2024/07/07 のログ
狭間在処 > ちゃっかり青年が倒れた時に空に退避していた三本足の鴉…『ヤタ』が再び青年の右肩に留まる。

カァ!と、一声鳴いたかと思えば青年のこめかみを連打で突いてきた…止めろ、頭痛に響く。
おそらく、”さっさと引き上げろご主人!”とでも言いたいのだろうが、こっちは今すぐには動けない。

(…証拠隠滅まできっちりしておいてこの体たらく…締まらないな全く)

スラムの塒まで戻るのに、どの程度歩けば良かっただろうか…と、ざっと頭で計算するが。
…結果、かなりの距離を歩かなければいけない事実に当たり付き、若干うんざり顔になった。

とはいえ、青年は単独行動なのでこういう時にヘルプが頼めそうな仲間も何も居ない。
まぁ、頑張って歩いて引き返すしかないという現実が待っている訳だ。

狭間在処 > しかし、【紅き屍骸】の件は青年の塒があるスラムにまで波及してきているようだ。
青年自身は、一度しか例の怪異…の一部には遭遇していないが、また遭遇する可能性もあるだろうか。

(…特級怪異に紛い物が真っ向から単独で勝てる訳が無いが。)

おそらく強力な個体、ないし群体タイプの分身もきっと既に活動しているだろう。
既に討伐された個体も居るだろうが、本命や中枢とも言える個体はおそらくまだ健在。

『…被害も考えれば、表だ裏だと気にしている場合でもないだろうな。』

ご丁寧に、こちらの独り言まで律義に拾って音声に出すヤタをじろりと横目に見る。
自分も、一応はスラムの住人の一人だ。少なくとも手の届く範囲はまぁ…何とかしたい気持ちはある。

(実際の処、もう既に事態は大きく動いているのかもしれないな。)

一時期、表側を”見学”しに行っていた青年なので、まだ今の最新の情報が分からない。

狭間在処 > さて、少し回復してきた…気はするだけだが、帰るとしよう。
重たい体を鞭打って立ち上がらせる。何とも情けない姿だ。

(…欠陥だらけなのは承知だがもう少しマシな肉体にして欲しかったな)

心の中でぼやきながら、三本足の鴉と共に青年はややフラついた足取りで立ち去るのだった。

ご案内:「違反部活群/違反組織群」から狭間在処さんが去りました。