2024/08/02 のログ
> で、結局3階は目ぼしいものがなーんも無かったので2階へ。
一応、警戒はきちんと最低限保っているが、変に緊張しても逆に動きが悪くなるので程々にリラックス大事。

「…うわぁ、こっちもほぼ空っぽ…でもねぇけど、金目の物なんて全然残っちゃいねぇ。」

頭を掻きつつ呟いて。取り敢えず2階も物色してみるが、矢張り目ぼしい物は何も残っていなそうだ。

(まぁ、中堅下位くらいの規模の組織だったし、風紀の手際も良かったんだろうなぁ。)

隠し部屋とかありはしないか、とそちらも探ったけどこの調子だと無さそうだ。
仕方ないので、1階へと降りていく…出入口もあるので、むしろここが一番警戒するべきフロアでもある。

> とはいえ、何時もの軽い調子で1階へと降りる。

「ぬぉぉぉ、やっぱり何にもねぇ!…まぁ、そりゃ摘発来たら一階なんてまず一番調べられるよな。」

取り敢えず今回は大外れらしい。風紀の摘発のタイミングと被ってしまったのが運が悪かった。
徒労だったし、ついでに結構長時間天井裏に潜んでいたので体があちこちしんどい。

軽く、肩や腕を回したり首を鳴らしながら一息ついてから外の様子をまた確認。

「…しゃーねぇ、外が安全そうだったらズラかりますかねぇ。」

まぁ、こういう日も普通にある。仕方ない仕方ない。

> でも、青髪の姐さんの時みたいに不意に出現されたらぶっちゃけどうしようもねぇなぁ、と思う。
転移、瞬間移動、そういった類の能力や魔術は対応が地味に難しい気がする。

「俺もなぁ。そういう便利魔術とか異能が使えたら少しは仕事も幅が出んだろーけど。」

魔術の腕前は凡庸だし、異能は所持者だが固有の能力が発現していない中途半端な状態と当時判定された。

(いや、それ無能力者とあんま変わらんやんけ!!と、当時は思わず突っ込んだ記憶あんなぁ。)

「俺みたいに、異能は所持してるけど個別の能力が発揮されてないみたいな奴が居たら話とか聞いてみてぇんだけど。」

生憎と、風紀時代も今も身近にはそういうタイプは居なかった。多分それなりに珍しいのだろうと思う。
…いや、日常でも戦闘でも全く役に立たない何も無い異能なんて嬉しくねぇけど!

> 「だから【無形】なんて仮称付けられたんだろうなぁ…と、よーし不審な気配も音も姿も無し。」

可能性の雛形、といえば聞こえはいいけど現状は全く無意味な能力だ。
何時か何か目覚めるといいけどなぁ、と思いつつ闇夜に紛れて素早く建物から出る。

「…うっし、んじゃ引きあげますかねぇ。」

付近の建物の影に滑り込んで、改めてもう一度様子を伺ってから一息零す。
後は、そのままその足でスラムの塒へと闇夜の中静かに走って消えていく。

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