2025/09/21 のログ
ご案内:「落第街大通り」に都姫うずめさんが現れました。
都姫うずめ > 落第街は、公式には存在しないことになっている。
なっているけれど、学園には落第街に対応するためのチームが存在している。
それってどういうことなんだろうか?

件の落第街の大通りを闊歩していても、今は誰もうずめを敵対視したりしない。
それどころか挨拶されるぐらいだ。

『おう、うさぎの姉ちゃん! また音楽対決で負けてたな!
 元気出せよ! あとで俺の店に来いよ。
 あのレオナルド・ダ・ヴィンチが使ったっていうアンプを仕入れたんだ。』

「その時代にエレキギターないでしょ」

『おい、うさぎの! そのギターもいいけど別のを使ってみろよ!
 こいつはあの音楽家、ジョン・レノンが使ったっていう本物の4ネックベースだ』

「ジョンレノンってあの世ではゲキヤバベーシストに転向したの?
 悪いけど”メイヘム”はこの前メンテナンスしたから元気だよ」

みんなが怯える落第街の人たちは、わたしにとっては別に…なんでもない。
さりとて、わたし自身は真面目に学校で授業を受けているし勉強もしている。
なんだか不思議なものだ。
ごみごみした通りの一角…東洋風のスパイスが香る屋台を覗く。
一度客が落ち着いたのだろう。空席がちょっとだけあったから、容赦なく座る。

「叉焼飯とミネラルウォーターで」
奥に声を掛ける。 威勢の良い音を立ててチャーシューを
たたっ斬ってる店主が、小さく首肯した。 

都姫うずめ > 60秒数える前に、でんと音を立てて丼が目の前に置かれた。
スライスされたチャーシューがずらりと載り、横には青菜。
実にシンプルだ。 手を合わせて深く頭を垂れてから、
お箸で丼をかきこむ。


以前、この店主に「煮卵とかつけないんですか?」と聞いたことがある。
その時店主が顔をしかめて『それは俺の地方の”叉焼飯”ではない』と答えたのだ。

それを思い出す。 
煮卵があるかないかで地方が変わり、”俺たちの料理”でなくなってしまうのだ。
じゃあ落第街になにがあれば…あるいは学園から何がなくなれば、
学園はこの落第街を”ある”と判断するようになるのだろう。

追加すべき”煮卵”はなんなんだろうか?

考えながらご飯を食べているうちに、丼はあっという間に空になった。

するりと立ち上がり、お金を置く。 端数のお釣りは次回のために預けておく。
ここでは素早く食べて席を空けるのがマナーだ。そういう場所なのだ。

「ごちそうさま。」
店の奥に声を掛ける。 先ほどと寸分たがわぬ動きでチャーシューを切る
店主が、わずかに首肯したのが見えた。 屋台を後にし、大通りを歩く。

ご案内:「落第街大通り」にアーヴァリティさんが現れました。
アーヴァリティ > 「ごちそうさまでしたっ」

随分とこの島にも慣れてきた。
何といってももう1年いるからね。
力の扱いにも慣れて、落第街にもたまに来るようになってきた。
それでも全然危険な場所なんだけど、ここでしか食べられないグルメがあったりするからたまに来ちゃうんだよね。

今日は叉焼飯を食べてたんだけど、さっき来た子も同じのを頼んだみたい。
分かってるね~!それにしても、凄い格好してるなあ。
何人かから話しかけられてたし、ここらでは有名な人なのかも。
見た年齢もあんまり離れてなさそうだし、話しかけてみようかな。

「こんにちは~~!キミも落第街グルメ楽しみにきたの?」

ちょっと空いた距離を小走りで詰めて、横から話しかけてみる。
お友達になれるかな?

都姫うずめ > この辺には美術館もあるらしい。
もちろん美術”館”などという規模ではないだろうし、
収蔵されているものも、きっとレプリカではあるだろう。
でも、覗いてみたくはある…。
そんなことを考えながら歩いていると、声をかけられる。
あまり聞いた覚えのない声の方を見やる。

「はい、こんにちは。
 うーん、そうだね…だいたいそう。」

見たところ学生さんぐらいの年齢だ。
とっても明るくて素敵な子だけれど、ここを訪れて大丈夫なんだろうか。
とりあえず道路の端を指差す。 往来の邪魔…ならまだいいけれど、
暴れ車両やなにやらにはねられたら大変なことになっちゃうし。

「わたしはうずめって言うんだ。 この辺の…。
 うーん、この辺には用事があって、ちょくちょく来てる。」
まずはきちんとご挨拶。頭を下げるとうさぎの耳が揺れた。