2024/12/27 のログ
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」に妃淵さんが現れました。
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」に斬鬼丸さんが現れました。
妃淵 >  
クリスマスのイルミネーションが照らす常世渋谷の中央街。

「さすがに今日はいつもにも増して人多いな…。こいつらホントに目的もって歩いてるのか…?」

普段から人通りの多いセンターストリート。
こんな特別な日とあっては余計にごった返し、人混みがそのまま移動しているかのようである。
しかも辺りはカップルばっかりと来た。

「最近バイトで来ることも多いから案内してやろーと思ったのにこれじゃな…。
 おい斬。はぐれるなよ?」

どちらかというと人の壁に埋もれそうな小柄な少女が言うことでもないのだが、そう口にしながら後ろ隣の少年へとすっと手を伸ばす。

斬鬼丸 > 「うわぁ…」

なんかすごい人がいっぱいいる。
しかも見た目なんかチャラいというかなんというか…陽キャオーラでてる。
そんな様子を見て、ただただ味のある顔しかできなかった。

「フェイ、ここ、よくきてるの?」

自分ならバイトでもこういうところは選べない。
アパレル関係的なあれとかゲーセンとか?
陽キャのヤンキーとか絶対関わりたいくない。

「う、うす、っていうか、はぐれたらフェイが…」

こんな場所で一人で歩いてたらフェイとか絶対ナンパされるだろう。
それはいけない。
しっかりと手を握ってついていく。

妃淵 >  
「前に話したろ?東山とかいうオッサンの事務所の使いでさ。たまに来るんだよこっち。
 普段はさすがにここまで人だらけじゃないけどなー……」

クリスマス舐めてた。
普段どこに潜んでるんだ、こんなにカップルが。

「俺が? 俺は大丈夫だって。
 ナンパとかならそこら歩いてるエロい女が山程いるじゃん」

言わんとしたいことを読みつつそう応えつつ辺りを眺めれば、
あんなに胸元あけて寒くねーのかと関心するようなむちむちした女も多い。
この島でもとりわけ都会で若者が集まる街なだけのことはある───。

「バイト代、弾んでもらったしクリスマスプレゼントに服でも買ってやるよ♡」

繋いだ手をぐっと引き寄せるようにして、抱く。
いつも通りの服装の斬鬼丸を誘導するように、人混みを歩いていく。
目的地はとりあえず服屋。ブランドショップは手が出ないけどそれなりのトコもある。
とにかく店が多いのがこの街の何よりイイところだ。

斬鬼丸 > 「あーね、オフィスがこの辺にあるとかじゃないんだ、さすがに」

地価高そうだもんなぁ。
ってか、ものすごい場違い感だ。
フェイみたいなかわいい子はまだしも
自分とか、このジャージの下は『コンドルがめり込んどる』と描かれたプリントTシャツだぞ。

「そうかなぁ…」

エロいと言うならフェイも十分エロいのでは?
贔屓目というやつでは無いと思うが。
フェイは自分に服を買うとか言っているが…

「え!?オレはいいよ。
ってか、どんな服買えばいいのか…UNICOLOのやつでいいって!」

はっきり言えば、このダサいTシャツも割と贅沢品なのだ。
ネットショップで3000円くらいする。
そうはいいつつも、フェイにくっつかれ、引きずられながら連れて行かれてしまうのだが。


妃淵 >  
「何度か来てるけどナンパとかされた記憶ないしな」

絡まれたことはあるけど。
…もしかしてアレがナンパか?いやいや。

何やら抗議の声が聞こえるがそのまま服屋まで引き摺ってゆく。
さすがに店の前まで人でごった返してはいない。
ついた服屋は古着も扱う個人アパレル店だ。
量販店に比べれば少し値は張るものの、若者向けの服装が揃っている。

「だってお前いつもシャツとジャージじゃん」

色んなTシャツを持ってはいるけど、余所行きぐらいあってもいいじゃんと。
店に入ればそんなことを言いながら物色しつつ…。

「ほら、こんなのどーだ?」

にっ、と笑みを浮かべつつ手にしたのは黒のジャンパー。
背中にがっつりと髑髏が描かれているフェイセンス。
クリスマスプレゼントにしてはちょっと厳つい。

斬鬼丸 > 「そーなんだ…」

それはそれで安心。
いや、フェイがナンパされないとかおかしいだろ。
…これは明らかな贔屓目である。
ズリズリと引っ張られてたどり着いたのはなんかこう、陽キャ感あふれるお店。

「たまには制服も着てるから。
それに、ジャージとシャツのほうが楽だし」

よそ行きの服がないのは確かにそう。
かといって…そのジャンパーはどうなのだろう?
ヤンキー漫画とかででてきそうなやつだ。

「その髑髏は、どうなの?
フェイ、そういうのが好きなの?」

妃淵 >  
「…なんか不満そーだな。俺がナンパされて欲しいのかほしくないのかどっちなんだよ」

妙に煮えきらない感じの返答に片眉顰めて。

「元がいいんだからちょっとは格好つけた服着てもいいだろって。
 ん……カッコ良くないか?これ」

手にとったジャンパーをよりよく見えるようにぱっと広げる。
見事な髑髏刺繍だ。これがスラム育ちの少女のセンスなのかもしれない。
とはいえ、プレゼントなのだからどうせなら喜んでもらわなきゃ損だ。

「斬はどーゆーのがカッコイイと思うんだ?」

ずらっと並ぶ上着達。
デザインなんかも様々だ。

斬鬼丸 > 「されて欲しくはないけどさー…
他の女の子に劣ってるわけ無いし、なんかこう
陽キャって見る目無いのかと」

されに聞かれてるかわからないのでやや小声。
クリスマスに半グレとかに絡まれたらかなわない。

「かっこいいか悪いかで言ったらいいかも知れないけど
オレにはあんまにあわないんじゃないかなぁ。
そういうのって、なんか、背え高くて肩幅広い人着てそうじゃん?」

ハーレー乗ってるバイカーとか。
しかし、どういうのがかっこいいかと言われると…どういうのがかっこいいんだ??
フェイは元が良いとはいっているが、そんなこと微塵も思ったことがないので
どれがにあうかわからない。
こういうところが渋谷にいかない理由なのだが。

「どーゆーのって…ええっとぉ」

冬に着る用の地味ーなコートとか?
探偵とかが着るやつ。

妃淵 >  
「そーゆーヤツらはもっと派手な女が好きなんじゃん?」

実際にどうかはともかく。
此処に来るまですれ違った若い女子はそういうのも多かったし。
なんとなくでそんな言葉を返しつつ、斬の視線を追ってみる。
かっこいいもの‥。

「こーゆーの? かっこいいというか…シブいな」

いわゆるトレンチコート。
暖かそうではあるが少年が斬るにしてはあまりにも地味である。
なんか…斬鬼丸が着たら着られてる感が強そう。

「んじゃ、俺のこのパーカーみたいなのの男物とかどうだ?」

ほら、こんなの。
なんて引っ張り出したのは白よりのベージュのパーカーだ。
少しラフなファッションにも似合いそうな上着で、それなりに暖かそうでもある。
本人にその気があるのかどうかは別として、お揃いのようにも見える。

斬鬼丸 > 「そうかなぁ、ってか、フェイで地味とかだったら
ここだとオレってどうなるんだろ?」

確かに服装に派手さはないけどスタイルや顔つきは十分以上だろう。
そういうとこやぞ陰キャ。

「そうかな?
やっぱこういうコートとか、ゲームとか漫画とかでよくあるじゃん?
…まぁ、渋いおっさんキャラも着てそうな感じはあるけど」

若いコートキャラだっているはず。きっと、多分。
かと行って、派手な色は流石に…となってしまったところ。

「パーカー。
そうだね、そういうのもいいかも」

パーカーの棚を見る。
フェイが持ってきてくれたものもいいけど黒いのもいいな。
今のジャージと色がにてるし。
陰キャオタクは黒が好きなのである。

妃淵 >  
「斬は地味だからな~、名前はド派手なのに」

意地悪げな笑みでそう返して、んじゃこれかなー、なんて黒のパーカーを手にとって。
サイズはちゃんと把握してる。伊達に一緒に暮らしてはいない。

「これならいつものシャツとかの上でも着れるよな♪」

さらっと会計を済ませて、少し大きめの包みが入った手提げ袋をほいっと押し付けるようにして。

「おっし、次いこうぜ、次。腹減らねー?」

再び斬の腕を抱えて、次よ次よと歩き出す。
何度か来ている、の言葉通り地理や店の場所を把握しているのか。

ケバブ屋だったり、ゲーセンだったりを巡り、巡って───

ちらちらと、白い雪が降りはじめる中、たどり着いたのは常夜街の入口。
ネオンが輝き、センター・ストリートよりも多少人の密度は減っていく。

『お兄ちゃんお兄ちゃん。サービスタイムだよー、ちょっくらどう!』

ガールズバーの入口近くを通ればそんな声もかかるような、少し大人びた雰囲気の街に差し掛かっていた。

「女連れてる男に声かけんなターコ」

フェイといえばもっともな言葉を返しつつ、しっしっと追い払うように手を振っていた。

斬鬼丸 > 「そこはオレも気にしてるんだから優しくしてよ」

見た目の地味さではなく、名前の派手さの方である。
コートよりもパーカーのほうが懐にも優しいしちょうどいい。
袋を受け取りフェイに引かれて隣を歩く。

ケバブは結構並んだけど美味しかった。
ゲーセンは割と人がいなかった。
流石にこんな日にゲーセンにこもろうってやつは渋谷にはいなかったようだ。
繁華街とか学生通りあたりにはいっぱいいるだろうに…。
自分は後者側を応援したい。

「うお、雪…どおりでさむいわけだ」

だってジャージ姿なんだもん。
寒いに決まってる。
そんなジャージ姿で隣に女の子がいるような自分に声を掛けるとか
呼び込みのお兄さんも大変なんだな…。

「っていうか、なんでこんな通りに?」

あきらかに人気がなくなってきているような。
むしろ怪しげなところ。
フェイに引っ張られてきたが…一体どういう意図があるのだろう?


妃淵 >  
「ん? 寒いし、どっか入ろーぜ」

どっか。
腕を抱えたまま、ぐいぐい。体重を預ける。…というか、押してる。
そんな進行方向右側。
ちょっと見れば、カップル達が連れ立ってその建物に入っていくように見える。

近くに着けば、見えるのは──
ご休憩:◯◯◯◯◯
ご宿泊✕✕✕✕✕


最近のラブホテルはそうギラギラしていない。
そういう価格表を見なければそうだと気づかない程度には。

「──休んでいかない?」

後を止めて、立ち止まって、少年の顔を見上げていた。

斬鬼丸 > 「どっか」

さっきのお店ではあるまい。
押されると程よく抵抗しつつ建物の方へよっていく。
スルッとそっちに向かってしまうと声おんでしまいそうだし。

そこには…あの、なんだろう。
ギラギラはしていないけど、看板は結構ムーディーに書かれている。
クリスマスだからか?
クリスマス割引とかあるのかな…?

「え?あ、はい」

休んでいく。
まあ、そういうことだろう。
クリスマスだし!クリスマスじゃなくてもよくそうなるけど!
フェイに向かってインコのように首を上下に動かした。

妃淵 >  
───あれよあれよ、という間。

ついたのは至ってフツーの部屋だった。
大きなベッドがあって、妙に高級感のある造りにはなっているけれど、普通のホテル部屋。
壁掛けモニターなテレビがあったり、何が入っているのやらといった棚がベッドの真横にあったりはするけれど。

「お、さすがに暖房効いてるな、あったけー♪」

部屋に入れば小走りにベッドへと倒れ込む。
深く沈み込みつつもものすごくクッションが効いた感じにバウンドしている。

「服屋のオッサンが割引クーポンくれたんだぜ。ほら」

指先に挟み込んだ紙切れをひらひら。
さすがクリスマス。うら若い男女と見てくれたに違いない。

斬鬼丸 > 色々やることやってたとしても、なんとなくこういう場所は緊張する。
緊張はするのだが…中は拍子抜けするほど普通のホテル。
いや、普通のホテルにもあまり世話になったことはないのだが。
ベッドって丸くないんだな。
某が如くとかではもうちょっとギラギラしてたような気がするけど。

「流石に雪も降ってるし、暖房つけておかないとそれどころじゃなさそうだね」

寒すぎて、そういう気分も消え失せそう。
自分もベッドに一緒にボヨンボヨンしよう。

「…お、おお…そうなんだ。
こういう場所の割引クーポンくばるって、どうなんだろ。
まぁ、助かるからいいけど…」

ジャージのジッパーをおろし、首元を緩める。

妃淵 >  
「最近はグループで部屋入ってパーティーするとかにも使うらしいぞ。
 防音とか効いてるから騒ぐのに丁度いいんだろうなー」

いかがわしいこともできる、といった空間になりつつあるのかもしれない。
とはいえ──こういう場所に来ればその気になるのが男女か。

くす、と笑みを浮かべて立ち上がって、ぽんと斬の肩を叩く。
一緒にぼよんぼよんするあたり、まだまだ少年くさい。

「ま…慌てずシャワーの間くらい待ってろって♪ テレビでも見ながらサ」

そんなことを言えば、さっさとシャワールームの方へと行ってしまうフェイエン。
迂闊にテレビをつけるといかがわしい映像が流れそうな気がするは、それはそれ。

斬鬼丸 > 「パーティー。
日常的にパーティーとかやるんだなぁ…。
そういうのってアメリカ人だけかと思ってた」

アメリカン差別…というわけではない。
それだけパーティーというものに縁がないのである。
陽キャたちとはそれくらいに価値観の差があるということだ。

「んお、あ、はい、まってます」

肩を叩かれるとシャキッと正座をする。
シャワールームにいく背中を見送ってから律儀にテレビを付けた。
なんか、よくわからんけど、環境映像がうつっていた。
風邪に揺れる華とか、川をわたるボートとか。

妃淵 >  
壁の向こうからはシャワー音が聞こえる。
シャワールームが丸見えになるリモコンスイッチなんかもあったりはするが、
ラブホ初心者の少年がきっとそれを知る由はない。

程なくして、ほこほこを湯気を立てながらガウンを羽織ったフェイが出てくる──。

筈だったのだが。

「どーだ? 斬。
 前のバイト先でボツになったのをもらって、こんなん着るわけねーだろって思ってたけどこーゆー時にはいいだろ?」

形容するなら、ミニスカマイクロビキニサンタ服。
こんなの着て営業してたら死ぬんじゃないかと疑うコスチュームである。
……フェイは着なかったけど多分実際に着て頑張った女子はいたに違いない。

ベッドに据わっている少年に対して前傾姿勢で視線をあわせ、胸元の紐に指を引っ掛けてアピール。
控えめな胸元でも十分にアピールできる、気が狂ったデザインである。

斬鬼丸 > わー、カリフォルニアだー。
ぼんやりとカラオケのバックで流れるような映像群を見ていた。
もちろん、そんなシステム知らない。
こんだけパット見普通のホテルだと余計にあると思えない。

しばらくしてシャワー音が止まるとそちらを向く。

「あ、シャワー終わった?……ぁ?」

なんだそれ。
何だそのエロ衣装。
バイト先で?
寒くて死なない?いや、風営法的に店も死なない?
女の子って大変なんだなぁ…。

だが、その犠牲があって、こんな衣装のフェイが見れたのなら
いくらでも犠牲になってくれ、フェイのバイト先。

「いいと、おもいます、ね?
つか、えろ…っ」

妃淵 >  
「ん……捨てずに持ってて正解だったな…」

概ね好評のようだった。
とん、ガン見する斬の胸元を小突いて、ベッドに倒す。
その上を這うようにして上に重なれば、互いの距離は腕の長さ分だけに留まって。

「んじゃ、後はスルことは一つ…と」

そのまま、腕を折りたたんで身を沈める。
互いの身体が重なって、顔も、胸も、とても近い。

「ヤじゃないだろ?♡」

わかりきった答えを聞くのも、もういつものこと。
少年からそんな言葉を引き出して、顔を赤くさせるのが楽しいのだ。
特別な今夜は何時も通りなのか、それとも違うのか。
そんな楽しみも、秘めながら。

斬鬼丸 > 「むしろ今日まで黙ってたのに驚き……うぉ」

ベッドに倒されぼよんぼよん。
良いベッド使ってるんだなぁとなんとなくわかる。
しかし、そんな事を考えられるのもそこまで。
まるでヘビのようにフェイが自分の体の上を這ってくるような。
触れてなくてもなんとなくくすぐったい感覚。
この衣装のとき、どうやって触ればいいんだ?
なんとなく手の行き場に困る。

「ヤなんて、とんでもない…っす」

彼女の背後で手をバタバタとさせ、ゆっくりと、紐に触れてみる。
控えめと言う割にはしっかりとやわらかいんだよなぁ…。
外は寒かったけど、今は熱いくらい。
この状況では自分もシャワーにいくなんて言えず…

「紐、ちぎらないようにしないとなぁ…」

乱暴には扱えないなぁ…なんて。