2024/09/21 のログ
ご案内:「『数ある事務所』」にDr.イーリスさんが現れました。
■Dr.イーリス > 今日も今日とてイーリスは『数ある事務所』の地下ラボにいる。
ラボで、《ミケ三型試作機》ミケちゃんとキメラ型メカのキメちゃんがうろうろしている。
「じゃーん! 出来ました! ミケちゃんをワープさせるスーパーマシン! キャットワープキャッスル一号!」
ラボにドンと置かれているのは直径一メートル程、高さ五十センチ程の猫耳を生やしたメルヘンチックなお城。
「このお城の中にミケちゃんが入れば様々な怪電波がミケちゃんをワープさせてくれます! では早速、ミケちゃん!」
ミケちゃん「にゃあ~!」
ミケちゃんは逃げ出した。
■Dr.イーリス > 「ま、待ってください、ミケちゃん! キメちゃん、ミケちゃんを捕まえるのです!」
キメちゃんにそっぽを向かれる。
「き、キメちゃん……。そ、そんな……。じ、《ジャンク・アーミー》、出動です!」
量産型人型マシン《ジャンク・アーミー》が三体稼働して、頑張ってミケちゃん捕まえた。
■Dr.イーリス > ミケちゃん「にゃう……」
《ジャンク・アーミー》に捕まり観念するミケちゃん。なんか可哀想……。
「ではミケちゃんをキャットワープキャッスル一号に入れて、三メートルぐらい先にある実験台上部に移動地点を設定してワープ開始!」
《ジャンク・アーミー》により、ミケちゃんがキャットワープキャッスル一号に放り込まれる。
イーリスは、キャットワープキャッスル一号のスイッチをぽちっと押した。
すると怪電波がイーリスを襲う。
「あわあわわわわわわ!!」
イーリスはその場に倒れてしまった。
■ミケちゃん > キャットワープキャッスル一号から出てくるミケちゃん。
「にゃあああぁ! にゃあああああぁぁ!! にゃああにゃああぁ!(ええええぇぇ! 私、Dr.イーリス! ミケちゃんになってしまいました!)」
(ど、ど、ど、どういう事でしょう。ミケちゃんをワープさせようとしたら、私がミケちゃんになってます……! 声もねこのものです!)
倒れている自分の姿を見る。
(幸い、ミケちゃんは私の体内コンピューターと同期しています。いえ、全然幸いではないですね……ミケちゃんと同期しているから、私はミケちゃんになっているのでしょう……。よもや私の意思がミケちゃんにワープする装置になろうとは……。ともかく、同期しているので、そのまま私の意識を元の体に戻してしまえばいいのです)
そもそもイーリスの意識だけがミケちゃんにあるようで、感情や知識、記憶といったものは全部本体にあるようだ。感情や知識など、必要になれば本体からミケちゃんに転送されているという事である。
という事でイーリスは元の体に帰る事にした。
■ミケちゃん > (か、帰れません……もとに体に……)
イーリスとメカは主従関係がはっきりしていた。
イーリスの体内コンピューターが、イーリス制メカの制御を司るマザーコンピューターのような役割をしているのだ。
つまり、イーリスの意思で制御下にある全てのメカを動かせるが、逆にメカ側はイーリスの意思を無視した干渉はできない。
今のイーリスはミケちゃんである。
ミケちゃんは、イーリスを動かす権限を持たない。
イーリス側を動かせば安易にミケちゃんに入ったイーリスの意識を本体に戻せるが、ミケちゃんにはそれが出来ない。
(う、嘘でしょう!?)
イーリスの感情や知識が本体から逐次ミケちゃんに転送されているのは、イーリスの電子化した自我が必要に応じて意識へと必要な情報を送っているという事なのだろう。
■ミケちゃん > (キャットワープキャッスル一号をもう一度使って、ミケちゃんの中にある私の意思を再びワープさせて元の体に戻せばいいのです!)
それでは、キャットワープキャッスル一号を起動させ……れない。
(キャットワープキャッスル一号の中にミケちゃんが入らないと起動しませんし、スイッチは外壁にあります。ミケちゃんでは起動させられないではないですか……!)
ど、どうやって戻ろう……。
そんな事を考えていると、キメちゃんがこちらを睨んでいた。
キメちゃん(狼頭)「ぐるるるるるるるっ!!」
■ミケちゃん > なんと、キメちゃんが追いかけてくる。
「にゃあああああああああぁぁあ!!(どうしてえええぇ!?)」
とにかく、ミケちゃんの脚で全力で逃げる。
(キメちゃんは、『数ある事務所』を守るガーディアン……。もしや、ミケちゃんに別の意思が入り込んだ事にキメちゃんが反応して、私を捕まえようとしています!?)
ラボに置かれている装置と装置の合間を通り、全力疾走で逃亡。
■ミケちゃん > ミケちゃんの体でなんとかエレベーターに乗り、凄く頑張ってエレベーターのスイッチを押して動かし、地上階へ。
「にゃううぅ……。にゃぅ……。(なんとかキメちゃんから逃げ切りましたが、しばらくキメちゃんが守る『数ある事務所』に帰れないです……。うぅ……)」
ミケちゃんとなったイーリスはコミカルな涙目になりながら、しぶしぶ落第街の路地裏を歩き出したのだった。
ご案内:「『数ある事務所』」からDr.イーリスさんが去りました。
ご案内:「落第街路地裏【わんにゃん騒動日記】」にミケちゃんさんが現れました。
ご案内:「落第街路地裏【わんにゃん騒動日記】」にしげさんが現れました。
■ミケちゃん > 「にゃううぅぅ……。にゃううぅ……。(人間に戻りたいです……。私、Dr.イーリスです……)」
直前のソロルにて、イーリスは《ミケ三型試作機》猫型ロボットのミケちゃんになった。
落第街の路地裏をとぼとぼと歩いている。
先程、実験の失敗でイーリスの意思がミケちゃんに移動してしまったのだ。
「にゃうぅ……。にゃあああぁ……。(元の体に戻りたいです……。にゃんちゃんの鳴き声しか出せないから、私がイーリスである事を誰にも伝えられないです……)」
不良A「くそっ……。《ネオ・フェイルド・スチューデント》の連中め……。よくも俺達のシマを……」
不良B「なんだぁ、この三毛猫? 俺達は超機嫌悪いんだがぁ? この三毛猫をばらばらにしてストレス解消といこうぜ」
「にゃああああああぁぁぁ!!!(にゃんでえええぇぇ!?)」
全力疾走のミケちゃん
不良A「待てコラァ!!!」
ミケちゃんイーリス、不良達から必死に逃げる。
■しげ > もっふもふの銀色の毛並みの子狼は落第街の路地裏をなぁんも考えなしで歩いていた。
この姿になったのは何か原因があって?いや、動物の姿になって路地裏探索がしたかっただけですね。
今まで犬とか狼とかがあったけど 今回は何故かもっふもふの子狼になってしまっていた。
首輪は毛におおわれて傍から見て見えにくいものになり 汚れていないから違和感しかない。
「ばうばう」(よしもんだいなし)
耳がピッと立った、喧騒が向こうからやってくる。
猫のようなものがこちらに向かって逃げてくるのと猫に恨みでもあるのか分からない不良数人が見えた。
「わっふ」
四肢をきちんと地面につけて不良目掛けて衝撃波を伴う咆哮を放つ!
■しげ > 「BAU BAU!!!」(うるしゃい!!)
■ミケちゃん > 「にゃああぁ! にゃあああぁ!(だ、だれか助けてください! 誰かあぁ!!)(涙)」
不良に追いかけられているミケちゃん。
落第街は、にゃんちゃんになって歩いていても悪い人に追いかけられる場所だそうだ。
「にゃあああぁぁぁ!(ある意味研究になりますけど、こんな野良猫体験したいわけではないです!! にゃああぁ!!)」
ミケちゃん、首輪はついているので飼い猫である事は分かりやすくはあるが。
「にゃああああにゃあ!(もふもふの子狼さん! せ、背に腹はかえられません。子狼さんの方に走るしかないです!)」
何か知らないけど、目が合ったらストレス解消のサンドバッグになれそうなんです! あんまりです! 無法地帯すぎます!
そのもふもふ子狼さん。
なんと咆哮を放つと衝撃波となり、不良達を吹き飛ばした。
不良達「ぐわあああああぁぁぁ!!」
不良A「な、なななんだ、あの狼!」
不良B「た、ただの狼じゃねぇ……!」
不良C「に、逃げるぞ……」
吹き飛ばされた不良達はすたこらさっさと退散していった。
「にゃあぅ……。(た、助かりました)」
子狼さんが物凄い衝撃波を吐いて助けてくださった。
ミケちゃんは、子狼さんに歩み寄っていき丁寧にお座り。
「にゃああ、にゃああ。(助けてくださりありがとうございました)」
ぺこりと頭をさげる。
「にゃあああにゃああ。(私はDr.イーリス。今はねこちゃんですが、元々は人間です。訳あってねこちゃんになってしまいました……)」
猫との言葉が通じるか分からないけど、自己紹介。
ちなみに、ミケちゃん、というよりイーリス側は狼の言葉がわからない。
■しげ > 弱きものを守らねばならぬ。虐げられていたりは猶更 悪は滅びてよし。
落第街では見目麗しいものは誘拐されたり猫質にされたりとあるのか。
不良を咆哮による衝撃波で吹き飛ばし地面に落下してから逃げていく様を
ふ、たわいもない、とばかりに見送っていたが、その姿が見えなくなれば尻尾を振り。
「わふ わふわふ わっふわふ(ふ、たわいもない。で あなただれ)」
猫語分からない、猫になったことが皆無だからね。
今まで犬と狼は経験済みだから何となくわかる。猫はまだ分からない。
子狼は頭を下げるネコさんを眺めてから 地面をがりがりと爪で引っ掻き始め筆談を試みようとするようだった。
『もじ よめるなら ひつだんでよろしく』
『ただのねこじゃないよね?』
文字が書ける子狼は 文字が何故かすべてひらがなだったけど。
■ミケちゃん > 「にゃあああ。(うぅ。狼さんの言葉が分からないです……)」
ミケちゃん側の言葉が通じているかすら不明。
子狼さんは爪を使って地面に何か書き始めていた。
「にゃあああぁぁ!!(子狼さん、どこで飼われているのか、あるいは野生なのか分からないですが救世主です!)」
子狼さん、首輪が毛で埋もれてよく見えない。
ミケちゃんも爪をつかって地面に書き始める。
「にゃあぁあぁ」
『@@@ よめます たすかりました わたし ひとです』
ちなみに最初の@@@は試し書きである。
『あなたは かしこい おおかみさん ですか?』
■しげ > 「ばうばう(みよ)」
子狼は地面に首を垂れるように地面を見たまま爪でガリガリと書いていた。
モフモフ具合が本日最高潮なので掻き分けないと首輪は見えないです。
三毛猫の方と文字を見て首を傾げ尻尾を大きく揺らす。
え?人!???猫ですね今、と何度も文字と猫を見た。
「ばうばうばぅ」
『ひとというねこははじめてだ。ひとのせいしんのままねこにはいったのかそれとも』
『われは ふだんはひとになっているおおかみだ。ときどきけものになってさんぽしている』
■ミケちゃん > 「にゃああぁ。(子狼さんも人間さん!)』
ミケちゃん、ぱぁっと明るい表情になる。
『そうです そうです ひとのいしきが このねこにはいって もとにもどれなくて こまってます』
こくこくと頷くミケちゃん。
『あなたも ひとなのですね へんしんのいのうを つかわれているのですか?』
ミケちゃんはきょとんと小首を捻った。
■しげ > 「わふ(人なのかーそっかー)」
しげは耳を立たせていたが少しへたりとした。
警戒心は落第街なので全く持っていないと危険すぎる。
時々辺りを探る様に耳を立たせたり視線を向けるのは狼のような仕草だった。
『もとにもどれない?? ええ? げんいんは?そうなるまえにおもいあたることは?』
戻れない なんてこった!!
『ひとというか ダークエルフなんだけど。へんしんのまじゅつかな。つかえるんだよ』
魔法を使うための媒体が不要な種族だから何の制限もない。
しげより深刻な事になっているミケちゃんは果たして戻れるのか?
少し戻れるように手助けを一緒に考えよう。手助けになるのかなただ…。
■ミケちゃん > 「にゃああぁ!?(まさかの正体ダークエルフさん!?)」
驚いている猫。
『おもいあたること すごくあります このねこにかかわる じっけんをして わたしのいしき ねこにうつりました そうちの せっけいが まずかったです』
コミカルな感じで泣くにゃんちゃん。
『ダークエルフさんが まじゅつにより おおかみさんに なっていたのですね いほうじんでしたか がくえんに かよわれているのですか?』
ミケちゃんは小首を傾げた。
『じつは このねこも わたしが つくった ねこがたろぼっと だったりします』
■しげ > 「わっふ?わふ(どこかで会ったかな?いまいちおぼえてない)」
おんや。耳がピッと立ってしまった子狼。
実験って繊細な実験をしていてトラブルでこうなったのか。
ここにいる事つまり 確かエルピス氏と面識はあるが事務所の構造を思い出して。
色々と複雑な建物構造だったなと思い起こしていたが。そんな事よりも。
『だーくえるふっていうか 我 しげ というんだが。がくえんにかよい げんごがくをせんこうしている。
にほんごけんていのべんきょうでこころがおれかけている、たすけてくれ』
ろぼっとぅ!??見た目猫やん。
『…ろぼっと。ろぼっとなのかー。いまふとおもったんだが、
きみのもとのからだはもんだいないのか、それとねこのいしきはべつにあったはず、
そのみけちゃんのいしきはどこにいったんだ?』
■ミケちゃん > 「にゃああぁぁ。(そういえば、なんとなく見覚えがある子狼さんのような……)」
どこで会ったかな……。
なんとなく見覚えあるような……。でもこんなにももふもふな子狼さん、そうそう忘れる事ないような……。
ミケちゃんはちょうど『数ある事務所』の方向から来ていた。
『しげさん しげたかさんですか!? わたし どくたー いーりすです そうめん いっしょに たべました』
もしや納涼祭で出会った重高さんなのかなと思い、希望に満ちた瞳で首を傾げる。
『にほんご けんていの おべんきょう…… そ、それはたしないこころがぼろぼろになります…… おべんきょうしなければいけない まいにちから かいほう されたいですよね……』
ミケちゃん、いやイーリスは色んなメカを開発してるのに、学園の勉強は大嫌いだった。
『わたしの もとのからだは ラボで横になっていますが べつだんもんだいありません ねこの いしきに ついては いちじてきに シャットダウンしただけですね わたしが このねこから でていけば ミケちゃん えっとこのねこちゃんですね ミケちゃんの いしきは もとにもどります』
■しげ > 「わふ(どこだったかなぁ)」
何処であった?猫では初めてです。今までの動物経歴はわんこ1回、狼2回。
氷柱割りの時はわんこだった。そのほかは狼で動いていた。納涼祭の時は…銀髪だったのではと思う。
『はい。そうです、しげたかです。どくたーいーりすさんっていうとえるぴすさんのおくさんときく、
あのときのいーりすさんでしたか おせわになりました』
納涼祭だったらダークエルフの姿じゃない、銀髪黒瞳の時だったはず。
つい最近ダークエルフに戻ったのでそれ前は人の姿だった。頷いて肯定を示そう。
『にほんごじたいしゅうとくがこんなんときいている。かずのかぞえかたがじごくだ。
べんきょうをしてしかくをとってみらいがあんたいにすごせるようにいまはたえるひびだしかたない』
今を耐え忍び未来で人生を謳歌したい。勉強は嫌いではない言語取得が辛いだけで。
『からだがぶじであればひとつのもんだいはくりあ。で、そのねこからでるためにはだったな。
でていくのはぶつりてきがよいのか、どうかだな
どうすればでていくのだろうな…こうでんあつしょっくかそれとも』
機械に詳しくないから高電圧を魔法で再現して当ててショックを与えて落とすか、もしくは、と考え始める子狼。
■ミケちゃん > 「にゃああぁぁ。(見覚えあるようでないような……)」
氷柱割りの時は違う姿なのでわからないのである。
『そうです えるぴすさんの……つまです。こちらこそ おせわになりました』
まだ籍を入れていないので恋人という方が現状正しいけど、重高さんが奥さん思っているので、そのまま奥さんという事にしてしまう。
その方が外堀を埋められてエルピスさんとの式を挙げるのを早くできるかもしれない。
『ほかのくにのげんごに くらべて むずかしいというのが いっぱんてきかもしれませんね うぅ…… おべんきょうをしておいたほうが しょうらいは あんていしますね」
現実をつきつけられた気分である。
イーリスは自分の興味を持った事の研究や探求は大好きだけど、お勉強が嫌い。
そして学業の成績は悪い。
『わたしのいしきをねこにうつしたそうちを しらべることができれば げんいんがわかりそうです ただ わたしがおいたごえいが いまわたしにきばをむいているのが やっかいです』
がくん、と肩を落とす。
ねこちゃんになって敵に回ってしまっているのが、事務所のセキュリティを高めているキメラ型メカのキメちゃんなのであった。
■しげ > 「わっふわっふ(氷割のときは犬だったから覚えてない いえない)」
氷柱割の時の記憶 正直ない。覚えていないから仕方がない。
『つまだった!!えるぴすさんしんこんさんだった けっこんいわいおくらなきゃ』
比較的記憶がある納涼祭の時の二人の親密さ、初々しさを勘違いして夫婦なのではと勘違いした。
そして新婚さんと否定されなかったからその認識でいきそうである。外堀は絶賛して埋めましょう。
『たしかにほんごはつうさんはっせんじかんかかるそうです。10ねんかかるけいさんになるのですがぜつぼうです。
いまをたえしのべばしょうらいはばらいろのみらいがまっているとおもえば、
たえしのいでひびのがくせいせいかつをたのしむよいんさえうまれます。』
理想はさておき現実はとてもシビア。
学ぶことは好きだがまだまだ足りないのは言語学で言語検定の合格率。
学業の成績はいい方だが足を引っ張っているのは 日本語学。
『じむしょにせんにゅうか?ごえいはたおさねばならぬときはたおすがいいだろう。
やっかいなのはいたしかたがない、てきたいしてしまったとはいえごえいからすればじっせんのしけんができるのだからな』
存分に護衛に対する実戦による実験ができるではないかとにやりとする子狼だった。
事務所のセキュリティを試すのもいい機会ではないかとよろしくない事を吹き込むしげだった。
■ミケちゃん > 「にゃああぁ。(多分、会った事はないのでしょう)』
姿が違うかったので、そういった結論に。
『ありがとうございます わたし えるぴすさんの ものです』
ミケちゃん、ちょっと照れたようににやける。
『にほんごというげんごです まなぶことが おおくはありますからね まなびおえても わからないことばが おおくあるものです しょうらいのために がんばってください』
子狼さんがひらがなで書いているのと、ミケちゃん(イーリス)は慣れていない爪で地面に字を書いてたのでひらがなが中心だったけど、日本語習得中の方となるとひらがなで書いていて正解だったかもしれない。
『そうですね……じむしょにせんにゅう いえ すこしまってください』
ふと、何かを思い出すように。
『わたしをねこにした そうちの せーふてぃきのうで そうちをきどうしてから いっていじかん けいかしても だれもなにもそうさしなかったばあい さどうちゅうの しょりが りせっとされてしまいます それにより わたしは もとの にんげんに もどれるかもしれません』
つまり、一定時間経てば猫化が解除される可能性だ
『じむしょに せんにゅうするにしても じかんまでは まったほうがいいと おもいます』
■しげ > 『いやそこは えるぴすのつまです、てむねをはりましょう』
ものじゃない 所有物じゃない 妻と名乗った方がよい。
後できたら 左手の薬指に結婚指輪を嵌めましょう 悪い虫は寄り付かない。
しげはしげなりに妙に具体的な助言をミケちゃんに与えていきたい。
『さいしゅうもくひょうはN2ですががんばりますね、ちゃんすはねんにかいですのでええ。』
子狼は地面にひらがなで書いていたが魔力を用いてそろそろ試してみようと思うことがあった。
ミケちゃん頭の片隅にごそごそと物音がした後 口は動かさないが声が聞こえる念話を試み始める。
『うん、まってる。…念話魔法を試しているんだが聞こえるか?』
『であれば、ここで大人しく待てばいいことになるな。で、その時間はいつまでなんだ?』
念話魔法は頭の中で相互会話するようなものなので割と難しい魔法だが
一方的に送るだけなら造作もなかったので生活魔法の応用を今試していた。
■ミケちゃん > 『そうですね ありがとうございます えるぴすさんの つまです でもわたし えるぴすさんの ものでもありますよ』
いつか、本当に妻として寄り添えたらいいな、と願って。
それはそれとして、エルピスさんと寄りそう恋人として胸を張ろう。
『おうえん していますね』
突然、脳裏に声が聞こえてくる。
(わわ!? び、びっくりしました。重高さん、念話魔法まで使えるのですね!)
(とてもよく聞こえます。装置のセーフティ機能、いつリセットするよう設定していたでしょうか)
イーリス側は念話を使えない。重高さんの念話を返そうと、頑張って念じているようであった。
空を仰ぎつつ思い出そうとする。
数秒で、重高さんに視線を戻した。
(あと一時間後ぐらいだったような気がしますね。この猫ちゃん、ミケちゃんは不良さんに絡まれたら危ないので、それまでご一緒してくだされば助かります)
念話を頑張って返しているつもりだった。
ミケちゃんが何かに集中している様子が見て取れるだおる。
■しげ > 『そうですか、また日を改めて結婚祝いを持ってきますね。』
勘違いしたまま彼女の事はエルピス・シズメ氏の奥方だと認識した。
結婚祝いは何がよいか後でそれなりに調べてから送るつもりだ。
『感謝します、一方的に送るのであれば言葉に魔力を纏わせて贈るだけなので出来るようです。
言霊という東洋魔術が使えれば比較的すぐに習得できると思いますがちょっとコツがいるのでええ。』
よかった 一方的ならばミケさんの頭に通じているようだ。
念話の使い方は一寸習得するのにコツがいるので無理はしない様に気遣いたい。
遠くを見ていたミケちゃんが戻ってきたようだった。
『むむ、なんか…あともうすこしのようだ。後半が霧のように霞んでて聞こえないが、
暫く一緒にいる様にしようか。』
念話みたいなのがミケちゃんから来ているような。
受信アンテナみたいなのが今一なのか所々繋がっていないが、それがなくとも暫くは一緒にいるようにしたい。
子狼はその場にお座りをするように地べたに尻を付いた。完全待機状態の犬のようであった。