2024/09/07 のログ
ご案内:「落第街大通り」にギフタ―さんが現れました。
■ギフタ― >
未知とは、人々を魅了し強烈に誘うもの
それはこの怪人ですら変わらなかった
「これが…噂のタピオカ!」
タピオカジュースを前に恰好をつける怪しい仮面の男が1人
マンゴー味のタピオカジュース
数年流行りが遅いのは気のせいかもしれない
落第街で移動販売されていたそれを購入し、今まさに飲んでみる処だった
今日はギフトを授けた者達に演説をする気も無く、知らない内に流行っていた仮面のお陰でこの見た目でも嫌そうな視線を向けられるだけで済む
「んむ、これはモチモチであるな。」
ズポポポと音を立てながら甘いジュースとモチモチのコラボを味わう
ご案内:「落第街大通り」にフィスティアさんが現れました。
■フィスティア > 今日は落第街の見回りです。
それに加えて、魔法少女さんの情報も集められれば良いのですが、そううまくいくでしょうか。
やはり風紀委員会の腕章は人避けとしての効果を発揮してしまうようで、あまり近寄ろうとする人は居ません。
ですが、大通りというだけあって人数は居ます。視線が刺さるようで少し居心地は悪いです
(いけませんね…シャキっとしなければ)
気持ちだけでも胸を張っていきましょう!
背筋を伸ばして…つもりで歩いていきます。
「……
……
…!?」
白黒の何かが目に入ります、
白黒自体は別におかしなのではありません。
ですが、今は…
「……」
白黒の仮面。
あれは…
覚悟を決めて、手を伸ばします。
「すみません、少しお伺いしたいことがあるのですが…!」
思い切って、声をかけました。
何か飲んでいるようですし、襲われる事は…ないですよね?
■ギフタ― >
(これ勢いよくいったら喉に詰まって死ぬであるな。)
ズポポポポ
食感と飲み物の味は良いが吸う時に微かな死の予感を感じる
老人と幼児には注意喚起が必要かもしれない
そも、落第街で売られているこのタピオカは本当のタピオカなのか…
不安が募る
「んー?どうしたであるか少女よ!
このタピオカが欲しければ向こうの通りを右に行くといいである!」
話しかけられれば振り返り、少女と見ればタピオカの店がある方向を指差す
はて、少女が着けているのは風紀委員の腕章そのもの
こんな場所で迄パトロールなんて、と感動の涙を必死に抑える
■フィスティア > やっぱり見間違えでは無さそうです。
「あ、ありがとうございます。
タ、タピオカの事では無くてですね。
…その仮面の事についてお伺いしたいのですが、よろしいでしょうか?」
なんだか妙に上機嫌な人です。
失礼な言い方かもしれませんが、変な人です。
一瞬気おされてしまいましたが、なんとか立て直します。
「その仮面、ギフト関連のものでしょうか?
もしかしてギフトを手に入れられた方なのですか?」
ギフトを手に入れた方々はこの仮面を旗印とすると聞いています。
ですので、そのうちの一人だと思うのです。
流石にギフトを配っている本人ではないでしょう。
■ギフタ― >
「むっ!少女にはタピオカが何より大切と聞いていたであるが違ったであるか。
これについて?もちろん構わないのである!」
タピオカが絶賛された時代はもう過去の事
苦し紛れにこんな場所で迄販売したのかと思うとまた涙が…
別に出なかったので少女の話しに耳を傾ける
「ギフト関連…まぁそうではある。
ただ私はギフトを受け取った事なんてないであるな!」
ギフト関連と言われればそうだろう
何せギフトだけ授けた者達が気付けばそれぞれハンドメイドしていたので
ある意味ではこれがオリジナルと言える、多分
そしてギフトを手に入れたかと聞かれれば、明確にNO
授けた事は有っても受け取った覚えは一切ない
「お返しに私からも質問である。
その腕章、学園の風紀委員とお見受けするがこんな場所に何用であるか?
点数稼ぎにするには少々ハードな場所である。」
先日も爆破事件やら色々と危険な事が多い落第街
目の前の少女はどうも…やり手と言うか猛者には見えないので気になった
■フィスティア > 「そ、そうなのですか?私はよくわかりません」
タピオカ、なんだか怖いです。怪異でしょうか。
「そうなのですか?その仮面はギフトを受け取った方々がつけるものとばかり思っておりました。」
先ほどもでしたがなんだか悲しそうな動きを少しだけしてやめる動作が少し気になります。
癖か何かなのでしょうか。
にしても、ギフトを貰っていないとすれば何故でしょうか。
信奉者…などでしょうか。
「私は助けられる命を助ける為にここに居ます。
魔法少女さんについての情報収集も出来れば、と思います」
少し怪しい雰囲気もありますし、何か知っているかもしれません。
■ギフタ― > 「流行りに遅れている…私としたことが!」
トレンドの最先端を駆け抜けたいお年頃なのでこれはショックが大きい
「ん?そうでもないであるぞ。
ギフトを持っていない者達もこれをつけていたりするであるからな。
やはりこのシンプルイズベストなスタイルは万民を魅了してしまうのであろう!」
そう思うと割と気分はいい
自分のセンスを褒められれば誰だって嬉しい筈…嬉しいよね?
「助けられる命であるか……ふむ。」
じぃ、と少女を上から下まで観察する
怪しい動き、けれどこれは必要な事
「少女よ、実戦経験等は如何程であるか?
後は人型の生き物を殺傷したご経験は?」
至極当然の様にそんな質問を
■フィスティア > この視線は…隣国の騎士団長様にため息を吐かれた時の事を思い出してしまいます。
そして、それに続く仮面の方の質問に身体の芯に僅かな衝撃が走った気がしました。
固まるほどではありません。ですが、表情が硬くなった気がします。
「実戦経験は…それなりです」
こちらで違反部活の方々を相手にして数度。
それと、先日の海藤さん…片手で数える程度です。
それを正直に口にするのはあまりよくなさそうです。
「人型の生き物を…殺した事は…あります」
極僅かですが、人型ならあります。
…言葉に詰まります。
「人は…ありませんが」
きっと仮面の方が聞きたいのはこれでしょうから。
答えるべきでしょう。小さな声となってしまいましたが…聞こえたでしょうか。
気付けば俯いていました。それに気づいてそっと顔を上げて、仮面を見つめます。
…不気味ですね。見透かされているようです。
■ギフタ― > 「それなり、であるか。」
んーむ、と悩む
はてさて現状のマリアにこの少女がであったらどうなるか
実戦経験はそれなり、という事は武器か異能か魔法か何かで戦えはするらしい
が、次の答えで少女に送る言葉は決まる
「無いであるか、それなら魔法少女を追うのはおすすめしないである。
戦闘そのものに自信があるならいざ知らず、この街で大量殺人を繰り返してまだ捕まってない存在。
其方には少々どころかかなり厳しいものがある。」
身体を横に傾けて、目線を合わせる
「それに、魔法少女は見た目は人の子供である。
そんな相手に確たる実力差が無ければ捕まえるなんて甘い考えは通じんよ。
勿論、其方が並々ならぬ殺意で持てる全てをもって魔法少女を殺したいというのなら話は別であるが!」
■フィスティア > 「そう、ですか…」
仮面の方の仰る事は私の内心を見事に穿つものでした。
やはり、私では死地に赴くだけになってしまうのでしょうか。
「殺す気はありません。彼女の暴走を止められたらと思ったのですが…。
やはり厳しいですよね…」
ここまで足を運んではいます。
ですが、魔法少女さんと相対する覚悟を持っているかと言われると…持っていません。
そこに仮面の方の言葉です。
やはり魔法少女を止めるのは私には無理なのでしょうか。
「ところで…魔法少女さんはギフトでああなったのでしょうか?
もしご存じでしたら教えていただけませんか?」
せめて、風紀委員として何か情報だけでも持ち帰りたいものです。
といっても、見ず知らずの方の情報が皆さんに信頼されるかはわかりませんが。
■ギフタ― > 「止めたい、と言うのは相手が自分と同じほど、もしくは格下である時に使う言葉である。」
恐らくは優しすぎるのだろう
それでいて職務には忠実、俗にいえばとても良い子
こんな良い子が落第街に染まってしまうのかもしれないと思えばまた涙が
「ギフトと言うよりは偶然と努力の結果であるな。
呪いを受け、記憶のに傷をつけられたせいでもう並みの補正ではどうにもならなかったのである。
はっきり言えば、今の魔法少女は以前とは別物の……獣であるかな。」
凶暴な獣、それが一番合致する
どうしてもあれが限界だった、己の身塾を恥じ入るばかり
■フィスティア > 「そう、なのですね。申し訳ございません」
気をつけましょう。
無意識に失礼な事を言っていた自分の無学を恥じるばかりです。
少し頭を下げて謝罪します。
「呪いと傷…ですか?魔法少女さんとお知り合いなのでしょうか?」
補正とはなんのことでしょう。なんだか、少しばかり不審な物言いです。
近くで見て来たような…ずっと見守っていたような。
何か、重大な事を知っているような気がします。
■ギフタ― > 「謝る必要はないのである!
ひたむきな少女の言葉には好感こそあれ悪感情など抱かないのだから!」
気分を害された訳ではないし、これは持論でもある
気にしないで欲しいと何か差し出したくても空になったコップしかない
ゴミを押し付ける訳にもいかないので何もできないのが歯痒い!
「うむ、ウイルス性の呪いに近い現象である。
傷については何と言えばいいか…トラウマで忘れている記憶の一部を無理やり思い出させた、みたいなのが誓いであるな。
知り合いよりももっと親密である。
山のように高く海の様に深い縁で繋がっているのである!
補正、修復、手直し
色々な言い方は有るがどれも似た様な意味
この手で丁寧に作り上げた愛しい我が子の様なもの
と、ここにきてとても大事な事を思い出した
「とまぁ、色々言ったであるが改めて自己紹介がまだだったであるな。
風紀委員の可憐な少女よ、私の名はギフタ―
どうぞお見知りお気をである。」
人間、挨拶と自己紹介の大事さを忘れてはいけない
■フィスティア > 「すみません」
気を遣わせてしまったようです。一言謝っておきます。
また気を遣わせてしまうかもしれませんがこれは癖のようなものです。
「そうなのですね。」
「随分と深い縁……ですね」
「補修…修復…?」
話が進むにつれて不穏な雰囲気が深まっていきます。
我が子のような物、とは一体どういうこと…親御さんはそのようには表現しないでしょうし…
一体何者…
「!そうでした、ご挨拶がまだでした。私は風紀委員会のフィスティアと申します。
ギフターさんですね。」
わたしとしたことが挨拶を忘れるだなんて。
失礼な事をしてしまいました。
しっかり頭を下げて名乗り、頭を上げて仮面を再び視認して―――
「……ギフ…ター…?」
―――ギフト関連…まぁそうではある。
ただ私はギフトを受け取った事なんてないであるな!―――
「……つかぬことを……お伺いしますが……」
名前だけ、そうであってほしいですが。
「もしかして、その」
こんなところでタピオカを飲んでいる人が
「ギフトを配っているのは…」
そんな訳が
「あなた…なのでしょうか?」
ないですから。
冷や汗が頬を伝う感触がしました。
■ギフタ― > 「謝る必要は無いであるぞ!
うむ、深い深い縁である。正直な所ここまで肩入れする必要が有ったのかともとも思っていたりするである。」
ピンチの度に出張るのもなかなか疲れるものがある
言うなれば夜中に緊急で呼び出しを食らうようなもの
愛が無ければできない…これが真実の愛!
「うむ、違いないである。
私こそ怪人ギフタ―、一部では絶大な人気を誇りまた一部では殺意と怨嗟を向けられるアイドルの様なその人である。
もう少し早い段階で気付いていたらサインを進呈していたである。」
と、言ってみてもそれを信じるかは少女次第
最近では似たような格好でギフターを名乗る者も居るらしい
コスプレされる程の人気になるなんて…!と喜びは有るが嘘だとバレた時に彼等がどうなるのかまでは知った事ではない
怪人だってお腹はすくしタピオカジュースも飲む
地域密着型の存在なのだ
■フィスティア > 「…そう、でしたか…」
まさか、ギフトを配って混乱を招いている当人が…まさかこんな方だったとは思いませんでした。
ギフターさんを騙っている人の可能性はありますが…どうにもそうは思えません。
つかみどころのない方ではありますが…そう確信しました。
「ギフターさん…魔法少女さんにあのような行為をやめる様には…お願い出来ないのでしょうか?」
希望は無いように思います。
ですが、一縷の望みというものです。それに、何らかの意図も聞けるかもしれません。
ギフトによって混乱を招いたギフターさんの思考は…一体どうなっているのでしょうか。
■ギフタ― > 「信じるのが早いであるな、少女よ詐欺には気を付けるであるぞ。」
嘘ではないけれどすぐ信じられたらそれはそれで気になってしまう
「可憐な少女の相談は聞き入れたい所であるが、無理であるな。
魔法少女という空想の存在を現実に生み出すのはそれ相応の設定が必要である。
加えて、既にもう私が言った所で止まる様な段階では無いのである。」
以前は敵対者、悪そうな相手等ある程度…本の気持ち程度は判断基準もあり話しも一応できていた
だが今はどうか、もうギフターの言葉ですら届くか怪しいものである
「代わりと言っては何だが少女の聞きたい事にはできる限り答えるつもりである。
お詫び、ではないがそろそろ風紀委員の諸君にも頑張ってもらいたいのでな!」
彼女と言う窓口を通して色々と情報が流れれば、また何か事態が動くかもしれない
そんな予感
■フィスティア > 「ありがとうございます。気を付けます」
詐欺には気をつけましょう…
「設定ですか…?中々…複雑な状態なのですね。」
魔法少女さんはもう正常な精神状態ではなさそうです。
空想の存在、設定、言っても止まらない…
力づくしか、手は残されていないのでしょうか?
「…ありがとうございます。」
なんだか、苦手だった大臣を思い出します。
俯瞰するような、不思議な視線。それと似た感覚がします。
ギフターさんは…何がしたいのでしょう。
ですが、これはチャンスです。
「でしたら…彼女の活動時間帯と、行動範囲について教えていただけますでしょうか。
それと…もしあるのであれば、弱点などについても」
強力な風紀委員の皆さまにお願い出来るかもしれません。
情報を集めて、それが正確であれば確実に補足出来るかもしれません。
そうなれば、早い段階での鎮圧が可能です。
人任せではありますが…私が今できる精一杯は情報収集だけです。
■ギフタ― > 「そう、設定である。
生きとし生ける者全てに付随している設定、生き様、過去。
それらが無ければ人はただの肉の塊である。」
と、言ってはいるが本質は少し別だったり
「今はマリアは眠っているであるな、羽化寸前の蛹みたいな状態である。
明日辺りには目覚めて動き出すであろうか…行動範囲については不明であるが、落第街から早々出る事も無いであろう。」
拠点、と言うより現状の家としている廃墟群
あそこの近くには居座るだろう
落ち着いて休める場所と言うのは中々手放せない
「弱点と言われても困るであるな。
マリアは基本的には少女と同じ人間、頭に銃弾を撃ち込めば即死するであろうし心臓が潰れても同じであるな。」
問題はそれをどう実行するのか
そこについては各々の努力次第である
■フィスティア > 「確かにそうですね。仰る通りです」
ふくみがある様な気はしますが、人間を人間たらしめるのがそれまでの人生や人格…魂とでもいうのでしょうか。
それが無い人間なんて居ないとも思いますが…魔法少女さんはまた何かが違うのでしょうか。
「明日ですか。分かりました。」
風紀委員会の皆さまに信じてもらえるかはわかりませんが、明日、落第街に魔法少女が出現する…
よく考えると信憑性は薄いですが…のちほど一応報告しておきましょう。
「人間と同じ…分りました」
殺し方は…いえ、贅沢は言っていられません。
実際に動くのが私という訳でもないのです。
ですが、これが有益な情報になるかと言うと、かなり微妙ですね…
「では…魔法少女さん…マリアさんは…
何故人を殺すのでしょうか?」
ずっと気になっていた事です。
何事もそうですが、人を殺すのにも理由があります。
復讐、依頼、戦争、職務…趣味という方もいるでしょう。
では、マリアさんは、何故…
■ギフタ― > 「うむ、明日であろうな。
あぁそれと、見た目も変わってるので今までの目撃情報については忘れるである。」
変化の途中だったが、少なくとも髪色から色々と変わっていた
容姿そのものは変わらないが、一見して本人とはわかり辛い
「何故、か。
それは魔法少女には敵が、生き甲斐が必要だからである。」
口元はニタリと笑みを浮かべる
「悪と対峙しそれを打ち破る事が魔法少女としての常。
そう私が設定を与えたからである。
つまるところ私のせいであるな、マリアを恨むというのならこのギフターを恨むといいのである。」
■フィスティア > 「そうなのですね。憶えておきます」
これは有益な情報そうです。しっかり報告しましょう。
「生き甲斐ですか?…人を殺す事が…?」
ギフターさんが不気味な笑みを浮かべます。
…何か、悍ましい雰囲気がします。
「ギフターさんが…与えた…」
多少は予想していました。
マリアさんと親密な間柄であり、肩入れ…設定…
何かマリアさんにしている事は予想していましたが…
「何故…そんな設定を与えたのですか…?
もっと…別のものがあった筈です。それこそ…あの力を本当に正義の為に振るう事だって…」
信じられません。
ギフターさんは…自身の行為の性質を、恐らく自覚されているでしょう。
ですがそれを悪と、とんでもない事とは思っていないかもしれません。
ですから問います。何故、そんなことをしたのか。
■ギフタ― > 「例えば、昆虫採集生きがいと言われたらどう思うである?
美味な肉を大量に食べる事は?格闘技で相手に勝利する事が生きがいではどうか?
傷つけ、他の生き物を害する事が生きがいの人間など山の様に居るであろう?」
それと同じ、そう語る
「何故?
それが一番都合が良かったからである。
何故今日はパンにジャムではなくバターを塗ったのか、それぐらいの差である。」
今朝は何だったか、あぁ確か焼いてそのままだったか
たったそれだけの理由で魔法少女は生まれた
それをどう捉えるかは各々個人で違うだろう
■フィスティア > 「……」
言葉が出ませんでした。
あまりにもひどい話です。
都合がいいから…たまたまそこにジャムがあったから塗ったのと同じとでもいうのでしょうか。
それなら、人間が沢山いて、それを害する事が出来たから…選んだ…
こんなこと考えたくはありませんが…人間の命をジャム以下の扱い…
あまりの発言にめまいがします。
あまりに、あまりにお粗末な理由です。
「…命を奪うのは…ダメです。
ギフターさんには…分らないのですか……?」
痛みすら感じる頭に手を添えてギフターさんに視線を向けます。
「大切な誰かを奪われた人の悲しみを…理不尽に命を奪われる人の気持ちが…
分からないのですか…?」
分からないのでしょうか。分からないのでしょう。
「どうして…」
頭痛は引きません。
めまいも悪化して、立っていられずにその場に座り込んで問い続けます。
答えは出ません。
■ギフタ― > 「動物畜生は良くて人はダメ、集団で生きる上で必要なルールである以外にそれをダメと呼ぶ理由などあるまいて。」
法律でそう決まっている
そうでなければ平穏な集団生活等機能せず待っているのは血と暴力の獣らしい生活
「大切な誰かを奪われた、失った、悲しい、辛い。
その気持ちは痛い程分かるである。
だが、私はそんなものどうでもいいのである。
私にも目的があり、理由がある。その為にマリアと言う存在が必要だった。
ただそれだけである。」
それが必要だったから実行した
言ってみればただこれだけ
「理解も共感も欲しいとは思わないである。
散った命には冥福を祈るであるが、私はこの騒乱で起きた事を何一つ後悔していないである。
その結果として私を悪と皆が呼ぶのなら、私は正規の大悪党を名乗らせてもらうのである!」
■フィスティア > 頭痛がじわじわと強くなります。
何を言っているのかさっぱりわかりません。
いえ、聞こえてはいます。言葉の意味は分かるのです。
ただ、心が理解を拒んでいます。
「……」
気持ちは理解出来るそうです。規則として禁止されている事も分かるようです。
ですが、それ以上にギフターさんにも理由があった。目的が大切だった。魔法少女マリアさんが必要だった。
言っている事は一つも理解出来ません。分かりたくもありません。
ですが、一つだけわかった事があります。
「ギフターさん…」
痛む頭とめまいをこらえながら立ち上がり…細剣を抜きます。
「任意同行を…願います。」
■フィスティア > 「御同行、いただけますね?」
■フィスティア > 絞り出したような声でした。
弓の騎士さん二人と、槍の騎士さん二人、そして片手剣と盾の騎士さんを一人呼び出します。
そして剣を向けて、私はギフターさんを睨んでいました。
かなり、頭に血が上っていたんだと思います。
ギフターさんの言葉はそれぐらい、信じられない言葉でした。
あり得ない言葉でした。