2024/08/05 のログ
ご案内:「違反部活跡地ビル 屋上」にシアさんが現れました。
シア > 「……」

遠くを見ている。かすかに感じる、毒と炎の気配。
わずかに見える、知己の姿。争っていたようだが、相手らしき何かは消えた。そろそろ収束するだろうか。

「……危険な場所、なるほど」

その知己に聞いた言葉を思い出す。血と毒と硝煙と様々な物騒な匂いがする。
以前来た時もそうだったのだろう。怪しげな人物たちに囲まれたこともあった。
それとは別に、あの知己も争う、ということがあるようだ。先日の氷割りのことも思い出せば納得ではある。

「……さて」

しかし、ふと目についたそれを見ていたが、終焉を迎えるならばもう良いだろうか

シア > 「……」

とりあえず、で登ってみたビル。幸いにして、ネズミが数匹程度住んでいただけなので上がるのは簡単だった。
最早、生活感はほとんど残されていない。かつて、なにかが生きて其処に居たことだけは伺える。
それ以上の、何もが残されいない。

いや
何かが争ったような。それだけははっきりと分かるような疵痕がそこかしこに刻み込まれていた。

「……あったのかな、ここにも。闘いが、ああいう」

先ほどわずかに目にした争い。遠く離れて鮮明に見えることもなかったもの。
かつての時代であれば、夢物語か、空想かと一笑に付されたであろうようなモノ。
人と、人でないものとの勝負。科学の兵器が、幻想のような植物が、異様な動物が飛び交う戦場。

「……常世島、これが。」

ぽつり、と少女はつぶやく。
大変容の前であれば、ありえないと思われていた現実(空想)。それが今、ここにある。

シア > 「……凄いな、思った以上に。」

正直な感想であった。
少女がこの島に来るにあたって、詳細な情報はなくただ異能を使うものや異世界のものが集う場所、とだけ聞いていた。
だから、実際に目の当たりにすれば恐怖や畏怖などよりも、実感のなさと違和感にもにた奇妙な感覚を味わった。
この島にいれば、ああいった異様な力を持つ存在たちとも向かい合うことになるのだろう。

「……ん」

様々に考察していると、わずかに少女がなにかに反応した。
ここは屋上。見晴らしだけはよく、周りには誰も居ないのはすぐにでもわかる。
しかし、唯一の侵入経路である、扉は、未知である。

そちらから、なにかの気配がする

シア > 気配に気づいてから、しばらくの後に少女はその正体を知ることになる。

「……大きな鼠」

ただ、その程度のものであった。それくらいなら、いくらも見てきた。
恐れることはなにもない。といっても、怪異なるものもいるので油断は禁物だ。

「……」

つ、と自然な動きで気配に向かい、適度に対応して、そして

「……いいかな、もう」

ビルを後にして、闇の中へと消えていった。

ご案内:「違反部活跡地ビル 屋上」からシアさんが去りました。