2024/10/19 のログ
ご案内:「落第街大通り」にさんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」にナナさんが現れました。
> 「う~~む、流石にそろそろギフト騒動も沈静化してきた……かは分からんけど、襲撃も結構少なくなったなぁ。」

そんな呟きを漏らしながら、赤髪に赤い隻眼、右目に眼帯を付けた少年がブラブラと大通りを歩く。
その腰には、相変わらず細い鎖が巻かれて全く抜けない仕様の四刀を提げており、多少なり目立つか。

少し前に、ギフト持ちから【悪竜】として付け狙われていた事もあったが最近はやや落ち着いてきた。
それでも、散発的な襲撃はあるしそれとは”別の問題”も浮上してきている。

なので、最近は居候先の事務所にもあまり帰宅せず単独で街のあちこちを独り飛び回っているのだが。

「ぬ~~…そろそろ事務所にまた顔を出さないと、流石に心配掛けちまうかもな…定期的に連絡はしてんだけど。」

やっぱり顔を見せた方が安心感とか違うだろうし、一度そろそろ戻るかどうか悩み時だ。

ナナ >  
「おっ。」

少し遠くに見える見慣れた赤い色
欲見れば腰には刀が四本、間違いないと駆け寄る

「な~にしてんのっ、と!」

ここ暫く帰っても来ていない後輩居候の頭を叩きにかかる
少し痛くても、少しは心配していた分の思いやりを手に込めて

事実、久しぶりに顔を合わせる事になった

> 「ぬっ、この声と気配と足音は聞き覚えがあ――痛ってぇよ!?」

振り返ろうとした矢先、後頭部を叩かれて思わず前につんのめりつつ。
彼女としては大分手加減しているのは分かるが、不意打ちも込みで中々痛い。
憮然とそちらを隻眼で見遣れば、矢張りというか…知己にこんな事をするのは彼女くらいしか居ない。

「うっす、やっぱりナナか。ちぃと久しぶり?最近事務所あんまし帰ってねぇしなぁ。」

ちゃんと飯食ってるか?と、相変わらずの調子である。済まないとは思うがこちらにも少々事情がある。
以前と違いがあるとすれば、【魔法少女】に右目を潰されて眼帯をしているくらい。
それ以外は、ナナがよく知っている赤毛の少年のままであろうか。

ナナ >  
「声と気配は友かく足音は…ちょっと引くわぁ。」

しっかり入った手に満足しつつ、若干引いてしまう
足音の聞き分けなんて数と大きさ位でしょ、なんて

「何してたのよ赫、あんたが居ないと食事のレベルがぐっと下がるんだけど?
作り置きもすぐ無くなるし、重高ちゃんが居なかったらやばかったんだから。」

食べれてないわ!と返す
右目の眼帯については、まぁ今更触れる事は無い
自分と違って取れたり生えたりしないのだから

「それで、探しものとかは見つかったの?
仮面の奴等は少し大人しくなってきてるけど、それでも最近変な喧嘩師とか妙な子供とか色々変な噂多いし。

危ないったらないわよこの街。」

> 「いや、歩幅とか歩き方…あと靴音のリズムってのは人それぞれだろ?そのくらいの聞き分けは別に難しくねぇと思うけど。」

え?何で引いてんの…?とむしろ赤毛の少年の方が何故か困惑顔である。
少年にとっては自然と身に付けた”聞き分け”の仕方の一つらしい。

「俺は事務所の給仕係じゃねーっての!むしろオマエさんとかも料理の一つくらい覚えろよなぁ。」

呆れたように口にしつつも、ナナって食い専だしな…と、諦めの気持ちもあったり。
聞き覚えのある名前に、「あれ?知り合いだっけ?俺も面識あるけど…」と、首を傾げる。
多分、その時は少年は既に不在がちだったのでタイミングの問題もあろうが。

「あーーそれが全然。まだ今すぐにやべぇって訳じゃねぇけどさ。ただダラダラ過ごしてても解決しねーし。」

まぁ、自業自得でもあるので正直あまり言いたくは無いのだけれども。
ナナはそういうのはあまり根掘り葉掘りは聞いてこないので、まぁそこは適当に誤魔化そうかと考えつつ。

「…しっかし、喧嘩師に妙な子供ねぇ?あと、最近…何だっけ?「はです」?という半グレ組織みたいなのもちらほら名前を聞くけどよ。」

名前が合ってるかは知らない。あくまでたまーに小耳に挟んだ程度なので。

ナナ >  
「うわぁ……」

うわぁ…と思ったまま顔に出る
普段そんな事考えてるのか、と思ったり

「給仕係じゃなくても毎日ちゃんと料理してていきなりい無くなられると困るっての!」

作るより食べる方が得意なのと
無理に苦手な事に手を出すと余計な用事が増えると確信している

ナナが包丁を握る日はまだ遠い

「なら一回帰ってきたらいいじゃない。
貸す手なら幾らでも有るんだし、あんた1人で解決しないなら何人かで事に当たればいのよ。」

深く理由は聞かないが、聞かないなりに手伝わせろとはっきり伝える
ある程度時間をかけて1人で解決しないならそれ以上は時間の無駄だと

「あ~覇伝洲…ね、うん。」

既にかかわりがある上にがっつり揉めた相手でもある
まぁ、態々言いはしないけれどもここでその名前が出てくるかと少し驚いたり

> 「引くんじゃねーよ!!何でも屋してると自然と身に付くんだよこういうの!!俺の育ての爺さんも得意だったし!」

言い訳、ではなく事実なので何ともはや。そもそも後ろ盾が無い商売だ。個人であれこれするのもだが…
少しでも生き延びる為ならこれくらいの技能なんて嫌でも身に付く…筈!!

「それに、こういうのでギフト持ちからの不意打ちとか追跡に気付いた事もあるし、馬鹿に出来ねぇんだぞ…。
ってか、レシピくらいはちゃんと残しておいたっての!誰も読んでねぇんかよ!!」

嘘だろオイ…と、天を仰いで大袈裟に顔を片手で抑えて溜息の図。ナナはともかくエルピスとかしっかりしてそうなのに。

「お前さんの言う事はもっともだけど、割と自業自得な事だしなぁ…何かほいほいと頼るのも違うだろ。」

それより、ギフターの旦那の件とか、あとコイツの追手?の件とか問題は他に幾らでもあるだろう。
少年のスタンスは、自分の事は独りでこなして知人友人の件は出来る限り協力する、というものらしい。

「何だ、ナナも知ってるのかよ。まぁ、俺は直接関わった事はねぇけど…。」

そもそも、一回の何でも屋が曲がりなりにも組織と揉めても不利だしこっちに得が何一つ無い。
ただ、ナナの言う言葉には小さく吐息を零してから、分かった分かったと苦笑いで降参のポーズ。

「わーったよ。この後にオマエさんと一緒に事務所に戻る。詫びに何か美味いモンでも作る。それでいいだろ?」

ナナ >  
「いやいや、引くでしょそんなの。
その足音は~なんて言われたら大体の女の子は引くわよ。」

言い訳を聞かされてもまぁ、引いてしまうのは変わらなかった

「レシピってね、ちゃんと読んでも上手くいかない物は上手くいかないのよ。
あのイーリスでさえ駄目だったんだから私は諦めたわ。」

そしてデリバリーや即席料理が増える結果になった
何事も上手くいかないときは何もいかないのだ

「居候の分際で何が頼るのは違うよ。
私なんて最近はお風呂貯めといてもらうのもミケとかイーリス達に外から頼ってるんだから。

どうせ一緒に暮らした仲なんだし変な遠慮なんて忘れる事ね。」

息もつけない程追い詰められているなんて訳でも無い

変に遠慮されて死に際の猫みたいにふらっとい無くなられる方が嫌なのだ

「まぁ、偶々?

何よ今日は素直じゃない、まぁ良いわ。
それならあれ作ってよロールキャベツ、ちょっと涼しくなってきたから暖かいの食べたいのよね。」

以前自分でやったらゆで過ぎたミンチが内包されたキャベツになった

ちゃんとしたのが食べたいのだ、きちんと料理と言えるレベルの物が

> 「ちくしょう、女心って難しいなぁオイ!!」

俺には到底理解しきれない深淵…それが女心。
こっちの言い分にも引かれたままなのは納得いかない。
と、いうか俺より肉体性能も感覚も超人的なナナに引かれるのって…。

「…あのなぁ。俺は居候でずっと事務所に居る保証はねーし、世話になりっぱなしになるつもりもないの。
だから、俺が居なくなっても料理とか事務所の誰か覚えられるようにレシピとかコツコツ残してんだよ。」

望みが有りそうなのは…せいぜいエルピスくらいか。ぶっちゃけ他二人にはもう諦めの気持ちです。

「居候だからこそだっての…あと、オマエさんのソレは全く自慢にもなんねぇよ馬鹿。」

そんくらい一人でやれよ、と溜息。生活力ほぼ0じゃないのかこの娘は…。
ただ、このままダンマリなんて無理そうなので、はぁ、と頭を掻きつつ。

「簡単に言えば俺の肉体…つぅか種族?存在?がじわじわ人間からドラゴンに近づいてる。
多分、あの黒い竜の心臓食ったせいだと思うけど、多分一種の呪いみたいなもんと推測してる。」

トドメを刺したのはナナだけど、一番”恨まれていた”のは自分なのだろう。
だからこその死後の”呪い”…しかも異世界のドラゴン。解決法が中々見つからない。

「はぁ?俺は何時でも素直だっての。嘘とか苦手だしな!
で、ロールキャベツ?構わんけど冷蔵庫に今食材とか残ってんのか?無いなら買い出しもついでにしたいんだが。」

俺は独り暮らしの学生か主夫か何かか…と、いう気分にもなるが、まぁいいか。
料理は何となく必要に応じて覚えた感じだけど、息抜きにもなるし。

ナナ >  
「そっか…赫に女心なんて早かったか…なんかごめんね?」

生まれた感情は哀れみ
まだまだおこちゃまだもんね?とでも言いたげな優しい目をしている

「居候なら偶には帰ってきなさいっての、別にご飯作ってくれたらプラマイゼロなのよ。
なんかあれね…お婆ちゃんとかお母さんみたいな事言うのね。」

自慢にならないと言われても心の距離が近付いて壁がなくなったと言ってほしい

「変に壁作って遠巻きに眺めてるよりマシよマシ。

…やっぱ心臓なんて食べるべきじゃなかったわね。
心臓以外殆ど食べた私が元気なのに、貧乏くじね。」

止めを刺して心臓以外の殆どを食べ、適当に死体を売り払ったのに今も元気満々

あのドラゴンを見つけた時に顔に大きな傷が有ったがあれで余程嫌われていたのか…呪われる程なんて、とは思ったり

「ま、馬鹿正直なのはそうよね。
冷蔵庫は……多分冷凍食品以外ないと思った方が良いわ。
食材の買い出し含めてやるわよ。」

あるかもしれないなんて甘えは無い
だってあれば凡そ食べきっている筈だし

「それにしても呪いねぇ、けど赫はドラゴン嫌なの?
制御出来たら色々便利よドラゴンの身体って。」

爪先を鋭くして見せる
これだけで適当なナイフよりは色々切れて便利な品物な訳で

> (この美少女め…!!)

と、内心で憤るが美少女なのは認めてる辺りが素直である。
まぁ、少年が女心に疎いのは今更として。
その優しい目がイラっとしたので遠慮なく軽く頭にチョップを落としておきたい。落としました。

「いや、そう言われてもな…まぁ、育ての親も割と放任主義だったし、色々自力で何とかするしかなかったんだよ。」

だからこそ、ダラダラしてる知人友人にはお小言も言いたくなる。同じ事務所で暮らしているなら尚更だ。
とはいえ、あまり口うるさく言うのも性分ではないので、あくまで軽くだ。

「へいへい、そういうもんかもな――貧乏くじどころか余計なオマケ付きな気分だぜ。」

体内に竜の魔力炉心が出来たので、課題であった魔力不足も解決はした。その代償が中々に重いが。
ドラゴンにじわじわ近づくのが悪いとは言い切れないが…種族的にも【悪竜】になったら笑えない。

「まぁ、解呪の専門家とか得意な奴は探せばゴロゴロ居そうだけど、こっちじゃなくて異世界の呪いだからなぁ。」

なので、予想以上に難航しているのが現状。進行は非常にゆっくりなのが唯一の救いだ。
お陰で、まだまだ人間の範疇である…たまーに己の意思に反して肉体の一部が竜化したりするが。

「…まぁ、だろうとは思ったよ。じゃあ帰るついでに買い出しもしとくか。
…いやぁ、俺は別に人間のままで生きて死にてーし。ドラゴンになりたいとか思わねぇなぁ。」

【悪竜】はただの自称込みの通り名でしかないが、自分の存在そのものがドラゴンに変換されるのは勘弁だ。
そもそも――…

制御しきれる保証も自信もねぇから嫌なんだよ。」

不確かな力には頼りたくないのもある。鋭いナイフ状に変化したナナの爪を眺めつつ肩を竦めて。

ナナ >  
「あ、暴力反対!」

チョップされて出たのがそんな言葉
暴力にはいつだって拳で抵抗するが、今日はまぁ見逃す

「ばっかねぇ、それなら私だってここ3年くらいはモルモット生活だったけどしっかり事務所の暮らしに順応したわよ。
要は慣れよ慣れ!」

性根の部分が関わったりもするが、割と最初から遠慮がないナナにとってはかなり窮屈に過ごしている様にも見えてしまう

折角なのだから思うまま気の向くままに過ごせばいいのに、と思うのはただのお節介でもある

「異世界の呪いねぇ、どっかに呪いの何でも屋なんて居たりすればいいのに。

ドラゴンその物に成れとは言わないわよ、別に。」

人間のまま生きて死にたい、と言われればそんなものかと視線をずらす

自分の爪を見て、少し自嘲気味に笑う

「本体を殺せたんだしそんなのの呪いなんかに負ける訳無いじゃない。
死んだ後にねちねち五月蠅い残留思念如きに負ける程雑魚じゃないでしょあんた。」

> 「お前が言うな、と言いたくなる台詞をどうもありがとさん。」

どうせ痛みなんて全然無いだろうし、拳で対抗されたら俺の拳が圧し折れるわ!!
見逃すって事はつまり二度目は無いと言う事で次からチョップとは別のツッコミを考えなければならない…。

「お前さんは適応力というか順応性が高いからいいよなぁ…。」

と、呆れと感心半々で言うが、この少年も割と順応性は高い方である。
ただ、彼女との明確な違いは少年は遠慮や妥協を知っていて、折り合いの付け方もある程度心得ている事だ。
この辺りは、それこそ個人の気質や育ってきた環境もあるのでどちらが良いとは言えない。

「そりゃなりたくねぇから解呪の方法探してんだもんよ。
――お、何か意外と俺を高く買ってくれてんじゃないの。」

彼女の自嘲気味な笑顔には気付いてはいるが、敢えてそこは指摘をせずケラケラと軽く笑う。
初対面の共闘の時に比べたら、それなりに信頼関係も構築されている、というかお互い気安くはなった証左か。

ナナ >  
「暴力は使うけど適度に反対はするのよ。」

何事も拳で解決するのが手っ取り早いとは思いつつも反対も偶にする
そういう都合のいい存在で居たい

「アレよね、悩んでどうにかなること以外はあんまり悩まないし考えないだけよ。」

常に考え無しと言う訳ではない
けど考えてもどうしようもない事は深く考えない

その場の流れに乗ればだいたいどうにかなったりする

「一応2人でドラゴン殺しだし?
信用もそれなりにはしてるわよ。じゃなかったら事務所に帰って来いなんて言わないし。

それを言うなら呪いの話しもここで初耳なのは信用少ないわよねぇ私。」

> 「都合が良すぎる解釈だ…!!まぁ、ナナらしいけど。」

ちょっとその拳で解決パターンが多過ぎるのを何とかして欲しいが、それがナナだから仕方ない。
まぁ、自分の生き方というか姿勢は自由奔放な猫みたいな彼女からすれば、確かに”窮屈”そうに見えるかも。

「――まぁ、それはそれでいいと思うぜ?悩んでドツボに嵌ってもアレだしな。」

考え無しではない。むしろ実はあれこれきちんと考えているのがナナだと思っている。
ただ、無駄にそっちに思考や労力を割くよりさっさと行動するべき、という感じなのだろう。

「まぁ、二人で【竜殺し】ではあるよなぁ。」

そこは小さく笑って頷く。今の少年は【悪竜】だが、その実績は二人で分け合ったものだ。

「――信用してねぇ訳じゃねぇよ。そこはマジで断言する。
ただ、信用してるからこそ余計な思考とか増やさせたくねーんだよ個人的に。」

自由気ままなコイツには、俺の事情なんて気にもせずそのままでいて欲しい。
…なんて、こっ恥ずかしいから口にはしないけども。

ナナ >  
「自分が一番自分に優しくしてあげなくてどうするのよ。」

らしいと言われれば褒められているかは怪しいが、まぁそう受け取っておく

「今のあんたみたいにね?
素直に料理を頑張るから手伝って、位言えばいいのよ。」

そしたら手伝うんだから、なんて

「そういうのを無駄な遠慮って言うのよ。
大体、私は私でやる事にあんたを巻き込む気なのにそっちがそんなのでどうするのよ。

そんなこと考える前に一回相談、ホウレンソウが大事だってよく言うじゃない。

…あ、ロールキャベツにはほうれん草は無しで、絶対会わない筈だから。」

> 「いやぁ、『自分に甘い奴なんてさっさと死ぬ』みたいな感じで、文字通り体に叩き込まれで育ったのもあるしなぁ。」

実際、その言葉の是非は兎も角、それで何とか生き延びてきた事は間違いない。
自分に妥協をするのが悪いとは言わないが、なまじ自分の力量が分かってるから気を抜くとそこで死ぬ
そんな思いが常にある為か、少年はこんなノリでありながら案外と自分には厳しい。

「――つぅか、手伝いも何も食器並べてくれりゃいいって。
どうせ料理そのものは手伝い無理だろ。
買い出しの荷物持ちの手伝いとかは素直に有難くは思うけどよ。」

「…いや、巻き込むにしても簡単な事情くらいは言おうな?
ぶっつけ本番で対応できるほど俺は強くねーんだぞ?
それこそ報・連・相をしっかりしてくれ??」

その言葉はカウンターになるんだぜナナ…。
あと、ほうれん草は無しらしい。まぁ別にいいけど。

ナナ >  
「甘い訳じゃなくて優しいの。
でも偶には甘さだってないと辛いだけの人生で面白くないじゃない。」

それで生きてきたのだから、お互いその辺りは変わらないだろう
それでもこうして他愛ない話ができる辺りは…まぁ愛称は悪くない筈

「女の子に荷物持ちさせるとか男としてどうな訳?
まぁ良いけど。

ん?私の事追っかけてる研究所叩き潰すって話…前しなかったっけ?
まぁ良いわ。そういうわけだからしっかり鍛えててよね。」

そう言えばしていなかったかも…?なんて思ったので今話しておく
これで後から聞いてないは通用しない

過去を顧みず未来に向けて対策ができる最高の一手だ

> 「ぬーん…まぁ、ナナの言う事も分かるし、その方が人生エンジョイ出来る、ってのも分かりはするんだけどなぁ。」

叩き込まれた教えというか性分がどうにも抜け切らない。
この辺りは、多分今は話しても平行線だろう…とはいえ。

(ナナみたいに自由奔放、っつぅのは無理だけどもうちょい気楽には行けるといいけどな。)

そこまで思い詰めたり、常に気を張り詰めてぐったりしたりもしていないけれど。
割と自分自身の問題は自分だけで処理してしまおうとする悪癖は確かにある。

「ロールキャベツ作ってやるんだからそのくらい大目に見ろよ、あちこち走り回ったからヘトヘトなんだよこれでも。

…いやいや、研究所?から追われてるのは知ってるけど、叩き潰すのは初耳な気が…えぇ、ガチで?」

いや、聞くまでもなくナナはガチな事しかこういう時は言わないからな…と、ゲンナリ顔。
鍛えても何も、呪いの解除とか頻度は減ったがギフト持ちの襲撃とか色々あるんだけど。
まぁ、毎日簡単なトレーニングとかは地味にやってるので体が鈍っている事は無いかもだが。

「――ちなみに、俺は身分証も無いし、風紀から指名手配されてる身だから表側には行けないぞー。
叩き潰すにしても、俺自身はあっちに行くならリスクでかすぎるからな。」

研究所が落第街…こっち側にあるならまだしも。多分そうではなさそうだし。

ナナ >  
「分かるなら後は試してみたらいいのよ。
やってみて合わなければやめればいいだけだしね。」

物は試しとは偉大な言葉だと思う
何でも試してみるのは悪くない、食わず嫌いは良くないのだ

一部のものを除いて

「ちょっと、疲れててもちゃんとしたの作ってよね?

そうだったかしら?
ま、研究所は叩き潰して関わった奴も皆殺しにするのが今の目標だから。
殺しはともかく研究所を潰す所位は手伝ってよね。」

嘘も誤魔化しもしない
私利私欲の為に復讐をする

純粋で真っ直ぐに徹底的にやる

「そんな事言ったら私だって学生証なんてないもの。
向こうだって表に言えない事た~くさん抱えてるんだから、最後は暴力と暴力のぶつかり合いよ。」

パン、と手のひらに拳を当てる
叩けば埃がわんさか出る場所を叩くだけ、ただそれだけだと

具体的なプランが無いのはまだ計画を練ってる段階なのと…
たとえ具体的なプランが無かろうがやる事は変わらない
その二点が理由

> 「いきなり試せって言われても困るけどなぁ、アドリブは料理以外はそんな得意じゃねーんだわ。」

楽に楽に考えたい…楽に流されてそこを突かれて死んだら?
どうにもいかんな…と、思ったのか頭を振って気を取り直す。
少年にとって、楽だったり甘さは死に繋がるという刷り込みでもあるようだ。
甘さと優しさは違うのだけど、彼自身はそこの境界がいまいち分かっていない。

「お前なぁ、作る側を少しは労えよ…まぁ、いいけどさ。
…うわぁ、まぁ皆殺しは俺はパスだけど、叩き潰すのはまぁ協力は出来るか…。」

暴力と暴力のぶつかり合い。ナナの態度的に話し合いで穏便に、とう段階はもう”通り過ぎてる”のだろう。
いや、最初からそんなものはおそらく無かったように思える。やれやれ。

(まぁ皆殺しは別としても研究所を潰すくらいは手伝うかぁ。)

とはいえ、そのぶつかり合いで自分がどの程度戦力になるかは分からないが。
彼女の決意を感じ取れば、肩を竦めつつも了承して。

「あぁ、でも一つだけ、不抜は破らないからな?そこだけはよろしく。」

どうやら、あくまで刀は抜く気は無いらしい。ここまで徹底してるとある意味で立派かもしれない。

ナナ >  
「料理でアドリブなんてできる方が驚きよね、私はレシピ通りすらあれなのに。」

深くは言わない、アレなのだ

「作ってってお願いはするけど作る以上はちゃんとしたのを求めるわよ私。
だからこうして買い出し手伝ってるんじゃない。手伝いという名の労いよ労い!」

一応労っているつもりではいる
あとはまぁ、事務所にただいまと言うまではまたどこかに行ったりしないか、なんて思っても居たり

「破らないのなんて分かってるわよ、そもそもあんたがそれ抜いてるの見た事ないし。
いざとなっていきなり抜かれる方がびっくりするわよ。」

刀を抜かなくても十分とは考えている
抜くとどうなるのかも分からないので、抜けと強要する気も無い

不抜の状態を考慮して、手伝えと言っている

> 「うーん、最初はレシピも本も無かったから手探りで料理始めて、そっから色々と独学交じりで覚えたからなぁ。」

基礎すらまともに出来ない所からコツコツ始めて、今ではアレンジもそこそこ出来るようになった。
まぁ、こういうのは試行錯誤と経験というか場数だろう。何事もそういうものだ。

「…新手の面倒な客かよ…へいへい、そういう事にしておいてやるよ。」

立ち話もなんなので、一先ず歩き出しつつ材料が揃いそうな市場へとついでに寄り道。
勿論、冷蔵庫の中身がほぼ無さそうだと見越したうえでの食材の買い出しの為だ。
少なくとも、きちんと今回はナナと一緒に事務所に帰るつもりではあるらしい。

「まぁ、俺なりの誓いというか拘りみたいなもんだし。
――ま、それが問題ねぇなら出来る範囲で協力するさ。」

少なくとも、抜刀するなら時と場合を選ぶ必要がある――彼女には悪いが。
おいそれと抜けない剣術を叩き込まれたからこそ、抜くべき時は――例え死ぬ間際でも見極めるつもり。

ナナ >  
「センスの問題かしらねぇ、肉とかには詳しい筈なんだけどなぁ。」

生き物のパーツの掛け合わせは上手くいっても料理となると途端に上手くいかない
ホワイトシチューを作ろうとして牛乳を煮込んだのは伊達ではないのだ

「だから強制はしないっての。
手伝ってくれるなら好きな様に手伝ってくれたらいいんだから、邪魔するとかじゃない限り手は多い方が良いもの。」

市場で探すのはお肉と玉ねぎ、後はキャベツ
これさえあれば何とかなるとしっかり吟味

鼻は良いのでその辺りは食材選びで役に立てる

「これとかなんか新鮮な気がする!」

と、そんな感じに買い物を続ける
荷物は幾らでも持てるので少し多めに、今日はロールキャベツでパーティーらしい

> 「…ま、その分アレだ。買い出しとかそっちを手伝ってくれりゃいいよ。俺が事務所に居る時に限るけどな。」

今後もちょくちょく事務所を空けるだろう。少なくとも”呪い”の解除に目途が立つまでは。
とはいえ、事務所の面々を見捨てる訳でも忘れる訳でもないし、それに――…

「…ま、出来る限り今度から事務所に帰る回数は増やすからよ。それならまぁいいだろ?」

手伝いに関しては、まぁナナに比べたら分かり易いくらい気強力な手札があまり無い。
あるとしたら未だにハッキリしない少年の魔術と、不抜の状態で振るう独特の剣術くらい。
…異能?あ、ハイ。それは一切役に立たないので最初からカウントしてません。

ともあれ、市場で材料の吟味はナナにも協力して貰おう。
目で見るだけなら自分でも何とかなるが、鼻が良い彼女のフォローがあると確実だ。
何せ落第街なので、不良食材ややべー食材を掴ませられる可能性も普通にある。

「…ってか、思ったより買う流れになりそうだがどんだけ食いたいんだよナナ…。」

ロールキャベツでパーティでもするつもりなのかコイツは、とか思いつつ。
ともあれ、割とどっさり食料を買い込んで両手に紙袋を下げつつ。
彼女にも幾らか食材の詰まった袋を持って貰いながら。

「よっし、こんなもんだろ流石に。んじゃ事務所帰ろうぜ。」

と、ナナに声を掛けて二人で事務所に戻るだろう。


ちなみに、ロールキャベツはそれなりに気合を入れたので美味しかった…筈。

ご案内:「落第街大通り」からナナさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」からさんが去りました。