2024/10/11 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」にF.U.R.Yさんが現れました。
F.U.R.Y > 落第街、しかもその中でも治安の悪い違反部活の群居する地域に、風紀委員が遺体を確認しになどこない。
ここにいるものの多くは”ここにいるはずのないもの”だ。だから、何をしようと殺されようと表には関係ない事。

関係ない事、なのだ。
外の連中には。

「…」

獣のような吐息を吐きながら、赤の混じった黒髪の男が朽ちた死体を軽く漁る。

盗みをする、という気ではない。そんな大したものも持ってないだろうからだ。
なら何故。単純に、”手合い”に興味が沸いてと。

「………好き勝手してくれてよォ」

誰であろうと、ここで好き放題する事を。
この”怒り”は見逃さなかっただけ。

F.U.R.Y > 之は人ではない、その在り方は捨てた。

かつては怒りのままにこぶしを振るい、気に入らぬものを潰していった。

否、今も変わってはいなかろうか。

之は獣である。そうした。

匂いに引き寄せられ、争いの場を求めている。

だが、悪食になるには矜持が残った、獣だ。



びき、びき、と。
溶岩のような黒い甲殻が溶け固まったこぶしが、軋み上げる。

侮辱(なめ)られてるよなァ、こいつァ」

ビキ、 ビキッ

F.U.R.Y > ズドンーーーー

大きな音が、名も知らぬ違法部活の壁をつんざき、崩す。

気に入らないものは、ここには溢れ返っている。

統治もせずに我が物顔でふんぞり返る風紀委員のガキ共、義理も道理も知らないクズ共。
それにいいようにされるだけされ、首を垂れるしかない雑魚共。

どれもがこの獣にとっての、怒りの元。

「久々に暴れっか、なァ…?」

轟音に誘われた蛆虫共の方、気だるそうに向いて。
この連中もほとんどが薬や殺しを生業にする…落第の街のさらに落伍者なのだから。

法を知らぬ(スジの通ってない)ものなら、喧嘩の相手には、丁度良いだろう。 

F.U.R.Y > 男に、魔術の素養はない。
異能といえるものは、この溶岩のような左腕のみ。
その腕も、持ちうる力は単純明快。

”怒りに応じて力が増す”というだけの。

異能と言うにはあまりにも大雑把な力だった。

「――――ッラァ!!」

左腕を振りぬく。型も知らぬ、喧嘩殺法のフック。
普通ならばあたるはずもない大雑把な一撃が、壁を破砕し大地を揺らしうる姿に、ならず者どもの顔が引きつる。

瓦礫と土煙に塗れ姿が見えなくなった中…一人の眼前まで迫り、右こぶしを懐にぶちこむ。

拳がめり込み、その先にいた数名の方へと、殴られたならず者の体が吹き飛ばされる。

「甘臭ぇツラだなァ…どいつも、こいつもよォ!!!」

「その程度かテメェらァ!!! 雑魚共が雁首揃えて好き放題して、下っ端のガキ殺されて文句ひとつ無しか、アァ!?」

F.U.R.Y > 何が憤りかなど――――

思うは一つだ。

ならず者共を殴り、殴られ。
刃物で刺されながら、殴り返す。

「テメェのシマで起きた事にも我関せずでよォ…!
 女の腐ったよォな性根だからナメられるんだろォが!!」

殴る、殴る、殴る。

殴られる、撃たれる、切りつけられる。

それでも殴り続ける。相手が立ち上がらなくなるまで。


まさしく、喧嘩だ。
殺しではなく…性根のぶつけあい、という意味の。

F.U.R.Y > 「…ハッ」

気づけば、一人立っていた。
他の者はどれもこれも、ぐったりとして。

「だらしねェ」

立ち上がる相手がいないなら、殴る相手もいないようなもの。
怒りが収まらなかろうと、戦えない奴らを殴る気は…さらさらなかった。

「オレァテメェらみたいなのが一番気に食わねぇよ」

張るメンツもないような、落ちただけの奴らは。

F.U.R.Y > やられて仕方ない、などと。
そんなまやかしを信じるのはバカのすることだ。

この場所ではやったら”やり返される”
好きに暴れるなら、それを覚悟しなければならない。

だというのに。

この頃はその暗黙の了解すら通じぬ奴ばかり。
受け入れるわけもない癖して難民に退避を命ずる学園の奴ら。
無法地帯を良い事に謀略巡らせる智将気取り共。
覚悟もなく踏み入る表の連中。


「―――ハッ」

いつになっても変わりはしない。なら。
同じことだ、何度だろうと。
こっちもいつまでも尽きぬ、怒りを抱えているのだから。

いつでも、何処でも。
かかってくればいい。仕掛けてやればいい。

F.U.R.Y > 「…ふゥ」

倒れた違法部活のならず者たちを見下ろしながら、タバコに火をつける。
このタバコの味ももう、どんなものだったかわかりもしない。
人が獣になった代償は、人間性だった。


「歯ごたえのねぇ奴らばかりだぜ」

適当な瓦礫に座りながら、誰か立ち上がってくるか、それとも別の何者かがいるかと暇をつぶす。
腹に煮えたぎる怒りはすんと覚め始めてきたが、そんなものはどうとでもなる。

振るう拳のない事の方が、よっぽど問題だ。

その方が、余程…イライラとさせるから。

ご案内:「違反部活群/違反組織群」にエイリーさんが現れました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」からエイリーさんが去りました。
F.U.R.Y > いっそ、この辺りにいる違法部活を全て殴り飛ばせば・・・

などと、考えてはため息一つ。

「んなバカな真似するほど腐っちゃいねェか、オレも」

違法部活が無ければ生きれない連中もいれば、そもそも自分は風紀委員の真似事をする気もない。
やったとてあいつらの顔が多少穏やかになるだけだ。なら、むしろやらない方がいいまである。

何せ、この街は微妙な均衡で成り立っている。
そんな勢力争いに興味もなければ、噛みあう気もないが。

「…場所移して寝るかね」

喧嘩が絡まなければ、この男はどこまでも怠惰で気の抜けた風船のようなものだ。
だからこそ喧嘩三昧というわけにもならず、最近は落ち着いていたのだが…

おそらくはまた癇癪を起し始めるのだろうな、この分では。

ご案内:「違反部活群/違反組織群」からF.U.R.Yさんが去りました。