えないが部屋のアーティファクトたちへ頭を垂れて、
感謝の意を込めてお辞儀をしてから踵を返し、どちらにしようかと無意識に足が進んだ先は。

【暴食の間】だった。何故か?入る前に姿勢を正し会釈をしてから入るのは変わらなかった。