2024/10/23 のログ
ご案内:「裏常世渋谷 ギャラリー「The SEVEN SINS」」に龍 翠蓮さんが現れました。
龍 翠蓮 >  
「ふむ、ふぅむ……。」

今日も今日とて、ギャラリーのオーナーは仕事中。
本日のお仕事はギャラリーの展示物のちょっとした整理だ。

「これは……ここに、これと、並べて……。」

手袋をした手で外したケースの中身…展示されているアクセサリ類を
考えながら配置換え。
「作品達」がより際立つような、そんな配置を考えて置き直し。

「――ふむ、よろしい。中々、美しい配置ですね。」

そんな事を笑顔で呟きながら、地道な作業を行っていく。
ギャラリーといえば一見優雅に見えるかも知れないが、その実は地味な試行錯誤の
繰り返しによる美の模索だ。
少なくとも、このギャラリーの主にとってはそれが事実である。
 

龍 翠蓮 >  
「――よしよし、とても良く映えています。」

一通り、気になった箇所の配置換えを行うと、笑顔でケースを閉じ、手袋を脱いで一息。
気になった所の配置の修正は、上手く整った感じがする。
ただ漫然と並べるだけでは出せない、互いが互いを引き立たせ合う配置。

他の部屋でも気になる所はあるが、そちらは後でも良いだろう。
此処を訪れる者は、そう多くはない。
暇な時間、ゆっくり「作品達」を眺めている時間の方が多い位なのだ。
そんな合間に気になった所を修正するくらいで充分。
時間はたくさんあるのだから。

今日も、霧の中のギャラリーは平常運転。

いつ来るかも分からぬお客様を待ちながら。
 

龍 翠蓮 >  
「さて、と………。」

軽く掃除をして、今日はそろそろ閉館の時間。
ホールに続く玄関を施錠に向かうオーナーが……ふと目に入った、唯一閉じられている扉が視界の隅に。

「………。」

扉の上には、7部屋ある展示コーナー同様に凝った造形がされた金属板が掲げられている。
が、部屋の名前と動物の意匠が描かれ、装飾された各コーナーのそれに対し、
閉じられた扉の上のプレートには、七つの星を思わせる意匠が円を描くように
配置されているのみ。
部屋の名前さえ、刻まれていない。

「――さて、この部屋に入るに値する「罪」を抱えるお客様は……
いつ現れるのでしょうね。ふふ、ふふふふ……。」

閉じられたままの扉を目にして、白いチャイナドレスのオーナーは、
楽しそうに小さく笑い声をあげるばかり。
 

ご案内:「裏常世渋谷 ギャラリー「The SEVEN SINS」」から龍 翠蓮さんが去りました。