2024/07/30 のログ
エルピス・シズメ > 「げほっ、こほっ、こほっ……」

 水を飲んでいた所でイーリスの言葉が耳に入る。
 盛大に咽た。そしてすごく恥ずかしい。

 周囲が気にしていない様なので、悶えそうな羞恥はしっかり隠す。

「そうだね。"そういう事になっているお義姉ちゃん。"
 学園での身分が欲しいって言ってたから手伝ったんだけど、途中でそう言いだして……」

「とりあえず、身分の作り方は色々あるって話。異邦人や稀人の保護だったり、義理の関係だったり。」 

「僕もイーリスもナナちゃんはほっとけない性分だから、好きなだけ甘えて良いよ。」
「勿論、気負わずに他の拠点を作っても良いし、行先を無理に伝える必要もない。」

 話題が逸れかけたので、伝えたい部分だけ要約して軌道修正。
 ナナが気負わないように、自由意志を尊重する姿勢を強く見せた。
 
「話せなくはないけど、ちょっと長くなっちゃうのが難点かな。」
「でもそうだね、僕のことを簡単に話すと……」

「『落第街で便利屋稼業をしていた人間』の記憶と経験を継いで、その成り行きで落第街で活動をしている学生。」
「だから表の顔もあるし、裏の顔もある。……細かく話すと大分違うんだけど、一般的にはこう見られていると思う。」

エルピス・シズメ >  

「で、僕の方からは……時間も時間だし、疲れていると思うから今度ゆっくり聞かせてほしいな。」
「大分話し込んだしね……イーリスはどう?」

 時計を見る。
 イーリスに疑問や質問が無ければエルピスは今度で良い。との意向を見せた。

Dr.イーリス > 「あまり治安が良いとは言えない地域ではありますからね。お褒めいただきありがとうございます。サイバーセキュリティ方面は、引き続き万全にしておきますね」

とは言えナナさんの追っ手は、研究所の人々。
おそらく向こうもサイバー技術に関して凄腕であると予想できるから、中々油断できない。

「私の体については、機械化した方が何かと便利だから改造したという事になりますね」

そして、予想外な事に体の年齢が止まってしまったのだった。それはともかく、悲惨な事情など全くなく、便利なので自分の体を改造するという中々マッドサイエンティストな一面があるイーリスだった。

「いくらでも甘えてくださいね。改めて、ナナさんの事を歓迎します」

目を細めて、微笑んでみせた。

咳き込むエルピスさんに微笑んでみせる。

「夏みかんのムース、とても美味しいです。ふふ」

ムースを美味しく食べている。
そうしている間に時間が過ぎていく。

「そうですね、もう良い時間です。お聞きしたい事は、ナナさんと出会った時に聞いていたりはしますね。今度、ゆっくりお話したくも思います」

ナナ > 「エルピスだって可愛い顔なんだから着たら似合うと思うけどなぁ。」

そう、ナナはナナでエルピスの事を男だと思っていなかった
趣味として可愛すぎるのは苦手なのかな、ぐらいに思っている

「甘えはするけど少しは役に立つよ?
荒事には多少慣れてるし、こんな体だからどこかに紛れて来いって言われても簡単だし。」

逃げる時も行先くらいは伝えるつもり
それが許される状況でさえあれば…

「記憶と経験?
それに便利だからって…」

妙な言い方に引っかかる
が、言われて時計を見れば確かに良い時間ではある

ムースを食べて、今日はここまで

「明日からもいくらでも機会は有るし、その辺りは色々聞かせてもらう事にするわ。
私の話しも含めてね。」

エルピス・シズメ >  
「うう……」

 ナナの何気ない一言に声が弱まる。
 気を取り直してイーリスやナナの会話を聞き、ある程度の区切りがついた所で立ち上がる。

「それなら、色々とお願いすることもあるかも。僕だけじゃできないことは多いからね。」

 協力の意は素直に受け取る。
 (ナナちゃんも、根っこは優しいのかも。)
 (少なくとも、見た目以上にしっかりしてる……気がする。)

 口頭で今度ゆっくり話す約束を取り付けた後、立ち上がる。

「僕は先に倉庫の整理と、寝具の準備をしてくるよ。
 ナナちゃんやイーリスが何処で寝るにしても、必要だし。」

(本当は僕がソファーで寝るのがいちばんだと思うんだけど……)
(イーリスと相談かな……)

 "譲らなさそうな気もする"なんてことを思いながら、一足先に2階へと上がって行った。

ナナ > 「うん、色々任せてよ。」

そう、色々と…
エルピス、イーリスがやり辛そうな事も自分なら特に迷う事はない
2人の人となりは少し話したくらいだけれど割と理解はできたつもりだ

「私も借りる部屋の掃除とかしよっかな。
ゆっくり寝れる場所が有ればそれでいいんだけど。」

2階に上がるのを見送り、イーリスの方へと視線を向ける
その後は寝床を整え、久しぶりにゆっくりと眠れることだろう

ご案内:「数ある事務所」からエルピス・シズメさんが去りました。
Dr.イーリス > 「そうですよね。エルピスさん、凄く可愛らしくなります」

ナナさんにこくこく頷いている。
イーリスも最初はエルピスさんが男性だと気づいてなかったという。

「ありがとうございます、ナナさん。何か頼んだり、とかはあるかもしれません」

ムースを食べ終えたイーリスも立ち上がり。階に上がるエルピスを見送り、イーリスもナナさんに視線を向ける。

「それではお掃除、整理などを始めてしまいましょう。ちょうど、昨日造ったお掃除メカを試したいと思っていたところです。お部屋案内しますね。今はメカなどが多くて、恐縮ではありますが」

そうして、イーリスはナナさんを客室に案内した。
客室には様々なメカが置かれている状態だった。

ナナ > 「ね、似合うと思うんだけどなぁ。
何でも頼んでよ。まぁそのメカ君が居たら私はいらなさそうだけど。」

空飛ぶ力強いロボがついているのだ、護衛としてはかなり頼もしいだろう

「お掃除メカ?
……それって普通の?」

思い出すのは先程聞いた謎のずるサイコロ7号の事
出目が7を出せる不思議な目かという事だがそんな感じで変なお掃除ロボではないのかと思ってしまう

客室に通され、まずはここは倉庫か工房なのかと思えるほど色々なメカが転がっているのに驚く

「これ、いきなりビーム撃ってくる様なのはまぎれてないよね?」

Dr.イーリス > 似合う、という言葉にこくこくと頷いている。

「メカはメカで万能とも言えないところはありますね。よくぞ聞いてくださいました。なんと、吸引力が抜群の優れものお掃除メカです。調整を間違えれば机や椅子、絨毯なども吸い込んでしまう凄まじい吸引力なので、お部屋も綺麗になる事間違いなしです!」

胸を張って、どやっとした表情をする。

そうしてご案内したお部屋にはベッドはあるものの、メカだらけ。

「よくぞ聞いてくださいました(二回目)。なんと、この像のメカ」

再度、どや顔。
像、それは二宮金次郎似の像であった。ただし、背負っているのは薪ではなく籠である。

「このメカ、《二宮二号》というのですが、なんとビームがでます! 鼻から!」

そして、掃除機メカを手に持ち。

「これが先程言っていた掃除メカですね。ぽちっ」

スイッチを押すと、きゅいいいいいいいいいいんと、掃除メカが起動し、
そして、
《二宮二号》を吸い込んだ。

ナナ > 「吸引力が抜群って、それはやりすぎじゃないの?」

机まで吸い込む掃除機は聞いた事がない
それは家電ではなく兵器に近いのでは

「………」

なぜ鼻からビームを出したのか
なぜビームが出るようなものがそこらに転がっているのか
言いたい事は色々ある
有るのだがそれを言語化する前に件の鼻ビーム象が掃除機の中に消えていった

「えっと…それ掃除気だよね?動かせる破砕機とかじゃないよね?掃除するんだよね?」

思わずそんな事を口にしてしまう

Dr.イーリス > 「お掃除メカなら、色んなものを吸い込めるようにした方が、多分、汎用性あがります」

そして鼻からビームの《二宮二号》を吸い込んで、イーリスも目が点になっていた。

「そ、掃除機……のつもり……ですよ? 調整、間違えてしまいましたね。強さを『神より強』から『中』あたりに調整すれば、良い感じに吸い込んでくれますね」

『神より強』から『中』に調整。
《二宮二号》は吸い込まれたまま、掃除を始める。一応普通に使えている。

「今はメカが多く置いてますが、さすがに勝手にビームが出るものはありませんのでご安心ください」

ナナ > 「吸い込みすぎて無くし物が増えそうだけど?
え、なんて?神より強?そんな強さ表示ある?」

普通弱、中、強なのではないのか
神より強は何を想定した強さなのだろう

加えて、一応像を吸い込んだのに平気な顔で掃除機として使えるのもどうなのだろう
そういう異能なのかなと深く考えない事にした

「言っとくけど、火でも弾でも電気でも出てきたら危ないものはないんだよね?」

起動させるのは怖いので安全そうなものを端に寄せる等して手伝う

Dr.イーリス > 「う、うっかり、吸い込み過ぎない調整にしないといけませんね。あ、あれです、大は小を兼ねる……と言いますから、『神より強』があれば、あまりごみが吸い込まない、という悩みから完全に解消されるわけです」

二宮金次郎似の像をも吸い込むのだから、ごみをあまり吸い込まないという悩みがなくなる。
とても快適に吸い込める事だろう。

「どんなものを吸い込んでも詰まらない優れものですよ」

《二宮二号》を吸い込んでも、その掃除機は動き続ける。

「勝手にそういったものが出るメカはないですね。特に危険そうなものは今日中に移動させておきます。そこのタル型のメカを端に寄せられるでしょうか。上部に刺さっているおじさんのぬいぐるみは絶対に抜かないようにしてくださいね」

手伝ってくれているナナさんに、そうお願いしてみる。
高さ一メートル程のタル。その上部におじさんのぬいぐるみ。黒秘儀危機一髪のような印象のメカだが、おじさんはぬいぐるみ。

ナナ > 「ゴミどころか下手したら人間まで吸い込まない?
家電のお店で売ってたら確実にクレーム来るよ。」

掃除しようとしたらおばあちゃんが吸い込まれた!とか言われそう
何せ二宮金次郎像が吸い込まれたのだから

「寧ろ像が入った時くらいは詰まってほしかったなぁ…私が消えたら掃除機の仲間で探してね。
勝手にって事は操作間違ったら…まぁいいや、おじさんは絶対抜かない様にする。」

タルとそれに刺さったおじさん
像を掃除機で吸い込んでうっかりですます彼女が絶対にというのだから細心の注意をもって樽を寄せておく
気になって抜いてしまったら爆発でもしかねない、好奇心で触るにはリスクが高すぎる

「ふぅ、こんなもんかな。
危険物さえ避けてベッドが有れば私には天国だね。」

ある程度片付けが終われば満足気に部屋を見回す

Dr.イーリス > 「さ、殺人兵器になってしまいますね……!? しかし、家電店で売られているよりも、もっと凄いお掃除メカを目指しましたからね。家電店の掃除機は吸引力をアピールするではありませんか。吸引力なら、負けません!」

掃除メカのアピールポイントを自信満々に語る発明家。

「ナナさんが吸い込まれたら……。危険です……。吸引力を上げるのが必ずしも良いとは限らないのですね。お掃除メカも改造が必要なようです」

ナナさんが吸い込まれる光景に、イーリスは青ざめていた。

「無事に、タルに刺さったおじさんのぬいぐるみが抜かれなくてよかったです……。もしおじさんのぬいぐるみが抜かれた場合は……いえ、よしましょう」

がくがく震えた後に安堵していた。
いつのまにかにメカニカル・サイキッカーが訪れて、いくつか危険なメカを持ち運んだりもしていて。

「お疲れ様でした。今日できる範囲で、お掃除も大方終わりましたね。今日中には無理ですが、少しずつメカも移動させますね」

ナナ > 「負けませんけど勝ちすぎもなぁ、ある程度の便利さでお願いします博士。」

間違っても吸い込まれたりしないぐらいの強さを切に願う

「え、なにがあったの?おじさん抜いてたらどうなってたの?
と言うかそんな危険物私に任せてたの!?」

震え、安堵する姿を見ればこちらが震えそうである
トラブルがあった場合を想像してそんなに怯える物を人に運ばせるなんて何を考えているのかとお怒りである
このたるだけは近いうちに部屋から撤去してもらう事を強く決めた

「危険物が無いなら別にこれ位で大丈夫なんだけどねぇ。ここまでの話しでだいぶ危険な物もあるみたいだからなるべく急ぎでお願いね。」

Dr.イーリス > 「お任せください。便利なものを造ってこそ、博士(Dr)ですからね。それはそれとして、家電店に負けない物を造ります」

自慢げにそう口にして胸を張った。

「……おじさんが抜かれる事無く、何事もなくてよかったですよ。ご、ごめんなさい、おじさんさえ抜かなければ危険がないものなので任せてしまいました。おじさんさえ抜かなければ……」

お怒りのナナさんにイーリスは慌てて謝罪し、目を逸らした。

「承りました。明日、明後日には別の場所に移動させておきますね。では私は、移動させた危険なメカの片づけなどをしてきますね。ナナさん、お疲れでしょうから……ゆっくりおやすみなさい」

ナナさんは研究所から逃げて、落第街まで訪れた。
疲れている事だろう……。

ナナ > 「おじさんが抜かれたらどうなのか言ってみない?多分怒らないからさ?ね?」

いったい何が起こるのか、とても気になる
けれど確かめようがないので今は置いておく

「うん、悪いけどそうさせてもらおうかな…そろそろ限界…」

欠伸を漏らし、ベッドへと向かう
倒れこむ前にドレスを脱ぎ捨て、裸のまま横になる
緊張の糸が切れたせいか、すぐに眠りについてしまい小さな寝息が聞こえる

Dr.イーリス > 「そ、それは……ですね……。よ、世の中、聞かない方が良い事もあって、ですね……」

問い詰めるナナさんに、少し汗を流していた。

そうして、ベッドで眠るナナさんを横目に、イーリスは客室を後にするのだった。

ご案内:「数ある事務所」からナナさんが去りました。
ご案内:「数ある事務所」からDr.イーリスさんが去りました。