2024/08/12 のログ
ご案内:「落第街―とある一角―」に赫さんが現れました。
■赫 > ”ガアアアアアアァァァァァッッ――――――!!!!”
■赫 > 「――――いっ!?」
何処かで誰かの、何かの”咆哮”が木霊した気がする。思わず身を竦ませる少年。
見渡しても周囲にはそれらしき声の発生源は伺えない…幻聴、だろうか?
「…気のせいか、あのドラゴンの旦那の咆哮に近い印象が…いや、まさかなぁ。」
多分、竜の心臓なんて食ったから変な副作用が出てるのかも…いや、それはそれで大いに問題だが。
ちなみに、今は依頼でこの一帯のゴミ拾いをしています…いや、立派な依頼だからな!?
(…つってもなぁ。俺一人でここら全部は無理があるんだけど。まぁ、やれるだけやるけど)
仮にもまとも側な依頼なので、俺としては文句は押し殺してやるしかないのである。生活の為にも!
■赫 > ちなみに、ゴミ袋に換算すると既に10袋かそれ以上には細かいゴミを拾い集めているのだがキリが無い。
そもそも、ここらのゴミ拾いをしてもあまり意味が無いような気がする俺ですが。
「…まぁ、依頼だしなぁ…取り敢えず俺としてはきっちりお仕事やるしかないよなって。」
さっきの幻聴?マジ咆哮?が気になると言えば気になるが、お仕事をサボる訳にはいかないのである。
ちょっと、心臓の辺りがドクンドクンしてるけどこれはドラゴンの炉心の影響かな?
「――うっし!こっちはまぁ綺麗になったな…で、あっち側は……。」
素敵なゴミの山とか見えますね。えぇ…マジかよ勘弁してくれ…。
■赫 > しかし、こうゴミ掃除をしていると何処ぞの青髪の姐さんを思い出すな…ゴミ処理係だっけ?
まぁ、意味合いは随分と違うんだけども。いや、”生ごみ”ではあるのか?うん…。
「…しっかしどうしたもんかねこりゃ…一日で終わらねぇぞ流石に。」
依頼された範囲の半分以上は頑張って終わらせたけどまだ半分近くは残ってる。
流石に泊まり込みでお掃除はしたくないが、中途半端に残すとそれはそれで何かムズムズする。
「こういう時、便利なアイテムとかありゃいいんだけどなぁ。」
生憎、ゴミ掃除に優れた異能も魔術も道具もありゃしませんが。地道にやるしかないね、しょうがないね…。
■赫 > 纏めたゴミ袋は道の端の一角に積み上げておきつつ。
これ、回収は誰がやるんだろうな…少なくともそこまでの依頼は受けてないんだが。
まぁ、いいか…俺はゴミ掃除マシーンになるのだ!…今すぐにシャワーとか浴びたいわ本当に…。
はぁ、と溜息交じりに顔の汗を右腕で拭った…あれ、何かゴツゴツするな?しかも肌触りとか色がおかしくね?
何で、右手をまじまじと眺めてみる。
「…うん、何か黒くなってるな…これは鱗?…うわ、手の指が伸びて鉤爪みたいになってらぁ。
何かめちゃくちゃ硬い感触だし、変なオーラを感じるな…。」
「……。」
「………。」
「…………。」
■赫 > 「イヤアァァァァァーーーッッ!!??何かドラゴンの腕にクラスチェンジしてるーーーーッッッ!?!?」
■赫 > 「え、何だこれ!?さっきまで純度100%人間の腕だったよな!?どうなってんのこれ!?」
思わず乙女みたいな悲鳴を上げてしまったが、無理も無いと思うんだ。
だって気が付いたらドラゴンの腕になってるんだぜ右腕が。前触れも無しで。普通に叫ぶよ!!
「しかも何か感覚が変な感じだし!新手の病気とかじゃねぇよなこれ!!つーか戻るの元に!?」
左手にゴミ袋を抱えつつ、ドラゴンの腕になった右腕をぶんぶん振り回す…何だコイツ。
「っていうか、これじゃゴミ掃除できねぇじゃん!!左手一本でやれって!?それともドラゴンの腕でどうにかしろと!?」
しかも感覚が変だから動かしにくい!!特に爪がアレだから尚更変な感じがする!!
■赫 > しかも、何か転移荒野で討伐したあのドラゴンの旦那と同じ鱗の色と爪の形だ。
…呪い?呪いなの!?めっちゃ恨まれてんの!?無理も無いけど!!
「……いや、まさか心臓を食ったから…?」
ついでに、生食もちょっとお試しでして腹を下した余計な事を思い出してしまったが。
おかしいな、聞いた話だとドラゴンの魔力を得られるとかは聞いたが肉体がドラゴン化するとか初耳だぞ?
(いや、それより元に戻ってくんないとゴミ掃除…もとい今後の仕事に支障が出る!!)
あと生活にも。片腕がドラゴンとか悪目立ちしかしねぇ…右腕をぶんぶんと振りつつ。
「戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ…!!!」
取り敢えず強く念じてみる。むしろそれしか思いつかない。出たのが唐突過ぎて戻し方すら分からん。そもそも戻るのか?
ついでに壁とか地面に腕を叩き付けてみるが、全然痛くないどころか地面や壁を破壊してた。
…いや、俺からゴミを増やしてどうするんだ!慌ててストップ。今俺が欲しいのはノーマルの俺の腕なんだ!!
■赫 > (神様仏様閻魔様邪神様…!!取り敢えず元に戻して下さい!俺の生活が危うくなるんで!!)
今もちょっと苦しいけどそれはそれ。必死によく分からん神頼みをしつつ祈っていたら…不意に腕が軽くなった気がする。
「―――へ?」
思わず右腕に目を向ければ、…あ、何時もの俺の腕だ。思わず左手でぺたぺた確かめてみる。
…うん、俺の腕だな。試しに壁を拳で叩いてみた…うん、痛いな、俺の腕に間違いない。
「……さっきの咆哮といい、幻聴どころかとうとう幻覚が…?」
おかしいな、俺は薬物は絶対に手を出さないようにしているんだけど。
何度か右腕を確かめてみるけど、やっぱりもう何時もの生身の右腕でした。
…よく分からん。やっぱり幻覚だったのでは?まぁ、ゴミ掃除が何とか出来そうで良かった。
■赫 > 取り敢えず、幻覚でないのはさっきドラゴンの腕で叩いた壁と地面の抉れ具合から判定。
…うわぁ、ドラゴンの心臓食ったらドラゴンモードになるのか……嬉しくねぇぇぇ!!!
「…今から吐き出せねぇかな…いや、無理か。参ったなぁ、仕事中にいきなり右腕がドラゴンアームになったらカッコいい…じゃねぇ洒落にならんぞ。」
念の為に右腕をぶんぶんと振ってみるが、矢張り生身の右腕のままだった。
何か条件があるのか、自分の意志で切り替えはどうも出来ないっぽい。分からん!
「…取り敢えずゴミは片づけて…さっさと終わらせないとなぁ。」
まだかなり残ってるから地道にやらないと…まさかの突発イベントに俺の心臓はドキドキだよ。
それはそれとして、このゴミを片付けるのまだまだ時間が掛かりそうで憂鬱でしかない。
■赫 > と、いう訳でまた黙々とゴミ拾いである…何か変なものとか投棄されてないだろうな?そっちも怖いんだけど。
「…うーむ、ドラゴンの心臓ってやっぱ迂闊に食ったらいかんのだなぁ。」
すんごい今更である!!まぁ、何か元に戻ったしくよくよしてもしょうがねぇ。
何かかっこいい変身能力をゲットしたと思っておこう…いや、何時変化するか分からんけど。
「…待てよ?これ、俺の腕から爪とか鱗とかはぎ取れば、自給自足というかお金に困らないのでは…?」
名案……ならぬ迷案が浮かんだ。けど何か気分的に嫌なので即却下した。痛そうだし俺はМじゃないので。
ついでに、何時変化するのか全く分からんので確実性が無さすぎるのもある。
まぁ、そんな感じで手はしっかり動かしつつひたすらゴミ掃除していたら…かなーり片付いた。スッキリ。
「…うーーし、このくらいやれば十分か?…腰がいてぇ…。」
前かがみにの姿勢が多かったので地味に腰がしんどい。
■赫 > 結構頑張って綺麗にしたんだけど、これでも報酬はあんまし多くないんだよなぁ。
まぁ、依頼を選べるほどにお金に余裕は無いので、こういう依頼もコツコツしないといけない。
「いやぁ…でも、まぁ文句は無いだろこんだけやりゃ。」
だーいぶスッキリしたわ。まぁ、そのうちまたゴミで溢れ返りそうだけどさ。
取り敢えず、携帯で動画と画像を撮ってから依頼主に送信。完了報告と証拠の画像/映像だ。
「よーし、今日の依頼おしまい!!…っはぁ流石に生臭ぇ…。」
衣服のあちこちから嫌な臭いが。まぁ生ゴミも多かったから仕方ない。
しかし、腕がいきなりドラゴンになったりとサプライズなゴミ拾いだった…サプライズに過ぎるが。
「ともあれ、さっさと帰るべー。撤収撤収。」
ゴミ袋はきちんと一か所に山積みにしておきつつ。
まぁ、依頼人が処理してくれる話だから後はお任せだ。
そんな感じで、零細何でも屋は格好良く去るぜ…!!
ちなみに、腰が痛いのでちょっと前屈みだった。しまらん終わり方だ…!
ご案内:「落第街―とある一角―」から赫さんが去りました。