2024/06/08 のログ
ご案内:「カジノ「蓬莱」」に伊都波 凛霞さんが現れました。
■伊都波 凛霞 >
歓楽街にあるカジノの中でも大規模なカジノ「蓬莱」。
運営の主体は学生である。 常世学園ではカジノなどは禁止されてはいないが、あまり推奨もされていない。グレーゾーンである。
賭博行為に関しては自己責任であり、学園からの救済はほとんどない。
「蓬莱」の資金源は違反部活から出ているという噂もあり、風紀委員会も目を付けているものの、カジノ自体は禁止されているわけではないので手が出しづらいとされている。
良い噂がないカジノ故問題も起こりやすいが、風紀委員会の追及をのらりくらりと躱している───。
そんなわけで、潜入捜査である。
まぁ…刑事課なので?
こういう仕事も回ってくる時は回ってくる、というわけ。
問題は風紀委員ということがバレてはいけないので…カジノのスタッフに紛れ込むための服装をする必要がある。
「…世間はとこコレ!とかで可愛い制服をどう着ようか、みたいなことしてるのに……」
偽造した身分でホールスタッフとして潜入。
妙に担当に気に入られ、渡された衣装は…バニーガール。
…採寸?まぁ今日の自分は伊都波凛霞という存在じゃないから目を瞑ろう。
サイズ合ってないバニースーツは、きっと色々が終わってる。
■伊都波 凛霞 >
結局のところは金の流れと出所の証拠を掴みたい、という話。
更衣室で死ぬほど苦労しながら着替えた後は、持ち前の対応力でホールスタッフとして研修を受け、今日のところは先輩についていく形で仕事をまずこなす。
…想像以上に恥ずかしい。
カジノ、という場所柄、客の気分を高揚させる仕込みが要るのだろうけれど。
けれど…!
胸とか出すぎだし、ハイレグの角度もどうかしてる…。
それでも、それでも頑張って表情には出さない。
こちらも仕事…信頼して任されている以上なにか成果は持ち帰らねばならない。
とりあえず今日一日の感じを見て、といった体でのアルバイト。
チャンスは、2回。
昼、そして夜の休憩時間だ。
外食に行くも良しということで比較的自由に行動できるタイミングである。
■伊都波 凛霞 >
「…次はかぎりんかレイチェルさんに行ってもらおう…」
早速色々後悔しながらも一度目のチャンス。
休憩入っていいよ、と言う先輩に一礼してバックヤードへ。
着替えている時間は勿体ない。
とりあえずはロッカールーム。
カジノの主要スタッフの利用するだろう場所から、開始だ。
何をするでもない。…あちこちに手を触れるだけ。
凛霞の異能であるサイコメトリー…それで見たこと自体は証拠にならないまでも、証拠への道筋を見つけられる。
深く、遠い時間まで探るのは時間がかかるけれど、今は休憩時間…少しくらいなら。
ロッカールームの一番端。
記されている名前は、支配人の側近の一人。
フロアリーダーを任されている男性のロッカーだ。
そっと掌を触れ…目を閉じて集中する。
■伊都波 凛霞 >
瞼の裏に再生される映像は断片的。
目ぼしいものを見つけたら、集中力を高める。
これが結構疲れるのだけど、有効な情報には変えられない。
「…ん」
映し出された映像の断片に、誰かと連絡を取るフロアリーダーの姿が映る。
一緒にいる女性に見覚えがあった。
「(時間帯は…休憩時間外。フロアリーダーと、ホールスタッフが一緒に…?)」
少し怪しい。
深く下がるために、集中する。
■伊都波 凛霞 >
携帯端末で誰かと連絡を取る男。
それを気にする女が、横から話しかけている。
通話もそこそこに男は端末を仕舞い。女といくらか、言葉を交わす。
何を言っているかまでは聞こえない、しかし…。
少し、女性側が怒っているようにも見える。
さらに深く、集中力を高めて──。
男は怒っている様子の女を抱き竦め、その唇を強引に奪う。
瞬間、驚いたように身体を強張らせた女性は…自ら腕を男の背にまわす。
そしてそのまま、ロッカーに女性を押し付けるようにして男はその服を剥ぎ取───
「(これちがう!!!!)」
サイコメトリー中止。
■伊都波 凛霞 >
サイコメトリー事故。たまにある…。
犯罪の証拠やそれに繋がる経路を探そうとすると自然とこう…人目につかない場所とかになるわけで。
「…にしても更衣室でなんて大胆……じゃなくって…!」
ぶんぶん。
長いポニーテールを左右に振り回しながら、気を取り直す。
仕事、仕事!
「頻繁に一人で連絡を何処かにとってるのは少し怪しいけど…うーん」
もう少し、深く探ってみよう。
…さっきのシーンは、すっ飛ばして。
■伊都波 凛霞 >
深く、深く探って行く。
…理解ったこと。
フロアリーダーは1時間に1度程度の頻度でバックヤードに引込み連絡をとっていること。
定期的なものなので、おそらくは同じ相手。
かならず人のいない、もしくはホールの女性がいる時のみ連絡をしている。
ホールの女性とフレアリーダーは出来ている。
………以上。
サイコメトリーでは音声までは聞き取れない。
もしかしたらそれが出来る異能者もいるのかもしれなけど自分には無理だ。
「さすがに…後は夜の休憩時間かな」
証拠、には流石に遠い。
まぁ一度の潜入捜査で辿り着くのはやはり難しい。
…次はかぎりんかレイチェルさんに。
『いいか、絶対に今回で証拠を掴めよ』
「っ!?」
幻聴が聞こえた。
■伊都波 凛霞 >
「はぁ…やります、やりますってば」
実際に証拠を掴んだら大手柄…では済まないだろう。
なかなか風紀委員会が立ち入れなかった問題の一つだ。
「(レイチェルさんも無茶言うなあ)」
放っておけないのは事実だけど、通常捜査じゃ本当に浮いてくるものがない。
バックヤードにも怪しいと思えるものは当然ない。
普通に考えて一般のスタッフに見える場所には怪しいモノは転がしていないだろうけれど。
そうなるといよいよ、責任者かそれに近い人間の身辺に迫ることになる。
「…とりあえずホールに戻ろ…そろそろ時間───」
しゃがんでいた姿勢を起こし、ロッカーに手をついた、時に。
キン───
集中力の残滓。
一瞬見えた映像…それは明らかな部外者と、フロアリーダーの接触。
互いに何かを交換している。おそらくは、名刺。
スポンサー?お客様?それなら応接室がある。なんぜわざわざこんなところで。
相手側の服装は…随分とラフだった。
名刺なんて持っているのが驚くくらい、いわゆる…チンピラ風。
人を見た目で判断するのは悪し…とは思うけれど───あまりにも、場違い。
■伊都波 凛霞 >
映り込んだ映像の角度では男の顔が見えない。
しかしおそらくは落第街の住人か、二級学生…といった雰囲気。
「……夜、待たずに良さそ」
立ち上がる。
それから時間いっぱい。
部屋のあらゆる角度からの記憶の残滓を確認。
休憩時間ギリギリになって、離脱。
直接の証拠、とは言えないまでも。
怪しい人物を浮き上がらせることはできた…。
本日は怪しまれないよう業務を終えて、バイトを離脱。
漸くこの破廉恥極まりない恰好ともおさらばということで…。
この捜査案件はそのまま刑事課に持ち帰り。
続きの捜査は同僚であるレイチェルさんかかぎりんにやってもらうこととする──。
ご案内:「カジノ「蓬莱」」から伊都波 凛霞さんが去りました。