2024/10/09 のログ
ご案内:「劇場跡地」にシャンティさんが現れました。
■シャンティ > 「しろ、やぎさん、から……」
決して大きな声ではない。静かに染み入るような歌声が響く
眼の前には廃墟。もはや跡形もない、ナニカの夢の跡。
「……ふふ。仕方、が……ない、とは……なら、ない……けれ、どぉ……」
此処にはもう誰も居ない
此処にはもう何もない
「あっち、は……ふふ……答え、を……見た、らし、い……しぃ……
もう、一人……は……どう、なる……の、かし、ら……ねぇ?」
くすくす、と笑う
笑いもまた、小さく響き渡るのみ
誰も聞くものは居ない
■シャンティ > 「……私、も……どう、なる……の、かし、ら……ね、ぇ」
あの演劇以来、ナニかが変わった、ともいえる
ナニも変わっていない、ともいえる
もしかすれば、すべての終りを迎えるかと思ったが……今のところ、それはなさそうだ
「……それ、は……それ、で……」
どう、なのだろうか
自分は今、何を求めているのだろうか
「……もぅ……アレ、の……せい、ねぇ……
ほん、と……」
小さく、息をつく
最近、余計なことを考えるようになった気がする
■シャンティ > 「……はぁ……」
小さな、小さなため息が漏れる
「……いま、は……眼の前、の……こと……ね」
もう少し、先まで取っておこうと思っていた
けれど、そうもいかなくなった
演劇をやるからには、避けられなかった
ーーやらなくてもよかったのでは?
そう語りかける自分もいるが、それは美しくない
「ま、ぁ……先、は……そこ、に……賭け、ま、しょう……ね」
ひょっとすれば、ひょっとすることもある
終焉が待っているかも知れない
「それ、は……いい、かも……ね。」
薄く、笑う
「じゃ、あ……今度、こそ……さよ、う……なら。
あの、日々……もう、戻ら、ない……あの、とき……
私、は……また……行く、わ」
瓦礫に声を掛けた。
応えるものは何もない。
「……」
女は、無言で消えていった。
ご案内:「劇場跡地」からシャンティさんが去りました。