2024/09/16 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に青霧 在さんが現れました。
青霧 在 > 存在しない筈の街に存在してはいけない連中が跋扈している。

『違反部活《青い鳥》を殲滅せよ』

だから俺は連中を処分する。規則を犯し、超えてはならない一線を越えた連中を線の内側へと連れ戻す。
そうすることで秩序は保たれ、幸福な世が訪れる。
俺はそう信じている。



……


「はじめるか」

陰鬱な表情の男が、違反部活《青い鳥》の拠点の前で立っている。
青霧に気づいた《青い鳥》の構成員達も各々武器を手にして出てくる。
それもそのはずだ。
特別攻撃課の制服は違反部活の構成員である彼らにとっては厄介者以外の何物でもないだろうから。

直立不動の男のに浮いていた直径3mほどの瓦礫が動き始める。
青霧の頭上へと浮かび上がり、違反部活の構成員達へと高速で飛翔する。
この間、青霧は直立不動を貫き、頭どころか視線すら一切動かしていない。

青霧 在 > 《青い鳥》の構成員達へと飛翔した瓦礫は命中の寸前にその速度を急激に緩める。
青霧は殺しには消極的だ。
この大きさの瓦礫が高速で人間にあたれば即死もあり得る事は流石に知っている。
だが、殺さない事と容赦しないことは両立可能である。
何より速度が緩まったとしても、この大きさの瓦礫の質量は人間にとっては致命的だ。

『ガッ!!』
『あああああ!』
『ぶべらッ』

人が歩く程度の速度で瓦礫を全身にぶつけられた構成員達が次々に吹き飛び、倒れていく。
この程度では気絶すらしないだろうが、しばらくは全身の痛みでまともに動けない筈だ。

とはいえ黙ってやられる《青い鳥》ではない。
幸福(麻薬)を運び、幸福()を得続ける為に、ここで終わる訳にはいかない。
各々が手にした武器を振りかざし、魔術を唱え、異能を発動させる。

青霧も黙って反撃させる訳がない。
瓦礫を引き戻し、青霧に近づいた構成員から吹き飛ばしていく。
先ほどよりも容赦なく、人が走る程度の速度で瓦礫を叩きつけていく。

それでも抜けてきた構成員の斬撃が青霧の首筋へと迫るが、青霧は滑るように斜めに移動し回避する。
すれすれで躱した斬撃が薄皮を切り裂き、青霧が顔を顰める。
そして、右目の視線を動かし背後に落ちている鉄くずを動かし、剣を持った構成員に突き刺す。
そしてそのまま近くの壁にでも刺しておこう。

「傷害罪って知ってるか」

顔を顰めたまま呟き、他の殲滅へと意識を回す。
動かされ続けていた瓦礫は近接主体の構成員を殆ど無力化したようで、無事な構成員達もおいそれと近づけずにいる。
そこに魔術と異能の第二波が青霧へと迫る。

青霧 在 > 血が滲む首筋を抑える青霧に迫る魔術と異能。
火球、雷撃、礫、謎のエネルギー。
まともに喰らえば何度か死ねるフルコース。

それを、瓦礫をぶつけて相殺していく。
人間にぶつけるのとは違い、高いエネルギーをもったそれらとぶつかり合う度に瓦礫が損傷していく。
火球と雷撃、エネルギーを寸前と相殺しその余波を感じながら、残った礫の方へと視線を向ける。
あたれば全身穴だらけで息絶えるだろうが。

「これはお前の所有物ではないだろう」

所詮はその辺の瓦礫だ。
このまま青霧を貫くと思われた礫は全てその動きを止め、その向きを逆転させ構成員達へと飛翔する。
そのまま武器を持つ構成員の残党の手足を砕いた礫と瓦礫を自分の周りで浮遊させながら《青い鳥》の拠点へと近づく。

「選ばせてやる。降参か、寝たきりか」

例え降参するとしても、動けない程度には痛めつける。
とはいえ、四肢を複雑骨折するよりははるかにマシな筈だ。

青い鳥の幹部 > 「ッザっけんなァァァァァァ!」

後方で待機していた大柄な男が絶叫し大剣を握りしめる。
人間程もあるその大剣を大きくその場で振りかぶり、姿を消す。

現れたのは青霧の背後。
男は瞬間移動のギフトを得ている。
高い身体能力と瞬間移動を併用した死角からの奇襲戦法は強力だ。
それこそ、大剣を死角から叩きつけられれば、即死コンボにすらなるだろう。
クソゲーと言いたくなるようなコンボだ。

青霧 在 > 「ゲームじゃないんだぞ」

青霧が右目の視線を動かせば、青霧が高速で動き始める。
その動きは非常に奇妙で、下半身お別れコースで迫っていた大剣から逃れるように横移動しながら、空中へと浮かび上がり、大剣の上に着地するように動く。
半円を描く様な動きで即死攻撃を躱し、大剣の構成員の背後へと振り抜かれた大剣の上へと乗った青霧はその場で振り返り、大剣の構成員の頭部に高速で蹴りを見舞う。

『ガァッ?!』

大剣の構成員の反応には違和感があった。
青霧は細身で、鍛え上げられた大男にまともなダメージを与えられるような肉体には到底見えない。
しかし、大剣の構成員は首がズレたと思えるほどの衝撃を受け、大剣と共に吹き飛び音を立てて壁に激突した。

「あまり無理をさせるな」

不快感を隠し切れない表情で伸びをする青霧に他の構成員がチャンスと見て再度攻撃を仕掛け始める。

「……寝たきりをご希望か」


……


およそ10分後。
残っていたのは倒れ伏す構成員と、オモイカネ8を用いて報告をする青霧の姿だけがあった。

「はい。全員無力化しました。後処理の為の人員をお願い致します」

業務連絡を終え、他の風紀委員会の仲間を待つ間、ゲームでもしようか。
最近はシアンアーカイブというゲームをよく遊んでいる。
キャラクターが魅力的なゲームと聞くが、青霧はそこには興味はないようで淡々とデイリーをこなしている。

青い鳥の構成員 > 「ぐ…クソが…」

地面に倒れ伏していた構成員の一人が起き上がり、地面を拳で叩く。
膝を潰され立ち上がる事の出来ない痛みに顔をひしゃげて唸る。

「俺たちが…何をしたって言うんだ…
表には手を出してねえ筈だ!表では誰も傷つけちゃいねえだろ!?
なぁ!なんでだよ!」

オモイカネでゲームをしている青霧に向かってっ絶叫する。
理解も納得も出来ず、どうしようもない怒りに震えているのだろう。

青霧 在 > 「……」

意識を取り戻した構成員の絶叫には気づくも、ゲームがひと段落するまで無視を貫く。
そして1分ほどしてオモイカネをポケットに仕舞って立ち上がれば構成員の前まで歩み寄ってしゃがみこむ。

「何を言ってるんだ?お前らの流した違法薬物が歓楽街で発見されたんだ。
お前らはやりすぎたんだ。だから俺が来ることになった」

陰鬱とした表情のまま、淡々と諭す。
落第街やスラムでのみ薬物が流行るのなら、青霧が派遣されることはなかったかもしれない。
しかし、《青い鳥》は怠慢か傲慢かはわからないが、表にまでその手を伸ばしてしまった。
結果、こうして鎮圧されることとなった。

「それとこれは俺の持論だがな。
法に反して上手くいく事なんてない。もしうまくいくなら皆やる。だがやらない。
何故だか分かるか?」

「上手くいかないからだ」

立ち上がり、目を覚ました構成員の顎を蹴り飛ばす。
構成員は再び意識を失った。

「何より。お前の言い分が許されるなら皆薬物を売るだろう。
だがそうしないのは何故だろうな。それが分かるまで陽の光は拝めないと思え」

再び元の場所へと戻り、ゲームを再開した。

とある風紀委員 > 二十分程待った頃、風紀委員会の人員が到着した。

その中には青霧のよく知る顔が混ざっていた。

「おい在、大丈夫か?」

首筋の傷に気づいた一人の小柄な風紀委員の男が駆け寄る。
少し見て、既に血が止まっている事や大した傷ではない事を確認したようだ。
隣に座って青霧のオモイカネを覗き込んだ。

「お前、シアアカやってたのか。意外だな」

青霧 在 > 「少しかすっただけだ。気にしなくていい」

慣れた調子で無視しながらゲームを続けるが、画面を覗き込まれると顔を顰めて風紀委員の男を睨む。

「やめろ翔太。見づらいだろう。
流行っているからやってみただけだ」

少し横にずれて翔太と呼ばれた風紀委員から離れてゲームを続行する。

「俺は今やってるステージが終わったら帰るが、問題ないか?」

顔を上げる事無く翔太に尋ねる。
翔太も特に不満を見せるでもなく『勿論。おつかれさん』と気軽に返す。

「分かった。それじゃあ後は任せた」

ゲームをしながらそう伝える。
自分の仕事は同僚らがここに到着するまでこの場を守りとおした時点で終わっている。後は彼らの仕事だ。

宣言通り、やっているステージを終えれば立ち上がり、そのままその場を去った。

ご案内:「違反部活群/違反組織群」から青霧 在さんが去りました。